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液状化現象に関するQ&A



Q1 "液状化現象"とは、どうなることを言うのですか?

Q2 "建物を建てようと思っている土地が液状化しやすい地盤だとわかりました、どうしたらよいでしょうか?

Q3 "地盤が悪い場所は、べた基礎にしたら大丈夫だと言われていますが本当でしょうか?

Q4 "埋立地などの液状化しやすい地盤では、マンション等の中高層建物は大丈夫でしょうか?

Q5 "戸建て住宅では、どのような対策をすればよいでしょうか?

Q6 "埋立地は地震の時、地盤が液状化するので危ないと良く聞きますが、横浜の埋立地は地震に対してどの様な対策が取られているのですか?


Q1 "液状化現象"とは、どうなることを言うのですか?

A1
 液状化現象がクローズアップされたのは、昭和39年(1964年)に発生した新潟地震です。それまで建物を支える地盤として信頼されていた厚い砂層が、一瞬にして軟化したために、新潟では多くの建物や橋が沈下または倒壊しました。
 東日本大震災、阪神・淡路大震災、鳥取県西部地震、芸予地震でも液状化が大きく報道されました。
 地盤の中には土の粒子が重なり合っています。この土粒子はかみあっていて、地下水位以下の地盤ではそのすきまの中に地下水がある状態となっています。ところが、地震によって左右に揺すられると、土粒子のかみ合わせがじょじょにはずれてきます。ついには土粒子がばらばらになり、地下水の中に浮いたような状態になります。これが液状化現象です。
 液状化による被害は、主に次の2つに分類されます。
  1 地盤の支持力が低下することにより発生する建物等の沈下や傾斜
  2 噴砂(水と砂が地中から噴き上げてくる現象)などによる被害
 最も液状化する可能性のある地盤は、砂地盤であり、しかもゆるい砂地盤で、さらに地下水が地表面付近の浅い深さに存在しているような地盤です。逆に砂地盤であっても、地下水に浸されていない状態の場合や地盤改良を施した場合には液状化が起こりにくいとされています。

液状化によるアパートの倒壊
(1964年新潟地震/新潟市川岸町)
液状化による巨大噴砂孔
(1983年日本海中部地震/青森県車力村)

※「液状化マップと対策工法」(ぎょうせい)より抜粋


Q2 建物を建てようと思っている土地が液状化しやすい地盤だとわかりました、どうしたらよいでしょうか?

A2
 地盤が悪いからと言ってすぐにあきらめることはありません。きちんと数字で地盤を把握し、しかるべき適切な処置を講じれば、建物は健全に建てることができます。
 液状化マップを参考に、液状化の可能性が高い場所については、地盤調査を実施し、地層や地下水位などの状況を把握してください。
 なお、地盤調査はスウェーデン式サウンディングなどの簡易な方法では液状化の判定が難しいため、できる限りボーリング調査を実施されることをお薦めします。
 地盤というのは見ただけではその性状を把握することは困難です。新たに購入しようとする土地、建物を建てようとする地盤などについて、まずはその性状を知ることから始めて、地盤と建物の耐震性能を強化するような処置を講じれば、被害を軽減することができます。

 ※スウェーデン式サウンディングとは
  地盤の強さを調べる簡易調査法。
    スクリュー状の棒を地盤に挿し、回転貫入させた地盤の層の強さを判定する。


Q3 地盤が悪い場所は、べた基礎にしたら大丈夫だと言われていますが本当でしょうか?

A3
 「べた基礎」というのは、鉄筋コンクリートの板状の全面基礎のことで、建物の下部の主要な部分にのみ帯状に鉄筋コンクリートが設置される「布基礎」と区別されて使われます。
 すなわち、べた基礎が面で建物を支えるのに対し、布基礎は線で荷重を支えるわけです。ですから、べた基礎は、縦と横に網の目に鉄筋が入ることから、布基礎よりも頑丈な基礎といってよく、たわみが出にくいという構造上の特徴から、発生する不ぞろいの沈下(不同沈下という)を均等化する作用を期待できる基礎です。
 べた基礎は、不同沈下防止策として非常に有効なので、軟らかい地盤で多用されています。だからといってべた基礎であれば万全というわけではありません。
 1 基礎そのものの自重が重たくなり、それだけ軟弱な地盤を刺激してしまうこと
 2 地盤のバランスが悪いところではかえって不同沈下を招きかねない
などのデメリットがあり、採用する際には専門家による判断が必要とされます。
 また、べた基礎を採用してよいかどうかは、周囲が広い平坦地で起伏がなく、地層が変化していないことや、盛土に異物が入っていないか、あるいは地盤調査の結果からバランスのよい地盤であることが事前に把握されているなどといった前提条件が必要とされます。
 なお、平成23年3月11日に発生した「東日本大震災」では、べた基礎の家屋も液状化による地盤沈下にみまわれました。べた基礎はコンクリートの重量が重いため、液状化対策としては、課題があるといえます。



Q4 埋立地などの液状化しやすい地盤では、マンション等の中高層建物は大丈夫でしょうか?

