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よこはま地価案内

≪基礎編≫ 〜地価を理解するための基礎知識〜

3 鑑定評価と法律

鑑定評価と法律
 土地は国民の限られた貴重な資源です。無秩序な土地利用や投機的な土地取引は、経済の健全な発展を阻害する問題を引き起こし、国民生活の安定に重大な影響を与えてしまいます。
 こうした問題に対処するため、不動産に関係する様々な法律や制度が設けられています。

≪基礎編≫〜地価を理解するための基礎知識〜

1 地価の決まり方

(1) 地価を形作る要素と要因
(2) 地価を算出する方法
地価トピックス その3 土地っていくらなの?

2 公的地価とは

I-2-1 公的地価の一覧 地価トピックス その2 公的価格は土地取引の目安です

3 鑑定評価と法律

(1) 不動産を取り巻く法律
(2) 地価公示法
(3) 国土利用計画法
(4) 不動産の鑑定評価に関する法律

 (1) 不動産を取り巻く法律

 土地など不動産を取り巻く法律は、不動産の権利関係を定めたもの(民法、借地借家法 ほか)や、土地利用のルールを定めたもの(土地基本法、国土利用計画法、都市計画法、建築基準法 ほか)、税金について定めたもの(相続税法、地価税法 ほか)など多岐にわたります。
 これらの法令はそれぞれに関係し合いながら、土地の価格に何らかの影響を及ぼしている訳ですが、ここでは特に、土地評価の基本ルールに直接関わる規定を設けている以下の法律について、概要を説明します。
 ○ 地価公示法
 ○ 国土利用計画法
 ○ 不動産の鑑定評価に関する法律


 (2) 地価公示法

 土地は衣服や食品のように頻繁に取引される訳ではなく、全く同じ土地というものは二つとないという特性があります。また、取引する人の事情や動機によって価格が左右されがちです。そのため、土地の適正な価格がいくらなのか、一般の人には分かりにくくなっています。
 そこで、地価公示法では、全国約3万地点の標準地(その地域において、大きさ・利用状況などが標準的な土地)について、通常成立すると考えられる価格を公示し、一般の取引の際に適正な価格を判断するにあたっての客観的な目安として活用できるようになっています。
 地価公示はこのほかにも、不動産鑑定士等の鑑定評価の基準や、相続税や固定資産税の評価の際の目安、国土利用計画法の価格審査の基準などにも活用されるなど、“土地評価の指標”として活用されています。

 なお、地価公示とともに土地評価の指標として活用されているのが都道府県地価調査ですが、こちらの根拠法令は地価公示法ではなく、次にご紹介する国土利用計画法の施行令第9条において、その実施が定められています。


 (3) 国土利用計画法

 国土利用計画法とは、土地取引を規制することにより、適正な土地利用と適正な地価を維持するための法律です(※1)。
 土地の取得者(買主)が、その土地取引契約の日から2週間以内に、利用目的や契約価格など必要事項について都道府県または政令市に届出ることを義務付けています。届出の対象は、その土地が市街化区域内の場合は2,000平方メートル以上、市街化調整区域にある場合は5,000平方メートル以上の比較的大規模な土地です(※2)。届出書が提出されると、公共的な視点から見て土地利用の目的が適正かつ合理的であるかどうかを審査し、さらに、開発に必要とされる費用や周辺の取引状況などと比較して、妥当な土地価格であるかどうかを分析した上で、不適切な内容については指導・助言等が行われます。
 まとまった面積の土地取引が行われたとき、その土地の利用のされ方によって、周辺に影響が出る場合があることから、地価と土地利用がバランスを欠かないように、牽制する役割を果たしているのです。


  • ※ 1 制定は1974年。地価の高騰を制御し、総合的な見地から定められた土地利用目的を全うさせるために、土地取引の規制に関する措置を設けることとしています。
     87年には、地価高騰を抑制するため、土地取引の売買契約前に届出が必要とされる「監視区域」制度が創設されました。
     横浜市では全国に先駆け、同年8月に監視区域を指定し、土地取引の監視を開始しました。91年には、市内で行われる100平方メートル以上の土地取引のすべてについて、価格審査を行い地価の適正化に努めました。
     地価の状況が沈静化したことから、監視区域は95年に解除され、現在は契約後の届出が必要な事後届出制度となっています。
  •  ※ 2 なお、都市計画区域外では、対象とする面積は10,000 平方メートル以上となっていますが、横浜市は全域が都市計画区域(市街化区域又は市街化調整区域)です。

 (4) 不動産の鑑定評価に関する法律

 不動産の経済価値を判定し価格として表すことを「不動産の鑑定評価」といいます。
 この法律は、不動産の鑑定評価に関する業務の適正化を図り、社会的な信用と権威のある「不動産鑑定士」を確保することによって、土地等の適正な価格の形成に役立てることを目的としています。
 この法律に基づく国家試験に合格し、国土交通大臣の登録を受けた国家資格者のことを「不動産鑑定士」と呼び、それ以外の人間が不動産鑑定を行うことは禁じられています。また、鑑定評価を行うに当たってその拠り所となる「不動産鑑定評価基準」も国により設定され、社会経済情勢の変化に対応して適宜改正が加えられるなど、土地や建物の適正な価格を評価するための制度が整備されています。

 不動産の価格は、取引等の必要に応じて個別的に形成されるのが通常で、しかもそれぞれの個別の事情に左右されがちであるため、不動産は適正な価格を形成する市場を持つことが極めて困難と言われています。このため、不動産の適正価格を判断するには、専門知識と経験を有する鑑定士が統一的な基準に基づいて行う鑑定評価が必要とされるのです。

 

地価トピックス その4 土地に関する決まりごと