【表紙】 深谷通信所跡地利用基本計画 【目次】 001  1 計画の位置付けと方向性 001 (1)背景・目的 002 (2)現況 003 (3)経緯 003 (4)上位関連計画 004 (5)計画検討の視点 ア 旧深谷通信所の歴史 イ 地域の視点 ウ 全市的・広域的な利用の視点 エ 市の財政負担の軽減 004 (6)計画の方向性 ア 防災機能の確保 イ 地域の人がふれあう広々とした空間の創出 ウ 豊かな自然環境の創出 エ 市民の健康づくりへの寄与 オ 全市的・広域的な課題への対応 カ 歴史・景観・環境への配慮 キ 社会経済状況への配慮 006  2 計画テーマ 007  3 跡地利用計画図 007 (1)災害時 008 (2)平常時 009  4 防災機能の確保 009 (1)整備の考え方 009 (2)導入機能・施設 011 (3)災害時の動線 012 (4)災害時の対応   013  5 公共施設等の配置計画 013 (1)導入機能・施設 ア 公園 イ 公園型墓園 ウ 道路 エ 交通 016 (2)配置の考え方 ア 動線 イ 公園 ウ 公園型墓園 エ その他 020 (3)ゾーニング A ふれあいとにぎわいの広場ゾーン B スポーツパークゾーン C 緑とやすらぎのメモリアルゾーン D 外周道路ゾーン 027  6 事業概要 027 (1)概算事業費 027 (2)スケジュール 028 (3)暫定利用 030 参考資料 031 ○ 泉区深谷通信所返還対策協議会「深谷通信所跡地利用計画案」 032 ○ 戸塚区「深谷通信所跡地利用検討に係る戸塚区民意見について」 【1 計画の位置付けと方向性】 (1)背景・目的  旧深谷通信所は、戦時中に地元で「深谷通信隊」と呼ばれていた旧日本海軍の通信施設(正式名称:東京海軍通信隊戸塚分遣隊)でした。西太平洋海域での送信力強化を目的として、昭和16年に敷地の買収、整地が行われ、昭和19年3月に開隊しました。正確な理由は不明ですが、敷地は、直径約1㎞の円形となっており、大正2年に建設された直径約800mの円形の船橋分遣隊(千葉県)を先例として、それを上回る「東洋一」を目指していたようです。  戦後、昭和20年に通信施設用地として米軍に接収され、平成16年の日米政府間における返還方針合意を経て、平成26年6月に返還されました。この間に米軍施設返還跡地利用指針、横浜市米軍施設返還跡地利用行動計画を策定し、返還後の跡地利用計画を検討してきました。その中で、「自然・スポーツ・文化など広く利用者をひきつけるテーマを備えた大規模な緑の空間の形成を目指す」としています。また、地元の市民を中心に、これまで跡地利用に関して様々な意見や要望をいただいており、それらを踏まえた機能や施設の導入を検討してきました。  本市では、少子高齢化の進展や生産年齢人口の減少、健康寿命の延伸、都市インフラの老朽化など社会情勢の変化を受けて、郊外部の再生・活性化、都市インフラの強化、市民の健康づくり、緑の保全・創出、災害に強いまちづくりなどへの対応を図っています。  このような背景から、旧深谷通信所では、災害時に広域的な防災拠点として利用できる防災機能の充実を図るとともに、豊かな自然環境を創出し、市民の活動拠点となる広場や多様な市民ニーズに応えるスポーツ施設等を備えた、魅力的な公園の整備を目指します。また、全市的な課題を解決するために、将来的に不足が懸念されている墓園や広域道路ネットワークと連携した道路の整備を目指します。  本計画は、旧深谷通信所の整備の具体化に向けて、跡地利用の基本方針を定めるものです。 ここに画像があります。 旧深谷通信所航空写真です。出典は泉区区民生活マップ(2009年1月撮影)です。 画像の説明は終わりです。 (2)現況  旧深谷通信所は、市街化調整区域内にあり、全域が泉区に位置していますが、外周の約半分が戸塚区に接しています。円形形状が特徴的な 直径約1km、 面積約77haの広大な土地で、周辺は住宅や農地の混在する地域となっています。谷戸川に流入する2本の水路がありますが、それらを除くと全体としてほぼ平坦な地形となっています。  交通機関は、旧深谷通信所内を縦断する県道阿久和鎌倉(かまくらみち)沿いに立場駅や戸塚駅行きのバスの停留所が3箇所あり、地域住民はバス停まで旧深谷通信所を通り抜けて移動しています。  返還前は、囲障区域(フェンスで囲まれ立入りが制限されている区域以外の区域を自由に通行することができ、約40haを地域住民が野球場、ゲートボール場、グラウンドゴルフ場、地域の広場、菜園及び通路に利用していました。