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  企業との協働による
  市立聾学校で独自の“見える放送”を本格稼働!
 


 横浜市立聾学校では、在籍する聴覚に障害のある子どもたちにより適した「情報保障」を検討しており、その一環として大型ディスプレイによる文字情報の表示など、独自の“見える放送”による情報発信の仕組みづくりを進めてきました。
 今回、新たに情報管理・表示ソフト「Arnaux(アルノー)」を商品化している企業である「システムインフィニティ」の協力を得て、より本格的な“見える放送システム”を開発・稼動します。
 本件は、学校と民間企業による協働事業の成果であり、聴覚障害者への情報保障の検討のために意義深いものであると考えます。 聾学校では、今後も、在籍する子どもたちにより適した「情報保障」の在り方を検討し、より良い教育環境づくりに努めていきます。 そのために今後も広く企業等の協力や新しいアイデアを募集し、活用していきます。
 
■「見える放送システム」とは
 職員室にあるPCを操作し、瞬時に廊下に設置してある大型ディスプレイや校庭に設置してある電光掲示板に各種情報を表示させることができるシステム。表示する内容は、各学部のスケジュール・給食の献立説明・緊急時の避難誘導など(=一般的な学校における校内放送の内容)のほか、運動会における文字による実況中継も行うことができます。
 
■ 導入の背景
 市立聾学校では、聴覚に障害のある子どもたちにとって、公共の場所で流れるニュースなどが貴重な情報源であり、日常からそうした情報を自ら獲得する習慣を身に付けることが大切だという考えに基づき、校舎内の各廊下にプラズマディスプレイを、また校舎のグランド側に大型LEDディスプレイを設置し、文字情報で伝達事項を表示できるようにする、独自の“見える放送”の整備を進めてきました。
 しかし、表示する情報の更新に時間がかかるなど、課題が多くありました。特に、LEDディスプレイについては、その制御方法から運動会などの情報保障に堪えず、情報更新に時間のかからない制御用ソフトウェアを導入する必要がありました。
 そこで、LEDディスプレイのメーカーから紹介されたのが株式会社システムインフィニティです。同社の協力を仰ぎ、検討を進める中で、電光掲示板システムと大型ディスプレイの画面にテロップで情報を出す機能を追加することで、さらに本格的な文字による校内放送が可能になるのではないかというアイデアが生まれ、新しい「見える放送システム」の稼働・運用を行うことになりました。
【聾学校が企業へ提供する内容】
 1.製品化のアイデア
 2.システム運用環境の提供
 3.実際に運用していく中でのさまざまな改善案の提案
 ★聾学校側のメリット★
 複雑なシステムの維持管理を専門家に委託できる!
 
【企業が聾学校へ提供する内容】
 1.新システムの無償提供
 2.新システムの保守・管理
 ★企業側のメリット★
 新しいシステムを運用する環境を得ることで、今後の製品開発の幅を広げられる!
●システムインフィニティ社について
設立15年の中堅ソフトウェア開発会社で、サーバ群の一括管理にともなって錯綜しがちな情報をまとめて大型のLEDディスプレイに表示することで管理の質を高めるシステムなどを販売しています。現在、新規事業としてアルノーの福祉市場向けバージョンの開発を行っており、東京都の経営革新認定を受けています。
 
●「Arnaux(アルノー)」について
「言葉や情報を目で聞く」メッセージ表示システムであり、リアルタイムで最新情報をデータベースと連動し電光掲示板で表示するシステムです。
 システムインフィニティ社 http://www.systeminfinity.co.jp/

 
【参考】「横浜市立聾学校」の紹介
 
Q1 聾学校には、どんな子どもが通っているのですか?
多くの人が「耳の聴こえない」子どもが通う学校だと答えると思います。間違いではありませんが、正確には「耳が聴こえにくい」と表現するのが適当です。聾学校は、聴覚に障害のある子どもの特性に応じた専門教育を行い、同じ聴覚障害児同士の集団のなかで自己のアイデンティティを確立させてゆく場といえます。
聾学校には「幼稚部」「小学部」「中学部」「高等部」があり、さらに0〜2歳の乳幼児を対象とした乳幼児教育相談も行っています。これは、脳の成長や発達の側面から見て、早期の教育がより重要になるためです。
 
Q2 聴覚障害者の特性とは、具体的にどんなことですか?
 聴覚障害は、外見からはわかりづらい障害のため、その困難が理解されにくいという側面があります。 聴覚の障害は、日本語の習得を大変難しいものにしているため、社会参加をしていく上で、「情報を十分に受け取れない」「人とコミュニケーションが上手くできない」といった「壁」になっています。聾学校では、この「壁」を少しでもなくすように「情報保障」を適切に行いながら、社会の中で十分に自立できるコミュニケーション力をつけることを目標としています。
 
Q3 どんな専門教育があるのですか?
 「聴覚活用」、「言語」が他の学校にはない授業です。
「聴覚活用」では子どもの聴く力を伸ばします。例えば、車の音がわからなかったら道を歩くとき危険であるように、「聴覚活用」は、単に人の声ばかりでなく、身の回りの音の獲得のためにも必要なのです。聾学校では、映像と音声を組み合わせたコンピュータソフトの活用(例えば、車の絵をクリックするとその音が聞こえたり、音を聞いてどの映像の音か答えさせるクイズなどができるもの)により、「聴覚活用」の教育を行っています。
「言語」では発音・発語などについて学習します。聴者は自分の声が耳から入るため自然に声の出し方を学びます。しかしそれが難しい聴覚に障害のある子どもたちは、口のあけ方、舌や歯の使い方、息の出し方など、鏡を見ながら覚え、より明瞭な発音で話すことができるように練習します。
 
Q4 みんな手話で話をするのですよね?
 一般的なイメージとは異なるかもしれませんが、聾学校の子どもたちも聴こえる子どもたちと変わりなく声を発します。そして、子どもによってコミュニケーションの手段はさまざまです。手話を用いる生徒、口話(話すことと読話:口唇などの動きから話の内容を読み取ること)を主に用いる生徒、その両方を用いる子どもなど様々です。聾学校では、子ども一人ひとりのコミュニケーション力の育成を第一と考え、多様な手段でコミュニケーションを図ることができるようにと考えています。

問い合わせ先:教育委員会事務局特別支援教育課 電話:045-671-3958 FAX:045-663-1831

 
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