図書館の本棚から

〜毎月23日は「市民の読書の日」、毎年11月は「市民の読書活動推進月間」 です〜

横浜市立図書館が所蔵する本を、各図書館の司書がご紹介
します。


タイトルをクリックすると、詳しい紹介へとびます。

ジャンル 分類番号 タイトル 著者 出版社
図書館・読書 014 疎開した四〇万冊の図書 金高謙二/著 幻戯書房
017 学校司書たちの開拓記 五十嵐絹子/編著
藤田利江/編著
国土社
019 心に緑の種をまく 絵本のたのしみ 渡辺茂男/著 新潮社(新潮文庫)
019 本・子ども・絵本  中川李枝子/著 大和書房 
019 読む力は生きる力  脇明子/著 岩波書店
019 赤ちゃんと絵本をひらいたら ブックスタートはじまりの10年 NPOブックスタート/編著 岩波書店
022 本の顔 坂川栄治/著 芸術新聞社 
031 アレ何?大事典 佐々木正孝/著 小学館 
人生訓  159 イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ クレイトン・M.クリステンセン/他著 翔泳社
小さなことにくよくよしない88の方法 リチャード・カールソン/著 和田秀樹/訳 三笠書房(王様文庫)
のうだま やる気の秘密 上大岡トメ、池谷裕二/共著 幻冬舎
歴史  210.5 江戸大名の本家と分家 野口朋隆/著 吉川弘文館
210.5 お家相続 大森映子/著 角川書店(角川選書)
横浜−歴史 213.7 横浜もののはじめ考 第3版 横浜開港資料館/編 横浜開港資料館
伝記 289 このひとすじにつながりて ドナルド・キーン/著 金関寿夫/訳 朝日新聞社
289 ひとりでは生きられない 紫のつゆくさ ある女医の95年 養老静江/著 かまくら春秋社
289.3 ダルタニャンの生涯 佐藤賢一 岩波書店 
289.3 ロースハムの誕生 アウグスト・ローマイヤー物語 シュミット・村木真寿美/著 論創社
横浜市-歴史 291.3 新横浜50年の軌跡 新横浜駅50周年記念誌 新横浜駅開業50周年記念事業委員会/編  新横浜町内会
291.3 わが町の昔と今 『とうよこ沿線』20周年記念 写真集 3 神奈川区編 岩田忠利/著 とうよこ沿線編集室 
291.6  森見登美彦の京都ぐるぐる案内 森見登美彦/著  
紀行 292.2 ミニヤコンカ奇跡の生還 松田宏也/著 山と渓谷社
社会科学 304 人類が消えた世界 アラン・ワイズマン/著 鬼澤忍/訳 早川書房 
369.4 クシュラの奇跡 140冊の絵本との日々 ドロシー・バトラー/著 百々佑利子/訳 のら書店
379.9 子どもへのまなざし 佐々木正美/著 福音館書店 
民話 388 昔話が語る子どもの姿 小沢俊夫/著 古今社
自然科学  404  理系の子 高校生科学オリンピックの青春 ジュディ・ダットン/著 文藝春秋
440 宙(そら)の名前 林完次/写真・文  角川書店
443.9 ホーキング、宇宙を語る ビッグバンからブラックホールまで S.W.ホーキング/著 林一/訳 早川書房
452 日本(にっぽん)の深海 資源と生物のフロンティア 瀧澤美奈子/著  講談社
454 地形図を読む技術 山岡光治 SBクリエイティブ
460 図鑑大好き! 千葉県立中央博物館/監修  彩流社
491.3 プルーストとイカ 読書は脳をどのように変えるのか? メアリアン・ウルフ/著 小松淳子/訳 インターシフト
合同出版
技術・工業 507.9 庭園鉄道趣味 鉄道に乗れる庭 森博嗣/著 講談社
517.8 幻の野蒜(のびる)築港 明治初頭、東北開発の夢 西脇千瀬/著 藤原書店
538 宇宙へ「出張」してきます 古川聡/著
林公代/著
毎日新聞科学環境部/著
 毎日新聞社
575 花火のふしぎ 冴木一馬/著 ソフトバンククリエイティブ
585 紙つなげ!彼らが本の紙を造っている 再生・日本製紙石巻工場 佐々涼子/著 早川書房 
592 イラスト版・修理のこつ 三浦基弘・ 飯田朗 /編  合同出版
料理 596 かながわのおかず 郷土の食材と料理 生活情報センター編集部/編  生活情報センター
596.4 藤井恵のママおやつ 藤井恵/著 日本放送出版協会 
育児 599 「わらべうた」で子育て 入門編 阿部ヤヱ/著 平野恵理子/絵 福音館書店
産業 668 真珠の世界史 富と野望の五千年 山田篤美/著 中央公論新社
693 風景スタンプぷらぷら散歩 古沢保/著 撮影 日本郵趣出版
芸術 723 怖い絵  中野京子  朝日出版者
723.3 消えたカラヴァッジョ ジョナサン・ハー/著
田中靖/訳
岩波書店
748 月光浴 Moonlight blue 石川賢治/著 小学館
748 職 1991〜1995 橋口譲二 メディアファクトリー
764.7 ビートルズの謎 中山康樹/著 講談社 
778.2 映画で日本文化を学ぶ人のために 窪田守弘/編  世界思想社
落語 779 師匠噺 浜美雪/著 河出書房新社
スポーツ 781 ラジオ体操の誕生 黒田勇/著  青弓社
783.47 フットボール・デイズ カイ・サワベ/著 双葉社
言語 830 本当に「英語を話したい」キミへ 川嶋永嗣 世界文化社
日本文学 910 作家の酒 コロナ・ブックス編集部/編 平凡社 
911.0 詩歌の待ち伏せ 上・下・続 北村薫/著 文藝春秋
913.3 今昔物語集 本朝部 上・中・下  池上洵一/編 岩波書店 
913.6 暁のひかり 藤沢周平/著 文藝春秋
913.6 食堂かたつむり 小川糸/著 ポプラ社
913.6 プライド 真山仁/著 新潮社 
913.6 幕が上がる 平田オリザ/著 講談社
913.6 夕べの雲 庄野潤三/著 講談社
913.6 ランチのアッコちゃん  柚木麻子/著 双葉社
914.6 谷川俊太郎質問箱 谷川俊太郎/著 東京糸井重里事務所
914.6 猫のいる日々 大佛次郎/著 徳間書店
914.6 梵雲庵雑話(ぼんうんあんざつわ) 淡島寒月/著 平凡社
914.6 旅行者の朝食  米原万里  文藝春秋
外国文学 933 明日は遠すぎて Collected Stories 2 チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ/著 河出書房新社
933 今かくあれども メイ・サートン/著 武田尚子/訳 みすず書房 
933 塵よりよみがえり レイ・ブラッドベリ/著 中村融/訳 河出書房新社 
943 モモ ミヒャエル・エンデ/著 岩波書店
953 ダルタニャン物語 第1巻(第1部三銃士) A.デュマ/著 鈴木力衛/訳 ブッキング
973 薔薇の名前 ウンベルト・エーコ/著 河島英昭/訳 東京創元社

 


 

疎開した四〇万冊の図書
著者: 金高 謙二 
出版社:幻戯(げんき)書房
2013年8月発行
ページ数:277冊
分類番号:014.6

 人間の営み、生きざまを文字にすることで文化は記録となり、後世に伝わります。震災以降、文書保存・文化継承を目的とした仕組みはますます重要になってきています。記録=本を保存することは、図書館の大切な役割の一つです。
 この本によると、太平洋戦争末期の昭和19年から20年にかけて、旧都立日比谷図書館は蔵書や個人から買い付けた貴重書約40万冊を疎開させました。勤労学徒動員の学生を頼み、大八車に乗せ、時にはリュックに詰めて運んだそうです。もしこの疎開がなかったら貴重な蔵書を守ることはできなかったでしょう。
 先人の努力に頭が下がるとともに、図書館の蔵書などを今後も適切に保管していきたいと改めて感じました。ちなみに当時の市立図書館の状況については「横浜の本と文化」に書かれています。
 なお、市民の皆さまがお持ちのパンフレットや学校誌などを図書館にご寄贈ください。横浜の文化を未来に伝えるために、行政ができることの一つだと思っています。
(鶴見図書館)

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学校司書たちの開拓記 学校図書館から教育を変える
五十嵐絹子/編著
藤田利江/編著
国土社
2012年3月発行
ページ数:198p
分類番号:017

 学校司書は、学校の図書館の運営や、子どもたちに本を紹介するのが主な仕事です。横浜市では、平成25年10月から4年計画で小・中・特別支援学校全校に学校司書が配置されています。  「図書室」と呼ばれ「暗い・カビくさい本がある場所」というイメージだった時代を経て、学校図書館の状況はここ20年の間に変わってきています。そこには、学校教育において調べ学習や読書が重視され、学校司書の必要性が高まった背景があります。
 この本には、実際に学校司書の手によって、図書館が学校教育の中に根付いていく様子が生き生きと描かれています。居心地のよい環境を整備し、普段の授業や調べ学習、読み聞かせで図書館を活用するように働きかけていくと、子どもたちは自然に読書習慣や図書館の上手な利用方法を身に付けていきます。その結果、「学校で一番好きな場所アンケート」で図書館が一位になることもあるようです。  この本を読むと、学校司書の全校配置により、横浜の子どもたちの読書・教育環境は必ずよい方向に大きく変わっていくと思え、子どもたちの未来に期待がふくらみます。学校教育に関心がある方だけでなく、お子さんがいる人や本が好きな人などにもぜひ読んでほしい1冊です。
(栄図書館)

