X.データ集 これまでの財政運営の取組 これまでの各計画期間の目標(指標)と実績など、財政運営に関する取組の変遷をまとめました。 1 中期財政ビジョン(計画期間:平成15〜18年度) ■5つの改革の方向性と取組 1 「多様な資金調達・財源調達」 〜財政基盤の強化〜 厳しい財政状況の中にあっても多様な市民ニーズに対応するために、財政基盤を強化します。 【重点取組1】 歳入の中心である市税収入の確保と一層の負担の公平性を確保するため、市税収納率の向上を図ります。 【目標:市税収納率を18年度末に95.5%(14年度末94.1%)に向上】 また、国民健康保険料や市営住宅の使用料などについても、収納率の向上に取り組みます。 指標:市税収納率 目標値(18年度末):95.5% 18年度実績:96.6% 指標:国民健康保険料(現年度) 目標値(18年度末):90.0% 18年度実績:89.1% 指標:市営住宅使用料(現年度) 目標値(18年度末):97.5% 18年度実績:98.2% 【重点取組2】 保有土地や既存施設などについて、SPCの活用や民間売却、貸付などにより、多様な資金調達を図るとともに施設の有効活用を促進し、保有コストや運営コストの縮減を図ります。 【重点取組3】 使用料・手数料等について、適正なコストに応じた負担という観点から見直します。 【重点取組4】 特区(構造改革特別区域)の活用などによる企業誘致の促進や既存産業の活性化、起業・創業の支援による新たな産業の育成などにより市内経済の活性化を図り、法人関連税収を確保します。 <その他の取組> ア 国と地方の仕事量に応じた財源配分となるよう税財源の移譲 イ 行政改革の進ちょくなどを見つつ、課税自主権の活用を検討 2 「公共事業の効率化」 〜公的ストック戦略〜 限られた財源をより効果的に将来の横浜の発展のために活用するため、事業の優先度などから柔軟に事業を選択し重点化します。 【重点取組1】 将来の横浜の発展につながる新たな事業に投資を行いつつ、公共施設整備費の削減目標を18年度までの3か年で15%減とします。 指標:公共施設整備費 目標値(18年度末):▲15%減 18年度実績:▲13.6%減 【重点取組2】 既存公共施設の有効活用(ストックマネジメント)を推進します。 <その他の取組> ア ライフサイクルコストの視点に基づいた施設の設計と長寿命化に向けた計画的な維持・修繕 3 「時代の変化に対応した施策・手法への転換」 〜市政運営の効率化〜 市民・企業・行政の適切な供給主体の組合せによる公共サービスの提供などにより、必要なサービスについては、その水準を維持しつつ財政支出を削減します。 【重点取組1】 人件費や施設の運営費、各種行政・福祉サービス(法定分を除く)に要する経費、特別会計や公営企業会計への繰出金(義務的なものを除く)について、その合計額の削減目標を18年度までの3か年で10%減とします。 指標:人件費や施設の運営費、各種行政・福祉サービス(法定分を除く)に要する経費、特別会計や公営企業会計への繰出金(義務的なものを除く)の合計額 目標値(18年度末):▲10%減 18年度実績:▲3.6%減 【重点取組2】 電子市役所の実現や業務の効率化などにより、行政内部経費を削減します。 <その他の取組> ア 各種団体に対するすべての補助金を見直し、自立的な運営を促進 イ 職員配置や退職手当等の適正化などにより、人件費総額を抑制 ウ 外郭団体の自主的・自立的な経営を促進し、財政支出の見直し・削減 4 予算制度の改革 〜成果主義〜 事業等を実施した成果を市民に分かりやすい形で評価し、その結果を翌年度以降の予算に反映します。 【重点取組1】 局区に予算編成の権限を分権し、成果を踏まえ局区が中期的な視点をもって自主・自律的な予算の編成に取り組めるよう、予算制度を改革します。 【重点取組2】 経費の縮減や新たな財源確保の取組を評価し、局区の予算に一定のメリットを与えるメリットシステムを15年度から導入し、執行段階での経費削減を目指します。 【重点取組3】 民間企業型財務情報を作成し公表することにより、よりわかりやすく市民に財政状況に関する情報を提供するとともに、市政運営において必要な財政情報が的確に把握できるようにします。 <その他の取組> ア 市民の意見が政策に反映される制度を創設 イ パブリックコメントの手続きを実施 ウ 中期的な視点に立った財政運営を実施 5 市債発行のあり方 〜世代間負担の公平化〜 将来の世代に過度な負担を残さないよう、市債などの借入金を適正に管理します。 【重点取組1】 一般会計の全ての市債と特別会計、公営企業会計の市税等で償還する市債について、16年度以降の発行額を対前年度8%減となるよう抑制します。 指標:横浜方式のプライマリーバランス 目標値(18年度末):黒字化 18年度実績:黒字化達成 指標:16年度以降の市債発行額 目標値(18年度末):対前年度▲8%減 18年度実績:目標どおり(対前年度▲8%減)に抑制 <その他の取組> ア 特別会計及び公営企業会計の各会計における自律的な経営に向けた取組を強化 イ 市債発行の工夫や投資家向けの広報(IR)の実施、過年度の高金利の市債の借換えや償還などによる金利負担の軽減 2 中期計画2006-2010(計画期間:平成18〜22年度) 重点行財政改革8 横浜の活性化に向けた財政基盤の強化 指標:歳入のうち自主財源の割合 目標値(22年度末):70% 22年度実績:65.7%(22年度決算) 【重点取組1】多様な財源確保と公正・公平な受益者負担 1 市税等の収納率の向上 指標:市税収納率(滞納繰越分含む) 目標値(22年度末):97.6% 22年度実績:97.5% 指標:国民健康保険料収納率(現年度分) 目標値(22年度末):90.0% 22年度実績:87.5% 指標:市営住宅使用料収納率(滞納繰越分含む) 目標値(22年度末):92.5% 22年度実績:93.1% 2 受益者負担の適正化 指標:適正な使用料等の適正化 目標値(22年度末):− 22年度実績:使用料等の検証を実施 3 広告事業の推進・拡充 指標:ネーミングライツの売却 目標値(22年度末):3か所以上 22年度実績:4か所 4 新たな税の検討 指標:緑の保全・創造に向け、新たな税の導入について検討 目標値(22年度末):− 22年度実績:平成21年度から横浜みどり税を導入 【重点取組2】保有財産の活用処分 1 保有土地の活用・縮減 指標:先行取得用地の縮減 目標値(22年度末):約195ha(約25%減) 22年度実績:184.4ha 指標:保有土地の売却 目標値(22年度末):8ha(H18〜22) 22年度実績:7.6ha 2 用途廃止された公共施設の活用・処分 指標:活用・処分等の方針を決定した施設数 目標値(22年度末):14施設 22年度実績:14施設 重点行財政改革9 行政コストの適正化と財政健全化の取組 指標:横浜方式のプライマリーバランスの黒字維持 目標値:毎年度黒字 実績:18年度:+77、19年度:+210、20年度:+294、21年度:+236、22年度:+127(いずれも一般会計当初予算) 【重点取組1】時代の変化に対応した事業選択と行政コストの適正化 1 人件費の縮減 指標:一般会計人件費の抑制額 目標値(22年度末):19〜22年度までの累計90億円以上 22年度実績:105億円 2 経常的経費の縮減 指標:既存事業の予算計上額@行政推進経費(施設運営、市民助成など) 目標値(22年度末):毎年度1%減 実績:@19年度:▲1.1%減、20年度:▲1.0%減、21年度:▲1.0%減、22年度:▲9.5%減 指標:既存事業の予算計上額A経常的内部経費(庁舎管理、管理事務など内部経費や特別会計・企業会計への任意的繰出金) 目標値(22年度末):毎年度3%減 実績:A19年度:▲7.8%減、20年度:▲3.0%減、21年度:▲3.2%減、22年度:▲3.0%減 【重点取組2】公共事業の効率化 1 施設整備費の縮減 指標:計画期間中(19年度〜22年度)の施設等整備費の予算計上額 目標値(22年度末):19〜22年度の合計額8,675億円程度 22年度実績:8,202億円 2 公共事業評価制度の拡充 指標:事前評価の実施事業数 目標値(22年度末):30事業(H18〜22) 22年度実績:24事業 3 PFIの活用等による公共事業コストの縮減 指標:PFI導入(契約)事業数 目標値(22年度末):8事業(H18〜22) 22年度実績:4事業 【重点取組3】財政健全化の取組 1 一般会計等の市債発行額の抑制 指標:市債発行額(19〜22年度)の合計額を毎年度5%減とした場合の範囲内に抑制@一般会計で発行するすべての市債 目標値(22年度末):19〜22年度の発行合計額@4,345億円以内 22年度実績:@4,824億円 指標:市債発行額(19〜22年度)の合計額を毎年度5%減とした場合の範囲内に抑制A特別会計・企業会計で発行する市債のうち市税等で償還する市債 目標値(22年度末):A1,883億円以内 22年度実績:A1,408億円 2 特別会計・企業会計や外郭団体の借入金の返済 指標:特別会計・企業会計や外郭団体の借入金返済のための一般会計予算計上額(19年度〜22年度の合計額) 目標値(22年度末):19〜22年度の計上額合計4,000億円以上 22年度実績:3,975億円 重点行財政改革10 新たな財政運営の取組 指標:予算編成の仕組が改善されたと感じている区局の率 目標値:100% 22年度実績:90% ※区局へのアンケートの結果、「以前より、自主・自律的に事業決定などの予算編成が行えるようになっている。」と感じている区局の率 【重点取組1】将来を見通した予算管理を行うシステムの導入 1 予算編成の新たな工夫 指標:複数年度的な視点に立った予算管理システムの実施 目標値(22年度末):− 22年度実績:中期財政見通しの作成、メリットシステムの運用 【重点取組2】外部評価を活用した財政運営の推進 1 依頼による市債格付けの取得・活用 指標:格付け会社への依頼による格付けの取得・活用 目標値(22年度末):− 22年度実績:格付け会社への依頼による格付けの取得・活用 【重点取組3】わかりやすい財務情報の提供 1 民間企業型財務情報の充実 指標:ストックを含めた財政状況の分析・公表の実施 目標値(22年度末):− 22年度実績:連結財務4表の作成・公表 3 中期4か年計画2010-2013(計画期間:平成22〜25年度) 財政運営1 財政健全化の取組(市全体の借入金の縮減) 【目標】 ・将来の世代に過度な負担を残さないよう、一般会計の市債残高、特別会計・企業会計や外郭団体の借入金のうち市(一般会計)が対応する残高などが確実に減っています。      指標:市(一般会計)が対応する借入金残高の縮減 目標値:3兆4,000億円以下 25年度:3兆3,382億円(25年度決算) 【取組】 1 一般会計における市債の発行抑制 財政運営2 行政コストの縮減とわかりやすい財政情報の提供 【目標】 ・職員一人ひとりがコスト意識を持ち、経費縮減が徹底されています。 ・公共事業については、コスト縮減と品質確保が図られています。 ・財政広報を充実させ、よりわかりやすい財政情報を市民に提供しています。 指標:1経費の縮減 目標値:任意的経費の縮減750億円(23〜25年度) 実績:任意的経費の縮減531億円(23〜25年度) 指標:2財政広報の充実 目標値:提供情報の充実 25年度実績:提供情報の充実 【取組】 1 任意的経費の縮減 2 公共事業のコスト縮減と品質確保 3 外部の視点を取り入れた事業評価の実施 4 わかりやすい財政広報誌の作成 財政運営3 未収債権の回収整理や使用料等の適正化による財源確保の取組 【目標】 ・危機的な財政状況の中、市民負担の公平性と財源確保の観点から、全庁的な取組方針等に基づく適正な債権管理を行い、未収債権の収納率の一層の向上等により、財政基盤の強化が図られています。 ・市民負担の公平性確保の観点から、使用料等の受益者負担の適正化が図られています。 