広報よこはま15ページ OPEN YOKOHAMA 2023(令和5)年4月号 No.890 〇よこはま彩(さい)発見 vol.4 海、港、緑、歴史、地域、人々、さまざまな魅力を持つ横浜。この街の彩りを「よこはま彩発見」としてお届けします。 今回は山手の西洋館(中区山手町)についてです。 さらに詳しい話はウェブページをご覧ください。 「山手の西洋館」  海抜10〜40m程度の丘の上に位置する山手は、海から見ると切り立った崖の上にあることから開港当初、外国人からThe Bluff(ブラフ)※と呼ばれていました。横浜の開港場に設置された外国人居留地は当初、今の中区山下町にあたる山下居留地のみでしたが、増え続ける外国人に対応するため、山手も1867(慶応3)年に外国人居留地とされたのです。緑豊かな高台にある山手居留地は主に住宅地として発展しました。  日本で商売する外国人たちの住宅が建ちはじめ、お雇い外国人が活躍しはじめた明治10年代になると本格的な洋風建築が主流となり、独・仏・英・米など出身国の建築様式を取り入れた洋館が建てられました。さらに、教会、劇場、公園、病院、学校など暮らしに欠かせない施設が揃い、西洋風の街並みが形作られました。しかし、平穏な日々は1923(大正12)年に起きた関東大震災により一変します。山手も壊滅的な被害を受け、西洋館のほとんどが倒壊し、家を失った多くの外国人が神戸や長崎、上海などへと移ったのです。このため、現在も山手に残る西洋館の多くは関東大震災の後に建築されたものです。  その一つ、山手234番館は1927(昭和2)年ごろに建築された外国人向けのアパートメントハウスでした。震災で横浜を離れた外国人に戻ってもらおうと、震災復興事業の一つとして現在の敷地に建てられました。昭和50年代までアパートメントとして使用された後、1999(平成11)年から一般に公開されています。  山手エリアには、この他にも明治〜昭和初期に建てられた西洋館が佇(たたず)み、市が所有する7館は入館無料で公開されています(休館日あり)。季節の花々で彩られた庭園を通り建物に入ると、暖炉やサンルームなどを備えた広い室内には往時の家具や調度品がしつらえられ、外国人の暮らしぶりをしのぶことができます。穏やかな春の一日を異国情緒あふれる山手の街で過ごしてみませんか。 ※Bluff:「断崖」「絶壁」「切り立った岬」などの意 【問合せ】横浜山手西洋館ベーリック・ホール 電話・ファクス045-663-5685 〇ブロック塀等の安全確認は済んでいますか  基準に適合しないブロック塀等(コンクリートブロックやれんが、大谷石などで造られた塀)は、地震などの際に簡単に壊れ、道路をふさいで避難等の妨げや、人命を奪うことにもつながります。倒壊で事故が発生した場合には、所有者がその責任を問われる可能性があります。安全点検や除却工事等により、災害に備えましょう。 ◆補強コンクリートブロック塀の安全点検チェックポイント  チェック項目を点検し、チェックが入らない項目が1つでもあれば、倒壊の可能性があります。専門家への相談や除却工事等を検討してください。 □塀の高さは地盤から2.2m以下 □塀の厚さは10cm以上(塀の高さが2m超2.2m以下の場合は、15cm以上) □塀の長さ3.4m以下ごとに、塀の高さの5分の1以上突出した控え壁がある(塀の高さが1.2m超の場合) □コンクリートの基礎(建物を支え、地盤に定着させる部分)がある □塀に、傾き、ひび割れはない □塀に鉄筋が入っている □基礎の根入れの深さは30cm以上(塀の高さが1.2m超の場合) ◆ブロック塀の除却工事等の費用を一部補助しています:最大50万円  申込みには事前相談が必要です。また、令和5年度中の補助金申請には、10月31日までに事前相談の申込みをする必要があります。  なお、対象工事の内容により補助上限額は異なります。 【問合せ】除却工事等の補助制度について 建築局建築防災課 電話045-671-2930 ファクス045-663-3255  一般的な相談について 建築局情報相談課 電話045-671-2953 ファクス045-550-4102