A4
 いったん液状化が起こると、それまで建物の荷重を支えていた地盤が流体のようになり、基礎が地盤の中へとめり込んでいき建物が傾いてしまう場合と、逆に、地中から噴き上げてくる水と砂(噴砂)によって、基礎が持ち上げられてしまう場合の2通りの現象が発生します。地盤の支えを失えば建物は、沈降または隆起により傾いてしまいます。
 阪神・淡路大震災では、かつてない規模で液状化が発生し、人工島であるポートアイランドや六甲アイランド、臨海部の埋立地の住宅では建物が傾くなどの被害がありましたが、マンション等の中高層建物の液状化被害は比較的小さいものでした。
 これは、建物を硬い地盤まで支持杭で到達させ、しかも杭と建物とが緊密に固定されていたため、隆起も沈下もまぬがれたと言われています。
 ただ、マンション等の中高層建物自体は、杭基礎構造により沈下や隆起が起きなくても、周辺地盤が液状化により沈下すると、ライフラインである水道・ガス・下水などの施設が地下に埋設されていることから、これら施設が被災してしまうと生命の危険はないが生活上困難を強いられてしまうため、このような施設に対しても液状化対策を行う必要があります。
 お住まいの建物がどのような設計・構造で建てられているのか、施工業者や専門家にご確認ご相談されることをお薦めします。



Q5 戸建て住宅では、どのような対策をすればよいでしょうか?

A5
 戸建て住宅では、中高層建物のように何十メートルも支持杭を打って液状化対策を講じることは一般には行われていません。その理由は、建設コストの大幅アップということに尽きますが、堅牢な支持杭を打設するにはかなり広い施工スペースが必要になるということもあります。
 また、支持杭に限らず、大規模な土木や建築の現場で有効とされているさまざまな地盤改良工法などの液状化対策を、そのまま戸建て住宅で応用可能というのはごく数種の工法でしかありません。
 戸建て住宅の液状化対策としては、一般的に「表層地盤改良工法」が実施可能な対策として普及しています。過去の地震の被害経験から、地面から2m程度の深さまで液状化しない地層がある場合には、被害が減るという調査結果があります。よって、この深さまで地盤を締め固めたり、液状化しにくい土に置き換えるなどの地盤改良が液状化対策の有効な方法と言われています。
 また、直径5〜10cmの水抜き管(多数の小さい穴があいているパイプ)等を、50〜120cmの間隔で地盤中に埋め込む「ドレーンパイプ工法」も被害軽減策の一つです。これは、横浜市と企業との共同開発による工法で、大地震時に上昇する地盤中の水圧をこのパイプ内に流入させて、液状化の原因となる地下水圧の上昇を抑制する工法です。
 いずれにしても、新築の場合は、杭基礎の施工や地盤改良などを行った後住宅を建築し、既設の場合は、薬液注入などの工法により、地盤改良をする対策が考えられます。

ドレーンパイプ工法




Q6 埋立地は地震の時、地盤が液状化するので危ないと良く聞きますが、横浜の埋立地は地震に対してどの様な対策が取られているのですか?

A6
 地盤の液状化の可能性が高い地域では、"液状化を発生させないための仕組み"に応じた対策を行っています。この"仕組み"には大きく3つのものがあり、それぞれ次のような対策工法が採用されています。
 なお、横浜の埋立地においては、比較的液状化が起こりにくい建設発生土を用いたり、みなとみらい21地区では、地盤沈下対策に加え、さらに液状化対策を行っています。これにより、大規模地震に伴い、噴砂現象(水と砂が地中から噴き上げてくる現象)等は予想されますが、早期の復旧が可能な小さな被害にとどまると考えられます。

液状化を発生させないための仕組み
主な対策工法
 地盤の中にドレーン(透水性が高いパイプ)を作って、地震によって生じた地盤の中の水圧を速やかに低下させる。  ペーパードレーン工法
 砕石ドレーン工法
 ヘチマドレーン工法など
 地盤の中に砂杭を押し込んだり、地盤上におもりを落としたりすることで、緩い地盤を締め固める。  サンドコンパクションパイル工法
 重錘落下工法
 地盤の中にセメントなどの固化材を混ぜて、緩い地盤を固める。  深層混合処理工法