返還後は、国の管理となり、一部を横浜市が国から借り受け、市が管理しています。市が管理をしている部分については、野球場、ゲートボール場、グラウンドゴルフ場、地域の広場及び市民生活上必要な通路として暫定利用しています。なお、中心部は囲障区域となっており、返還後も立入りが禁止されています。 ここに画像があります。 旧深谷通信所現況図です。作成時期は平成28年8月のものです。 画像の説明は終わりです。 (3)経緯  これまでの旧深谷通信所の跡地利用検討の経緯は、以下の通りです。平成16年に返還方針が合意されてから、「跡地利用指針」や「行動計画」を策定し、跡地利用の方向性について検討してきました。  平成25年3月には地元である泉区深谷通信所返還対策協議会(平成22年発足)から深谷通信所跡地利用計画案、戸塚区から区民意見が提出され、求める施設や機能等の要望が示されました。その後も泉区深谷通信所返還対策協議会及び戸塚区深谷通信所返還対策協議会(平成26年発足)において、跡地利用に関する検討を行ってきました。  平成26年6月には、深谷通信所が米軍から国に返還され、同年9月には、「旧深谷通信所 跡地利用基本計画の考え方」を公表しました。  以上のような検討や計画等を踏まえ「深谷通信所跡地利用基本計画」を策定します。 ここに表があります。 平成16年10月の返還方針の合意からの経緯が掲載されています。 表の説明は終わりです。 (4)上位関連計画  本計画は、「米軍施設返還跡地利用指針」の検討内容を踏まえ、「横浜市都市計画マスタープラン」「横浜市中期4か年計画」「横浜市防災計画」など関連計画との整合を図り、跡地利用の基本方針を定めるものです 。 ここに画像があります。 深谷通信所跡地利用基本計画と他の計画との関係を示しています。 画像の説明は終わりです。 (5)計画検討  基本計画の検討にあたり、これまでの経緯や上位計画を踏まえて以下の点に留意します。  ア 旧深谷通信所の歴史  旧日本海軍及び米軍施設が長期間にわたって存在してきた歴史を踏まえます。  イ 地域の視点  「泉区深谷通信所返還対策協議会跡地利用計画案」や「深谷通信所跡地利用検討に係る戸塚区民意見について」、両区対策協議会における議論、市民の意見・要望をできる限り尊重し、地域の実情を踏まえた計画とします。  ウ 全市的・広域的な利用の視点  郊外部の活性化をはじめ超高齢社会、地球温暖化対策など、全市的・広域的な課題に対応できる機能や施設を導入します。  エ 市の財政負担の軽減  本市の厳しい財政状況を踏まえ、財政負担が少ない整備手法や施設計画、段階的な整備など、効果的・効率的な整備を行います。 (6)計画の方向性  ア 防災機能の確保  ・広域避難場所として活用できる施設とします。  ・救援活動の拠点としても活動可能な平坦なオープンスペースを整備し、周辺・近隣地域の防災性向上を図ります。  イ 地域の人がふれあう広々とした空間の創出  ・大規模なオープンスペースを活用し、地域や市民のための空間を創出します。  ・長期に渡り米軍施設として提供されてきた歴史的経緯から、市民に開かれ、地域の交流やふれあいに供する場を目指します。  ・障害者、高齢者、子供など、誰もが安全・安心、快適に利用できる場を目指します。  ウ 豊かな自然環境の創出  ・都市における貴重な緑の拠点となる、自然豊かな環境づくりを目指します。  ・樹林地や広々とした原っぱ、四季折々の草花が楽しめる広場など、多様な自然環境を創出します。  エ 市民の健康づくりへの寄与  ・健康づくりに役立つ施設や仕組みを取り入れて、市民の健康づくりに寄与する場としていきます。  ・軽い運動から本格的なスポーツまで、世代や性別、経験の有無に関わらず誰もがスポーツを楽しむことのできる場とします。  オ 全市的・広域的な課題への対応  ・広域的な利用が見込まれる施設の配置など、郊外部の活性化に貢献する計画とします。  ・周辺道路環境の改善及び計画地の交通利便性向上のため、環状3号線や環状4号線などの主要幹線街路と連携した道路整備を進めます。  ・超高齢社会に伴い市内の墓地不足が予測されている状況に鑑み、市営の公園型墓園の整備を進めます。  ・境川流域の水害対策として、雨水流出抑制施設の整備を進めます。 ここに画像があります。 主要な道路及び鉄道との位置図です。 