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心に緑の種をまく 絵本のたのしみ
渡辺茂男/著
新潮社(新潮文庫)
2007年3月発行 <他版あり>
ページ数:443,15p
分類番号:019

 著者の名前は知らなくても、絵本『どろんこハリー』の訳者と言えば、絵本の表紙とともに、子どものころに読み聞かせをしてもらった思い出が、頭に浮かんでくる方が多いのではないでしょうか。本書は、渡辺氏が手掛けた絵本や物語の創作秘話や、絵本『もりのなか』を作ったマリー・ホール・エッツさんとの出会いなど、子どもの本にまつわるエピソードがたくさん載っています。子どもの本の魅力とともに、その世界の深さに触れることができる一冊です。
(中央図書館)

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本・子ども・絵本
 中川李枝子/著
大和書房
2013年3月発行 <他版あり>
ページ数:237p
分類番号:019

 のねずみの“ぐりとぐら”が活躍する絵本、『ぐりとぐら』。お子さんに、お孫さんにと読み継がれ、50年以上、3世代に愛されてきました。本書は、この絵本の作者の中川李枝子さんの、子どもの本と子育てをめぐるエッセイです。ながらく品切れ状態でしたが、待望の新版で2013年に出版されました。
 戦時中本の乏しい時でも、家族で姉妹で本を楽しんでいた、読書大好きの少女時代のお話。母親として、保育士として、成長する子どもの力に目を見張りながら、思いきり絵本を楽しんだ体験・・・。『ぐりとぐら』の世界の楽しさの背景が、いきいきと伝わってきます。
 子どもにとって大切なことは、自然のなかでも、絵本のなかの想像の世界でも、心身をのびのびと開放し、存分に遊ぶこと。「子どもひとりひとりを幸せな状態におくことこそ保育士の腕の見せどころであり醍醐味で、本と絵本は実にありがたい助けになってくれました。」という、新しい前がきに寄せられた言葉は、子どもにかかわる人にとって、大切に思えるのではないでしょうか。(瀬谷図書館)

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読む力は生きる力
脇明子/著
岩波書店
2005年1月発行
ページ数:191,5p
分類番号:019.5

 子どもにとって読書は大切だ、といわれていますが、なぜ大切なのかという問いにきちんと答えられる大人は少ないのではないでしょうか。
 かつて私たちはさまざまな生活体験の中で、意識せずに他人に共感し、自分の身に起きた困難に立ち向かう力を身につけることができました。成長に必要なその力は、人間関係が希薄になった現代、簡単には得られなくなっています。しかし、本を読む(読んでもらう)ときに、子どもの中では「言葉をもとに想像力を働かせ、内容を理解し、物語の展開についていく」力が培われています。本の登場人物に親しみ、物語の世界を自ら体験するような読書は、子どもが生きる力を得るために有効な手段だと著者は説いています。やわらかい語り口ですが、読むと背筋が伸びるような気持ちになります。
 平成26年4月に「市民の読書活動の推進に関する条例」が施行されました。この条例の趣旨は、子どもから大人まで全ての市民の皆さまが読書に親しみ、読書を楽しめる環境をつくることです。映像やゲームでは代えられない、読書の意味についていま一度考えてみたい人におすすめです。
(磯子図書館)

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赤ちゃんと絵本をひらいたら ブックスタートはじまりの10年
NPOブックスタート/編著
岩波書店
2010年2月発行
ページ数:228p
分類番号:019.5

 「ブックスタート」をご存じですか? 乳幼児健診などで、赤ちゃんと保護者に絵本をプレゼントする活動として知られていますが、プレゼントするのは本だけではなく、赤ちゃんと絵本を楽しみ、親子が笑顔になる体験です。
 この本には、ブックスタートの意義や英国発祥のブックスタートが日本で広まった様子などが紹介されています。また、山間の小さな村や市町村合併をした自治体の活動の様子など、地域全体で赤ちゃんを歓迎している姿勢が見える事例を取り上げています。
 なお、横浜市では4か月児健診の時にパンフレット「おひざにだっこで楽しむ絵本」を配布しています。また鶴見区では、図書館・福祉保健センター・ボランティアの連携で絵本とわらべうたの紹介をする「つるみっこ絵本広場」を行っています。赤ちゃんが絵本を見つめてわらべうたにじっと耳を傾ける姿に、保護者も頬を緩めます。  この本を通じて、子育てに必要なのは物ではなく心であると実感できます。子育て支援に関わる皆さんにぜひ読んでほしい一冊です。
(鶴見図書館)

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本の顔
坂川栄治/著
芸術新聞社
2013年10月
ページ数:141p
分類番号:022

 本を選ぶときに一番に先に目に飛び込んでくる「装丁」は、本の「顔」。
この本には、坂川栄治事務所が手がけた約180冊の装丁が紹介されています。どんな活字を使い、どんなイラストを使い、どんな写真を使うのか。紙質は?見返しのレイアウトは?
取り上げられているのは、村上春樹訳の『キャッチャー・イン・ザ・ライ』(J.D.サリンジャー/〔著〕 白水社)や『スティーブ・ジョブズ驚異のプレゼン 人々を惹きつける18の法則』(カーマイン・ガロ/著 日経BP社)から写真集、絵本まで様々です。編集者とのやり取りから、その本をより伝えるために、1冊1冊こだわりを持って丁寧に作られていることがよくわかります。不採用だった表紙も掲載されているのが面白いところ。
この装丁じゃなかったら、あのベストセラーも生まれていなかったかも…と思わせてくれる1冊です。どんなに電子書籍が便利でも、紙の本は味わい深いもの!ぜひ、いろいろな本の「顔」を確認してみてください。

(栄図書館)

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アレ何?大事典
佐々木正孝/著
小学館
2005年5月発行
ページ数:255p
分類番号:031

いろいろ役立つ情報が載っている事典ですが、実は、調べものに利用するだけでなく、読みものとしても楽しめる事典があるのをご存じですか?
日常でよく見かけるけど、名前がわからない…。
アレは何という名前なんだろう?
そんなあなたの疑問に、この本が答えてくれるかもしれません。
たとえば、トイレが詰まったときに使う道具。スッポン・・・いえ違います。
この他にもいろいろな物の名称と解説が、うんちくとともに紹介されています。
一人で読んでも面白いですが、友達や家族など、みんなで一緒にページをめくると楽しさが倍増すると思います。(山内図書館)

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イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ
クレイトン・M.クリステンセン/著 ジェームズ・アルワース/著 カレン・ディロン/著 櫻井祐子/訳
翔泳社
2012年12月発行
ページ数:250p
分類番号:159

 著者はハーバード・ビジネススクールの教授で、経営理論の専門家です。この本は「幸せな人生を手に入れる」という課題を、経営理論にあてはめて考えています。例えば、経営理論の一つに、「他の追随を許さない技術やノウハウを自社に残し、それ以外はアウトソーシングして経営の合理化を図る」という考え方があります。本書ではこの考え方を、幸せな人生を手に入れるという視点で日常生活にあてはめて考察しています。
 4歳のわが子が、またお手伝いをしたいと言い出しました。「お手伝い」とは名ばかりで、親が自分で済ませたほうがずっと早いです。あなたならどうしますか?このケースで大事なのは、子どもや自分のあるべき将来像をイメージし、一方で「自分の人生を評価するものさしは何か」を明確にすることです。もし「お手伝い」は子どもにとって働くことの大切さを学ぶ場で、親子が一緒に過ごせる貴重な時間であると考えるなら、できる限り「お手伝い」をしてもらい親が目配りするのが良いでしょう。子どもの相手をおもちゃやテレビなどにアウトソーシングすべきではないのでは? と著者は言っています。
 「幸せな人生を手に入れる」ための答えではなくて考え方を示してくれる一冊です。
(中央図書館)

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小さなことにくよくよしない88の方法
リチャード・カールソン/著 和田秀樹/訳 
三笠書房(王様文庫)
2007年1月発行
ページ数:285p
分類番号:159

 自分の生活の時間の使い方や、人間関係が妙にこんがらかってしまい、何をどうすればよいのか行き詰ったとき、また道の選択に思いあぐねていた時、ふと友人の手から渡された本。
 一読して、これまでの思いや気持ちがすっきりと整理されました。自分を少し離れた所から見つめることができ、著者の言葉がとても自然に入ってきます。最初の『いやでも、やる気が湧いてくる12の“1行アドバイス”だけでも読んでみてください。具体的でかつ普遍的処世術、いえ、生き方論です。
(山内図書館)

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のうだま
上大岡トメ/著 池谷裕二/著 幻冬舎
2008年12月発行
ページ数:159p
分類番号:159

 やる気はカラダから!やりたくないことも、とにかくカラダを動かせば脳はやる気モードになってくれるそうです。そしてやっていることに慣れるとやる気モードが下がるので、目新しいことを心がけ、「ここまで出来たら○○だ!」というご褒美を設定。さらには道具や服装から「なりきる」ことで3日坊主とはサヨナラです。脳研究者の池谷裕二さんの脳についての分かりやすい解説と、上大岡トメさんの楽しい漫画を読んで、3日坊主とお別れしましょう。
(泉図書館)

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江戸大名の本家と分家
野口朋隆/著
吉川弘文館(歴史文化ライブラリー)
2011年11月発行
ページ数:202p
分類番号:210.5

