土地利用 ●横浜市の地形と土地利用 横浜市は、市域の北西部に多摩丘陵、南部に三浦丘陵に連なる丘陵部があり、そこから9つの一級河川をはじめとした合計56の河川が流れ、坂や傾斜地が多く起伏にとんだ複雑な地形にあります。 市域の約78%が市街化区域(すでに市街地を形成している区域及び概ね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域)で、約22%が市街化を抑制するべき市街化調整区域ですが、市街化区域の中に市街化調整区域が入り込むように分布しており、市街地の身近なところに緑地や川などがあることが横浜の一つの特徴となっています。 ●市域の17.3%が自然的な利用、住宅系の利用は36% 市の総面積約436.5㎢のうち、農地や山林、河川などの自然的土地利用は17.3%、住宅や商業施設、工業施設など都市的土地利用は82.7%です。都市的土地利用の中でも、住宅系の利用は36.0%で、店舗や業務用など商業系の利用が4.3%、工場や運輸倉庫など工業系の利用が8.5%、公園・ゴルフ場などが5.1%、そして道路は15.6%となっています(図1)。過去と比較すると、工業用地や農地・山林等の割合が減少し、「住宅系用地」の割合が増加しています。 ●市街地の拡大と交通網の発達 1960年代以降、人口の急激な増加と並行して、鉄道や道路の交通網の整備が進み、市街地が市郊外部へと広がっていきました。また市街化に伴い、上下水道や公園、学校などの整備も進められました。 ●鉄道の1日平均乗車人員は延べ409万2千人で、コロナ禍以降、復調傾向 現在、市内には162の鉄道駅があり、1日平均の乗車人員は延べ409万2千人に上ります(図2)。特に横浜駅は、JR、東急東横線、みなとみらい線、京浜急行線、相模鉄道線、市営地下鉄が通るターミナル駅として市民や来街者にとって重要な交通拠点であり、JR東日本エリア内においても、新宿、池袋、東京に次いで4番目に乗車人員の多い駅となっています。 市内の鉄道駅の乗車人員の推移をみると、長期的には増加傾向にありましたが、2019(令和元)年の新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、2020(令和2)年には平均乗車人員が120万人以上減少しました。その後は4年間でおよそ100万人増加しています。また、現在は、相鉄・JR直通線(西谷~羽沢横浜国大)、相鉄・東急直通線(羽沢横浜国大~日吉)の開業など、新たな交通ネットワークづくりも進められています。 また、路線バスは市営のほか民間9社が市内を運行しています。2024(令和6)年度の市営バスの停留所は1237か所で、一日平均の利用者数は1980(昭和55)年の約46万人から大きく減少して、近年は約31万人で推移しています。 ●道路交通量、混雑度は大都市中二番目に高い 横浜市の平日12時間の交通量(2021(令和3)年度道路交通センサス)は2万2576台で、大都市の中で大阪市に次いで2番目に多く、2017年調査の2万3900台と比べやや減少しています。大都市平均(1万4504台)の約1.55倍になります。また、平日の混雑度(交通容量に対する交通量の比)は0.88で、大都市の中では川崎市に次いで2番目に高く、千葉市、東京(特別区)など首都圏の他の政令市と同程度の水準となっています。 都市計画道路は、計画されている延長約683㎞のうち整備済は472㎞余り、整備率は69.1%です。政令指定都市の中では新潟市、さいたま市に次いで低い水準にあり(図3)、現在も3本の環状道路と、市中心部と郊外部とを結ぶ10本の放射道路を中心とした都市計画道路の整備が進められています。 ●インフラ施設や公共建築物の多くが整備後30年以上経過 市民が日常的に利用する道路や鉄道、上下水道、公園などのインフラ施設は、都市を形成する基盤として、人口の急増や市街化の進展などに対応するように整備されてきました。しかし、これらのインフラ施設は利用が始まってから30年以上経過しているものが多くなっています(図4)。また、学校や市営住宅などの公共建築物も、1960年代から1990年頃に集中的に整備されたため、多くの施設が整備後30年以上経過し老朽化が進行している施設も少なくありません。特に、学校施設は、その7割が築40年を超えている状況です。