広報よこはま3ページ 2018(平成30)年11月号 人権特集 互いに尊重し合い、ともに生きる社会をめざして 私たちの社会や日常生活の中には、さまざまな人権にかかわる問題があります。 12月4日から10日の人権週間にあわせ、人権について一緒に考えてみませんか。 ■犯罪被害にあうということ  傷害、殺人、詐欺、性犯罪、交通犯罪などの事件や事故は毎日のように起こっています。こうした事件の報道に接したとき、つい被害者に何か落ち度があったのではないか、と考えてしまうことはないでしょうか。また、インターネット上で見かける被害者に関するさまざまな情報を、真実かどうかもわからないまま、信じてしまうことはないでしょうか。  犯罪被害者やその家族、遺族(犯罪被害者等と言います。)は、いわれのない非難や中傷、根も葉もないうわさ話などに苦しめられることが少なくありません。中には、そのために転居しなければならなくなった事例もあります。  犯罪被害者等には、こうした非難や中傷ではなく、温かい見守りやちょっとした心遣いなどが求められています。犯罪被害者等の人権について、また、あなたの身近に犯罪被害に遭った人がいたら、自分に何ができるのかこの機会に考えてみませんか。 犯罪被害者等支援シンボルマーク「ギュっとちゃん」 【この記事に関する問合せは】 市民局人権課へ 電話045-671-3118 または犯罪被害者相談室へ 電話045-671-3117 ファクス045-681-5453 ■なくそう!DV  DVは、配偶者や交際相手など親密な関係にある相手を、対等なパートナーと認めず、相手を支配しようとする暴力行為です。  国の調査によると、配偶者から暴力を受けたことがある人は約4人に1人、交際相手から受けたことがある人は約6人に1人いる大変身近な問題です。  パートナーを怖いと感じていませんか。我慢したり、自分を責めたりしていませんか。こんなときは、1人で悩まずにDV相談支援センターに相談してください。もしあなたが身近な人から相談されたら、相談者を責めることはせずに話を聞いて、専門の窓口に相談するよう勧めてください。  暴力は犯罪であり、どんな理由があろうと決して許されません。誰もが暴力を受けずに安全に暮らす権利があります。私たち一人ひとりがDVを社会全体の問題として理解・認識することで、暴力を許さない姿勢を示しましょう。 【この記事に関する問合せは】 政策局男女共同参画推進課へ 電話045-671-4479 ファクス045-663-3431 またはDV相談支援センターへ 電話045-671-4275または045-865-2040 ■12月はいじめ防止啓発月間です  いじめは、どの集団、どの学級、どの子どもにも起こる可能性があります。  いじめ防止対策推進法では、「子どもが何らかの行為を受け、心身の苦痛を感じているもの」は「いじめ」と定義しています。いじめにはさまざまな形がありますが、その多くは大人が気付きにくいもので、周りの大人が子ども一人ひとりの発する小さなサイン(言葉、表情、しぐさなど)を見逃さずに、いじめを早期に発見し、対応することが大切です。  子どものいじめを防止するためには、特定の子どもや立場の人だけの問題とせず、広く社会全体で取り組むことが必要です。また、学校、保護者、地域などが連携、協力して、子どもの人権意識を育むことが、いじめの未然防止や解決には不可欠です。 【この記事に関する問合せは】 教育委員会人権教育・児童生徒課へ 電話045-671-3724 ファクス045-671-1215 ■高齢者のセルフ・ネグレクトを防ぐ  高齢者のセルフ・ネグレクトとは「高齢者が通常一人の人として、生活において当然行うべき行為を行わない、あるいは行う能力がないことから、自己の心身の安全や健康が脅かされる状態に陥ること※」とされています。具体的には、必要な食事がとれていなかったり、必要な医療や介護のサービスが受けられていなかったり、極端に不衛生な環境で生活していることが挙げられます。きっかけは、身近な人の死や、認知症をはじめとした病気の発症など、誰にでも起こる可能性があります。自分に必要な助けを求めることができなくなってしまった結果、生命や健康を損ない、孤立死につながるような、本人の人権が守られない状態に陥ることもあります。自分自身の健康維持に努めることに加え、周囲の人たちの気付きも大切です。地域での気付きやあいさつなどの声掛けで、防ぐことができるかもしれません。心配な場合は、居住区の区役所や、近くの地域ケアプラザへ相談してください。 ※津村千恵子「セルフ・ネグレクト防止活動に求める法的根拠と制度的支援」  (高齢者虐待防止研究、2009)からの引用 【この記事に関する問合せは】 健康福祉局高齢在宅支援課へ 電話045-671-3924 ファクス045-681-7789 ■人権啓発講演会 / 中学生人権作文コンテスト表彰式 世界はひとつ 〜国籍を乗り越えて〜  元Jリーガーでサッカー解説者の宮澤ミシェルさんによる講演会です。  スポーツ・政治・文化などさまざまな国際交流が発展している一方で、社会にはいまだに差別・偏見が存在します。  幼少期、サッカー選手時代と、「国籍」という壁にぶつかり、多くの差別と苦悩を経験してきた宮澤さんが、一人ひとりの人権が尊重される豊かな社会へとつながるよう、エールを送ります。 宮澤ミシェルさんの写真 【日時】 11月25日(日) 13時30分〜16時(13時開場) 【会場】 西公会堂(西区岡野1-6-41) 【対象】 当日先着450人 ※手話・筆記通訳・車いす席あり。保育(予約制、1歳〜未就学児)を希望する場合は、11月15日(木)までに問合せ先に連絡してください。 【この記事に関する問合せは】市民局人権課へ 電話045-671-2718 ファクス045-681-5453