指標:1滞納額(一般会計・特別会計合計) 目標値:500億円未満 25年度実績:467億円 指標:2収納率(現年度分と滞納繰越分の合計値)国民健康保険料 目標値:76.0% 25年度実績:78.6% 指標:2収納率(現年度分と滞納繰越分の合計値)市税 目標値:97.3% 25年度実績:98.5% 指標:2収納率(現年度分と滞納繰越分の合計値)介護保険料 目標値:95.5% 25年度実績:96.0% 指標:2収納率(現年度分と滞納繰越分の合計値)保育料 目標値:93.2% 25年度実績:94.6% 指標:2収納率(現年度分と滞納繰越分の合計値)市営住宅使用料 目標値:92.5% 25年度実績:94.9% 【取組】 1 回収体制等の整備強化 2 滞納発生の未然防止 3 早期未納対策の充実 4 専門人材の有効活用 5 受益者負担の適正化 財政運営4 保有資産の戦略的な有効活用 【目標】 ・市が保有する土地等の的確な状況把握がなされ、市が保有する必要があるものは有効活用が進むとともに、一部不要なものの売却・貸付等により、財源の確保に寄与しています。 ・資産経営の視点に立って資産活用を検討し、様々な地域課題の解決にも寄与できる、土地や建物の有効活用が図られています。 指標:1全庁的な資産の把握と情報の共有化 目標値:建物を含む全資産で実施 25年度実績:実施 指標:2行政財産の余裕部分等の活用 目標値:実施 25年度実績:実施 指標:3用途廃止施設の利活用 目標値:10施設以上(22〜25年度) 実績:22施設(22〜25年度) 【取組】 1 土地・建物情報の総合的把握に基づく有効活用推進 2 財産管理の適正化 3 民間事業者のノウハウを活用した資産活用の推進 4 土地・建物管理システムの拡充 5 用途廃止施設や未利用地の活用・処分推進 4 中期4か年計画2014-2017(計画期間:平成26〜29年度) ※「横浜市将来にわたる責任ある財政運営の推進に関する条例」(平成26年6月制定)に基づき、基本計画に財政目標と目標達成に向けた取組を設定 財政運営1 「計画的な市債活用」と「一般会計が対応する借入金残高の縮減」 【目標】 ・横浜の成長・発展に向けた投資を行いつつ、将来世代に過度な負担を先送りしないために、一般会計・特別会計・企業会計の市債残高や、外郭団体の借入金のうち「一般会計が対応する借入金残高」が確実に減っています。  指標:一般会計が対応する借入金残高の縮減 目標値:3兆2,000億円以下 26年度:3兆2,725億円 27年度:3兆2,313億円 28年度:3兆1,830億円 29年度:3兆1,549億円 【取組】 1 中期的な視点からの計画的な市債活用と残高管理 2 社会経済情勢の変化等により一般会計での負担が必要となった事業への適切な対応 財政運営2 市民ニーズに迅速かつ柔軟に対応する財政運営の推進 【目標】 ・厳しい財政状況の中にあっても計画を着実に推進していくため、職員一人ひとりがコスト意識を持ち、経費の縮減・財源確保が徹底されています。 ・公共施設の維持・保全、更新など、将来の横浜に必要な公共事業等を進めながら、市内中小企業の育成・活性化が図られています。 指標:経費の縮減・財源の確保 目標値:収支不足の解消に向けた経費の縮減等 26〜29年度:経費の縮減等の実施 【取組】 1 不断の行財政改革による経費縮減・財源確保の徹底 2 前例にとらわれない新たな事業手法の検討・導入 3 公共工事の適正かつ効率的な執行 4 現場主義とトップマネジメントの視点に基づいた予算編成の実施 財政運営3 財政基盤の強化 〜財源の安定的な確保〜 【目標】 ・税務行政の一層適正な推進により、安定的な市税収入の確保が図られています。 ・市民負担の公平性と財源確保の観点から、未収債権の収納率の一層の向上等により、未収債権額(滞納額)のさらなる縮減が図られています。 指標:1滞納額(一般会計・特別会計合計) 目標値:370億円未満 26年度:377億円 27年度:341億円 28年度:310億円 29年度:261億円 指標:2収納率(現年度分と滞納繰越分の合計値)国民健康保険料 目標値:84.0% 26年度:80.2% 27年度:81.8% 28年度:84.1% 29年度:86.2% 指標:2収納率(現年度分と滞納繰越分の合計値)市税 目標値:98.6% 26年度:98.7% 27年度:98.9% 28年度:99.0% 29年度:99.2% 指標:2収納率(現年度分と滞納繰越分の合計値)介護保険料 目標値:96.5% 26年度:96.2% 27年度:96.7% 28年度:96.8% 29年度:97.0% 指標:2収納率(現年度分と滞納繰越分の合計値)保育料 目標値:95.8% 26年度:95.3% 27年度:95.9% 28年度:96.8% 29年度:97.6% 指標:2収納率(現年度分と滞納繰越分の合計値)市営住宅使用料 目標値:95.3% 26年度:96.1% 27年度:96.4% 28年度:97.5% 29年度:97.9% 【取組】 1 公平かつ適正な税務行政の推進 2 滞納発生の未然防止 3 早期未納対策の充実 4 未収債権回収促進に向けた体制整備の仕組みづくり 財政運営4 公有財産の戦略的な有効活用 【目標】 ・本市で保有する全ての土地・建物について経営的視点に立って、資産の価値を最大限に引き出せる活用策を決定するとともに、施設の多目的利用や複合化等の将来を見据えた取組が進んでいます。 一方、本市による利用の見込みのない土地等は売却・貸付等を積極的に進めることで財源確保に寄与しています。 ・市民利用施設については、効率的な運営と受益者負担の適正化が進むとともに、時代に即した公有財産の管理の適正化が進んでいます。 指標:1経営的視点に基づいた資産の有効活用 目標値:具体的活用策の決定 26年度:資産の活用や売却・貸付に向けた取組を推進 27年度:資産の活用や売却・貸付に向けた取組を推進 28年度:資産の活用や売却・貸付に向けた取組を推進 29年度:資産の活用や売却・貸付に向けた取組を推進 指標:2民間ノウハウ等を活用した資産活用の推進(「事業提案型公募による売却等の資産活用」、「区局連携による売却」の件数) 目標値:60件以上(26〜29年度) 26年度:19件 27年度:16件(累計35件) 28年度:57件(累計92件) 29年度:41件(累計133件) 指標:3施設の多目的利用や複合化などの将来を見据えた取組の推進 目標値:モデル事業の実施等、推進 26年度:「再編整備検討専門会議」の創設 27年度:「再編整備検討専門会議」の運用 28年度:「再編整備検討専門会議」の運用 29年度:「横浜市公共建築物の再編整備の方針」の策定、モデル事業の実施等 【取組】 1 経営的視点に基づいた資産の有効活用 2 民間ノウハウ等を活用した資産活用の推進 3 施設の多目的利用や複合化などの将来を見据えた取組 4 市民利用施設の効率的な運営と受益者負担の適正化 5 公有財産の管理の適正化 財政運営5 分かりやすい財政情報の提供 【目標】 ・予算や財政を身近に感じていただくため、分かりやすい財政情報を市民や市場に提供するとともに、財務書類などを作成・公表し、財政状況を透明化しています。 ・中・長期的な財政見通しを作成・活用することで、中・長期的な視点を持った財政運営が進められています。 指標:1財政に関する情報提供の充実 目標値:提供情報の充実 26年度:実施 27年度:実施 28年度:実施 29年度:実施 【取組】 1 広報誌・ICTを活用した情報提供の充実 2 中・長期的な財政見通しの公表 3 新地方公会計制度への対応 5 中期4か年計画2018-2021(計画期間:平成30〜令和3年度) 財政運営1 計画的な市債活用による一般会計が対応する借入金残高の管理 【目標】 ・横浜の成長・発展に向けた投資や公共施設の保全・更新への本格的な対応に、計画的に市債が活用されています。 ・将来世代に過度な負担が先送りされないよう、一般会計が対応する借入金残高が適切に管理されています。 計画的な市債発行を通じた借入金残高の適切な管理    指標:1横浜方式のプライマリーバランス 目標値(3年度末): 「4か年(H30〜R3年度)通期」での均衡確保 新型コロナウイルス感染症の影響に伴う市税等の一般財源の減少等により、計画値(※)を超えて発行が必要となる「さらなる赤字地方債(コロナ対策)」を除く。 ※計画値(赤字地方債):R2年度300億円、R3年度280億円 *新型コロナウイルス感染症の影響に伴う一般財源の減少等により、市民生活や市内経済に支障が生じないよう、令和2年度(2月補正)に財政目標を変更 平成30年度:▲244億円 令和元年度:▲286億円 令和2年度:34億円(215億円※) ※新型コロナウイルス感染症の影響に伴う市税等の一般財源の減少等により、計画値を超えて発行が必要となる「さらなる赤字地方債(コロナ対策)」を除く。 指標:2一般会計が対応する借入金残高 目標値:H29年度末残高の水準以下 新型コロナウイルス感染症の影響に伴う市税等の一般財源の減少等により、計画値(※)を超えて発行が必要となる「さらなる赤字地方債(コロナ対策)」を除く。 ※ 計画値(赤字地方債):R2年度300億円、R3年度280億円 *新型コロナウイルス感染症の影響に伴う一般財源の減少等により、市民生活や市内経済に支障が生じないよう、令和2年度(2月補正)に財政目標を変更 平成30年度:3兆1,570億円 令和元年度:3兆1,648億円 令和2年度:3兆1,543億円(3兆1,362億円※) ※新型コロナウイルス感染症の影響に伴う市税等の一般財源の減少等により、計画値を超えて発行が必要となる「さらなる赤字地方債(コロナ対策)」を除く。 【取組】 1 中長期的な視点からの計画的な市債活用と残高管理 2 社会経済情勢の変化等により一般会計での負担が必要となった事業への適切な対応 3 特別会計・企業会計のさらなる健全化の推進 財政運営2 財源の安定的な確保による財政基盤の強化 【目標】 ・市税収入は税務行政の適正な推進と納税者の利便性向上により、安定的な確保が図られています。 ・全庁的な債権管理のさらなる適正化の推進により、未収債権の収納率の向上や、未収債権額(滞納額)の縮減が図られています。 指標:1未収債権額全体(一般会計・特別会計) 目標値(3年度末):220億円 平成30年度:242億円 令和元年度:241億円 令和2年度:241億円 指標:2収納率(現年度分と滞納繰越分の合計値)国民健康保険料 目標値:91.3% 平成30年度:89.3% 令和元年度:90.1% 令和2年度:91.8% 指標:2収納率(現年度分と滞納繰越分の合計値)市税 目標値:99.3% 平成30年度:99.2% 令和元年度:99.2% 令和2年度:99.0% 指標:2収納率(現年度分と滞納繰越分の合計値)介護保険料 目標値:98.1% 平成30年度:97.9% 令和元年度:98.2% 令和2年度:98.6% 指標:2収納率(現年度分と滞納繰越分の合計値)保育料 目標値:98.2% 平成30年度:98.5% 令和元年度:98.9% 令和2年度:98.1% 指標:2収納率(現年度分と滞納繰越分の合計値)後期高齢者医療保険料 目標値:98.9% 平成30年度:99.1% 令和元年度:99.0% 令和2年度:99.2% 【取組】 1 税務行政の公平かつ適正な推進 2 税務のさらなる電子化 3 全庁的な債権管理の適正化の推進 財政運営3 保有資産の適正管理・戦略的活用 【目標】 ・本市で保有する土地・建物について、適正な管理のもと、用途廃止施設の適切な後利用に取り組むとともに、利活用が可能と考える資産については、公共公益的な利用をはじめ、財源確保に向けた売却等が積極的に進められています。 ・市立小中学校や市営住宅等の建替えなどの機会をとらえた多目的化や複合化等の公共建築物の再編整備や、市民利用施設の効率的な運営や受益者負担の適正化など、時代に即した施設の配置・運営が進んでいます。 