生活に関する意識 生活に対する満足感や心配ごと、隣近所とのつき合いをどう思っているかなど、市民の生活に関する意識について、横浜市民意識調査の結果を基に見ていきます。 ●今の生活に満足している人は約7割 生活に対する満足度について見ると、今の生活に「満足している」と答えた人は約7割に上り、「不満がある」と答えた人は1割強で推移しています。2018(平成30)年度の結果を全国と比較すると、「満足している」と答えた人の割合は、調査手法が異なるため、単純な比較はできませんが、横浜市の方が約5ポイント低くなっており、近年ではほぼ同じ形で推移しています。「不満がある」と答えた人については、横浜市の方が全国と比較しておおむね10ポイント以上低い形で推移しています(図1)。 男女別に見ると、女性の方が「満足している」と答えた人が多く、これは全国、横浜市ともに同じ状況となっています。また、年齢別に見ると、全国では年齢が高い層で「満足している」と答えた人が比較的少なくなっているのに対して、横浜市では、40代を超えると、おおむねその割合は上がり、70代以上で最も高くなっています。 ●心配ごとや困りごとを抱える人は8割を超える 生活における「心配ごとや困っていること」が過去からどのように推移してきたかを見ると、「心配ごとはない」と答えた人は、1996(平成8)年に50%を超えていましたが、その後減少傾向に転じ、現在は10%強で推移しています。市民のうち8割を超える人が何らかの心配ごとや困りごとを抱えていることになります。 心配ごとや困りごとの内容は、「自分の病気や健康、老後のこと」が最も多く、次いで「家族の病気や健康、生活上の問題」、「景気や生活費のこと」、「仕事や職場のこと」、「子どもの保育や教育のこと」と続いています(図2)。 年齢別に見ると、30代で最も多いのが「子どもの保育や教育のこと」で、子育ての時期と重なることが心配ごとにも反映されています。そのほか、18〜29歳で「仕事や職場のこと」、40代で「子どもの保育や教育のこと」が上位となっており、ライフステージに応じて心配ごとや困りごとに変化が見られます(図3)。 ●生活全体への満足度に大きく影響しているのは「住まい」への満足度 生活に「満足している」と答えた「生活満足層」と「不満がある」と答えた「生活不満層」別に、「住まい」、「自由に過ごせる時間」、「仕事・学業」など7つの項目別の満足度を比較すると、「住まい」について満足と感じている人の割合に50ポイント近い差が生じています。 「心配ごとや困っていること」についても、「住宅のこと」を選択した人の割合は生活満足層と比較して生活不満層の方が高くなっており、生活の基盤である「住まい」が生活全体の満足感に大きく関係しているようです(図4)。 ●隣近所とのつき合いについて8割以上の人が「暮らしやすい」と感じている 隣近所とのつき合いに関して、「互いに干渉しあわず暮らしやすい」と答えた人が7割以上、「親密な人間関係があって暮らしやすい」と答えた人は1割程度で、つき合いの濃淡に関わらず、「暮らしやすい」と感じている人が8割を超えています(図5)。 過去の推移を見ると、「暮らしやすい」と感じている人は増えていますが、その一方で、「一緒に買い物に行ったり、気の合った人と親しくしている」や「困ったとき、相談したり助け合ったりする」といった比較的親密なつき合い方をしている人は減少しており、1975(昭和50)年度には3割を超えていましたが、2018(平成30)年度には1割を下回る結果となりました(図6)。 なお、「暮らしやすい」と答えた人の隣近所とのつき合い方は、「道で会えば挨拶ぐらいする」が約5割、次いで「たまに立ち話をする」が約3割となっていますが、「顔もよく知らない」と回答した人も1割を超えています(図7)。 ●住まいの周辺地域に愛着や誇りを感じている人は約7割 住まいの周辺の地域に「愛着や誇りを感じている」と答えた人は約7割となっています。さらに住んでいる区に対しては7割超、横浜に対しては8 割超の人が「感じている」と答えています。エリアが大きくなるほど愛着が強くなっています。