土地取引を規制する国土利用計画法とは、どのような法律なのでしょうか。
横浜市の総面積は約435平方キロメートルで、東京都23区の約7割の大きさです。18ある政令指定都市の中で、11番目の大きさですが、人口は一番多く350万人を超えています※1。
巨大な経済圏である東京都心に近接し、土地等の売買取引も活発です。年間2万件前後の土地取引があり、マンションの区分所有登記も含めると、取引は5万件を超える件数となっています。
活発に土地の取引が行われることで、都市の経済活動も活性化するわけですが、価格のみを追求する一方的な取引による無秩序な土地利用が行われると、街の健全な発達が妨げられます。
1974年に制定された国土利用計画法では、地価の高騰を制御し、総合的な見地から定められた土地利用目的を全うさせるために、土地取引の規制に関する措置を設けることとしています。
87年に地価高騰を抑制するため、土地取引の売買契約前に届出が必要とされる「監視区域」制度が創設されました。
この法律に基づき、横浜市では全国に先駆け、同年8月に監視区域を指定し、土地取引の監視を開始しました。91年には、市内で行われる100平方メートル以上の土地取引のすべてについて、価格審査を行い地価の適正化に努めました。
地価の状況が沈静化したことから、監視区域は95年に解除され、現在は契約後の届出が必要な事後届出制度となっています。
現在の事後届出制度では、土地の取得者(買主)が、その土地取引契約の日から2週間以内に、法律に定められた必要事項について届出する必要があるとされています。
届出の対象は、その土地が市街化区域内の場合は2,000平方メートル以上、市街化調整区域にある場合は5,000平方メートル以上と定められています※2。
まとまった面積の土地取引が行われたとき、その土地の利用のされ方によっては、周辺に影響が出る場合があります。
土地が開発される場合は様々な法律や基準が設けられており、その内容に沿った許可等が必要となりますが、現在、国土利用計画法では「公共的な視点」から見て、土地の売買取引自体が土地利用の目的として、適正かつ合理的であるかどうかを審査しています。
土地取引が、例えば住宅開発を予定している場合、開発に必要とされる費用や周辺の取引状況などと比較して、将来売り出される住宅地として妥当な価格であるかどうかを分析します。
国土利用計画法は、このように土地取引を土地利用上問題がないか審査し、地価と土地利用がバランスを欠かないように、牽制する役割を持っています。
- ※ 1 2009年4月1日現在
- ※ 2 なお、都市計画区域外では、対象とする面積は10,000平方メートル以上となっていますが、横浜市は全域が都市計画区域(市街化区域又は市街化調整区域)です。