画像の説明は終わりです。  カ 歴史・景観・環境への配慮  ・特徴である円形形状を後世に残すなど、歴史を継承します。  ・富士山の眺望に配慮して、魅力的で個性的な景観を目指します。  ・周辺の環境にも配慮した計画とします。  ・再生可能エネルギーの活用など、環境の保全と資源の循環を視野に入れた施設整備を進めます。  キ 社会経済状況への配慮  ・財政負担の平準化、社会動向の変化、暫定利用などを考慮して、段階的な整備計画とします。  ・スポーツに対する嗜好の変化や機能・役割への新たな要望など、今後、想定される社会的要請の変化にも柔軟に対応できる計画とします。  ・財政負担軽減や良質なサービスの提供など、効率的で効果的な整備・運営が図られるよう、公民連携等新たな手法を導入した計画とします。 【2 計画テーマ】  旧深谷通信所の特性である広大な円形の空間を生かして、人と地域を災害からまもり、緑豊かな空間の中で、健康づくりに寄与する公園を中心とした、人々がふれあう活気のある空間の創出を目指します。 テーマ「緑でつながる魅力的な円形空間」  ●市民が楽しみながら元気になれる「健康・スポーツの拠点」をつくります。  ●「人と人」「過去と未来」をつなぎ、「人と自然」をそだてます。  ●「人と地域」を災害からまもり、「緑豊かな環境」をまもります。 ここに画像があります。 旧深谷通信所航空写真で泉区区民マップの再掲です。 画像の説明は終わりです。 ここに画像があります。 旧深谷通信所から見える富士山の画像です。 画像の説明は終わりです。 【3 跡地利用計画図】 (1)災害時 ここに画像があります。 災害時の跡地利用計画図です。 画像の説明は終わりです。 ここに画像があります。 飛行場外離着陸場のイメージ図です。災害時などに使用する臨時のヘリコプターが離着陸する場所です。 画像の説明は終わりです。 計画図の赤字で示した機能・区域は災害時の活用方法の例です。 (市全体の防災対策への優先的活用など、実際の活用方法は発災の状況に応じて異なってきます 。) (2)平常時 ここに画像があります。 平常時の跡地利用計画図です。 画像の説明は終わりです。 【4 防災機能の確保】 (1)整備の考え方  次の考え方に基づき、広大な敷地を生かして、広域かつ地域の防災性向上に貢献できる整備を図っていきます。また、災害時の課題への対応のために必要となる機能及び貯水槽・災害対応トイレ・備蓄倉庫等の防災施設については、周辺防災関連施設の役割を踏まえ、検討を行います。  ① 広域避難場所の指定の継続  ・火災が多発し延焼拡大した場合、その輻射熱や煙から市民の生命・身体を守るために避難する場所として、引き続き広域避難場所に指定します。なお、既設の広域避難場所機材庫については、利用者の利便性を高めるために敷地内に移設します。  ② 発災時の活動拠点としての活用  ・発災時に自衛隊などの活動拠点や物資・資機材置場等として利用できるよう、平坦なオープンスペースの多い広場を主として配置し、緊急車両が通行可能な広幅員の園路や、延焼遮断帯としての効果が期待できる幅員約50mの外周道路の整備など、防災機能に配慮した土地利用計画とします。  ③ 防災機能を備えた施設の整備  ・広域的な観点と当該地での必要性、各施設の整備方針や計画を踏まえながら、施設計画の策定作業と合わせて検討を行い、防災機能を備えた施設の整備を検討するとともに、地域の必要に応じて利用できる場所(災害時地域利用エリア)を確保するよう調整します。  ④ 雨水浸水対策  ・既存排水施設の流下能力を考慮し、流出抑制ができる雨水流出抑制施設を整備します。  ・グリーンインフラの考え方等も取り入れた都市基盤整備の検討  ※グリーンインフラ:自然の生態系が有する防災・減災や、水・緑・花・農などの存在そのものが持つ潤いや安らぎといった様々な機能を生かした社会的共通資本(グリーン・インフラストラクチャー) (2)導入機能・施設  ○広域避難場所  (主な施設例)  ・防火水槽  ・機材庫  ○広域応援活動拠点  (主な利用例)  ・救援活動の拠点(自衛隊、消防、警察)  ・飛行場外離着陸場  ○その他  ・応急仮設住宅用地  ・災害廃棄物仮置場  ・物資・資機材置場  ・炊き出し施設  ※発災の状況により活用方法が異なります。  ○雨水浸水対策  ・雨水流出抑制施設 災害時総括図 ここに画像があります 災害時の活用方法の例です。 画像の説明は終わりです。 