指標:1資産の利活用の推進(事業提案型公募※等による利活用) ※周辺地域等の意向や当該資産の望ましい利用用途等も想定したうえで民間事業者から資産活用の提案を受ける公募手法 目標値(3年度末):利活用が決定した資産の面積10.0ha以上 平成30年度:利活用が決定した資産の面積6.0ha 令和元年度:利活用が決定した資産の面積4.5ha(累計10.6ha) 令和2年度:利活用が決定した資産の面積1.1ha(累計11.7ha) 指標:2公共建築物のマネジメントの推進 目標値(3年度末):マネジメント推進 平成30年度:推進 令和元年度:推進 令和2年度:推進 【取組】 1 資産の利活用の推進 2 公有財産分野における人材育成、財産管理の適正化 3 公共建築物のマネジメントの推進 〜施設の多目的化や複合化等の将来を見据えた取組〜 4 市民利用施設の効率的な運営と受益者負担の適正化 財政運営4 効率的な財政運営の推進 【目標】 ・厳しい財政状況の中にあっても計画の着実な推進に向け、職員一人ひとりがコスト意識を持ち、経費の縮減や財源確保が徹底されています。 ・多様な公民連携や民間資金活用の手法を積極的に検討・導入することにより、市内経済の活性化と行政の効率性の両面から、施策・事業の成果が着実にあげられています。 指標:1経費の縮減・財源の確保 目標値(3年度末):財政見通しの収支不足額を解消し、計画を推進 平成30年度:▲500億円の収支不足額を解消し、令和元年度予算を編成 令和元年度:▲320億円の収支不足額を解消し、令和2年度予算を編成。台風被災対応のため、補正予算を編成 令和2年度:▲970億円の収支不足額を解消し、令和3年度予算を編成。新型コロナウイルス感染症に対応した2年度補正予算、3年度予算を編成 指標:2新たな発想に基づく多様な公民連携手法・民間資金活用の検討・導入 目標値(3年度末):導入 平成30年度:SIB・公共空間活用 モデル事業実施 令和元年度:公共空間活用の手引き策定、SIBモデル事業(成果連動型)実施 令和2年度:SIBモデル事業(民間資金導入・成果連動型)実施 【取組】 1 不断の行財政改革等による経費縮減・財源確保等の徹底 2 多様な公民連携手法・民間資金活用の検討・導入 3 現場主義とトップマネジメントの視点に基づいた予算編成の実施 財政運営5 財政運営の透明性の確保・向上 【目標】 ・中期的な財政見通しや長期的な財政見通しを作成・公表することにより、中・長期的な視点を持った財政運営が進められています。 ・予算・決算や、統一的な基準に基づく財務書類等の財政情報が発信され、財政運営の透明性が向上しています。 指標:1財政見通しの公表@中期的な財政見通し 目標値(3年度末):@実施(中期計画策定時、毎年度の予算編成開始・予算案公表時) 平成30年度:@実施(中期計画策定時、令和元年度予算編成開始時・予算案公表時) 令和元年度:@実施(令和2年度予算編成開始時・予算案公表時) 令和2年度:@実施(令和3年度予算編成開始時・予算案公表時) 指標:1財政見通しの公表A長期的な財政見通し 目標値(3年度末):A実施(中期計画策定時) 平成30年度:A実施(中期計画策定時) 令和元年度:A実施(※)(大都市行財政制度特別委員会、令和元年8月) ※2040年度までの市税・社会保障経費等の見通し 令和2年度:A実施(※)(令和3年度予算編成開始時・予算案公表時) ※2065年度までの長期財政推計 指標:2わかりやすい財政情報の提供@投資家向け地方債IR活動件数 目標値(3年度末):@35件以上/年 平成30年度:@63件 令和元年度:@61件 令和2年度:@41件 指標:2わかりやすい財政情報の提供A大学等での出前財政講座などの広報活動件数 目標値(3年度末):A8件以上/年 平成30年度:A5件 令和元年度:A6件 令和2年度:A4件 【取組】 1 財政見通しの公表 2 わかりやすく、利活用しやすい財政情報の「見える化」の推進 主要財政指標(類似団体比較) 総務省「地方公共団体の主要財政指標一覧」(https://www.soumu.go.jp/iken/shihyo_ichiran.html)に掲載の指標について類似団体(川崎市、名古屋市、京都市、大阪市、神戸市)間で比較しました。 1 実質公債費比率 ●実質公債費比率は「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」(以下、「財政健全化法」という。)の指標で、地方公共団体の公債費の財政負担の度合いを示すものです。 ●本市の実質公債費比率は平成26、27年度に一旦上昇したものの、全体的には減少(改善)傾向で推移し、令和2年度は10.5%でした。 一方、類似団体の中では本市が最も高い比率となっています。 経済事情の変動により公債費の財源が不足したため減債基金を臨時的に活用してきたことで、基金の積立不足が生じていることなどの影響によるものです。 ※減債基金積立不足算定額による影響(令和2年度):4.1ポイント 【グラフ 実質公債費比率の推移(H20〜R2)】 【表 実質公債費比率の推移(H20〜R2)】 ◆算定式 実質公債費比率(%)※過去3年間の平均値=@(地方債の元利償還金+準元利償還金)−(特定財源+@に係る基準財政需要額算入額)/標準財政規模−@に係る基準財政需要額算入額 2 将来負担比率 ●将来負担比率は財政健全化法の指標で、地方公共団体が将来に支出しなければならない財政負担が標準的な状態で収入が見込まれる一般財源の規模の何倍にあたるかを示すものです。 将来財政を圧迫する可能性の度合いを示すものです。 ●本市の将来負担比率は、公営企業会計や外郭団体の借入金の返済を進めてきたことにより、平成30年度までは減少傾向にありましたが、令和元年度は、一般会計等の地方債現在高及び債務負担行為に基づく支出予定額が増加したため140.4%に上昇しました。 令和2年度は、公営企業の地方債残高の減少に伴い、将来負担額が減少したことにより、再び減少しました。類似団体の中で高い水準となっているのは、債務への充当可能基金残高が少ないことなどの影響によるものです。 【グラフ 将来負担比率の推移(H20〜R2)】 【表 将来負担比率の推移(H20〜R2)】 ◆算定式 将来負担比率(%)=将来負担額−(充当可能基金額+特定財源見込額+地方債現在高等に係る基準財政需要額算入見込額)/標準財政規模−元利償還金・準元利償還金に係る基準財政需要額算入額 3 財政力指数 ●財政力指数は地方公共団体の財政力を示す指標です。 数値が高いほど、財政力が強い団体ということになり、1を超える団体は、国からの地方交付税(普通交付税)の交付がありません。 ●本市の財政力指数は、平成20年度から22年度は1.00以上となりましたが、それ以降1.00を下回るものの大きな変動もなく推移しており、令和2年度は0.97でした。 川崎市、名古屋市に次ぐ数値となっています。 【グラフ 財政力指数の推移(H20〜R2)】 【表 財政力指数の推移(H20〜R2)】 ◆算定式 財政力指数※過去3年間の平均値=基準財政収入額(市税収入の75%など)/基準財政需要額(国のルールに基づいて単価などを使って算出) 4 経常収支比率 ●経常収支比率は、地方税、地方交付税などの経常的な一般財源が、人件費、扶助費、公債費などの経常的な経費にどの程度充てられているかを示す指標で、地方公共団体の財政構造の弾力性を表すものです。 比率が低いほど弾力性が高いことを表します。 ●本市の経常収支比率は、平成17年度に90%台となり、以降90%台で推移し、類似団体間では低い水準を維持していましたが、令和元年度は、公債費の増加等により、はじめて100%を超え101.2%となりました。 令和2年度には減少したものの、引き続き100%を超え、類似団体中、最も高い比率となりました。 【グラフ 経常収支比率の推移(H20〜R2)】 【表 経常収支比率の推移(H20〜R2)】 ◆算定式 経常収支比率(%)=人件費、扶助費、公債費等に充当した一般財源等/経常一般財源等(地方税+普通交付税等)+減収補填債特例分+臨時財政対策債 5 ラスパイレス指数 ●ラスパイレス指数は、国家公務員行政職の給与を100とした場合の地方公共団体の一般行政職の給与水準を示す指標です。 ラスパイレス指数が100を超えるほど、国家公務員の給与水準より地方公務員の方が高いことになります。 ●本市のラスパイレス指数は令和2年度で100.1となり、国家公務員の給与とほぼ同水準で、比較団体の中でも中位の水準となっています。 平成24、25年度は国家公務員の給与が東日本大震災による復興特別措置により平均で7.8%削減されていることからすべての類似団体において相対的に高くなりました。 また、大阪市のホームページによれば、平成21年度から財政健全化に向けた給与見直しを実施している影響で低い水準になっていると考えられます。 【グラフ ラスパイレス指数の推移(H20〜R2)】 【表 ラスパイレス指数の推移(H20〜R2)】 ◆算定式 ラスパイレス指数=地方公共団体の学歴別、経験年数別月額平均給与×区分ごとの国家公務員職員数/国の学歴別、経験年数別月額平均給与×区分ごとの国家公務員職員数 主要財政データ (類似団体比較) ※類似団体は川崎市、名古屋市、京都市、大阪市、神戸市 ・総務省「地方財政状況調査」個別データ(普通会計)より作成 ・総人口は「大都市統計比較年表」より、各年10月1日推計人口を使用 令和2年度総人口は「令和2年度国勢調査」より、10月1日人口を使用 1 社会保障経費 ●社会保障経費は扶助費と保険・医療繰出金の合計です。扶助費は児童、高齢者、障害者、生活困窮者などに対して、国や地方公共団体が行う支援のための費用です。 保育所の運営費、障害者の自立を支援する費用、生活保護費などが該当します。 保険・医療繰出金は国民健康保険事業会計、介護保険事業会計、後期高齢者医療事業会計(H20.3までは老人保険医療事業費会計)に対する繰出金です。 ●本市の社会保障経費は、総額では大阪市に次いで多くなっていますが、市民一人当たりでみると、川崎市に次いで少ない水準です。 しかし、本市は扶助費のうち単独事業が総額、一人当たりともに多いことが特徴です。 (1)社会保障経費推移 【グラフ 社会保障経費推移(H元〜R2)】 【表 社会保障経費推移(H元〜R2)】 ●すべての団体で、社会保障経費は増加傾向にあり、その中でも生活保護給付額が多い大阪市の社会保障経費が最も多くなっています。 ●大阪市と川崎市を除く4市は平成7年度頃まで同規模の決算額となっていましたが、本市の社会保障経費の増加幅が大きくなり、大阪市に次いで2番目の決算額となっています。 (2)市民一人当たり社会保障経費推移 【グラフ 市民一人当たり社会保障経費推移(H元〜R2)】 【表 市民一人当たり社会保障経費推移(H元〜R2)】 ●生活保護費給付額が多い大阪市の市民一人当たり社会保障経費が最も多くなっています。 ●本市の市民一人当たり社会保障経費は、川崎市に次いで少ない水準ですが、平成元年度から6.0倍に増えており、増加幅は他団体よりも大きくなっています(川崎市5.0倍、名古屋市3.8倍、京都市3.1倍、大阪市3.4倍、神戸市3.8倍)。 (3)扶助費(単独事業費)推移 【グラフ 扶助費(単独事業費)推移(H元〜R2)】 【表 扶助費(単独事業費)推移(H元〜R2)】 ●本市以外の5団体の扶助費(単独)は平成元年度から概ね100〜450億円の事業規模におさまっていますが、本市は平成23年度に500億円を超え、直近の令和2年度は767億円となりました。 ●平成27年度から28年度にかけて本市の扶助費(単独)は約300億円増加していますが、これまで扶助費(補助)と区分していた事業の一部を総務省の通知に沿って、扶助費(単独)に移行した計数整理によるものです。 なお、本市以外の団体については、この影響はあまり見られません。 (4)市民一人当たり扶助費(単独事業費)推移 【グラフ 市民一人当たり扶助費(単独事業費)推移(H元〜R2)】 【表 市民一人当たり扶助費(単独事業費)推移(H元〜R2)】 ●神戸市のように30年前から大きく変動がない(平成元年度6千円→令和2年度8.8千円)団体もあれば、京都市のように年度間で増減があらわれている団体や、川崎市のように30年前から上昇が続き増加幅が大きくなった(平成元年度5.2千円→令和2年度2万2千円)団体と様々であり、また、年度が進むにつれて類似団体間の乖離幅が広がる傾向にあります。 川崎市と本市の金額は類似団体間で最も高くなっています。 ●平成27年度から28年度にかけて約8千円上昇していますが、これまで扶助費(補助)と区分していた事業の一部を総務省の通知に沿って、扶助費(単独)に移行した計数整理によるものです。 