 歴史小説が好きな人も多いと思いますが、その時代の歴史や文化を知ることで一層楽しみが増すこともあります。今回は、歴史の専門出版社である吉川弘文館の「歴史文化ライブラリー」シリーズから一冊ご紹介します。
 江戸時代には、「家」の存続のために諸大名が分家をつくりました。本書では、佐賀藩鍋島家など諸藩の事例から、大名の本家と分家の関係は、封建的な上下関係だけで捉えることができない、多様な関係性が存在していることを明らかにしています。分家がつくられる事例もさまざまで、分家大名は本家に従いながら、幕府とも主従関係を持つ二重の関係であったため、幕府が政策的な意図で分家大名を重用する場合もあったようです。
 中には、幕府から領地を賜って本家と交流を絶ったものの、そののち財政貧窮を理由に分家の立場に戻りたいと本家に願い出る事例もあったとか。「背に腹は代えられない」という当時の藩の政治の裏側が見えるのが、面白いところです。やや専門的な本ですが、歴史好きの人は一度手に取ってみてください。
(緑図書館)

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お家相続 大名家の苦闘
大森映子/著
角川書店(角川選書)
2004年8月発行
ページ数:212p
分類番号:210.5

  江戸時代、跡継ぎのないお家は断絶だった。それを避けるべく大名家が繰り出した裏ワザの数々を紹介。藩主の死亡届を遅らせて、その間に跡継ぎを探すのは序の口。17歳未満は養子を取れないので、幼君の年齢を水増ししたり、病弱な兄と健康な弟を入れ替えたり、など、手口は様々。はては、将軍に拝謁する前で顔がわからないのをいい事に、死亡した藩主の替玉を出した藩も。バレたらただではすまない大名家の「禁じ手」を大公開!
(緑図書館)

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横浜もののはじめ考 第3版
横浜開港資料館/編
横浜開港資料館
2010年3月発行
ページ数:188p
分類番号:213.7

 日々、仕事や日常生活をしている中で何気なく関わっている事象の中には、開港後横浜から広まったものが数多くあります。
 今をさかのぼること30年以上前、思いもよらず本市に就職した際に、根っからのはまっ子職員が持つ横浜の知識が、自分には完全に欠落していることを思い知らされました。当時の自分は「横浜=中華街のある港町」くらいの知識しかなく、吉田新田が何か、掃部山公園の読みはもとより、伊勢佐木町の場所さえ知らない新人職員でした。
 その知識の欠如を補完するために手に取ったのがこちらです。この本は横浜開港後、横浜から全国に広まった外国のさまざまな文化が記されています。近代上下水道・街路照明・建築など、今でも本市が深く関わっている行政の分野の事象から、牛乳・パン・アイスクリーム・ビールなどの飲食物まで紹介されています。
 これらの飲食物を友に本書をひもとき、横浜についての知識を一層深めてはいかがでしょう。
(中図書館)

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このひとすじにつながりて
ドナルド・キーン/著 金関寿夫/訳
朝日新聞社
1993年11月発行
ページ数:293,3p
分類番号:289

 ドナルド・キーンは、1922年ニューヨーク生まれ、日本文学研究で知られています。大学時代に日本語を始め、太平洋戦争中は日本語ができる士官として従軍。50年代には京都で日本文学の研究に没頭しました。日本家屋に住み、狂言を習い、日本の文壇人と交流し、愛するひとすじの道をとことん追求していくキーンの姿が、生き生きと浮かび上がります。
(南図書館)

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ひとりでは生きられない 紫のつゆくさ  ある女医の95年
養老静江/著
かまくら春秋社
2004年1月発行
ページ数:269p
分類番号:289

  明治・大正・昭和・平成と生き抜いた女性の自伝です。最近手にしましたが、人生とはなんと味わい深いものかと感じ入りました。横浜の高等女学校で出会った愛すべき学友たちや、女医になってお世話になった人々、最初の結婚でお稽古事に励んだ日々など、著者の人間観察力と記憶力には驚かされます。また本牧に遊びにきていた時に起こった関東大震災については、横浜の惨状がよく伝わってきました。ご本人はわがままを貫いてきたと記していますが、長い人生を率直に生きたしなやかさが小気味よく胸に迫ってきました。因みに、解剖学者である養老孟司氏のお母様がこの本の著者です。
(金沢図書館)

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ダルタニャンの生涯
佐藤賢一/著
岩波書店
2002年2月発行
ページ数:200p
分類番号:289.3

「三銃士」の主人公、ダルタニャンにはモデルがいる、と作者のデュマが序文で書いています。
ダルタニャンが本当に居たのか、居なかったのか、気になったことはありませんか?フランスの歴史小説を数多く書いている佐藤賢一氏が歴史資料を詳しく調べて書いたダルタニャンの伝記が本書。史実のダルタニャンは物語のような冒険に満ちた人生を送っていたわけではありませんでしたが、やはりダルタニャンはダルタニャンでした。終身刑の罪人の護送を命じられ「馬車を決して停めてはいけない」と命令を受けますが、最後の別れを望む家族が沿道に来ているのを見たダルタニャンは、馬車の速度を落として家族に別れの機会を持たせたのです。
史実のダルタニャンは、デュマの書いたダルタニャンに負けない「イイ男」だったのだ、と嬉しくなります。そして、デュマの「三銃士」(続編を入れると11冊)をまた読んでみよう!と思わせる1冊です。
(栄図書館)

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ロースハムの誕生 アウグスト・ローマイヤー物語
シュミット・村木真寿美/著
論創社
2009年4月発行
ページ数:230p
分類番号:289.3

 この本には、日ごろ何気なく接しているロースハムが日本生まれのハムであること、そして作られるに至った経緯が書かれている。
 ロースハムの考案者アウグスト・ローマイヤーは1892年生まれのドイツ人。第一次世界大戦時に中国青島(チンタオ)より捕虜として収容所へ連行され、解放後は日本残留を希望し、後に当時の横浜中華街では食用に供されていなかった豚ロース肉などをもとにハムを作り始めたという。
 同様に青島より捕虜として収容所へ連行され日本に残留したドイツ人の中に菓子職人のカール・ユーハイムがいる。彼によってバウムクーヘン・マロングラッセがひろめられた過程は「カール・ユーハイム物語」に詳しい。一時期、中区山下町に菓子店を開いていたとの記載もある。
 両書とも、一見すると日本の食文化に影響を与えたドイツ人の物語とも読めるが、戦争により数奇な人生を歩まざるをえなかったドイツ人の記録である。
(中図書館)

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新横浜50年の軌跡 新横浜駅50周年記念誌
新横浜駅開業50周年記念事業委員会/編 
新横浜町内会
2014年12月発行
ページ数:158p
分類番号:291.3

  新横浜駅が開業したのは東京オリンピック開催の直前、1964年10月1日のことでした。
 それまで既存の横浜線には駅はなく、これを機会に駅前広場が整備され発展がはじまります。   
 新幹線の工事中の写真に見られるのどかな水田地帯が、地下鉄の延伸開業に伴うオフィスビルの建設ラッシュ、横浜アリーナや新横浜ラーメン博物館などの開業、2002年のサッカーワールドカップの決勝戦などで急速に都市化し知名度が高まっていく様は圧巻です。オールカラーの豊富な写真と24におよぶコラムで、新横浜周辺の発展の様子と文化・自然などを紹介しています。(港北図書館)

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わが町の昔と今 『とうよこ沿線』20周年記念 写真集 3 神奈川区編
岩田忠利/著
とうよこ沿線編集室
2001年02月発行
ページ数:133p
分類番号:291.3
 
 あなたの住んでいる町のことも、図書館で調べることができます。「郷土資料」といわれるものです。ぜひ図書館の郷土資料コーナーをのぞいてみてください。歴史、文化、統計、いろいろな資料がそろっていますよ。
 さて、その中で私が紹介したいのがこの本です。神奈川は開港前夜まで宿場町として賑わい、ハマの歴史を見てきた町です。神奈川区は昔、どんなところだったのか? 人々はどんな暮らしをしていたのか? それを写真で見ることができるのです。現在の同じ場所の写真も載っていて比較できます。
 たとえば、「横浜駅西口は昔は一面海だった」なんて現在の風景からは信じられない気がしますが、この本ではその風景をばっちり見ることができます。
 この本を見ていると、今度は実際に歩いてみたくなります。横浜の地図も図書館にはありますから、その際はご参考になさってくださいね!
 他にも青葉区港北区港北区続編都筑区鶴見区緑区編などがあります。(中央図書館)

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森見登美彦の京都ぐるぐる案内
森見登美彦/著
新潮社
2011年6月発行
ページ数:95p
分類番号:291.6
 
 大好きな物語に出会うと、その舞台となった土地に興味が湧くのは誰しも経験したことがあるのではないでしょうか。
 『夜は短し歩けよ乙女』(角川書店)や『有頂天家族』(幻冬舎)など、ベストセラー作家の森見登美彦さんが紡ぎだす京都を舞台にした幾多の名作。「その名場面を自分の足で歩いてみたい」「実際にどんな場所なのか見てみたい」この本はそんな読者の願いを著者自らが案内して叶えてくれる贅沢な一冊です!
 小説の文章を引用しながら数々の名所をガイドしてくれるので、森見作品を読んだことがない方でも楽しめます。
 あなたも物語と一緒に京都の街を歩いてみませんか。(中央図書館)