環状交差点の特徴 環状交差点(ラウンドアバウト)は、信号交差点に比べて交差点への進入速度が抑制されるため、事故の減少が期待されます。さらに、時計回りの一方通行であるため、正面衝突や右折対直進といった大きな事故が構造的に生じにくくなります。加えて、震災等の停電時でも運用可能です。 ここに画像があります ラウンドアバウトのイメージ図です。 画像の説明は終わりです。 (3)災害時の動線 ・外周道路は、環状3号線、環状4号線、県道阿久和鎌倉(以下、「かまくらみち」とする。)、環状3号線及び環状4号線との連絡道路と一体となり交通機能を担う道路であり、災害発生時には、消火、救助、物資・人員輸送等を行う車両が通行する道路(緊急輸送路)になると想定されます。 ・幅員の広い園路は、災害時の緊急車両動線として活用します。なお、安全面に配慮して、車両と歩行者の動線を区分して利用します。 ・発災時の迅速な避難を可能にするため、外周地域からの避難路の確保について検討します。 ・大規模災害発生時には、土地利用や施設配置、車両・歩行者動線を踏まえ、必要に応じて、自衛隊等の活動拠点、物資・資機材置場、災害廃棄物仮置場、応急仮設住宅用地等として利用します。 ・信号を設置しないため、停電時でも通常の通行機能が維持できる環状交差点(ラウンドアバウト)の導入を外周道路の交差点部で検討します。 ここに画像があります 災害時の緊急車両の動線を記載した図です。 画像の説明は終わりです。 (4)災害時の対応  災害時には、全体が防災機能を果たすことのできるよう、発災後の時間経過による状況の変化に応じた運用を行います。なお、本内容は、活用方法の一例であり、市全体の防災対策への優先的活用など、実際の活用方法は発災の状況に応じて異なってきます。  災害時の運用の例  ①発災直後  ・広域避難場所として、大規模火災発生時に周辺住民の避難場所となります。  ・外周道路は延焼遮断帯の効果が期待できます。  <参考>  広域避難場所に機材庫を設置する場合の配備資機材(横浜市防災計画震災対策編より)  ・可搬式小型動力ポンプ及びその附帯資機材  ・災害対策用仮設トイレ(簡易トイレ)  ・応急給水設備(水道・消防兼用貯水槽設置場所のみ)  ここに画像があります  発災直後の広域避難場所として活用されるイメージ図です。  画像の説明は終わりです。  ②応急対策段階  ・ 移動しやすさを考慮して、車両動線沿いに活動拠点等各機能を配置します。  ・ 構造物がない中央の草地広場を飛行場外離着陸場とします。  ・ 周辺地域から離れた位置など周辺環境に配慮して 資機材置場、災害廃棄物仮置場を配置します。  ・ 西側を中心として、地域の必要に応じて利用することができる場所を確保するよう検討を行います。  ここに画像があります  応急対策段階の施設配置イメージ図です。  画像の説明は終わりです。  ③復旧・復興段階  ・ 災害廃棄物仮置場から離れた位置を応急仮設住宅の建設用地とします。  ・ 瓦礫などの増加に対応して、災害廃棄物仮置場の区域を拡大します。  ・ 外周寄りの広場を基本として、 順次、利用可能な場所から公園利用を再開していきます。  ここに画像があります  復興時の施設配置イメージ図です。  画像の説明は終わりです。 【5 公共施設等の配置計画画図】 (1)導入機能・施設  ア 公園   ○面積:約 50ha   旧深谷通信所に50ha の公園が整備される効果   泉区の一人当たり公園面積   整備前: 2.37 ㎡( 18 区中 17 位)   整備後: 5.62 ㎡( 18 区中7位)   ※一人当たり公園面積 H29 .3.31 現在)   全市平均: 4.91 ㎡   (ア) 自然・文化機能   ・広大で平坦な空間を生かして、まとまったオープンスペースや多目的に利用できる広場を整備し、多くの人が利用できる魅力的な公園とします。   ・広々とした草地広場や地域のふれあい広場など、市民の憩いと交流の場となる空間を形成します。   ・レクリエーションやイベント、自然とのふれあい、文化活動などの様々な利用の拠点となる広場を整備します。   ・周辺や富士山への眺望を楽しめる見晴らしの丘を整備します。   ・樹林地、水辺など、自然豊かな環境を創出します。   ・旧日本海軍及び米軍施設として使用されてきた歴史的経緯を踏まえます。   (主な施設例)   ・草地広場   ・樹林地   ・水辺   ・農園   ・地域ふれあい広場   ・遊具広場   ・多目的広場   ・見晴らしの丘   ・記念碑   ・バーベキュー場   ・休憩施設(トイレ、ベンチ等)   (イ) スポーツ機能   ・スポーツを「する、みる、ささえる」が実現可能なスポーツ施設を整備します。   ・屋外スポーツ施設を中心に整備し、災害時に利用できるオープンスペースを確保します。   ・地域のスポーツ団体の練習場や市民大会の会場となる、陸上トラック付き広場や球技場、運動広場、野球場、テニスコート等を整備します。   ・利用者の多様なニーズに対応して、「ヨコハマさわやかスポーツ」※1をはじめとしたニュースポーツ※2など、多目的に利用できる広場を整備します。   ※1 ヨコハマさわやかスポーツ:いつでもどこでも気軽にできるニュースポーツで横浜市における事業呼称   ※2 ニュースポーツ:比較的新しいスポーツで、競技性を重視せず、誰でも参加できることを目的としたスポーツの総称   (例)グラウンドゴルフ、ゲートボール、ターゲットバードゴルフ、スケートボード等  イ 公園型墓園  ・四季折々の草花を楽しむことができ、憩いの場として多くの人が訪れる緑豊かな公園型墓園を整備します。  ・墓園内の園路や緑地などは開放し、散歩や憩いの場としても利用できる、公園と一体となった空間を形成します。  ・緑に囲まれた芝生型納骨施設や合葬式納骨施設を整備します。  ・整備規模は、市内の墓地需要を考慮して、約12ha を 想定します。  ・お彼岸など墓参のピーク時にも対応できる施設とします。  ○事業面積:約12ha  (内訳)  ・墓域面積:約5ha 納骨施設等 約2.5ha 、通路等 約2.5ha  ※納骨施設等:プレート型の墓石等があり、お参りをするエリア  ・緑地、駐車場等:約7ha  ・整備墓数:芝生型約15,000区画、合葬式約30,000体  市営墓地の必要性について  平成29年度に実施した横浜市墓地に関する市民アンケート調査や、将来人口推計などから、平成29年から平成48年までの20年間で、公民合わせて約10万区画の墓地整備が必要であると推計しています。  この需要に対して、民営墓地のみで応えることは難しく、本市では、大規模施設跡地の土地利用転換の機会等を捉えて墓地の整備を検討しています。  また、墓地に関する市民アンケート調査結果では、今後計画する市営墓地の形態としては、「公園機能を持った墓地」や「様々な形態を提供できる墓地」を希望する意見が多く、こうした市民ニーズに対応した市営墓地の整備を進めていく必要があります。  ここに画像があります  芝生型墓地のイメージ図です。  画像の説明は終わりです。  ウ 道路  (ア)外周道路(P25参照)  ・安全かつ円滑な交通確保のため外周道路を整備します。  ・「健康みちづくり推進事業※3」との連携を図り、車道や歩道の他に公園機能と一体となった空間を形成し、市民が楽しみながら健康づくりができるみちづくりを目指します。  ・ウォーキングやジョギング、サイクリングなどが楽しめる道路空間を整備します。  ○道路車線数:2車線  ○道路延長:約3km  ○道路標準幅員:約 50m  ○道路整備面積:約 15ha  (主な施設例)  ・車道  ・歩道  ・散策路  ・ジョギング道、自転車道 など  ※3健康みちづくり推進事業:健康増進や外出意欲の向上に資する歩行空間を整備することにより、楽しみながら健康づくりに取り組める場を創出するとともに、一人ひとりの健康寿命を延ばし、いきいきと楽しく暮らせる活力ある横浜を創ることを目的とした事業です。  (イ) 周辺道路との連絡道路  ・周辺の道路ネットワークと連携するため、施設の整備状況を踏まえ、外周道路と環状3号線及び環状4号線との連絡道路は、施設と合わせて一体的に整備を進めます。  ・ルートや幅員については、道路線形や交通量を考慮して検討します。  エ 交通  (ア)公共交通  ・周辺の駅等から公園内の各施設や公園型墓園への来所及び周辺住民の移動手段として、現在、運行している路線バスなどの公共交通機関の 活用が図れるように関係機関と調整します。  (イ)駐車場等の整備  ・広域的な利用を想定しつつ、日常的な利用に合わせ、適切な規模の駐車場を分散して整備します。  ・イベント開催時やお彼岸など墓参のピーク時にも臨時駐車場の設置などを含めて対応できる規模とします。 (2)配置の考え方 中央には、施設全体の象徴的な施設として広大な草地広場と見晴らしの丘を配置し、市民が集う場とします。