広報よこはま4ページ OPEN YOKOHAMA 2021(令和3)年12月号 No.874 ○人権特集 12月4日〜10日は人権週間です  お互いに尊重しあい、ともに生きる社会をめざして ■人権啓発ポスターが完成しました  平成22年度から毎年、横浜市内の専門学校生からデザインを募り、人権啓発ポスターを作成しています。『大切にしよう 人を思う心』という標語には、誰もが自分らしく生きるために、互いを尊重して思いやる気持ちが大切であるという思いを込めています。「人それぞれの違いを認め、全ての人が互いの人権を尊重しあうことが心豊かな社会につながる」ということを、ポスターを通じて伝えていきます。  これまでの人権啓発ポスターはウェブページで閲覧できますので、ぜひアクセスしてください。 令和3年度ポスターデザイン(横浜デジタルアーツ専門学校 楠本愛美(くすもと まなみ)さん)の写真 「横浜市 人権啓発ポスター」で検索 問合せ 市民局人権課 電話045-671-2379 ファクス045-681-5453 ■職業差別をなくすために、一人ひとりにできること  世の中に存在するあらゆる仕事は社会に必要とされており、どの仕事にも等しく価値があります。にもかかわらず、思い込みなどによって職業に優劣をつけて考えたり、特定の職業の人に対して負の感情を持ったり、職業によって人柄までも判断したりしてしまうことはないでしょうか。その考え方は、もしかすると偏った価値観によるものかもしれません。  ある仕事について否定的な気持ちを持っていたり、仕事の内容や必要性をよく知らなかったりすると、何気ない言動によって、その職業に就いている人はもとより、家族などの周りの人までも傷つけてしまう可能性があります。自分の考え方が人を傷つけてしまう可能性があると気付いた場合には、どうして自分はそのように考えるのか、その考え方や価値観は自分にとって必要なものなのか、自分の心に向き合うことが大切です。  そもそも職業に関係なく全ての人に等しく価値があり、自分らしく幸せに生きる権利があります。お互いの人権を尊重し合える社会にするために、一人ひとりが自分の持つ価値観について考えてみることから始めてみませんか。 問合せ 市民局人権課 電話045-671-2379 ファクス045-681-5453 ■外国人との多文化共生にむけて  横浜市の外国人人口は約10万人で、政令指定都市の中では2番目の多さです。身近な地域や学校、職場などで、外国人や、外国にルーツを持つ人と関わる機会も増えてきているのではないでしょうか。  横浜市では、日本人にとっても外国人にとっても暮らしやすいまちづくりを目指しています。言葉や文化の違いがあっても、みんな同じ地域で暮らす生活者であり、同じ住民です。  もし、自分が外国で暮らすことになった場合、どんな気持ちで生活し、どのように接してもらえると嬉しいか考えてみませんか。  「言葉が通じないかもしれない」「なんとなく声をかけづらい」と見えない壁を作らずに、少しずつでも声をかけてみましょう。誰もが暮らしやすい多文化共生社会に向けて相互理解を深めていきましょう。 問合せ 国際局政策総務課 電話045-671-3826 ファクス045-664-7145 ■身体障害者補助犬と共に暮らす社会  身体障害者補助犬(盲導犬・介助犬・聴導犬)は、目や手足、耳の不自由な人の外出や生活をサポートするパートナーです。補助犬は、訓練と認定を受け、交通機関や飲食店、公共施設、宿泊施設、病院などへ原則一緒に入ることができます。  しかし、補助犬にはできないこともあります。盲導犬は自動的に目的地まで連れて行ってはくれません。車いすで店の商品に手が届かない時に介助犬が代わりに取ることはできませんし、駅で緊急のアナウンスがあった時に聴導犬が内容を伝えることはできません。  補助犬を連れている人が困っている時や、危険が迫っている時などは、周囲の人の声かけとサポートが必要です。  コロナ禍の今、街で人に近づいたり話したりするのは勇気がいることですが、多くの人が先の見えない不安を抱えるこの時代だからこそ、人に寄り添う優しさと強さを持って共に暮らす社会をつくっていきましょう。 問合せ 健康福祉局障害自立支援課 電話045-671-3891 ファクス045-671-3566 ■自殺・自死遺族について  身近な人や大切な人を自殺によって亡くした遺族は「殺」という文字に傷つくことがあります。そのため、遺族は「自殺」ではなく「自死」という言葉を使います。そのような遺族の心情に配慮して、自殺で身近な人を亡くされた方を「自死遺族」と呼んでいます。  多くの自殺は、個人の意思や選択の結果ではなく「心理的に追い込まれた末の死」と言われています。しかし、自殺に対する社会のまなざしの中には、「弱いから逃げた」「命を粗末にした」という誤解や偏見が根強くあり、遺族が「自死で亡くなりました」とはとても言いにくい状況です。  自責の念や周囲からの偏見のため、自らの思いを長く心の中に閉じ込めている人もいます。自殺対策のための知識や遺族の心情への理解を深めることで、死のあり方によって差別されることのない社会、誰もが自殺に追い込まれない社会作りが求められます。 〔参考文献〕「自死・自殺」の表現に関するガイドライン(NPO法人全国自死遺族総合支援センター) 「横浜市自殺対策サイト」で検索 問合せ 健康福祉局こころの健康相談センター 電話045-662-3558 ファクス045-662-3525 ■感染症の正しい知識と理解を  感染症は誰もがかかりうる病気です。それにも関わらず、誤った情報や思い込みにより偏見を持つことで、差別が生じることが少なくありません。例えば、エイズやハンセン病は感染力が弱く日常的な接触ではうつりませんが、間違った考えが広がり偏見が大きくなりました。私たち一人ひとりが感染症の正しい知識を持ち理解を深めることで、偏見や差別をなくしていきましょう。 ◆HIVエイズ  HIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染することで免疫力が低下し、健康な状態ならば防ぐことのできる感染症や悪性腫瘍を発病することをエイズといいます。服薬によりHIVをコントロールすることで、感染前と同じ生活が送れます。 ◆ハンセン病  らい菌により、皮膚や神経が侵される感染症です。早期治療により治癒します。 レッドリボンのイラスト(レッドリボンはHIV/AIDSと共に生きる人々に偏見をもたず、差別しないというメッセージです。) 問合せ 健康福祉局健康安全課 電話045-671-2729 ファクス045-664-7296