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ミニヤコンカ奇跡の生還
松田宏也/著
山と渓谷社(Yama−kei classics)
2000年11月発行<他版あり>
ページ数:253p
分類番号:292.2
 1982年5月。中国の大雪山脈の最高峰7556mの頂上に著者はアタックした。が、突然の天候急変によりビバーク。しかしベースキャンプの仲間は音信不通の2人を遭難と判断して下山。テントもなく食料もつき、意識朦朧となりながら2人は下山を開始するが、やがて2人は離れ離れに。そして19日後に発見されたのは著者1人だった・・・。著者が1人になってからの下山の様子は、まさに壮絶です。生命活動が限界に来た時の幻聴や行動は衝撃的な内容です。さらに救助されてからも苦しみが続きます。凍傷により両足切断という肉体的な苦しみにもさるものながら、幻聴と絶え間ない喉の渇きなどの心の苦しみ・・・。山の遭難記録だけにとどまらない本です。
(泉図書館)

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人類が消えた世界
アラン・ワイズマン/著 鬼澤忍/訳
早川書房
2008年5月発行<他版あり>
ページ数:439p
分類番号:304
 人類がある日、忽然と消えてしまったら、その後の世界と、我々の痕跡はどうなるのだろうか?
 きっと我々が思っている以上に、我々が作り上げたものは、脆く崩れ易いものであることに驚かされるだろう。なんと、ニューヨークの地下鉄はわずか数日で水没し、100年で我々の家は崩壊する。我々が居た場所は、様々な動植物が新たな主となり、我々の痕跡は消され、世界は姿を変えていく。
 ただし、残り続けるものもある。それは、放射能を帯びた遺産であり、プラスチックの欠片である。これらは長い間、生態系に多大な影響を与え続ける。
 まるで、SFのような世界を、科学的な検証を元にして描いた未来予測書。
(中央図書館)

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クシュラの奇跡 140冊の絵本との日々 普及版
ドロシー・バトラー/著 百々佑利子/訳 
のら書店
2006年3月発行 <他版あり>
ページ数:239,20p
分類番号:369.49

 複雑で重い障害を持って生まれたクシュラ。昼も夜も長時間は眠れず、むずかるクシュラとの長い時間をもたせる為に、両親は生後4か月で絵本の読み聞かせを始めた。
 その絵本が、治療や入院をくり返し、目の焦点を合わすことが難しいクシュラに、どんなに楽しみと幸福感をもたらし、その世界を豊かに広げていったことか。
 本書は、実際にクシュラが読んだ絵本を紹介しながら、クシュラの成長を綴る記録である。絵本が子どもの大切な心の友となることを、確信させるおすすめの一冊。
(旭図書館)

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子どもへのまなざし
佐々木正美/著 
福音館書店
1998年07月発行(続編完結編あり)
ページ数:321p
分類番号:379.9

 子どもとどのように接したらよいか悩んでいる、育児に追われて何だか疲れてしまった…。こんな時多くのヒントを与えてくれる本です。著者の講演会での話しをまとめたもので、タイトルのとおり子どもたちへの温かいまなざしが読み手に伝わって来ます。子どもをとりまく社会の変化や豊かな社会がもたらしたものとは何かについても触れています。
 乳幼児に直接かかわる人はもちろん、子どもの成長に関心のある方におすすめの1冊です。(保土ケ谷図書館)

 母になってからというもの、絵本と子育てに関する本ばかり読んでいますが、その中で私が一番好きな本です。子どもの望むことを満たしてあげることが大切、子どもは他の子どもたちと育ち合う、自分が幸せな人ほど相手を思いやることができる、等、当たり前かもしれませんが、なかなか難しい「待つ」子育ての大切さが語られています。
 なるべく書かれた通りに心がけてきたところ、息子を見ていただいている保育園の先生から「ゆったり、じっくり育児されたのですね」と言われ嬉しかったです。「ぐりとぐら」の絵でおなじみの山脇百合子さんのさし絵もかわいらしく、心が和みます。続編もあり、子どもを持つ親だけでなく、子どもに係わるすべての人に読んでもらいたい本です。今後も我が家の子育てバイブルとして、何度も読み返すことになりそうです。(鶴見図書館)

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昔話が語る子どもの姿
小沢俊夫/著
古今社
1998年9月発行
ページ数:203p
分類番号:388
  昔話研究の第一人者である著者が、昔話に隠されたメッセージ、特に子どもの育つ姿がどのように描かれているかをわかりやすく解き明かします。
 「3年寝太郎はずっと寝ていたわけではない。寝ていたからこそ本当の力が出せたのだ」(その間待っていられますか?)「わらしべ長者は自分の持っているものとちょうど合ったものに出会ったとき、幸せをつかむことができた」(その時期に合わないものを無理に与えようとしていませんか?)など、はっとする一言も。
 子育てはゆったり待つこと、信じて見守ること。大事なことを思い出させてくれる1冊です。
(鶴見図書館)

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理系の子 高校生科学オリンピックの青春
ジュディ・ダットン/著
横山啓明/訳
文藝春秋
2012年3月発行
ページ数:357p
分類番号:404 

 私自身もそうだったのですが、「科学」に対して、難しそう、自分とは縁遠い世界…と敬遠してしまっている人も多いのではないでしょうか。そんな人こそ、この本を読んで、新たな世界を広げてみませんか?
 本書には、世界中の高校生が研究の成果を発表する科学のオリンピック「インテル国際学生科学フェア」に出場した少年少女たちの姿が描かれています。
 驚くような研究も登場しますが、テーマは「科学」そのものではなく、それに打ち込む「人間」のドラマ。サポートしてくれる人との出会いや、ちょっとした発想の転換、一つ一つ積み重ねていく地道な作業によって困難を乗り越えていく姿には、私たちの日々の仕事にも通じるものがあり、科学に興味がなかった人も、きっと共感することができると思います。
(中央図書館)

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宙(そら)の名前
林完次/写真・文
角川書店
2010年6月発行
ページ数:199p
分類番号:440
 本、というと字がびっしり、そんなイメージはありませんか?この本には約250点の写真とともに、夜空の「物語」が書かれています。少しずつ好きなところから読んでいくのも、写真をパラパラ眺めるのも、読者次第。ちょっとした時間があれば、横浜ではなかなかお目にかかれなくなってしまった素敵な夜空たちに会いにいくことができます。横浜市立図書館では4つの版を所蔵していますので、ぜひ手にとってみてください。
<他版有>
 (泉図書館)

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ホーキング、宇宙を語る ビッグバンからブラックホールまで
S.W.ホーキング/著 林一/訳
早川書房
1989年6月発行
ページ数:246p
分類番号:443.9
 
 広大な天空に広がる宇宙。我々人類は太古より、この宇宙を見上げながら、様々な想いをめぐらせてきた。“宇宙の果てはどこか。”、“宇宙はなにでできているのか。”、“宇宙はいつできたのか。”
 “アインシュタインの再来”、“車いすの天才”といわれるホーキング博士が、我々人類に向かい宇宙を語る“宇宙を学ぶための入門書”が本書です。
 ビッグバン・モデルに基づく宇宙の起源。絶対的な存在と思われがちな時間と空間の変動性を示した相対性理論の分かり易い解説。素粒子の話からブラックホールの話。などなど、ミクロな世界からマクロな世界までダイナミックに宇宙を解説しています。
 神への言及と人間の可能性について天才が語る本書を読んで、あなたもホーキング博士と同じ時代に生きてよかったと思うことでしょう。
(南図書館)

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日本の深海
瀧澤美奈子/著
講談社
2013年7月発行
ページ数:190p
分類番号:452
 
 深海といえば、世界で初めてダイオウイカが泳ぐ姿がテレビ放映され話題になったのは、まだ記憶に新しい出来事ですが、本書では「日本の」とあるように、日本を取り囲む海や海底について取り上げています。
 海の底にも数千メートルの谷(海溝)あり山(海山)ありの地形が展開されていること。レアアースなどの有用な資源が眠っていること。海が地球の気候を支えていることなどが語られます。また、生物についての記述で驚くのは、私たちにとってはすぐそこの海「相模湾」は実は世界的な生物の宝庫であるということ。明治期に欧米の博物学者を驚かせたほか、何と日本産の魚類の四割にあたる1500種の魚が生息すると言われているのだとか。
 白黒ながらもイラストや図表、写真も掲載され、最近の動向を含めた知識が得られる一冊です。(瀬谷図書館)

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地形図を読む技術
山岡光治/著
SBクリエイティブ
2013年7月発行
ページ数:286p
分類番号:454
 
 地形図と聞くと、等高線が書き込まれていて複雑そうに感じる方もいるかもしれません。この本で紹介している、国土地理院が作る2万5千分の1地形図は、土地の様子を高低も含めて表したものです。その読み取り方に慣れると、山歩き、里山散策や街歩きに活用でき、また、過去をたどることでその土地の性状を知ることもできます。長年、地図作りに携わってきた著者が、「地図読み」のコツと楽しみ方を各地の例をあげて解説しています。(戸塚図書館)

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 図鑑大好き! あなたの散歩を10倍楽しくする図鑑の話
千葉県立中央博物館/監修
彩流社
2014年6月発行
ページ数:111p
分類番号:460
 
 図鑑のことだけ書いて、なんと1冊の本ができました。写真が多めの読みやすい作りですが、内容は意外とディープです。   
図鑑製作者たちの驚くべき撮影テクニックや、稀少な古図鑑、学芸員のおすすめする「使える」図鑑の話も収録。やくみつる氏や、さかなクンらが愛用の図鑑を紹介するインタビューでは、昨今の図鑑界への提言や、“こんな図鑑をつくりたい”といった話まで読めて、図鑑愛をひしひしと感じます。
図書館では一般向けから専門的な図鑑まで、幅広く所蔵しています。ハンディタイプの図鑑は貸出できるので、見比べて「わが家の1冊」を選んでみてはいかがでしょうか?(港北図書館)

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プルーストとイカ 読書は脳をどのように変えるのか?
メアリアン・ウルフ/著 小松淳子/訳
インターシフト 合同出版
2008年10月発行
ページ数:377p
分類番号:491.3
 