なお、本市以外の団体については、この影響はあまり見られません。 2 投資的経費と債務 ●本市の投資的経費は、類似団体に比べると総額では多くなっていますが、市民一人当たりでみると、平成の中頃以降は類似団体間で大きな差異はみられません。 なお、経費の内訳でみると、本市は新規整備に充てる事業費が多い傾向にあります。 ●投資的経費の財源である地方債の市民一人当たりの発行額や残高は、横浜方式のプライマリーバランスに基づく上限設定などの計画的な発行に努めてきたことで、類似団体に比べると、低い水準となっています。 (1)投資的経費推移 【グラフ 投資的経費推移(H元〜R2)】 【表 投資的経費推移(H元〜R2)】 ●京都市と川崎市の投資的経費は、この30年の間、大きく変動することなく推移していると言えます。 ●それ以外の団体では、平成元年度から10年度(大阪市は14年度頃まで)までは投資的経費を一定額確保してきたものの、その後減少に転じ、平成中頃から横ばい傾向にあります。 ●本市は平成15年度以降、類似団体中で投資的経費が最も高くなっています。 (2)市民一人当たり投資的経費推移 【グラフ 市民一人当たり投資的経費推移(H元〜R2)】 【表 市民一人当たり投資的経費推移(H元〜R2)】 ●平成前半は5〜20万円台と団体間で差が見られましたが、平成後半は、いずれの団体もおおむね4〜6万円台の水準となっています。 (3)市民一人当たり投資的経費推移(更新・新規) ※投資的経費の内訳区分は平成26年度に設定 【グラフ 市民一人当たり投資的経費(更新整備)推移(H26〜R2)】 【グラフ 市民一人当たり投資的経費(新規整備)推移(H26〜R2)】 【図 市民一人当たり投資的経費(更新整備・新規整備)推移(H26〜R2)】 ●本市の市民一人当たり投資的経費の内訳を類似団体間で比較してみると、令和2年度は更新整備の額が最も少なく2万円、一方、新規整備等は2万3千円で最も高い水準となっています。 (4) 地方債発行額推移※臨時財政対策債含む 【グラフ 地方債発行額推移(H元〜R2)】 【表 地方債発行額推移(H元〜R2)】 ●いずれの団体も投資的経費が多かった平成元年度から10年度にかけて、地方債発行額も増える傾向にありました。 ●平成24年度以降、本市の地方債発行額は類似団体中で最も多くなっています。 《参考》本市における広義の地方交付税(普通交付税、臨時財政対策債)の推移 【グラフ 本市における広義の地方交付税(普通交付税、臨時財政対策債)の推移(H13〜R2)】 【表 本市における広義の地方交付税(普通交付税、臨時財政対策債)の推移(H13〜R2)】 ●広義の地方交付税は平成22年度以降、600〜1,000億円台の交付額となっています。このうち普通交付税は100〜200億円台、臨時財政対策債は300〜800億円台であり、臨時財政対策債が占める割合は7割前後で推移しています。 (5) 市民一人当たり地方債発行額推移※臨時財政対策債含む 【グラフ 市民一人当たり地方債発行額推移(H元〜R2)】 《参考》  神戸市を除いた5団体の市民一人当たり地方債発行額推移 ※団体間をわかりやすく比較するため数字の大きな神戸市を除いて比較 【グラフ  神戸市を除いた5団体の市民一人当たり地方債発行額推移(H元〜R2)】 【表 市民一人当たり地方債発行額推移(H元〜R2)】 ●いずれの団体も2ー(1)投資的経費推移と連動するような動きで地方債発行していると言えます。 ●本市の市民一人当たり市債発行額は平成7年の9万円をピークに、直近の令和2年度は4万4千円となり、半減しています。 (6)市民一人当たり臨時財政対策債発行額推移 【グラフ 市民一人当たり臨時財政対策債発行額推移(H元〜R2)】 【表 市民一人当たり臨時財政対策債発行額推移(H元〜R2)】 ●平成13年度創設の臨時財政対策債は、当初は人口基礎方式(すべての地方公共団体に対して人口を基礎として算定する方式)が採用されて、すべての地方公共団体に発行可能額が割り当てられていたことから、類似団体間でほぼ同様の一人あたり発行額で推移してきました。 平成23年度からは、財源不足額基礎方式(各地方公共団体の財源不足額及び財政力を考慮して算定する方式)に段階的移行(平成25年度に完全切替)がはじまったことで、地方公共団体間の割当額に差異がみられるようになりました。 ●本市の一人当たり発行額は令和元年度で1万円であり、類似団体間では中ほどの水準となっています。 (7) 地方債残高推移※臨時財政対策債含む 【グラフ 地方債残高推移(H元〜R2)】 【表 地方債残高推移(H元〜R2)】 ●大阪市は平成の中頃まで、神戸市は阪神・淡路大震災直後から平成の中頃まで地方債残高は増加傾向にありましたが、以後、減少に転じています。 名古屋市や川崎市も平成20年代に入り減少傾向です。 ●一方、京都市は残高の増加が継続しています。横浜市では、平成11年度までは増加傾向にありましたが、それ以降24年度まで残高は横ばいの状況が続いたものの、25年度に第三セクター等改革推進債の発行により増加し、それ以後、残高は横ばいとなっています。 類似団体の中では最も多い残高となっています。 (8) 市民一人当たり地方債残高推移※臨時財政対策債含む 【グラフ 市民一人当たり地方債残高推移(H元〜R2)】 【表 市民一人当たり地方債残高推移(H元〜R2)】 ●神戸市は阪神・淡路大震災直後に一人当たり残高が増加し10年程度大きく減少しない期間が続きましたが、その後減少傾向に転じています。 大阪市は平成18年度をピークに減少に転じました。 一方、京都市は一貫して増加傾向にあります。 ●横浜市では平成11年度までは増加傾向にありましたが、それ以降24年度までは残高が横ばいの状況が続きました。 25年度の第三セクター等改革推進債の発行により一旦増加したものの、それ以後、大きな変動は見られず、残高水準が維持されている状態です。 《参考》本市の一般会計が対応する借入金残高推移 【グラフ 本市の一般会計が対応する借入金残高推移(H15〜R2)】 【表 本市の一般会計が対応する借入金残高推移(H15〜R2)】 ●特別会計・企業会計、外郭団体の債務のうち一般会計が対応する借入金残高は縮減しています。 ●臨時財政対策債を除く一般会計残高は減少傾向にありますが、臨時財政対策債の残高が増加していることから、結果として、全体として直近5年程度は3兆2,000億円前後の残高水準で推移しています。 《参考》横浜市土地開発公社から引き継いだ土地と第三セクター等改革推進債の状況 【表 @横浜市土地開発公社から引き継いだ土地の状況(令和4年3月時点)】 ●横浜市土地開発公社解散に伴い、本市は22.8ha、1,451億円(清算時簿価)の公社保有土地を引き継ぎました。 このうち11.7haを事業用地として活用し、残り11.1haを売却予定地としました。 ●売却予定地11.1haのうち令和3年度末までに6.6haが売却済、0.6haを貸付け、0.6haが令和4年度に売却予定です。 【表 A第三セクター等改革推進債残高推移】 【表 B第三セクター等改革推進債償還額及び償還財源】 【参考】第三セクター等改革推進債償還額及び償還財源の状況 償還額と償還財源累計(公社解散時) 元金:1,372億円 利子等見込額:74億円 元金・利子等 計:1,446億円 (財源)土地売払収入等:848億円 (財源)一般財源:598億円 償還額と償還財源累計(R4当初予算時見込) 元金:1,372億円 利子等見込額:44億円 元金・利子等 計:1,416億円 (財源)土地売払収入等:1,100億円 (財源)一般財源:316億円 ●土地開発公社の保有土地を本市が引き継ぐにあたり、平成25年度に第三セクター等改革推進債1,372億円を発行しました。 20年間での償還を予定しており、令和4年度末の残高見込みは594億円となっています。 ●償還財源として、土地売却収入や貸付収入を活用するほか、今後は売却の進展により、売却予定地が減少していくことから、一般財源も充当していきます。 3 市税 ●市税収入は、景気や税制改正の影響を受けて増減するものの、各都市において概ね安定的に推移してきました。 平成30年度以降は各都市で税収が大きく増加していますが、その主な要因は、道府県から指定都市への県費負担教職員の移管に伴う税源移譲によるものです。 (1)市税収入推移 【グラフ 市税収入推移(H元〜R2)】 【表 市税収入推移(H元〜R2)】 ●本市の税収規模は、人口規模が大きく、人口増が続いてきたことを反映し、平成12年度以降政令市中最大となっています(平成11年度までは大阪市が第1位)。 ●本市税収の約半分は個人市民税によるものです。個人市民税収は人口の増減に大きく影響を受けるため、今後の人口減少により減収が見込まれます。 (2)税目別(個人市民税、法人市民税、固定資産税、その他)税収額及び構成割合(令和2年度) 【グラフ 税目別税収額(令和2年度)】 【グラフ 税目別構成割合(令和2年度)】 ●各都市の人口規模、産業集積、立地などの特性が税収構造にも反映しています。 ●本市と川崎市は税収構造が類似しており、個人市民税中心の税収となっています。 一方で大阪市や名古屋市と比べると法人市民税の割合は小さくなっています。 ●大阪市は固定資産税の割合が最も高い一方で、本市を含む5市は個人市民税の割合が高くなっています。 (3)個人市民税推移 【グラフ 個人市民税推移(H元〜R2)】 【表 個人市民税推移(H元〜R2)】 【参考】横浜市のふるさと納税税収影響額(決算) H28:▲28億円 H29:▲53億円 H30:▲97億円 R元:▲131億円 R2:▲143億円 R3見込:▲171億円 ●本市は人口規模が指定都市で最大であることから、個人市民税収も指定都市最大となっています。 ●近年ではふるさと納税によって、都市部における税収減が非常に大きくなっており、財政への影響が懸念されています。 ●平成30年度、令和元年度の主な増収要因は道府県から指定都市への県費負担教職員の移管に伴う税源移譲によるものです。 (4)法人市民税推移 【グラフ 法人市民税推移(H元〜R2)】 【表 法人市民税推移(H元〜R2)】 【参考】本市の法人市民税法人税割の一部国税化の影響 @H26年度改正分:▲102億円(H27年度〜) AH28年度改正分:▲150億円(R2年度〜(見込)) ●本市の法人市民税収は大阪市や名古屋市に比べると事業所数が少ないことなどから、2市に比べ小さくなっています。 ●法人市民税は、バブル(S61.12〜H3.2)崩壊、リーマン・ショック(H21)などの景気変動の影響を受けて大きく増減しています。 また、平成27年度以降は、法人市民税法人税割の一部国税化といった税制改正の影響により縮減しており、企業収益の増が税収に反映されにくくなっています。 (5)固定資産税推移 【グラフ 固定資産税推移(H元〜R2)】 【表 固定資産税推移(H元〜R2)】 ●本市の固定資産税収は、大阪市に次いで2番目です。 ●固定資産税は、地価の変動や建物の新増築の影響により変動しますが、安定的に確保できる税収と言えます。 4 基金 (1)財政調整基金 ●財政調整基金は、景気の変動などで財源が著しく不足した場合にそれを補てんするための財源や災害によって発生した経費又は災害により生じた減収を補てんするための財源等に充てることを目的に設置しているものです。 ●本市の財政調整基金残高(令和2年度末)は60億円(財源の年度間調整分除く)でした。ここ数年は臨時財源として予算編成で活用するために取り崩してきたことで、過去最低に近い残高水準となっています。(H6年度:58億円に次ぐ残高) ●類似団体においても、直近の残高は少ない状況となっています。※都市整備事業基金及び公債償還基金から積み替えた大阪市除く @財政調整基金残高推移 【表 財政調整基金残高推移(H元〜R2)】 ●都市整備事業基金等から積み替えた大阪市を除き、いずれの団体も令和2年度の残高は少ない状況となっています。