コラム 数字でみる横浜市の状況@ 健康福祉局課長補佐(障害企画課企画調整係長) 中村 剛志 ◆障害者手帳の所持者数  障害者手帳には、身体障害者手帳、療育手帳(愛の手帳)、精神障害者保健福祉手帳の3つがあります。 横浜市発行の手帳所持者数は、平成29年3月末時点の合計で約16万人(横浜市全体の人口比で4. 28%)となっており、年々増加しています。手帳別では、肢体不自由や内部障害(心臓機能、腎臓機能の障害など)をはじめとする身体障害者手帳の所持者数が最も多く、精神障害者保健福祉手帳がそれに次いでいます。 表1 障害者手帳の所持者数  平成29年3月末現在 身体障害者手帳 99,356 人 所持者数市人口に対する割合2.67% 療育手帳(愛の手帳) 27,958 人 所持者数市人口に対する割合0.75% 精神障害者保健福祉手帳 32,249 人 所持者数市人口に対する割合0.87% ※市人口は平成29年4月1日現在の人口による グラフ 身体障害者手帳の内訳 肢体不自由 51.0%、内部障害 32.9%、聴覚・平衡機能障害 8.7%、視覚障害 6.4%、音声・言語そしゃく機能障害 1.0% 平成29年3月末現在 表2 障害者手帳の所持者数の推移  各年度3月末現在 身体障害者手帳 19年度 88,689人、22年度 91,605人、25年度 98,706人、28年度 99,356人 療育手帳(愛の手帳) 19年度 17,653人、22年度 20,807人、25年度 24,171人、28年度 27,958人 精神障害者保健福祉手帳 19年度 15,723人、22年度 20,912人、25年度 26,475人、28年度 32,249人 ○身体障害者手帳  身体障害者手帳には、「視覚障害」、「聴覚・平衡機能障害」、「音声・言語・そしゃく機能障害」、「肢体不自由」、「内部障害」があり、障害の程度によって、1級から6級までに分かれています。 ○療育手帳(愛の手帳)  知的障害は「知的機能の障害が発達期(おおむね18歳まで)に現れ、日常生活に支障が生じているため、何らかの特別な援助を必要とする状態にあるもの」とされています。横浜市の療育手帳(愛の手帳)は、A1(最重度 IQ20以下)、A2(重度 IQ21〜35)、B1(中度 IQ36〜50)、B2(軽度 IQ51〜75)の4つに分かれています。 ○精神障害者保健福祉手帳  精神障害者保健福祉手帳は、精神疾患を有する方のうち、発達障害・てんかんを含む精神障害のため長期にわたり日常生活または社会生活への制約がある方に交付され、障害の程度によって1級から3級までに分かれています。 ※ 知的障害が主たる精神障害の方は対象外になります。 ◆手帳に関するギモン Q1 定期的な更新は必要なのですか? A1 精神障害者保健福祉手帳の有効期限は2年となっており、更新を希望する場合には、更新の手続が必要となります。また、身体障害者手帳については、障害の程度に変化が予測される場合に手帳の再認定を行うべき時期が記載され、その再認定時期までに改めて認定を受ける必要があります。療育手帳(愛の手帳)については、原則として2年ごとに判定を行うものとされていますが、18歳以上の場合はこの限りではないとされています。 Q2 発達障害のある人の手帳はどうなっているのですか? A2 発達障害者手帳というものはありませんが、発達障害のために日常生活又は社会生活に制約がある方については、精神障害者保健福祉手帳の対象となります。なお、主たる障害が知的障害の方は、療育手帳(愛の手帳)の対象となります。 注)障害者差別解消法における“障害者”は、身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の心身の機能の障害があり、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にある人が対象です。手帳の所持者に限られるものではありません。