 書名から内容は想像できませんよね。なんでプルースト?なんでイカ?イカって烏賊?それは読んでのお楽しみ。
 私たちは当然のように本、つまり文字を読んでいますが、実は人類に「読む」ことに対応した遺伝子というのはないのだそうです。「聞く」「話す」こととは違い、「読む」ことは完全に後天的に獲得する能力なのです。この、人類が2千年かけて発達させた能力を、今日の子どもたちはわずか2千日(5歳くらい)で獲得しています。その獲得の過程で脳は劇的に変容し、また、言語によって発達する部位が違うのだそうです。「読む」ことが脳機能にどのような影響を与えるのか、長年研究を続けてきた著者が、科学的データを参照しながらわかりやすく解説しています。
 「読字−文字を読むこと」が我々にもたらしたものは何なのか、改めて考えさせてくれる本です。
(中央図書館)

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庭園鉄道趣味 鉄道に乗れる庭
森博嗣/著
講談社
2008年7月発行
ページ数:319p
分類番号:507.9
 
 ミステリ作家として知られる著者が、自宅の庭に鉄道を作った! 四季折々の庭の風景と、鮮やかな機関車たちを、美しいカラー写真で紹介しています。
これを読むと、自分でも庭園鉄道を作ってみたくなるかも。ただし、作り方のノウハウを説明した本ではありません。庭園鉄道の楽しさ、趣味を持つことの楽しさが伝わってくる本です。
(都筑図書館)

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幻の野蒜築港 明治初頭、東北開発の夢
西脇千瀬/著
藤原書店
2012年12月発行
ページ数:254p
分類番号:517.82
 
 安政6(1859)年、横浜を含む五都市の開港により、日本は諸外国との貿易を始めるようになりました。しかし、開港後に日本初の近代的な国際貿易港の建設が始まったのは、五都市のいずれでもなく、東北の小さな漁村、野蒜(現宮城県東松島市)でした。 
 港を建設するだけではなく、市街地の造成や運河を通す計画までともなった一大国家プロジェクト。明治11年に実際に施工されたものの、明治17年に台風で大きな被害を受け、頓挫してしまいます。 なぜ日本の近代化を左右する壮大な計画の舞台に東北の小さな村が選ばれたのか、なぜその計画は失敗したのか、本書は当時の新聞記事を読み解きながら解説し、同時に東北の人々が築港にかけた期待や不安を伝えてくれます。 ちなみに横浜港において近代的な港湾設備の整備が始まったのは、明治21年です。もし野蒜築港が成功し、東北が日本の窓口として機能していたら、横浜の都市の風景も、あるいは今とは別のものになっていたのかもしれません。
(中央図書館)

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宇宙へ「出張」してきます
古川聡/著
林公代/著
毎日新聞科学環境部/著
毎日新聞社
2012年6月発行
ページ数:285p
分類番号:538 

日本人として当時最長となる167日間を国際宇宙ステーション(ISS)で過ごした古川聡さん。この本では横浜で生まれてから、ISSでの任務を終了して地球に帰ってくるまでについてまとめられています。 
 宇宙では食べ物やトイレ、寝るときはどうしているのだろうか。地球とは全然違う環境で体はおかしくならないのだろうか。そもそも、ISSで半年間も何をやっていたのだろう。あまりに私たちの生活から遠い宇宙でのこのような疑問について、古川さんは独特のユーモアを交えながらわかりやすく語ってくれます。
 古川さんが宇宙飛行士になろうと本気で取り組み始めたのは34歳の時のことです.
子供のころは、私たちと同じように横浜で暮らしていた普通の野球少年でした。宇宙飛行士というと手の届かない選ばれた人というふうに思ってしまいがちですが、多くの困難にもめげずに努力して夢をつかんだ古川さんの姿勢は、私たちに勇気を与えてくれます。 (中図書館)

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花火のふしぎ 花火の玉数は数え方しだい?美しい花火の正式な基準とは?
冴木一馬/著
ソフトバンククリエイティブ(サイエンス・アイ新書)
2011年7月発行
ページ数: 206p
分類番号:575.98 

 花火は夏の風物詩です。日本では、7〜8月が花火大会のシーズンで、全国で約4,500回も花火大会が開催されるそうです。その数の多さもさることながら、技術面でも日本の花火は各国から称賛を浴びているそうです。そんな花火の仕組みが気になる方は多いと思いますが、この本には花火の作り方から花火大会 の運営方法など、花火についてのいろいろな知識が細かく解説されています。行く前に読めば、花火大会をより一層楽しむことができるでしょう。
 また、この本はフルカラーで、色とりどりの花火の写真が載っているので、花火大会に行けない方も、眺めるだけで楽しめます。花火が好きだという方には、ぜひ読んでほしい1冊です。
 花火に関してもう一つ、絵葉書集『Illustrated catalogue 平山煙火製造所 花火絵入型録』もぜひご覧ください。こちらは明治時代に行われていた「昼花火」の絵葉書集です。図書館で所蔵しているほか、デジタルアーカイブ「都市横浜の記憶」でも公開しています。
(神奈川図書館)

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紙つなげ!彼らが本の紙を造っている 再生・日本製紙石巻工場
佐々涼子/著
早川書房
2014年6月発行
ページ数: 267p
分類番号:585 

 書店や図書館にはたくさんの本や雑誌があります。私たちは新刊が毎日出版されることを当たり前のように感じていますが、その当たり前のことが揺らいだ日がありました。
2011年3月11日です。
 日本製紙石巻工場は、一年に約100万トンの紙を生産していましたが、この日津波の被害にあいました。敷地内には流されてきた家屋や車などが散乱し、電気設備を始めすべてが機能を停止しました。
 亡くなった従業員は奇跡的にいませんでしたが、彼ら自身も被災し日常すら立て直せない状態の中、工場長は抄紙機(しょうしき)の再稼働を命じます。期限はあと半年。「まず、一台でいいんだ……」石巻工場の煙突からもう一度煙をあげること。それは石巻に希望の灯をともすために必要なことでした。
 「紙をつなぐ」とは、抄紙機でロール状に巻き上げる紙を途中で切れないように機械を微調整することです。石巻工場がつないだのは、ただの紙ではなく、たくさんの人の思いではないでしょうか。
 「本はやっぱりめくらなくちゃね」という従業員の言葉が胸にしみる一冊です。
(中央図書館)

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イラスト版・修理のこつ

三浦基弘・ 飯田朗 /編
合同出版
1997年8月発行
ページ数: 111p
分類番号:592 

 この本には、子どものうちから家庭で身につけておきたい、身の回りの様々な物品のメンテナンス方法が載っています。自転車の点検、鍋の取っ手の交換、衣類のしみ抜きなど、すべてイラスト付きで、ポイントを押さえてとてもわかりやすく書かれています。
 お子さんと一緒に作業するのに役立つのはもちろんのこと、大人が読んでいても「これが基本だったのか!」とハッとさせられるような、生活の知恵やワザが満載です。 
 この「子どもとマスターする〜」のシリーズは他にも多数あります。「子どものお手伝い」「手のしごと」など、生活技術や習慣を教えるのに参考になる本ばかりです。ぜひ一度、図書館で手にとってみてください。
(港北図書館)

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かながわのおかず 郷土の食材と料理
藤井恵/著 
生活情報センター編集部/編
生活情報センター
2006年9月発行
ページ数:167p
分類番号: 596 
三浦大根、湘南レッド、葉山牛…。あなたは神奈川のおいしい食材をいくつ知っていますか?
この本は、神奈川県の旬の食材を使ったレシピ集です。192点のレシピが、季節ごとに写真入りで紹介されています。生産者の皆さんへのインタビュー等を載せたコラムや四季折々の食材の紹介もあり、読物としても楽しめる内容です。また、各地で開催される朝市や、ウォーキングマップについての情報も載っています。
これからの季節、私が作ってみたい掲載レシピは「葉山丼」。真っ白なお米の上に、たっぷりの湘南しらすとのり・青ねぎ・白ごまを混ぜて載せるだけの、磯の香りが楽しめる丼です。
毎日のおかずづくりのヒントに、あるいはグルメな探究心を満たすために、手にとってみてはいかがでしょうか。
 
(中央図書館)

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藤井恵のママおやつ
藤井恵/著 
日本放送出版協会(NHKきょうの料理シリーズ)
2004年3月発行
ページ数:79p
分類番号: 596.4 

 「おやつ」なんというすてきな響きでしょう!それが手作りならなおさらです。この本は特別な材料や道具がいらないおやつのレシピ本です。粉のおやつ、冷たいおやつ、駄菓子屋おやつ、甘くないおやつなどバリエーションも豊富。実際にいくつか作りましたが、手順のポイントのところに写真が入っているので親切な作りです。おすすめは失敗なしのチョコブラウニーと、ちょっと焦げたのも香ばしいミルクビスケットです。
 できあがるのを待つ時間もぜひ楽しんでください。
(中央図書館)

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「わらべうた」で子育て 入門編
阿部ヤヱ/著 平野恵理子/絵 福音館書店母の友編集部/編 
福音館書店
2002年10月発行
ページ数: 125p
分類番号:599 

 娘が生まれた時にプレゼントされた本です。著者の阿部ヤヱさんは遠野のわらべうたの伝承者。この本を読んだら、生活の中でわらべうたを歌うと育児が楽しくなりそうで、自分が歌えそうなものをたくさん歌いました。本当に、ちょっとだけ楽しくなりました。私の一番の育児書です。
(都筑図書館)