(令和2年度末残高(指定都市平均):206億円) 《参考》本市の財政調整基金残高推移 【グラフ 本市の財政調整基金残高推移(H元〜R2)】 【表 積立額と取崩額の推移※財源対策等による年度間調整分積立・取崩除く(H元〜R2)】 近年の主な取崩理由及び取崩額 ※1 H20年度:リーマンショック後の景気後退に伴う取崩し(27億円)、Y150開催に伴う取崩し(46億円) ※2 H21年度:Y150開催に伴う取崩し(41億円) ※3 H22年度:当初予算活用に伴う取崩し(27億円)、震災対応に伴う取崩し(7億円) ※4 R元年度:当初予算活用に伴う取崩し(30億円)、災害救助基金への積み替え(26億円)  (2)減債基金 ● 減債基金は、満期一括償還債※の償還等に必要な財源を確保することを目的に設置しているものです。 ※満期一括償還債とは、償還期日(満期日)の到来にあわせ、債券の発行者が発行額の全部を一括で償還する市債のこと。 公共施設の便益は年度を越えて長期間に及ぶことから、一括償還する年度の市民のみが償還財源を負担することは公平性を欠きます。 そこで、減債基金を設け、毎年、一定額を予算に計上し計画的に積み立てを行うことで、満期の償還に備えています。 ● 本市の減債基金は、経済事情の変動等により公債費の財源が不足した場合や用地先行取得債の償還への対応等、臨時的な活用を繰り返してきたことで令和2年度末時点で2,893億円の積立不足が生じています。 ・公債費の財源不足等の臨時財源活用:1,653億円 ・用地先行取得債償還財源: 941億円 ● 類似団体の中でも積立不足額が非常に大きくなっています。 @減債基金積立不足額推移※実質公債費比率算定上の積立不足額(R2年度は未公表) 【グラフ 減債基金積立不足額推移(H26〜R元)】 ●大阪市、神戸市以外の4団体で積立不足額(実質公債費比率算定上の積立不足額)が発生しています。 その中でも本市の不足額は最大となっています。 《参考》本市の減債基金残高及び累計活用額(積立不足額)の推移 【グラフ 本市の減債基金残高及び累計活用額(積立不足額)の推移(H元〜R2)】 (3)特定目的基金 ● 本市には、令和2年度末時点で16の特定目的基金が設置されており、全基金残高を合計すると174億円と、類似団体に比べ、最も少ない残高です。 ● 主な基金として、文化基金、災害救助基金、墓地等運営基金、学校施設整備基金があります。 @特定目的基金残高と内訳(残高上位5基金の状況)(令和2年度末) ■横浜市 基金名:文化基金 残高:9,501百万円(残高のうち9,478百万円が美術品(現金は23百万円)) 割合:55% 基金名:災害救助基金 残高:2,581百万円 割合:15% 基金名:墓地運営等基金 残高:1,880百万円 割合:11% 基金名:学校施設整備基金 残高:512百万円 割合:3% 基金名:学校給食費調整基金 残高:504百万円 割合:3% 基金名:その他 残高:2,441百万円 割合:14% 残高合計:17,419百万円 <設置目的> ・文化基金:美術館等の建設費や収蔵作品の購入資金 ・災害救助基金:災害救助に必要な費用の資金         ・墓地運営等基金:市営墓地の管理費や整備費の資金 ・学校施設整備基金:学校の保全や建替えなどの資金 ・学校給食費調整基金:給食用物資の購入資金 ■川崎市 基金名:鉄道整備事業基金 残高:8,729百万円 割合:37% 基金名:都市整備事業基金 残高:4,763百万円 割合:20% 基金名:緑化基金 残高:2,025百万円 割合:9% 基金名:資源再生化基金 残高:1,038百万円 割合:4% 基金名:市営住宅等修繕基金 残高:1,017百万円 割合:4% 基金名:その他 残高:5,748百万円 割合:25% 残高合計:23,320百万円 <設置目的> ・鉄道整備事業基金:鉄道整備や新駅設置等の資金 ・都市整備事業基金:都市計画事業等の資金 ・緑化基金:都市緑化推進事業の資金 ・資源再生化基金:資源再生化事業の資金 ・市営住宅等修繕基金:市営住宅等の修繕の資金 ■名古屋市 基金名:リニア関連名古屋駅周辺地区まちづくり基金 残高:10,000百万円 割合:31% 基金名:市営住宅等管理運営等基金 残高:4,119百万円 割合:13% 基金名:災害対策事業基金 残高:3,464百万円 割合:11% 基金名:国際交流事業積立基金 残高:2,264百万円 割合:7% 基金名:アジア競技大会基金 残高:2,000百万円 割合:6% 基金名:その他 残高:10,007百万円 割合:31% 残高合計:31,854百万円 <設置目的> ・リニア関連名古屋駅周辺地区まちづくり基金:リニア中央新幹線開業に向けたまちづくりの推進のための資金 ・市営住宅等管理運営等基金:市営住宅入居時に徴収した敷金の管理         ・災害対策事業基金:災害対策事業の資金 ・国際交流事業積立基金:国際交流事業の推進のための資金 ・アジア競技大会基金:第20回アジア競技大会を開催するための資金 ■京都市 基金名:市庁舎整備基金 残高:13,434百万円 割合:39% 基金名:市営住宅基金 残高:4,991百万円 割合:14% 基金名:新住宅市街地開発事業基金 残高:2,692百万円 割合:8% 基金名:文化観光資源保護基金 残高:2,286百万円 割合:7% 基金名:文化芸術振興基金 残高:2,248百万円 割合:6% 基金名:その他 残高:9,167百万円 割合:26% 残高合計:34,818百万円 <設置目的> ・市庁舎整備基金:市庁舎整備事業の資金 ・市営住宅基金:市営住宅の建設、修繕、改良の資金            ・新住宅市街地開発事業基金:洛西ニュータウン内の公共施設管理や居住者の利便性向上を図る事業の資金 ・文化観光資源保護基金:市内の文化財や観光資源等を保護するための資金 ・文化芸術振興基金:文化の発展と文化芸術の振興のための資金 ■大阪市 基金名:教育振興基金 残高:22,649百万円 割合:35% 基金名:交通政策基金 残高:19,393百万円 割合:30% 基金名:都市整備事業基金 残高:8,960百万円 割合:14% 基金名:土地区画整理事業基金 残高:2,462百万円 割合:4% 基金名:地域活性化事業基金 残高:1,536百万円 割合:2% 基金名:その他 残高:9,905百万円 割合:15% 残高合計:64,905百万円 <設置目的> ・教育振興基金:学校教育や社会教育の振興のための資金 ・交通政策基金:交通政策の推進を図る事業の資金の管理 ・都市整備事業基金:道路や公園等都市施設の整備促進のための資金                    ・土地区画整理事業基金:土地区画整理事業の資金 ・地域活性化事業基金:競艇場外発売所所在区の地域活性のための資金 ■神戸市 基金名:市営住宅敷金等積立基金 残高:7,293百万円 割合:33% 基金名:市民福祉振興等基金 残高:1,699百万円 割合:8% 基金名:留学生支援等基金 残高:1,115百万円 割合:5% 基金名:災害救助基金 残高:1,000百万円 割合:5% 基金名:公園緑地事業等基金 残高:980百万円 割合:4% 基金名:その他 残高:10,119百万円 割合:46% 残高合計:22,206百万円 <設置目的> ・市営住宅敷金等積立基金:市営住宅入居時に徴収した敷金 ・市民福祉振興等基金:福祉や認知症対策等のための資金 ・留学生支援等基金:外国人留学生支援等の資金 ・災害救助基金:災害救助に必要な費用の資金 ・公園緑地事業等基金:公園整備や緑化の推進、緑地保全等の資金 ●公共施設の整備や改修を目的に設置した基金を保有している団体は、特定目的基金残高が多い傾向にあります。 ●本市の特定目的基金は、類似団体の中で最も少ない残高となっています。 主要財政データ 1 公共投資 (1)公共施設の保全更新費 ※施設機能の維持に必要な点検・修繕・改修・更新(建替えを除く)に係るコスト 【グラフ @保全更新費の過年度推移(H22〜R4)】 *令和2年度までは決算額、令和3年度以降は当初予算額 ●令和元年度以前の10年間は500〜600億円台で推移してきましたが、直近の3年間は令和2年度768億円、3年度は846億円、4年度は916億円と増加しています。 ●公共建築物とインフラ施設の内訳は、一部の年度を除き、概ね同程度の金額となっています。 【グラフ A保全更新費の過年度推移(用途別※)(H22〜R4)】 ●用途別でみると、学校等の保全更新費は平成30年度までほぼ横ばいでしたが、令和元年度以降、市立学校の老朽化対策の進捗にあわせて徐々に増加しています。 市民利用施設等の保全更新費も同様に令和元年度以降の金額が増加しています。 (2)枠的公共事業(街路整備費・道路特別整備費・河川整備費・道路修繕費・公園整備費・学校特別営繕費) ※枠的公共事業は、道路・公園・学校の営繕などの公共事業で、市内全域で機動的に対応する必要があることから、1路線や1公園といった単位で予算計上するのではなく、複数箇所・項目をまとめて1つの枠として予算計上している事業です。 【グラフ @当初予算額推移(H15〜R4)】 【グラフ 《参考》当初予算額に前年度2月補正における前倒し補正額を加えた推移(H15〜R4)】 ●枠的公共事業は、街路整備費や公園整備費を中心に平成24年度まで減少傾向にありましたが、横浜北西線の事業進捗などにより、平成15年度水準まで事業費が増えました。 横浜北西線供用開始後は、枠的公共事業全体で800億円台の予算額になっています。 2 これまでの大規模計画事業の実績 (1)みなとみらい地区(都市整備局、港湾局) ◇事業概要 ・横浜の自立性の強化 横浜の都心部は関内・伊勢佐木町地区と横浜駅周辺地区に二分されていました。 みなとみらい21地区はこのニつの都心を一体化し、ここにオフィス、文化施設、商業施設など多彩な機能を集積します。 これにより市民の就業の場やにぎわいの場を創出し、経済の活性化と経済基盤を確立することで、横浜の自立性を強化します。 ・港湾機能の質的転換 海辺に臨港パークや日本丸メモリアルパークなどの公園や緑地を整備し、市民が憩い親しめるウォーターフロント空間をつくります。 そのほか、国際交流機能や港湾管理機能を集積します。 ・首都圏の業務機能の分坦 首都圏の均衡ある発展を目指し、東京に集中した首都機能を分担する最大の受け皿として、業務・商業・国際交流などの機能の集積・拡大を図ります。 ◇事業効果 ・市税収入(令和2年度):180億円、固定資産税・都市計画税:約140億円、法人市民税・事業所税:約40億円 ・就業者数及び事業所数:約125,000人、約1,850社(令和3年12月末) ・来街者数:年間約6,150万人(令和3年) ・経済波及効果 建設投資による効果(累計):約2兆8,827億円 都市稼働による効果(年間):約2兆446億円 【出典】みなとみらい21 Information 2021 Vol.92及び横浜市ホームページ みなとみらい21地区 事業概要 https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/machizukuri-kankyo/toshiseibi/mm21/gaiyo.html ◇事業期間 昭和58年度〜 ※土地区画整理事業については平成22年度に事業完了(清算期間5年を含む) ◇事業費 1,766億円(土地区画整理事業) 2,332億円(臨海部土地造成事業(埋立事業)) 311億円(港湾整備事業) (2)市街地開発事業(都市整備局) ◇事業概要 市街地再開発事業は、都市基盤施設の不足や、防災性・商業活力の低下が生じている駅前地区等において、交通広場や道路等の公共施設を整備するとともに、防災性の高い共同化した建物の建設により、高齢者・子育て支援施設、生活利便施設等の集積を図ります。 区画整理事業は、道路、公園等の公共施設を整備・改善するとともに、土地の区画を整え、宅地の利用増進を図ります。 