活躍に関する意識から見る8つの市民像 私たちは、仕事や家事、趣味など、様々な活動をしながら日々を過ごしていますが、それらの中で自分にとって大切にしたいことや優先したいことなどは、人により千差万別です。 これらの日々の生活の中で人や社会に何らかの関わりを持ちながら行っている活動を活躍≠ニして捉え、市民がどのような活動を行い、どのように感じているのかを把握するため、日常生活の中での活動に関する調査を実施しました。本白書では、この調査結果を数量化V類及びクラスター分析(※)の手法を用い、仕事や家庭のこと、人や社会とのつながりなどに対する感じ方や価値観が比較的近い人をグループ化し、8つの市民像に分類しました。 この8つの市民像のうち、最も多いのは「何事にも強いこだわりはなく、平穏に暮らしている人たち」でおよそ4人に1人がこの市民像に当たります。心配ごとはありますが、生活に対する満足度は高くも低くもなく、趣味や社会的な活動もあまり活発なほうではありません。 次に多いのは「人とのつながりを大切にし、地域への愛着や社会貢献の意識が高い人たち」(19.2%)で、この市民像は人とのつながりにも社会貢献活動にも積極的な傾向が見られます。 最も少ない市民像は「人や社会とのつながりは求めず、現状維持の傾向が強い人たち」(4.1%)で、新たな人間関係や活動には積極的ではありませんが、時間の余裕があり、自由に過ごせる時間にも不満はあまりないことなどが特徴です。 8つの市民像 市民像1 何事にも強いこだわりはなく、平穏に暮らしている人たち 23.0% 市民像2 人とのつながりを大切にし、地域への愛着や社会貢献の意識が高い人たち 19.2% 市民像3 プライベートをもっと充実させたいが、今は多忙で余裕のない人たち 16.8% 市民像4 家族や友人との関係も充実し、悠々自適に暮らす人たち 11.6% 市民像5 生活の中で不満に思うこともあるが、何事にも積極的に関わろうとする人たち 10.9% 市民像6 生活に多くの不満や不安を抱えながらも、生きがい、やりがいを模索する人たち 7.9% 市民像7 インターネットの利用に積極的で、趣味や友人とのつき合いを楽しむ人たち 6.5% 市民像8 人や社会とのつながりは求めず、現状維持の傾向が強い人たち 4.1% ●社会への関心と時間の余裕から見た市民像の特徴 8つの市民像の特徴を見るため、一例として、「社会への関心」と「時間の余裕」に対する意識の2つの評価軸に、「生活満足度」の要素を加えて見てみると、市民像2と市民像4はどちらも生活満足度が高いグループですが、市民像2のほうがより人とつながろうとする意欲が高く、市民像4はより時間の余裕があると感じている点で違いが見られます。市民像5、市民像6、市民像8は社会への関心と時間の余裕の感じ方で他のグループに比べ特徴が強く表れていますが、心配ごとや悩みごと、生きがいややりがいなどの意識にも差があるようです。 次ページからは、各市民像を詳しく紹介します。 「日常生活の中での活動に関する調査」 調査対象:市内に居住する18歳以上の方5,000人 抽出方法:住民基本台帳から無作為抽出 調査方法:郵送法 調査時期:平成30年7月 有効調査票:2,060票(回収率41.2%) ※数量化V類:質問に対して「そう思う」、もしくは「そう思わない」などと回答した場合の類似性について調べる方法 クラスター分析:複数のデータがあるときに、類似性などからいくつかのグループに分類する方法