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真珠の世界史 富と野望の五千年
山田篤美/著
中央公論新社(中公新書)
2013年8月発行
ページ数:309p
分類番号:668.8 

 古来、真珠は高価な宝石で、貴重な交易品でした。ヨーロッパ人は真珠の産地を支配して富を得てきましたが、その価値を瓦解(がかい)させたのが、日本の養殖真珠でした。
 真珠のたどった歴史を明らかにした本書は、「類書なき論考」として新聞・雑誌の書評欄に取り上げられました。「魏志倭人伝」の真珠の記述から考察する邪馬台国の位置、ファッションの流行に左右される真珠の人気、養殖真珠ビジネスに剛腕を振るった御木本幸吉(みきもとこうきち)の話など、興味深いエピソードの数々は、歴史好きの人はもちろん、ファッションやビジネス書に関心がある人も楽しめる内容です。
 港北区在住の著者は、文字通り古今東西の文献にあたって執筆しました。巻末に掲載された14ページに及ぶ参考文献がそれを物語ります。文献の提供を通じて著者の調査研究活動を支えたのは数多くの図書館でした。あとがきに協力機関への謝辞が述べられ、港北図書館の名も上げられています。図書館員として一冊の本の誕生に関われたことを、うれしく思いました。
(港北図書館)

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風景スタンプぷらぷら横浜
古沢保/著 撮影
日本郵趣出版
2011年7月発行
ページ数:95p
分類番号:693.8
 
 横浜を紹介する本は沢山ありますが、これは郵便局で押してもらえる風景スタンプ(風景印)が、実際の風景と一緒に紹介される趣向の横浜案内です。
 風景印とは、郵便局の窓口で希望すると押してもらえる図柄の入った消印です。直径38ミリの円の中に、郵便局の近くの名所旧跡などにちなむ図柄が描かれ、その種類は横浜だけでも152種! わが金沢区では歌川広重の「金沢八景図」や、金沢動物園のコアラを題材にしたものなどが紹介されています。
 著者は風景印の普及活動をしていて、図案について事前に調べ、現地を歩き、帰ってから整理をして著した作品が多数あります。本書でも、大佛次郎記念館の風景印が、代表作の鞍馬天狗の図柄の切手に押されているなど、風景印で消印される切手が選び抜かれていているのにも感嘆させられます。
 巻末には「横浜風景スタンプ図鑑」と「ぷらぷらマップ」があるので、休みの日にあちこち訪ねてみてはいかがでしょうか。改めて横浜のさまざまな顔に気付かされると思います。
(金沢図書館)

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怖い絵
中野京子/著 
朝日出版社
2007年7月発行
ページ数:246p
分類番号:723
 
 「絵」って見てもよくわからないからちょっと…と敬遠していた方にも読みやすく、気軽に芸術を味わうことができる本です。
 例えば本書で紹介されている、ドガの『エトワール、または舞台の踊り子』は一度はどこかで目にしたことがある人も多いと思います。その絵に描かれているポーズを決めたプリマ・バレリーナ、舞台袖で控える脇役バレリーナたち、そしてなぜか舞台袖にいる夜会服を着た男。ドガの生い立ちやバレエの歴史、当時の女性観などを追及することで、登場人物たちの関係を明らかにし、絵のワンシーンにひそむ「怖さ」を説明しています。
 紹介される絵の中には残酷・グロテスクなものもありますが、表紙の絵のようにいかにも何かを企んでいそうな人たちが描かれた絵や、裕福でかわいらしい子どもたちを描いた絵もあり、絵に潜む様々な「怖さ」を垣間見ることができます。このシリーズは3巻まで出ていますので、絵が持つ種々の「怖さ」に魅了された方はそちらもどうぞ。(旭図書館)

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消えたカラヴァッジョ
ジョナサン・ハー/著 田中靖/訳
岩波書店
2007年12月発行
ページ数:303p
分類番号:723.3
 
 バロック絵画の先駆者として後世に大きな影響を与えたイタリア人画家カラヴァッジョ(1572-1610)。類まれな才能を持ちながら、激情を押さえられない性格故か、ついには殺人を犯してローマを逃れ、南イタリアを逃亡しながら画き続けるという波乱の生涯を送ったことでも知られています。
 本書は、数世紀の間行方不明だった彼の作品『キリストの捕縛』のオリジナルが、1990年にアイルランドはダブリンの教会で発見されるまでを描いたノンフィクションです。ひょんなことから絵の行方追うことになる美術専攻のイタリア人女子学生、高名な美術評論家、偶然にオリジナルを見つける絵画修復士などが登場し、絵が発見されるまでの顛末は、まるでミステリー小説のような波乱万丈の展開をします。美術界の内幕や美術史についてのちょっとした知識も得られ、話の展開するローマの名所めぐりにもなるという楽しみもあります。
(中央図書館)

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月光浴 Moonlight blue
石川賢治/著 小学館 
1990年11月刊
ページ数:1冊(頁付なし)
分類番号:748
 ひっそりと花は咲き、静かに水は流れる。熱きマグマは大地の下でうごめく。静寂の中にある、地球の生命力が写し出された写真の数々。その光源は満月の光だけ。ブルートーンの月光写真は夜の気配を切り取っていく。
 窓から差し込む月光を浴びながら、静かに更けていく夜に、ゆっくりページをめくっていきたい写真集です。本書は『月光浴』シリーズの一作目です。著者の満月の旅は今も続いています。
(中央図書館)

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職 1991〜1995
橋口譲二/著 メディアファクトリー 
1996年6月刊
ページ数:223P
分類番号:748
 建造物解体作業員・バーテンダー・蔵人・教師など80職種の職人へのインタビューとポートレートから構成された写真集です。見開きで右側にベテラン職人を左側に同職新人職人を載せています。まっすぐカメラを見ている視線にひきこまれます。写真に添えられた職人の言葉に仕事への自負心や新人職人の若さを感じます。著者のあとがきに「この作品は、1991年〜1995年にかけて仕事情報誌「ガテン」に掲載されたものを再編集した、日本と日本人をしるための仕事です。」とありますが、作品発表より20年たった今も古さを感じさせません。雑誌はIT化など社会情勢にのみこまれ2009年に休刊となってしまいました。再び20年後に、この本を手に取った時どんな感慨をもつのでしょうか。
(港南図書館)

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ビートルズの謎
中山康樹/著 
講談社(講談社現代新書)
2008年11 月刊
ページ数:270p
分類番号:764.7
 1960年代に世界を騒がせたバンド、ビートルズ。今でも新しい音源でアルバムが出たりと、世界中でその音楽は聴かれている。そんな有名なバンドだからこそ伝説や逸話は多い。この本では、ビートルズにまつわる謎をたくさんの資料を基に検証している。アルバムジャケットやタイトルの謎、解散のうら舞台など、新たな発見ができ、ビートルズが聴きたくなる一冊。
(南図書館)

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映画で日本文化を学ぶ人のために
窪田守弘/編
世界思想社
2007年10月刊
ページ数:344p
分類番号:778.2
 映画をエンターテイメントとして楽しむだけでなく、そこに凝縮された大量の情報をメッセージとして受け取ることができれば、一つの映画からいくつもの発見ができるはず…。こうした思いを具体化した著作です。たとえば『ウォーター・ボーイズ』は、日本文化としての「文化祭」の考察にはじまり、ミッシェル・フーコーのクイア理論へと深読みされてゆきます。繰り返し見ることができるもの、それが本や映画の魅力ともいえるでしょう。
(中央図書館)

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師匠噺
浜美雪/著 河出書房新社 
2007年4月刊
ページ数:329p
分類番号:779
 週刊誌の書評で見つけた本です。落語家の師弟を教育制度になぞっています。本書によると落語家の師匠は自分の弟子に噺をたくさんは教えないのだとか。師匠のふるまいや言葉の端々から芸=仕事のヒントを貪欲に得ようとする弟子の学ぶ姿勢に好感を持ちました。
 印象に残ったのは林家木久蔵(当時)と林家彦いちの章で、真打昇進の記者会見のエピソード。職業人としての生活を終え、肩書きが何もなくなったとき、何の支えもなくて一人で大地に立てるかが勝負という木久扇師匠の言葉です。私自身もいつかサラリーマン生活を終え仕事も何もなくなったとき、何の支えもなくて一人で大地に立てるか。いやそれが無理で図書館に支えを求めて通い続けているかも。
(中央図書館)

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ラジオ体操の誕生
黒田勇/著 青弓社 
1999年11月刊
ページ数:232p
分類番号:781

 お馴染みのこの体操は、1928年に「国民の健康保持に基づく社会的幸福増進事業として」開始されました。最近はその効果が見直され、関連の本も出版されています。日本人にとってラジオ体操がどのようなものであったのか、その歴史と共に文化論やメディア論の側面から解説しています。
(中央図書館)

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フットボール・デイズ
カイ・サワベ/著 双葉社 
2002年04月刊
ページ数:267p
分類番号:783.47

 平成26年のサッカーワールドカップは、ブラジルで開催されましたが、サッカーのスタイルやチームの雰囲気にもそれぞれのお国柄が感じられました。
 著者は、サッカーの母国イングランドから、フェロー諸島(デンマークです)まで、18カ国を訪れ、各国のサッカー事情を取材しました。取り上げられているのは、日本ではあまり知られていないチームだったり、一般人のサポーターだったりします。多数収められている写真からは、サッカーへの愛があふれています。
 ほら、あなたと同じような人が、ここにも!!
(中央図書館)

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本当に「英語を話したい」キミへ
川嶋永嗣/著 世界文化社 
2013年03月刊
ページ数:223p
分類番号:830

