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大学との共同研究

選挙と自分の利害が結びつかない20代


 次に、棄権の理由について、20代と20代以外とに差があるかどうかを確認した。図12は最新の第11回調査のデータであるが、第9回でも同様の結果が得られている。(第8回調査では設問がなく、第10回調査は特色が読みづらい。なお、第10回調査は、データに若干異質感もあり、基礎的な調査としてはふさわしくないかもしれない。)


図12 棄権の理由

図解グラフ

 20代以外と比べて20代の棄権理由として相対的に多いのは、忙しさを訴える「仕事や商売のため」と「投票所が遠いこと」、および「あまり関心がない」といったところだろうか。前二者に関しては、期日前投票の積極的なアピールが有効かもしれないが、「あまり関心がない」という人間にどう関心を持たせるかは難しい。逆に、投票した人々の投票の理由から検討する。


図13 投票の理由

図解グラフ

 図13は、投票した人の「投票の理由」である。投票の理由としては、20代は「国民の義務」を挙げるものが多い。しかし逆に言えば、「当選させたい候補がいた」「支持政党が推すから」、さらには「生活をよくするため」といった利害感覚による動機が、20代以外と比べて相対的に低いということである。実は、この経済的動機の低さが、「関心がない」という棄権の理由を作り出し、投票率の低さを生んでしまっているといえるのではなかろうか? 政治が個々の若者の生活にも影響するということを訴え、関心を高めることが、投票率の向上には必要であると考える。


期待される日常の啓発活動について

 横浜で生まれ、暮らし、住み続けようとしている人々の政治意識が低く、投票率が低いのは残念である。日々の暮らし、教育の中で、地道に啓発を続ける必要があろう。社会科副教材「あと5年」などの積極的な活用が望まれる。

 独裁制国家における意味のない選挙、あるいは選挙の代わりに内戦が続く国を引き合いに出して、国民の権利、義務としての選挙の重要性を訴えるのも重要であるが、現在の日本においては切実味に欠けるところもあるかもしれない。むしろ、日々の政治に関する情報を積極的に紹介し、彼らの利害感覚を刺激するような議論の土台を作るような策もあってもいいのではなかろうか。

 

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