市街地開発事業の市税推計〔事業完了後30年間の年平均収入増収額〕 ・市街地再開発事業の例 上大岡駅西口/駅前再開発(平成8年度完了):年平均5億円 戸塚駅西口再開発(平成24年度完了):年平均2億円 大船駅北第二地区(令和2年度完了):年平均0.8億円 瀬谷駅南口(令和3年度完了):年平均0.4億円 ・土地区画整理事業の例   港北ニュータウン(平成8、17年度完了):年平均214億円 金沢八景駅東口(平成30年度完了):年平均0.7億円 ◇事業期間 地区別の事業期間については、横浜市ホームページ参照 https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/machizukuri-kankyo/toshiseibi/jokyo/sakaihatsu/ https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/machizukuri-kankyo/toshiseibi/jokyo/kukakuseiri/ ◇事業費 地区別の事業費については、横浜市ホームページ参照 https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/machizukuri-kankyo/toshiseibi/jokyo/sakaihatsu/ https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/machizukuri-kankyo/toshiseibi/jokyo/kukakuseiri/ (3)横浜北西線(道路局) ◇事業概要 横浜北西線は、東名高速道路の横浜青葉ジャンクションと第三京浜道路の横浜港北ジャンクションを結ぶ延長約7.1kmの自動車専用道路です。 横浜北西線が開通したことで、横浜北線と一体となり、東名高速道路から横浜港までが直結され、横浜北西部と横浜都心・湾岸エリアとの連絡強化等が図られました。 自動車専用道路(往復4車線、60q/h)、延長:約7.1q ◇事業効果 ・アクセス性の向上による利便性向上・物流効率化 ・国際競争力の向上 ・災害時等の道路ネットワークの信頼性向上 ・保土ヶ谷バイパス等の交通渋滞の改善・沿線地域の生活環境の改善 【出典】横浜市ホームページ 横浜北西線 https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/machizukuri-kankyo/doro/kousokudoro/kanjodouro.html ◇事業期間 平成24年度〜令和3年度(事業認可期間) ・令和2年3月22日開通 ・立替施行に伴う支払は令和6年度まで実施 ◇事業費 約2,589億円(うち、横浜市の公共事業費:約1,522億円※) ※北西線の道路構造物等の一部を首都高速道路株式会社に売却(R3.12契約)した収入約425.7億円を財源として活用するため、実質的な本市事業費は約1,096億円 (4)横浜北線(道路局) ◇事業概要 横浜北線は、第三京浜道路横浜港北ジャンクションと首都高横浜羽田空港線生麦ジャンクションを結ぶ延長約8.2kmの自動車専用道路です。 自動車専用道路(往復4車線、60q/h)、延長:約8.2q ◇事業効果 ・横浜港へのアクセス向上(10分短縮) ・物流の効率化 ・羽田空港へのアクセス向上(10分短縮) ・空港連絡バスの利便性向上 ・ネットワーク強化・信頼性の向上 ・防災力強化・医療支援の充実 ・地域活性化・観光振興 ・生活環境改善 【出典】横浜市ホームページ 横浜環状北線 https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/machizukuri-kankyo/doro/kousokudoro/kanjodouro.html ◇事業期間 平成13年度〜令和3年度 ・平成29年3月18日開通 ◇事業費 約4,087億円 (総事業費のうち35%を国(1/2)・県(1/4)・市(1/4)で出資) (5)南本牧ふ頭建設事業(港湾局) ◇事業概要 南本牧ふ頭は、我が国最大唯一の水深18m岸壁を有する大水深・高規格コンテナターミナルと高機能なロジスティクス施設等からなる埋立計画の総面積約217haの総合物流拠点です。 平成2年から整備を進め、令和3年4月にMC1〜4すべてのコンテナターミナルが供用、一体運用が開始され、多方面の航路の船舶が船型やスケジュールなどに応じ施設全体を柔軟に利用できる画期的な運用が実現しました。 また、市内の公共事業から発生する公共建設発生土及び廃棄物等の受け入れ場所としても利用されています。 ◇事業効果 ・横浜港への大型船の寄港実績(令和2年) フルコンテナ船(10万総トン以上) 横浜港入港隻数 124隻 南本牧ふ頭着岸隻数 107隻 ・コンテナ取扱量(令和2年) 横浜港合計 2,661,622個※1 南本牧ふ頭 1,005,182個※1 ※1:個数の単位はTEU(20フィート型換算個数) 【出典】横浜港統計年報(2020年) ◇事業期間 南本牧ふ頭建設事業:平成元年度〜 うちコンテナターミナル整備 MC-1、2:平成元年度〜平成12年度(平成13年4月供用) MC-3:平成18年度〜平成26年度(平成27年4月供用) MC-4:平成25年度〜令和2年度(令和3年4月供用) ◇事業費 執行済総事業費:約6,100億円(令和2年度末時点)(国直轄事業等含む) (6)新市庁舎整備事業(総務局) ◇事業概要 築 50 年以上が経過している旧市庁舎の施設・設備の老朽化、執務室の不足と機能の分散化による市民サービスや業務効率の低下、民間ビル賃借料の発生及び危機管理機能の強化などの課題を解決するため、新市庁舎を整備しました。 ◇事業効果 令和2年6月末供用開始 【出典】横浜市ホームページ 新市庁舎整備の経緯 https://www.city.yokohama.lg.jp/city-info/yokohamashi/shichosha/keii/story.html ◇事業期間 平成 25 年度〜令和2年度 ◇事業費 約823億円 ※ただし、新市庁舎整備事業に係る検討費用や移転に係る民間ビルの原状回復費用を含む。 3 今後の大規模公共計画事業の状況 ※事業化に向けた調査・設計費用は、総事業費に含まれていません。 (1)旧上瀬谷通信施設跡地関係(都市整備局ほか) @土地区画整理事業(都市整備局) ◇事業概要 令和2年3月に策定した「旧上瀬谷通信施設土地利用基本計画」に基づき、市施行による土地区画整理事業を前提に手続きを進めます。 ◇事業効果 見込みについて現在試算中 ◇事業期間・今後のスケジュール 〜令和15年度 R2年度〜:事業計画案作成、換地計画、公共施設実施設計 R4年度〜:都市計画決定・事業計画決定、工事着手 ◇想定事業費 約590億円 【出典】横浜市市街地開発事業費会計 会計運営計画(令和2-5年度)(2020年5月) A新たな交通の導入・周辺道路整備(都市整備局) ◇事業概要 旧上瀬谷通信施設土地利用基本計画に基づく、大規模な土地利用転換に伴い、発生が想定される交通需要に対応し、市郊外部の新たな活性化拠点の形成に資する、瀬谷駅を起点とした新たな交通の導入を検討するとともに、八王子街道や瀬谷地内線等の周辺道路を整備し、道路ネットワークの強化を図ります。 ◇事業効果 新たな交通の導入の費用便益分析(B/C ):事業化に向けて検討中 周辺道路整備の費用便益分析(B/C):八王子街道 1.47、瀬谷地内線 1.87 【出典】横浜市公共事業評価委員会資料 ◇事業期間・今後のスケジュール 新たな交通の導入:事業化に向けて検討中 周辺道路整備:八王子街道 令和3〜10年 R3:詳細設計、R4〜:用地取得・拡幅整備工事、R10:事業完了 周辺道路整備:瀬谷地内線 令和3〜10年 R3〜:詳細設計・用地取得、R5〜:新規整備工事、R10:事業完了 ※今後の検討状況により変更の可能性あり 【出典】横浜市公共事業評価委員会資料 ◇想定事業費 新たな交通の導入:全体事業費 約640〜680億円 うち市施行分(想定):約320〜340億円 うち運行事業者分(想定):約320〜340億円(事業化に向けて検討中) 周辺道路整備:八王子街道 約41億円、瀬谷地内線 約53億円 【出典】横浜市公共事業評価委員会資料 B国際園芸博覧会の会場建設費(都市整備局) ◇事業概要 平成27年6月に米軍から返還された旧上瀬谷通信施設において、国際的な園芸文化の普及や花と緑のあふれる暮らし、地域・経済の創造や社会的な課題解決への貢献を目的とした国際園芸博覧会の令和9年の開催に向けた取組を進めます。 ◇事業効果 ・経済波及効果 9,700億円程度(会場面積100haの場合) 【出典】国検討会報告書(2020年2月) ※2015年産業連関表統合大分類(37部門)と横浜市産業連関表で算出 ※会場建設費240億円、来場者数1,500万人の場合での試算 ◇事業期間・今後のスケジュール 令和4年度〜10年度 ※会場建設費の補助金支出期間 ◇想定事業費 約320億円 【出典】横浜国際園芸博覧会具体化検討会報告書(2021年3月) ・負担割合 国:地方自治体:民間=1:1:1 【出典】2021年6月 閣議了解 ・地方自治体負担割合 県:市=1:4 C公園整備関係(環境創造局) ◇事業概要 旧上瀬谷通信施設において国際園芸博覧会のレガシーを継承する公園として、(仮称)旧上瀬谷通信施設公園を整備します。 ◇事業効果 ・豊かな自然をいかしたレクリエーション空間の創出 ・国際園芸博覧会のレガシーを継承する拠点の形成 ・大規模災害発生時における広域的な応援活動の拠点等の形成 ◇事業期間・今後のスケジュール 令和5年度〜:公園一次整備 令和10年度〜:公園二次整備 令和25年度頃:公園全面供用開始予定  【出典】(仮称)旧上瀬谷通信施設公園 基本計画(原案)(令和3年5月) ◇想定事業費 見込みについて、現在試算中 (2)旧深谷通信所跡地関係(政策局、健康福祉局、環境創造局、道路局) ◇事業概要 平成30年2月に策定した跡地利用基本計画に基づき、緑豊かな空間の中で、健康づくりに寄与する公園を中心とした、人々がふれあう活気のある空間を創出します。 ・整備概要 1 公園(約50ha) 導入機能 ・ふれあいとにぎわいの公園ゾーン ・スポーツパークゾーン 2 公園型墓園(約12ha) 施設規模 ・芝生型15,000区画 ・合葬式約30,000体 3 外周道路(約15ha)          【出典】深谷通信所跡地利用基本計画(平成30年2月) ◇事業効果 ・災害時に広域的な防災拠点として利用できる防災機能の充実を図るとともに、豊かな自然を創出し、市民の活動拠点となる広場や多様な市民ニーズに応えるスポーツ施設等を備えた、魅力的な公園の整備を目指します。 また、全市的な課題を解決するために、将来的に不足が懸念されている墓園や広域道路ネットワークと連携した道路の整備を目指します。 ・都市公園は市民に憩いや安らぎをもたらすほか、レクリエーションの場の提供など快適に生活するためにはなくてはならない存在です。 また、生き物の生育・生息環境の保全や環境保全、防災機能の向上に寄与し都市の中で重要な役割を担っています。 本事業では、災害時に広域的な防災拠点として利用できる防災機能の充実を図るとともに、豊かな自然を創出し、市民の活動拠点となる広場や多様な市民ニーズに応えるスポーツ施設等を備えた、魅力的な公園の整備を目指します。 ◇事業期間・今後のスケジュール 令和6〜20年(予定) ※公園整備については、令和5年度の都市計画決定を目指して手続きを進め、手続き終了後5年以内の着工準備期間を経て工事に着手し、着工後15年程度で全面供用の開始を想定しています。 【出典】環境影響評価方法書 ◇想定事業費 約400億円         【出典】深谷通信所跡地利用基本計画(平成30年2月) (3)横浜環状南線・横浜湘南道路(道路局) ◇事業概要 横浜環状南線・横浜湘南道路は、首都圏を環状につなぐ「圏央道」の一部で、釜利谷ジャンクションと(仮称)戸塚インターチェンジ及び藤沢インターチェンジを結ぶ自動車専用道路です。 