その外側には、周辺地域の方々をはじめ、広域の市民も利用するスポーツ施設と公園型墓園を配置します。さらにその外側には、地域ふれあい広場等周辺地域の方々が日常的に利用しやすい施設を配置します。一番外側には、車道や歩道機能に加え、健康づくりにも寄与する外周道路を配置します。また、広域的な利用が想定される球技場などのスポーツ施設や公園型墓園は、交通利便性、土地利用状況等を考慮して配置します。  ア 動線  (ア)歩行者動線  ・外周道路の歩道に加えて、計画地内を回遊できる、同心円状の園路を配置します。  ・周辺地域からアクセスしやすいように、外周から中央に向かう園路を配置します。  ・最寄りの立場駅からは、環状3号線とその連絡道路が主動線となります。  (イ)車両動線  ・外周道路、外周道路と環状3号線及び環状4号線との連絡道路を主要幹線街路とします。  ・公園や公園型墓園の主要施設周辺に駐車場を設け、車でのアクセス性を確保します。  ・主要な公共交通機関となるバスのルートについては、上記道路の整備状況及び周辺住民の利用状況を考慮して決定します 。  イ 公園  ・中央に象徴的な公園空間を設けられるように、配置を工夫します。  ・スポーツ施設はまとめて配置します。  ・周辺地域から利用しやすい公園とするために、外周部に出来るだけ均等に身近な広場が広がる配置とします。  ・各施設の配置は、旧深谷通信所を縦断するかまくらみちを利用しながら整備することを考慮し、かまくらみちを存置したままで施設整備が可能な配置とします。  (ア)広場  ・周辺地域の住民が利用しやすい外周寄りに多目的広場や原っぱなどのオープンスペースを設けます。  ・中心には、旧深谷通信所の象徴となる大きな円形の広場を設けます。  ・周辺の水と緑とのつながりを考慮した施設配置を行います。  (イ)スポーツ施設  ・野球場などの目的性の高いスポーツ施設は中央寄りに配置します。  (ウ)広域的利用スポーツ施設  ・スポーツイベントの開催など、広域的な利用が想定される陸上トラック付き広場や球技場は、鉄道や幹線道路とのネットワークを考慮し、立場駅や環状3号線寄りに配置します。  ・広域的な利用により多くの人が集まる可能性があり、人の滞留スペースや駐車場が必要であること、騒音や光害対策として周辺の住宅地から十分な離隔を確保する必要があることから、周辺地域から離れたやや中央寄りに配置します。  ・施設周辺には、将来的な拡張整備等に対応可能なスペースを確保します。  ウ 公園型墓園  ・周辺の住居から十分な離隔を確保するため、墓域(墓石のある区域)は出来る限り中央寄りに配置します。  ・外周道路側には、緑地等の公園的空間・駐車場を配置します。  ・見晴らしの丘付近から富士山への眺望を確保できるように、スポーツ施設に比べて高い構造物が少ない公園型墓園は西側に配置します。  エ その他  ・産業廃棄物処分場跡地については、地中構造物が必要な大型施設及び食関連施設以外の施設を設置します。  ・雨水流出抑制施設(雨水調整池)については、公園や公園型墓園、外周道路の計画と併せて規模や配置を検討します。  ・太陽光、風力、雨水等の再生可能エネルギー施設については、公園や公園型墓園、外周道路の計画と併せて導入を検討します。 主な施設や動線の基本的な空間構成を、以下の模式図に示します。  ここに画像があります  配置計画の模式図です。  画像の説明は終わりです。 <主な施設の配置の考え方> 中央・・・・・・・・・・・・施設全体の象徴的な施設として、広大な草地 広場と見晴らしの丘 中央寄り・・・・・・・・・・野球場など目的性の高いスポーツ施設 外周寄り・・・・・・・・・・周辺住民が日常的に利用する広場、施設 立場駅、環状3号線寄り・・・広域的な利用が想定される比較的大きなスポーツ施設 西側・・・・・・・・・・・・高い構造物が少なく中央から 富士山方向の眺望を確保しやすい公園型墓園 産業廃棄物処分場跡地・・・・地中構造物が必要な大型施設・ 食関連施設以外の施設 <参考:かまくらみちの扱い> 各施設の配置は、旧深谷通信所を縦断するかまくらみちを利用しながら整備することを考慮し、かまくらみちを存置した計画とします。  ここに画像があります  環状3号、環状4号との接続道路及び円形の外周道路のイメージ図です。  画像の説明は終わりです。 