【コラム】誰もが快適に暮らせるまちに向けて① 横浜市では、医療的ケアを必要とする重症心身障害児・者等とその家族の地域での暮らしを支援する、横浜市独自の施設である「多機能型拠点」を4館(栄区桂台中、都筑区佐江戸町、瀬谷区二ツ橋町、港北区菊名)整備しています。この施設は、生活介護、短期入所、相談支援、診療所等の複数の障害福祉サービスを一つの施設で一体的に提供することができるもので、2028年度にはのげやまインクルーシブ構想の取組として、野毛山エリアで5館目の開所も予定されています。 横浜市発行の障害者手帳(身体障害者手帳・愛の手帳(療育手帳)・精神障害者保健福祉手帳)の2024(令和6)年度3月末時点での所持者数の合計は、約19万人(市全体の人口比で約5%)となっています。令和元年度は、約17万1千人であることから、令和6年度末までに約1万9千人増加したことになり、年々取得者数が伸びています。 また、障害者手帳所持者数の増加率については、ここ数年は約2パーセント程度で推移しており、人口増加率よりも大きいことから、障害者手帳を所持する方の割合が増えてきているといえます。今後も高齢化の進展等ともあいまって、障害者手帳所持者数の割合は増えていくことが想定されます。 横浜市の障害福祉施策には、全国に先駆けて始まった事業や、横浜市独自の取組なども多くあります。こうした施策・事業は、行政だけで進めてきたものではなく、障害のある人たちやその家族、支援者、地域住民と行政とが対話を重ね、検討し、実現してきたという歴史的な積み上げがあります。障害児・者を支える担い手も地域で増えていきました。個人としての活動だけでなく、障害児・者の保護者や地域住民が集まって活動をすることも多くありました。そうした活動などをきっかけとして、障害福祉の専門性が高い社会福祉法人が数多く立ち上がり、こうした法人が地域の活動を支えることで更に地域での障害福祉が活発になってきたことは、横浜市の特徴であり強みです。 これまで障害児・者施策を実施する中で繰り返し行われてきた障害児・者や障害児・者を支える担い手との対話と協働に加え、既存の支援制度の狭間にある人たちをどう支え、見過ごされがちなニーズをどう汲み取っていくかについても、検討を深めていく必要があります。