横浜環状南線・延長:約8.9q 横浜湘南道路・延長:約7.5q(うち横浜市域 約1.9q) ◇事業効果 ・横浜港の国際競争力の強化 ・横浜経済の力強い成長 ・市民生活の利便性の向上 ・防災力の向上 【出典】NEXCO東日本ホームページ 「よこかんみなみ」 https://www.yokokan-minami.com/site/ 国土交通省関東地方整備局横浜国道事務所ホームページ https://www.ktr.mlit.go.jp/yokohama/yokokoku_index017.html ◇事業期間・今後のスケジュール 横浜環状南線:令和7年度開通見込み 横浜湘南道路:令和6年度開通見込み ◇想定事業費 横浜環状南線:約5,820億円(うち有料道路事業費 約3,700億円、国直轄事業費 約2,120億円) 横浜湘南道路:約4,600億円(うち有料道路事業費 約1,550億円、国直轄事業費 約3,050億円) ※国直轄事業費は国(2/3)、地方自治体(1/3)で負担(横浜湘南道路は県及び市で負担) (4)鶴ヶ峰連続立体交差事業(道路局) ◇事業概要 相模鉄道本線の西谷駅から二俣川駅間の約2.8qについて鉄道を地下化し、10箇所の踏切を除却します。 これにより、渋滞改善による地域交通の円滑化、緊急活動の阻害解消による地域の安全性の向上、まちの分断解消による地域の活性化等が図られます。 整備区間:西谷駅付近〜二俣川駅付近 整備延長:約2.8km 除却踏切数:10箇所(うち開かずの踏切9箇所) ◇事業効果 ・踏切事故ゼロ ・踏切による渋滞ゼロ ・踏切閉鎖時間ゼロ ◇事業期間・今後のスケジュール 令和4年度〜15年度 ◇想定事業費 約784億円(鉄道事業者負担分+国費+市費の総額) 【出典】横浜市公共事業評価委員会資料 (5)高速鉄道3号線の延伸(交通局・都市整備局) ◇事業概要 横浜市営地下鉄ブルーラインを延伸するもので、横浜市交通局が事業主体として、横浜市営地下鉄あざみ野駅(横浜市青葉区)から小田急線新百合ヶ丘駅南口付近(川崎市麻生区)までの約6.5kmの区間を整備、運行する計画です。 整備区間:あざみ野〜新百合ヶ丘 整備延長:約6.5km 事業主体:横浜市交通局(第一種鉄道事業者) 事業スキーム:地下高速鉄道事業費補助(想定) 開業:令和12年開業目標(交通政策審議会答申の目標年次) 【出典】記者発表資料(平成31年1月23日、令和2年1月21日) ◇事業効果 (1)広域的な鉄道ネットワークの形成 ・横浜と川崎市北部、多摩地域を結ぶ、新たな都市軸の形成 ・災害等による輸送障害発生時の代替経路の確保 (2)新幹線アクセス機能の強化 ・横浜市北西部のみならず、川崎市北部・多摩地区など、広い範囲から新横浜駅へのアクセス機能の強化 (3)移動時間の短縮(例) ・拠点間アクセスの強化 新百合ヶ丘〜あざみ野:約30分→約10分、約20分短縮(乗換なし) ・新幹線アクセスの強化 新百合ヶ丘〜新横浜:約35分→約27分、約8分短縮(乗換なし) (4)沿線地域の活性化 ・新駅周辺まちづくりの活性化 ・ターミナル駅の交通結節機能強化、沿線地域の公共交通ネットワークの強化 【出典】記者発表資料(令和2年1月21日) ◇事業期間・今後のスケジュール 令和12年開業目標(交通政策審議会答申の目標年次) 【出典】記者発表資料(令和2年1月21日) ◇想定事業費 約1,720億円                   【出典】記者発表資料(令和2年1月21日) (6)東部方面斎場(仮称)整備事業(健康福祉局) ◇事業概要 将来にわたる火葬の安定供給を確保するため、鶴見区において、市内で5か所目となる市営斎場の整備を進めます。 ◇事業効果 新たに斎場を整備することで、本市として増え続ける火葬需要に対応し、将来にわたる火葬の安定供給を確保することができます。 また、方面別に市営斎場を整備することで、市内各地域から最寄りの市営斎場への利便性が向上するとともに、災害時の被害リスクの分散化を図ることができます。 【出典】横浜市公共事業評価委員会資料 ◇事業期間・今後のスケジュール 平成29年度〜令和7年度 ◇想定事業費 約180億円                      【出典】横浜市公共事業評価委員会資料 (7)消防本部庁舎等整備事業(消防局) ◇事業概要 大地震や大規模水害の発生に備え、迅速に情報収集する指令機能や的確な意思決定する消防本部運営機能を一体化した、免震構造の消防本部庁舎を整備します。 ◇事業効果 ・消防機能の継続性強化 ・迅速かつ機動的な消防本部機能の強化 ・執務環境の改善 ◇事業期間・今後のスケジュール 平成27〜30年度:基本計画、基本設計 平成30〜令和元年度:実施設計 令和2〜5年度:消防本部整備工事、消防通信指令システム設備更新工事 令和5〜6年度:既存棟改修工事 ◇想定事業費 約180億円             【出典】市民・文化観光・消防委員会資料(令和2年2月18日) (8)神奈川東部方面線整備事業(都市整備局) ◇事業概要 本市西部及び新横浜を東京都心部と直結し、利用者の利便性と速達性を向上するとともに、新横浜都心の機能強化を図り、これからの都市づくりや災害に強いまちづくりを進めるため、神奈川東部方面線の機能を有する「相鉄・JR直通線」(西谷〜羽沢横浜国大間)及び「相鉄・東急直通線」(羽沢横浜国大〜日吉間)を整備するもので、都市鉄道等利便増進法に基づき、整備主体である(独)鉄道建設・運輸施設整備支援機構に対して、国・県と協調して補助金を交付します。 整備延長:約12.7km 事業費:約4,022億円 整備主体:(独)鉄道建設・運輸施設整備支援機構 営業主体:相模鉄道(株)、東急電鉄(株) 開業時期:西谷〜羽沢横浜国大間(相鉄・JR直通線)令和元年11月30日、羽沢横浜国大〜日吉間(相鉄・東急直通線)令和5年3月(予定) 負担割合:市2/9、県1/9、国1/3、事業者1/3 ◇事業効果 本市西部や新横浜都心と東京都心との速達性が向上し、広域的かつ多様な鉄道ネットワークの形成が図られるとともに、既存路線の混雑緩和や乗換え回数の減少等による県民の利便性の向上に加え、地域の活性化に大きく寄与するものです。 〇移動時間の短縮(例) ・拠点間アクセスの強化 二俣川〜新宿:約59分→約44分、約15分短縮(乗換なし) 二俣川〜目黒:約54分→約38分、約16分短縮(乗換なし) 【出典】(独)鉄道建設・運輸施設整備支援機構記者発表資料より ◇事業期間・今後のスケジュール 平成18年度〜令和6年度 ◇想定事業費 約894億円(本市補助金) (9)保土ケ谷工場再整備事業(資源循環局) ◇事業概要 将来を見据え、現在休止している保土ケ谷工場を再整備します。 ◇事業効果 将来にわたる安定したごみ処理の継続 ◇事業期間・今後のスケジュール 整備スケジュール(予定) 令和4年度:基本設計 令和5年度:事業者公募、選定 令和6〜11年度:建設工事 【出典】温暖化対策・環境創造・資源循環委員会資料(令和3年12月14日) ◇想定事業費 見込みについて、現在試算中 (10)小柴自然公園(環境創造局) ◇事業概要 旧小柴貯油施設は、金沢区東部に位置する面積約53ヘクタールの米軍基地の跡地です。 平成26年7月にまとめた「(仮称)小柴貯油施設跡地公園基本計画」に基づき、整備を進めています。 ・整備概要 約55.8ha(旧小柴貯油施設と小柴埼緑道の一部などを一体的に整備) ◇事業効果 都市公園は市民に憩いや安らぎをもたらすほか、レクリエーションの場の提供など快適に生活するためにはなくてはならない存在です。 また、生き物の生育・生息環境の保全や環境保全、防災機能の向上に寄与し都市の中で重要な役割を担っています。 本事業では、市民の暮らしを支え、豊かにするとともに、横浜の都市としての魅力をより一層高めることができます。 ◇事業期間・今後のスケジュール 第1期:平成29〜令和4年度(令和3年7月、一部エリア公開) 第2期:〜令和8年度頃 第3期:〜令和14年度頃 ◇想定事業費 約100億円 (11)根岸住宅地区の跡地利用(政策局) ◇事業概要 令和3年3月に策定した「根岸住宅地区跡地利用基本計画」に基づき、土地区画整理事業を基本に具体的なまちづくりの検討を進めます。 また、令和3年3月に策定した「横浜市立大学医学部・附属2病院等の再整備構想」において根岸住宅地区跡地は横浜市立大学医学部・附属2病院等再整備の最有力候補地と位置づけており、具体的な検討を進めます。 ◇事業効果 本地区は国有地と民有地が細分化されてモザイク状に混在しており、また長年の施設提供により道路、公園、下水道などの都市基盤が未整備な状況です。 そこで、土地の入れ替えや再配置を行うとともに道路等の公共施設を整備します。 これらにより良好な住環境の創出を図りながら文教地区としての土地利用や誘致検討のほか、広域避難場所の機能継続やアクセス性の向上、根岸森林公園との一体利用等により、地区全体の魅力向上を図ります。 ◇事業期間・今後のスケジュール 返還から10年〜15年程度と想定 ◇想定事業費 今後、検討の深度化に合わせ、試算予定 4 市税 (1)市税収入前年度増減額推移 【グラフ 市税収入前年度増減額推移(H元〜R2)】 <主な増減要因> H19年度:三位一体の改革による税源移譲、定率減税の廃止等(+242億円) H21年度:企業収益の悪化(▲163億円) H22年度:給与所得の減(▲175億円) H27、H28年度:法人市民税法人税割の一部国税化等(▲56億円、▲67億円) H30、R元年度:県費負担教職員の本市移管による税源移譲(+849億円、+136億円) ●平成初期は好景気により毎年度280〜450億円程度の増収で推移しましたが、バブル崩壊後(H6〜)は、税制改正による増減のほか、景気の影響を受け減収となった年度も見られます。 (2)市税収入額の税目別(※)過年度推移 ※個人市民税、法人市民税、固定資産税、その他 【グラフ 市税収入額の税目別過年度推移(H元〜R2)】 ●市税収入は平成29年度までの約30年は概ね7,000億円前後で安定的に推移してきました。 平成30年度に1,000億円増加しましたが、これは道府県から指定都市への県費負担教職員の移管にともなって、個人県民税から個人市民税に税源移譲されたことが主な要因です。 (3)区別市税推移(個人市民税、法人市民税、固定資産税、都市計画税、事業所税) ・個人市民税、固定資産税、都市計画税は「市税賦課額調」(財政局)第一表2自区における賦課総額。 ただし、平成30、令和元、2年度については、県費負担教職員の政令市移管に伴う税源移譲影響額を機械的に試算し除外 ・法人市民税、事業所税は「市税決算額調」(財政局)調定額 ※H元〜20年度の間については、便宜的に5年ごとに掲載。なお、平成6年ではなく平成7年を掲載しているのは分区の影響を把握するため。 @鶴見区 個人市民税 H元→H21:+47億円、H21→R2:+22億円 固定資産税 H元→H21:+53億円、H21→R2:+10億円 【グラフ 鶴見区市税推移(H元、H7、H11、H16、H21〜R2)】 A神奈川区 個人市民税 H元→H21:+49億円、H21→R2:+19億円 固定資産税 H元→H21:+51億円、H21→R2:+13億円 【グラフ 神奈川区市税推移(H元、H7、H11、H16、H21〜R2)】 B西区 個人市民税 H元→H21:+35億円、H21→R2:+23億円 固定資産税 H元→H21:+91億円、H21→R2:+44億円 【グラフ 西区市税推移(H元、H7、H11、H16、H21〜R2)】 C中区 個人市民税 H元→H21:+36億円、H21→R2:+12億円 固定資産税 H元→H21:+37億円、H21→R2:+9億円 【グラフ 中区市税推移(H元、H7、H11、H16、H21〜R2)】 D南区 個人市民税 H元→H21:+14億円、H21→R2:▲3億円 固定資産税 H元→H21:+28億円、H21→R2:+5億円 【グラフ 南区市税推移(H元、H7、H11、H16、H21〜R2)】 E港南区 個人市民税 H元→H21:+6億円、H21→R2:▲12億円 固定資産税 H元→H21:+29億円、H21→R2:+3億円 【グラフ 港南区市税推移(H元、H7、H11、H16、H21〜R2)】 F保土ヶ谷区 個人市民税 H元→H21:+22億円、H21→R2:▲2億円 固定資産税 H元→H21:+38億円、H21→R2:▲1億円 【グラフ 保土ヶ谷区市税推移(H元、H7、H11、H16、H21〜R2)】 G旭区 個人市民税 H元→H21:+4億円、H21→R2:▲12億円 固定資産税 H元→H21:+32億円、H21→R2:+5億円 【グラフ 