かまくらみちの車道機能は、環状3号線の整備状況やバス路線の扱い、公園部分の利用状況等を踏まえ、将来、外周道路への付け替えを検討します。 (3)ゾーニング 配置の考え方を踏まえて、 4 つのゾーン区分を設定します。  A:ふれあいとにぎわいの広場ゾーン  B:スポーツパークゾーン  C:緑とやすらぎのメモリアルゾーン  D:外周道路ゾーン  ここに画像があります  地区中央と外周道路に沿って「A:ふれあいとにぎわいの広場ゾーン」、かまくらみちに沿って「B:スポーツパークゾーン」、西側に「C:緑とやすらぎのメモリアルゾーン」、地区外周部分に円形の「D:外周道路ゾーン」のイメージです。  画像の説明は終わりです。 A ふれあいとにぎわいの広場ゾーン 広大な草地広場での地域交流やイベント、運動、遊び、自然とのふれあいなど、様々な活動や体験のできるゾーン。 アクセスしやすい外周道路寄りと象徴となる中央に、市民の交流やふれあいを図る広場のゾーンを配置します。機能・利用に合わせて、細かなスペースに区分しました。  ここに画像があります  地区中央部分が「A-1」、中央から南西側にかけて「A-2」、外周道路にそって「A-3」のイメージ図です。  画像の説明は終わりです。 A-1 ふれあいの中央広場スペース 富士山を一望できる見晴らしの丘や、イベント・災害時に利用できる広大な草地広場など、旧深谷通信所の象徴となる空間 例)見晴らしの丘(展望台)、草地広場、イベント広場、木陰の憩い空間など A-2 食と農の体験スペース 農体験や樹林地の育成を通して、食物や自然の大切さを学ぶことのできる空間 例)農体験の畑、農園、バーベキュー場など A-3 地域の 広場スペース <地域交流スペース> 子供が遊び、地域のお祭りに利用出来る原っぱなど、人々が集い、ふれあい、交流できる空間 例)草地広場、原っぱなど <みんなのレクリエーションスペース> 子供から高齢者まで多世代の人々が多種多様なスポーツを楽しみ、健康づくりができる空間 例)ゲートボール場、グラウンドゴルフ場、ターゲットバードゴルフ場、ミニバスケット場、健康遊具広場、スケートボード場、ドッグランなど <子供健やか育成スペース> 子供が広場や遊具でのびのびと様々な遊びを体験しながら成長できる空間 例)幼児・児童用複合遊具など <水辺と緑のふれあいスペース> 樹林地や水辺環境の創出によって、豊かな自然環境をつくりだし、生物の観察など、自然とのふれあいを楽しむことができる空間 例)水辺、ビオトープ、野鳥観察池など <多目的広場スペース> 様々な活動ができる広場で、臨時駐車場にも利用できる空間 例)ダスト舗装の自由広場など ※ダスト舗装:石をごく細かく砕いた砂粒のようなものを固めた舗装 Bスポーツパークゾーン 地域にゆかりのある野球や、サッカーを中心に、本格的な球技スポーツを楽しみ、スポーツや文化など様々な活動を通して、多くの人が交流する、賑わいのあるゾーン。  ここに画像があります  県道阿久和鎌倉線の東側が「B-1」、県道阿久和鎌倉線の南西部分が「B-2」、その他部分が「B-3」のイメージ図です。  画像の説明は終わりです。 B-1 広域的利用スポーツ施設 大会の開催やスポーツ観戦ができる、陸上トラック付き広場及びサッカーやラグビーの球技場などにぎわいのある施設 B-2 野球場・テニスコート 硬式野球もできる野球場やテニスを楽しめる施設 B-3 運動広場 少年野球やサッカー・ラグビーをはじめ様々なスポーツを楽しめる施設 C 緑とやすらぎのメモリアルゾーン 四季の草花の鑑賞や散歩ができる、緑の多い開放的な公園型墓園 C-1 やすらぎスペース 緑豊かな公園型墓園とし、四季折々の草花や緑に囲まれた芝生型や合葬式の納骨施設を整備します。 C-2 散歩と憩いのスペース 公園型墓園内の園路や緑地などを開放し、散歩や憩いの場としても利用出来る、「ふれあいとにぎわいの広場ゾーン」と連続した空間の形成を図ります。  ここに画像があります  墓園エリア内の東側が「C-1」、墓園エリア内の西側が「C-2」のイメージ図です。  画像の説明は終わりです。  ここに画像があります  芝生型納骨施設のイメージ図、合葬式納骨施設のイメージ図です。  画像の説明は終わりです。 D 外周道路ゾーン ・車道や歩道機能に加え、緑豊かな空間の中でウォーキング、ジョギング、及びサイクリングなどを楽しめる、健康づくりにも寄与する幅員約50mの外周道路とします。 ・外周道路の幅員は概ね50m程度で計画しています。 ・かまくらみちや環状3号線及び環状4号線との連絡道路との交差部に環状交差点(ラウンドアバウト:P10参照)の導入を検討します。 ・園路との連続性を考慮して配置を工夫します。  ここに画像があります  円形の外周に沿った外周道路があり、西側につながる環状4号線との連絡道路、東側につながる環状3号線との連絡道路が示されています。  画像の説明は終わりです。  ここに画像があります。  外周道路の交差点4か所はラウンドアバウトを検討している位置として示されています。  歩道、ジョギング道、自転車道のイメージ図、環状交差点のイメージ図  画像の説明は終わりです。 ・横断構成について ① 外側(民地側)には、車道と共に、沿道利用者の利便性を確保するため、歩道と自転車道を配置します。車道と自転車道の間には、副道を設置することを検討しています。 <副道について> 副道を設置することで、生活道路や住居の出入口などと外周道路が分離され、安全性が向上するとともに、沿道の住環境を良好に保つことができます。 ※副道の設置については、今後、設計を進める中で、地域の皆様や交通管理者等との協議も踏まえ、決定していきます。 ② 内側(公園 側)には健康みちづくりとして、歩道、ジョギング道、自転車道を配置します。  ここに画像があります  外周道路の横断イメージ図です。  内側(公園側)から歩道、ジョギング道、自転車道、車道、副道、自転車道、歩道の順に外側(民地側)に配置することが検討されています。  画像の説明は終わりです。  ※各断面は現段階の案であり、今後、検討を進める中で決定していきます。 6 事業概要 (1)概算事業費 約400億円を想定しています。 事業費は現時点での試算です。各施設の詳細な設計を進める中で変更する可能性があります。 ※公民連携や民間活力の導入の検討を行い、市費負担の削減等に努めます。 (2)スケジュール ・現在、想定するスケジュールは以下の通りです。  ここに表があります  跡地利用基本計画(中間報告)から跡地利用基本計画(案)を作成し、跡地利用基本計画が完了する流れが「基本計画策定期間」  基本計画策定後、5年間かけて都市計画決定を行います。その間に各施設基本計画及び設計、環境影響評価、都市計画手続きを行う予定です。  都市計画決定後、用地取得と基盤整備を行い15年かけて全体の工事を完了します。なお、工事完了した部分からの部分共用を行う予定です。  表の説明は終わりです ※1 都市計画決定及び環境影響評価については、対象となる施設のみになります。 ※2 跡地利用基本計画策定後の事業スケジュールについては引き続き精査していきます。 整備については、全体面積が77haの大規模な事業であり、一定の事業期間が必要です。施行手順及び各年度の執行可能予算額を勘案して段階的な計画とします。 段階的な整備を進めて、順次部分共用するなど、できるだけ早期に市民の皆様にご利用いただけるよう努めます。 この段階的な整備の具体的な内容は、その間の暫定利用を考慮した防災機能、公園・公園型墓園・道路の各事業及び水道等公共公益施設の整備計画などと整合を図り、作成していきます。 (3 )暫定利用 本跡地は、青少年の健全育成及び高齢者の健康増進への寄与という観点やこれまでの当地区での経緯を踏まえて、現在、地域活動に利用されています。 一方、本跡地は事業面積が広く、完成までに長期間を要します。 このため、より幅広い利用を図るという観点から、暫定利用の新たな考え方を示す必要があるため、関係者間で用途・規模・期間などの内容を決めて方針を作成していきます。 この新たな考え方に基づく暫定利用の方針が定められるまでは、現在の暫定利用を継続することとします。また、この方針では、これまでよりも広範な利用となるため、整備方法、利用方法や管理主体等管理運営方法を新たに検討しながら、定めていきます。 災害時の暫定利用については、事業の進捗や発災の状況により異なりますが、広域避難場所の機能を維持できるように調整を行います。 また、暫定利用の整備に際しては、災害時の活用の視点を踏まえて、関係者間で検討を行います。  ここに画像があります  暫定利用施設の現況図が示されています。  画像の説明は終わりです 以下2つの参考資料です。 泉区深谷通信所返還対策協議会が作成した深谷通信所跡地利用基本計画案が記載されています。 戸塚区が作成した深谷通信所跡地利用検討に係る戸塚区区民意見について記載されています。