 海外で活躍する日本のスポ−ツ選手たちが英語を流暢に話すのを耳にして、練習や試合で忙しいのにどうやって英語をマスタ−しているのかと疑問に思ったことはありませんか。
 この本の著者、サッカ−の川島永嗣選手は英語以外の外国語も話し、海外のチームでプレイしています。でも初めは英語が話せず、悔しい思いをしました。どうやって英語を話せるようになったのでしょうか。コミュニケ−ションを取りたい一心から、自分なりの方法を見つけ出し、話せるようになったのです。
 「こちらから相手に話しかける勇気を持つことが、まずはコミニュケ−ションの第一歩」 「下手でもともとです。なにしろ外国語なんですから。」体験から生まれた言葉で、私たちを励ましてくれます。
 これから英語を学ぶティ−ンズはもちろんですが、英会話を諦めてしまった大人にも、おすすめしたい本です。聞き取りの方法、単語の覚え方など独自の学習方法も披露しています。「諦めなければ、次の扉は開く。」
(金沢図書館)

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作家の酒
コロナ・ブックス編集部/編 
平凡社(コロナ・ブックス)
2009年11月刊
ページ数:142p
分類番号:910
 美食の友にと一杯、仲間とワイワイ騒いで痛飲、はたまた、ひとり静かに物思いながらちびり酒――お酒の飲み方というのは、実に様々。時々の状況にもよりけりですが、それでもその人に特有の「流儀」というのが自然と定まっていくのが、またお酒の面白いところです。本書はその題名で分かるとおり、作家の「流儀」にスポットを当てた本。戦後日本の作家およそ30人を主として、各々がどのような飲み方を好み、お酒についてどういった考え方を持っていたのかということなどを、豊富な写真資料と関係者へのインタビューを交え、1人4ページ前後でまとめてあります。魅力的な酒飲みが目白押しですが、なかでも私がイチオシなのが、田村隆一さん。いい笑顔で写った写真がほほえましいのもポイントですが、「渇くおそれあれば、飲むべし」なんて編集者にアオリ文をつけられるほどの飲みっぷりには、あきれるのを通り越して笑いが込み上げてきますよ。
(中央図書館)

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詩歌の待ち伏せ() 

北村薫/著 
文藝春秋
上:2002年6月刊 下:2003年10月刊 続:2005年4月刊<他版あり>
ページ数:上・180p 下・198p 続・210p
分類番号:911.0

 テスト問題や新聞で偶然出会った詩句が、忘れられない大事なものになったこと、ありませんか?そんな心躍る待ち伏せにあった経験を、作家・北村さんがやさしく語っています。
 《閑かさや岩にしみ入る蝉の声》という句を見て、あなたが思い浮かべる情景に、蝉は何匹いるでしょうか。同じ言葉を前にしても、読みは実に様々なのですね。
 言葉の豊かさ、次々につながり広がっていく読書の楽しさを感じながら、ゆっくり読み進めたくなる1冊です。
 上巻で紹介されている「かもめ来よ」は、本の虫さんにそっとおしえたい一句です。
 (中央図書館)

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今昔物語集 本朝部() 

池上洵一/編 
岩波書店(岩波文庫)
上:2001年5月刊 中:2001年7月刊 下:2001年9月刊<他版あり>
ページ数:上・454p 中・407p 下・530,15p
分類番号:913.3
 日本の古典に挑戦してみませんか?数ある作品の中でも私の好きなのが、平安末期の説話集「今昔物語集」です。文章が平易なのに加え、収録されている話もホラーあり、笑いありと多彩で読み手を飽きさせません。芥川龍之介の「羅生門」、「鼻」を始め、近現代の文学に影響を与え続けているのもうなずけます。芥川の作品と読み比べてみるのも楽しみの一つです。
(旭図書館)

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暁のひかり 

藤沢周平/著 
文藝春秋(文春文庫)
2007年2月刊<他版あり>
ページ数:315p
分類番号:913.6
 壺振りの市蔵は賭場から帰る夜明け、杖にすがって歩く少女を見かける。その少女、おことは長く寝たきりで、人の少ない時刻を選んで歩く練習をしているのだ。おことと言葉を交わすようになった市蔵は、自分がもう一度堅気の暮らしに戻れるかもしれない、と思うようになる。しかしそれははかない夢だった。
 映画化されることの多い藤沢作品だが、やはり本で読んでこそ味わいがある。月の光の明るさとそれが落とす影の濃さ、河岸に漂う霧の深さが感じられるような文章は、読者をしばし江戸へいざない、時間を忘れさせてくれる。
 どれも珠玉の作品集だが、子を亡くした職人を描いた「馬五郎焼身」が心を揺さぶる。
 (中央図書館)

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食堂かたつむり 

小川糸/著 
ポプラ社
2008年1月刊<他版あり>
ページ数:234p
分類番号:913.6
 一日一組だけのお客様に、食べていただく食堂。主人公が心をこめて作る料理のレシピは、お客が語る人生を映し出す。食が進むにつれ顔はほころび、厨房で静かに待つ主人公も喜びで満たされていた。が彼女は声を失うほどの心の傷を抱えていて・・・。お料理の描写が実に美しくため息が出る。食への愛情と人との繋がりの深さに心打たれる作品。
(旭図書館)

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プライド 

真山仁/著 
新潮社
2010年3月刊<他版あり>
ページ数:237p
分類番号:913.6

 ―貴方の譲れないプライドは何ですか。
 「ハゲタカ()」や「バイアウト()」など社会派小説を生み出した真山仁による6つの短編集です。数年前に話題となった、変人官僚vs事業仕分け人をはじめとして老舗会社の内部告発など、時代の流れをとらえた作品となっています。
 各短編の登場人物が、時にプライドに振り回され、あるいは勇気づけられながら、自分と向き合い、苦しみ抜いた末に答えを出していきます。登場人物が抱えるジレンマや妬み、仕事への想い…人間のすべての感情をひっくるめ、プライドは彼らにとって光とも闇ともなり、物語を彩ります。
 この本のどこかに貴方が共感できるプライドの持ち主がいるはずです。お気に入りの一編を見つけてみませんか。
(中央図書館)

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幕が上がる
平田オリザ/著
講談社
2012年11月発行
ページ数:305p
分類番号:913.6 
 
 物語の舞台は、年に一回の大会に挑む高校演劇部です。昨年はあっさり負け、釈然としないまま3年生になり、部長となった主人公。今年の地区大会突破を目指す彼らは、かつて学生演劇の女王と呼ばれた新任顧問に出会い、少しずつ変わりはじめます。
 演劇創作の中で、人が感動する演劇表現とは何か、今の自分に何が足りないのか、将来自分は何をしたいのか、など尽きない悩みとまっすぐに向き合います。そして「私たちは、いままでとは違う」。こう言えるまでになったそんな彼らに、ある日、衝撃的な出来事が起こるのです。
 人は時に不測の出来事に深く傷つきますが、いかなる状況下でも傷を糧にでき、自分で決めて歩みだしたその先には、必ず以前と違う景色を見ることができます。彼らは傷つきながらも自分たちの手で大舞台の幕を上げました。もう一度本気で立ち上がった彼らから、私も勇気をもらいました。 さあ、あなたも幕を上げて、違う景色に踏み出してみませんか。
(中央図書館)

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夕べの雲
庄野潤三/著
講談社(講談社文芸文庫)
1988年4月発行<他版あり>
ページ数:325p
分類番号:913.6 
 小説家の大浦は、妻と高校生の長女・中学生の長男・小学生の次男の5人で自然豊かな東京の郊外に住んでいる。その家族のなんでもない日常が暖かく綴られている。修学旅行で不在の娘の部屋・風邪で学校を休んだ次男の冬至の様子等とユーモアを交えて描かれる。大きな出来事はないのだが、何度も読み返したくなる作品だ。
(山内図書館)

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ランチのアッコちゃん
柚木麻子/著 
双葉社
2013年4月発行
ページ数:166p
分類番号:913.6  

 今日のお昼は何を食べよう―。ランチは毎日のささやかな楽しみ。私はお弁当派ですが、外に食べに行く時はちょっとワクワクします。
 この本に出てくる失恋したての派遣OL、三智子の場合は、節約のために作った質素なお弁当をオフィスでそそくさと食べるのが日課でした。ある日、有能な部長のアッコ女史と、ランチタイムの過ごし方を一週間取り替えることに。弁当の移動販売車までジョギングで行ったり、おいしいカレー屋を急に手伝わされたりと、毎日が新鮮です。そうこうするうち、三智子は自分が元気になっていることに気付いて…。
 表題作のほか、料理にまつわる軽妙洒脱な話がつまったこの短編集は、まさに「読むビタミン」です。2014年本屋大賞にノミネートされてから、図書館での予約が増え、ついに「予約の多い本50」に入る人気本となりました。
 作者は、他の作品でも女心の機微を描くのがうまいです。直木賞候補になった新刊『本屋さんのダイアナ』もいいけれど、仲良し女子四人組が食べ物に関わる謎を解く『あまからカルテット』もおもしろいですよ。
(旭図書館)

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谷川俊太郎質問箱
谷川俊太郎/著 東京糸井重里事務所
2007年8月発行
ページ数:184p
分類番号:914.6  

 Webサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」の連載をもとに作られた本です。「どうして人間は死ぬの?」という悩みから「おふろに毎日入らなくてはならないのはなぜ?」といった疑問まで、幅広い質問に谷川さんが味のある回答をしています。私のお気に入りは「吹き出してしまうような経験」に対する回答です。
(金沢図書館)