旭区市税推移(H元、H7、H11、H16、H21〜R2)】 H磯子区 個人市民税 H元→H21:+3億円、H21→R2:▲2億円 固定資産税 H元→H21:+22億円、H21→R2:+3億円 【グラフ 磯子区市税推移(H元、H7、H11、H16、H21〜R2)】 I金沢区 個人市民税 H元→H21:+21億円、H21→R2:▲22億円 固定資産税 H元→H21:+30億円、H21→R2:+1億円 【グラフ 金沢区市税推移(H元、H7、H11、H16、H21〜R2)】 J港北区 個人市民税 H元→H21:+55億円、H21→R2:+27億円 固定資産税 H元→H21:+81億円、H21→R2:+14億円 【グラフ 港北区市税推移(H元、H7、H11、H16、H21〜R2)】 K緑区 個人市民税 H元→H21:+8億円、H21→R2:+4億円 固定資産税 H元→H21:▲9億円、H21→R2:+4億円 【グラフ 緑区市税推移(H元、H7、H11、H16、H21〜R2)】 L青葉区 個人市民税 H元→H21:+57億円、H21→R2:+2億円 固定資産税 H元→H21:▲6億円、H21→R2:+13億円 【グラフ 青葉区市税推移(H元、H7、H11、H16、H21〜R2)】 M都築区 個人市民税 H元→H21:+91億円、H21→R2:+25億円 固定資産税 H元→H21:+51億円、H21→R2:+10億円 【グラフ 都筑区市税推移(H元、H7、H11、H16、H21〜R2)】 N戸塚区 個人市民税 H元→H21:+46億円、H21→R2:+3億円 固定資産税 H元→H21:+49億円、H21→R2:+9億円 【グラフ 戸塚区市税推移(H元、H7、H11、H16、H21〜R2)】 O栄区 個人市民税 H元→H21:▲4億円、H21→R2:▲10億円 固定資産税 H元→H21:+13億円、H21→R2:+1億円 【グラフ 栄区市税推移(H元、H7、H11、H16、H21〜R2)】 P泉区 個人市民税 H元→H21:+37億円、H21→R2:▲7億円 固定資産税 H元→H21:+28億円、H21→R2:+4億円 【グラフ 泉区市税推移(H元、H7、H11、H16、H21〜R2)】 Q瀬谷区 個人市民税 H元→H21:+8億円、H21→R2:▲4億円 固定資産税 H元→H21:+17億円、H21→R2:±0億円 【グラフ 瀬谷区市税推移(H元、H7、H11、H16、H21〜R2)】 5 資産 (1)保有土地の状況(所在区・用途別(公用財産、社会福祉施設等、公園・緑地等、港湾施設、公営住宅、学校等、その他)面積)(令和2年度末) 【グラフ 保有土地の状況(所在区・用途別面積)(令和2年度末)】 ※「公有財産台帳」から作成 (2)保有土地の状況(所在区・用途別(公用財産、社会福祉施設等、公園・緑地等、港湾施設、公営住宅、学校等、その他)構成割合)(令和2年度末) 【グラフ 保有土地の状況(所在区・用途別構成割合)(令和2年度末)】 ※「公有財産台帳」から作成 ●区ごとの保有土地は、西区、南区の100ha程度のところから、中区、金沢区の500ha程度のところまで、区の特性により異なっています。 ●用途別では、臨海部の鶴見区や中区で港湾施設が、大規模公園(動物園含む)を有する金沢区、旭区などは公園面積が大きくなっています。 ●多くの区で、保有土地全体に占める割合が大きい用途は公園や緑地となっています。 (3)未利用等土地の面積内訳(事由別)(令和3年度末時点) 一般会計等:58.7ha(58%) (内訳) 用途廃止等土地:31.5ha(31%) 事業未定土地:16.5ha(16%) 事業時期未定土地:1.8ha(2%) その他:9.0ha(9%) 用地先行取得資金:42.0ha(42%) (内訳) 事業時期未定土地:21.0ha(21%) 事業未定土地:11.5ha(11%) 公共事業用代替地:7.0ha(7%) その他:2.4ha(2%) (4)未利用等土地の状況(所在区別)(令和3年度末時点) 【グラフ 未利用等土地の状況(所在区別)(令和3年度末時点)】 ●未利用等土地は一般会計では用途廃止土地が、用地先行取得資金(事業を計画的かつ円滑に進めるために用地取得を事業年度以前に先行して行なうための資金)では事業時期未定土地の割合が最も多くなっています。 ●所在区別に見ると、未利用等土地は、郊外部に多く存在していることが分かります。 (5)公共建築物の床面積割合(令和3年度末見込) ※学校施設、市営住宅、市民利用施設等 (6) 公共施設(公共建築物)の築年度別整備状況(一般会計) 【グラフ 公共施設(公共建築物)の築年度別整備状況(一般会計)】 ●一般会計では、学校施設は、1960年から1990年代にかけて集中的に整備されたため、およそ7割が築40年を経過しています。 市民利用施設等(社会福祉施設、庁舎施設等)は、1980年から2000年代にかけて整備が進んだため、過半数の施設は築40年未満となっています。 (7)公共施設(主要なインフラ施設※1)の供用開始年代別(※2)割合 ※1 道路橋りょう(1,710橋)、道路トンネル(76箇所)、公園(2,699公園)、焼却工場(4工場)、港湾岸壁(10,404m)、水道管(9,323q)、浄水場・配水池(39施設)、下水道管(11,934q)、水再生センター(11箇所)、大規模ポンプ場(26箇所)、市営地下鉄(53.4q) ※2 1950年以前、1951〜1960年、1961年〜1970年、1971年〜1980年、1981年〜1990年、1991年〜2000年、2001年〜2020年 ●一般会計で管理する主要なインフラ施設は、大半が供用開始後40年未満と、比較的経過年数が浅い状況です。 なお、企業会計保有施設については、上下水道管等は計画的更新が進んでいますが、浄水場や水再生センター等の処理施設は比較的年数が経過しています。 市民生活・市内経済データ 【表 市民生活・市内経済データ】 Y.参考資料 素案に対するパブリックコメント 令和4年1月に公表した素案について、パブリックコメントを実施しました。 頂いたご意見は、各区役所広報相談係、市民情報センター、及び財政局財政課でご覧いただけます。 また、本市ウェブページにも掲載しています。 https://www.city.yokohama.lg.jp/city-info/zaisei/jokyo/zaiseivision/zaiseivision.html 1.パブリックコメント実施概要 (1)実施期間 令和4年3月1日(火)から4月5日(火)まで (2)募集方法等 ア素案の閲覧及びパブリックコメント用リーフレットの配布 各区役所広報相談係、市民情報センター、横浜市立図書館、財政局財政課で素案を配架し、パブリックコメント用リーフレットを配布しました。 イホームページへの掲載 素案、概要版資料、パブリックコメント用リーフレット等 ウ関係団体への説明 横浜市町内会連合会2月定例会、各区連合町内会2月定例会、横浜商工会議所等での説明及び資料送付 エSNS等での周知 横浜市LINE、Twitter、横浜市市民協働推進センターメールマガジン、大学・都市パートナーシップ協議会へのメール配信等 オ広報よこはま(令和4年3月号) (3)意見の提出方法 ア電子申請システム イ電子メール ウ郵送 エFAX オ直接持参 2.パブリックコメント実施結果 (1) 意見数 95名、224件 (2) 提出方法別内訳 提出方法:電子申請システム 人数:54名 割合:57% 提出方法:電子メール 人数:15名 割合:16% 提出方法:郵送 人数:18名 割合:19% 提出方法:FAX 人数:2名 割合:2% 提出方法:直接持参 人数:6名 割合:6% 合計 人数:95名 割合:100% (3)項目別内訳 項目:策定の背景 件数:50件 割合:9% 項目:財政ビジョンの位置づけ 件数:59件 割合:10% 項目:目指すべき「持続的な財政」の姿 件数:52件 割合:9% 項目:財政運営の基本方針 件数:9件 割合:2% 項目:財政運営の基本方針「債務管理」 件数:43件 割合:7% 項目:財政運営の基本方針「財源確保」 件数:42件 割合:7% 項目:財政運営の基本方針「資産経営」 件数:39件 割合:7% 項目:財政運営の基本方針「予算編成・執行」 件数:55件 割合:9% 項目:財政運営の基本方針「情報発信」 件数:47件 割合:8% 項目:財政運営の基本方針「制度的対応」 件数:28件 割合:5% 項目:持続性評価指標 件数:21件 割合:4% 項目:将来アクション 件数:56件 割合:10% 項目:その他 件数:28件 割合:5% 項目:項目選択なし 件数:57件 割合:10% 合計 件数:586件 割合:100% ※1 ご意見を提出いただいた皆様が、意見提出時に選択・明記した項目を集計しています。 ※2 複数の項目に選択されたご意見があるため、意見数と一致しません。 (4)対応状況 分類:修正 対応:ご意見の趣旨を踏まえ、反映するもの 件数:29件 割合:13% 分類:包含・賛同 対応:ご意見の趣旨が既に素案に含まれているもの、又は素案に賛同いただいたもの 件数:23件 割合:10% 分類:参考 対応:財政運営の取組等の参考とさせていただくもの 件数:172件 割合:77% 合計 件数:224件 割合:100% 有識者の意見 目指すべき「持続的な財政」の姿や持続性評価指標、財政運営の基本方針などについて、横浜市財政運営の検討に係るアドバイザーからご意見をいただきました。 (ヒアリング実施期間:令和4年3月10日〜3月23日) ◆全般 ・民間では、将来人口推計等に基づく長期財政推計等を行いながら、首長の任期を超えた、他自治体と比較しても中長期的な目標を掲げることについて、前向きにとらえている。 ・ビジョンの根拠や、条例や基本計画等との関係性が整理されていることが非常に評価できる。そのうえで、現場に対してビジョンを進めるうえでのそれぞれの役割、予算との関係性などを丁寧に説明していく必要がある。 ・中期計画ごとに、モニタリングを行うことは良いこと。大切なのは期間を設けるだけではなく、次の計画に活かせるかどうかだと思う。 ・今後、国の制度改革や長期金利の変動等、環境が大きく変化する可能性をふまえつつ、各分野の枠組みや国制度との関係等を整理・共有し、財源不足に対する各局の役割をよく見えるようにすることが大切。 ◆目指すべき「持続的な財政」の姿及び持続性評価指標 ・持続性評価指標として、市民の皆様がなるべく端的に、簡単に横浜市の財政状況を見ることができることは良いと思う。 ◆財政運営の基本方針、将来アクション (財源確保) ・事業所税や都市計画税では、今日的な大都市特有の財政需要に十分に対応しきれなくなっており、新たな財源確保戦略が求められる。 (債務管理) ・人口減少していく中で、債務管理アクションについて、一般会計が対応する借入金残高を一人当たり残高で管理していく枠組みは、とても良いと思う。 (資産経営) ・公共施設の運営は、収益性ではなく公共性を軸に考える必要がある。行政でないと運営できない施設なのか、市民の意見を聞きながら、必要な行政サービスを検討する必要がある。 (情報発信) ・現在行っている大学生向けに加えて、小中高校生に向けて、出前講座を行うなど、市民の皆様の財政リテラシーが向上する活動を推進して欲しい。 (制度的対応) ・横浜市は「横浜市将来にわたる責任ある財政運営の推進に関する条例」の制定をはじめ、財政の手綱を緩めることなくやっているが、それでも厳しい状況。税財政制度を見直さない限り改善できない特殊事情があれば、国にきちんと伝えることが大切。 (収支差解消) ・今後の行財政運営で必要なのはガバナンス。どの範囲まで自治体が行うのか。行う理由、行った場合の効果、効果の検証など、その見極めがガバナンスにつながるため、意識することが大切。 ・横浜市は全国に先駆けてDXを推進してきたことから、データを活用して施策や事業の評価に結びつける体制が構築できると、一つのモデルになるし、横浜市でしかできないことがあると思う。 有識者一覧 ※掲載は、五十音順、敬称略 江夏あかね氏(野村市場資本研究所野村サステナビリティ研究センター長) 沼尾波子氏(東洋大学国際学部教授) 望月正光氏(関東学院大学経済学部教授)