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猫のいる日々 新装版
大佛次郎/著
徳間書店(徳間文庫)
2014年8月発行 <他版あり>
ページ数:374p
分類番号:914.6  

  日頃は忙しく、次から次へと仕事に必要な本を読んでいますが、たまにふと、急ぎで読む本がなくなることがあります。そんなとき、何度でも手に取りたくなる本を持っているのは幸せなことです。ねこを生涯の伴侶とした作家の、ねこに関する随筆ばかり、昭和5年から47年までの作品を集めたこの本は、開いたどこからでも読み始めることができます。特に戦前の文は美しく、文そのものを味わう楽しみがありますが、一方、身近なねこを語っているためか、とてもくつろいだ雰囲気です。そのときどきに飼ったねこたちのこと、『偉大なる王』の著者バイコフに会ったときのこと、パリの墓地で、「ねこ」家の墓碑を見たこと、など愉快な話、心に沁みる話は枚挙にいとまがありません。私はなかでも、新春の熱海で三毛の雄猫を探す『熱海の猫』が好きで、読むたびに、口の中に梅の花が香る冷たい空気を感じます。
(南図書館)

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梵雲庵雑話(ぼんうんあん ざつわ)
淡島寒月/著
平凡社(東洋文庫)
1999年8月発行(他版あり)
ページ数:289p
分類番号:914.6  

  淡島寒月(あわしま かんげつ)とは何者か?
 本書、東洋文庫の奥付からご紹介しよう。「1859年(安政6)江戸日本橋馬喰町生れ。本名、宝受郎。父は画家淡島椿岳。明治・大正を通じての趣味家江戸研究者として知られる。1926年(大正15)没。」
 原著は、寒月翁没後、昭和8年に書物展望社から出版された。生前、肉筆玩具絵以外に刊行著書のなかった寒月翁の「遺稿集」といった性格を持つ書物。「回想」「趣味」「文苑」「雑抄」の四章で構成されている。「回想」の項では江戸から東京へと変貌していく市井の風俗・事物が、生き生きと語られている。大人形の見世物、向島の沿革、銀座の昔話などなど。江戸の玩具、凧の話、活動写真、そのほかを取り上げた「趣味」の項も「一生を童心で過ごした」と評される寒月翁の真骨頂が発揮された一章。
 忙しい日常に疲れて、ほっと一息つきたい時、「こんな人がいたのか!」という驚きと共に、読者の心を別世界に誘ってくれる一書といえよう。
(戸塚図書館)

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旅行者の朝食
米原万里/著
文藝春秋
2002年4月発行(他版あり)
ページ数:235p
分類番号:914.6  

 ロシア語通訳者にして文筆家だった著者の食にまつわるエッセイ。
著者の常人を超えた食欲に、笑わせられること請合いです。食べてみたくなるお菓子や料理も満載です。疲れたとき、元気の欲しいときにもおすすめの一冊です。 (緑図書館)

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明日は遠すぎて Collected Stories 2
チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ/著 
河出書房新社
2012年3月発行
ページ数:205p
分類番号:933   

 インターネットは世界中の出来事をすぐに手元に届けてくれます。けれどもニュースや統計の数字をどんなに分析しても、画面に映し出される映像を何度見ても、他人の思いを想像し、理解するのは困難です。でも、文学はそれを助けてくれます。今回はナイジェリア出身の作家の短編集をご紹介します。
 表題作は、アフリカ系アメリカ人の母とナイジェリア人の父の間にうまれた「きみ」が、祖母の葬儀のために久しぶりにナイジェリアに帰ったときのことを描いています。いとこの一言をきっかけに、主人公は抑えてきた自分の感情と向き合います。その感情は、私たちの心に響き、深い余韻を残します。泣いているのは「きみ」、それとも「わたし」?
 世界のどこでも人々は私たちと同じように泣き、怒り、そして笑い、力強く人生を歩んでいます。ページをめくり、しばし誰かと同じ景色を眺めてみませんか?
 著者の他の邦訳作品に「アメリカにいる、きみ」「半分のぼった黄色い太陽」があります。
(中央図書館)

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今かくあれども
メイ・サートン/著 武田尚子/訳
みすず書房
1995年02月発行
ページ数:160p
分類番号:933   

 「私は狂気ではない。年をとっただけだ。」この物語は老女・カーロの日記で語られる。
 心臓発作を起こし、独り暮らしができなくなった彼女は老人ホームに入居する。日記をつけ始めるのは「強いて頭のなかをはっきりさせ、自分のありかたを知るため。」だった。ホームでの出来事、一喜一憂するの自身の感情、それらを分析し論理的に書き記すことは、“老人”にひとくくりされることを拒む、人間の尊厳をかけた彼女の闘いであった。カーロが客観的には狂気とされる行動に及ぶか!?…という所で物語は終わる。だが、彼女は狂ってはいない。彼女自身のままで最後を迎えたかったのだ。
 この本を初めて読んだのは15年前のことです。私の中の「穏やか」で「優しい」という老人へのイメージ(その、ひとくくりにすること事態)が間違いであることに気づかされ、最後まで自分自身であろうとする彼女の気高さと、精神力の強さに感動しました。
(瀬谷図書館)

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塵よりよみがえり
レイ・ブラッドベリ/著 中村融/訳
河出書房新社
2002年10月発行 <他版あり>
ページ数:237p
分類番号:933   

 小高い丘の上に《一族》と呼ばれる人々の屋敷があります。彼らは空を飛び、人の心に入って体を操り、何百年もの長きにわたって生きているのです。その屋敷に、あるとき人間の赤ん坊が置き去りにされます。ティモシーと名づけられたその少年を中心に、不思議な一族の歴史を連作短編の形で描いた幻想的なホラー作品です。
 目に見えないものは存在しないと考えることが、私たちの生から未知のものを排除しています。幽霊、吸血鬼、不死や怪物。信じる人がいなくなったせいで棲家を追われる幽霊の話は、「われらはまだここにいる」という強く静かな主張を伝えているようです。
 この本は装丁も美しく、想像力を刺激します。人ならぬものたちの声や気配に、あなたもどうぞ「耳をすまして」ください。
(中央図書館)

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モモ
ミヒャエル・エンデ/著
岩波書店
1986年発行(他版あり)
ページ数:360p
分類番号:943   

 主人公のモモは円形劇場の廃虚に住む、ちょっときみょうな女の子です。モモの周りにいる人たちは、びんぼうだけどしんせつな人たちでした。しかしある時、「灰色の男たち」が現れ、「時間貯蓄銀行」に口座をひらくよう、おおぜいの人を勧誘していきます。時間貯蓄を始めた人は、次第にふきげんに、とげとげしくなっていきました。モモはみんなの時間を取り戻すため、立ち上がります。
 この本はいろいろなところで紹介されているので、読まれた人も多いと思います。児童書ですが大人になってから読むと、子どもの頃とは違った感動を味わうことができます。わくわくする気持ちやどきどきする気持ち、そして胸がじんと熱くなる感覚はいくつになっても変わらないのですが、年を重ねたことで初めて出合う発見もあり、いつまでも新しい一冊です。
 一生付き合っていける本を探している人、毎日が忙しい人に特にお薦めします。
(港南図書館)

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ダルタニャン物語 第1巻(第1部三銃士) 友を選ばば三銃士
A.デュマ/著 鈴木力衛/訳
ブッキング
2001年2月発行<他版あり>
ページ数:363p
分類番号:953   

 『三銃士』といえば冒険と友情、恋と陰謀の一大ロマンですが、私は中学生の時、公共図書館で鈴木力衛個人訳版を初めて借りて読みました。『三銃士』の物語が、主人公ダルタニャンと高名な“三銃士”アトス・アラミス・ポルトスを中心とした全11巻の大長編と知ったのもその時で、抄訳ではなく完訳版で出会えたのは幸運でした。波乱万丈のストーリーに夢中になり、最終巻を読み終えたときの達成感は今でも鮮明です。その後、思い出しては読み返してきましたが、そのたびに心惹かれる人物が変わります。最初はガスコン魂に満ち溢れたダルタニャンが好きでしたが、やがて伊達男アラミスが気になり、さらに人生の影を引きずるアトスの渋さを味わえるようになり、近年は、ポルトスの純粋さに心が休まります。読むたびに新たな魅力が見つかるのが古典の醍醐味でしょうか。長く入手困難でしたが数年前オンデマンド版が出版され、もちろん横浜市立図書館には全巻揃っています。
(金沢図書館)

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薔薇の名前(
ウンベルト・エーコ/著 河島英昭/訳
東京創元社
1990年1月 
発行ページ数:上・413p 下・426p
分類番号:973   

 14世紀イタリアの僧院で修行僧たちが立て続けに怪死する事件が起きた。殺人が「ヨハネの黙示録」に見立てられていることに気づいた旅の僧ウィリアムは真相を探り始める。背景には何世紀にもわたる僧院の秘密が隠されていた。
 今さらですが、中世ヨーロッパのゴシック建築にも似た重厚なミステリです。目もくらむばかりの著者エーコの衒学が散りばめられていますが、でもでも、歴史の知識がなくても、小難しいところを読み飛ばしても大丈夫!森厳な僧院での猟奇的な殺人、迷宮の文書館、西洋中世の空気と名探偵ウィリアムの推理を楽しむうちにやめられなくなること間違いなし!
作中で重要な舞台となる謎の文書館は八角形の建物。一方、横浜市中央図書館は六角形のモチーフと迷宮とまごうばかりの構造に加え、地下には3層の書庫があります。もしかしたらここにも秘められた謎があるかもしれません・・・。(栄図書館)

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