病気を調べる 【改訂3版】

はじめに
正確な病名を知る必要があります。聞きなれない言葉も多いので、医師にメモを書いてもらうなどすると、ご自分で調べるときに役立ちます。自己診断をせずに医師にご相談ください。

もくじ

1 病気について知る

 病気の概略を知るには、医学事典が便利です。お探しの病名の資料が見つからない時は、まずは事典をご覧ください。診療科目も一緒に調べておくと便利です。

(1)家庭の医学―症状から調べる

『家庭医学大全科 BIG DOCTOR』
高久史麿総合監修、法研、2010年 場所:4階 自然科学部門 医療情報コーナー・598.3
EBM(科学的根拠に基づく医療)を反映した解説で、正しい、適切な治療法がわかります。症状と病名から調べられるようになっています。
『家庭の医学 新赤本』
保健同人社、2008年 場所:4階 自然科学部門 医療情報コーナー・598.3
応急処置と症状、病気の知識、健康な生活のための3部構成で、普段の生活でかかることの多い病気を、わかりやすく説明しています。
EBM(Evidence-based Medicine)とは

経験的な根拠や医師個人の裁量だけでなく、科学的な根拠に基づく治療をしようという医学界の最近の考え方。

この観点の有無が、情報の信頼性を判断する基準の一つです。

(2)定番の事典

『メルクマニュアル 日本語版 第18版』
日経BP社、2006年 場所:4階 自然科学部門 医療情報コーナー・490.3

『最新メルクマニュアル医学百科 家庭版』
日経BP社、2004年 場所:4階 自然科学部門 医療情報コーナー・490.3
メルクマニュアルは世界中で定番の医学事典です。病気の解説だけでなく症状や診断・予防・治療法などについても説明しています。家庭版は記述も分かりやすく、webサイトでの本文検索も可能です。

<Web>
メルクマニュアル家庭版
URL:http://www.merckmanuals.jp/home/index.html
『南山堂医学大辞典 第20版』
南山堂、2015年 場所:4階 自然科学部門 医療情報コーナー・490.3
日本の医学定番辞典です。小項目からも検索でき、医学用語の意味や表記を確認する時に役立ちます。

(3)医学教科書―詳細な内容で、より詳しく調べる

 医学の標準的な教科書は、症状や治療法などがより詳しく書かれており、事典にない情報も得ることができます。巻末の索引をご活用ください。

「Standard textbook」シリーズ(医学書院)
医学生向けの標準教科書です。若干難易度が高めですが、事典に掲載のない病名も見つかることが多く、内容も詳細です。消化器病など疾患別に分かれ、『標準○○学』のタイトルが目印です。
「看護のための最新医学講座」シリーズ(中山書店)
看護師のための標準教科書です。内容は高度ながら、オールカラーで図版も多く、解説も平易です。 各巻の副題として「皮膚科疾患」「認知症」など代表的な疾患や診療科名が書かれています。

2 標準的な診断・治療法を調べる

 一人ひとり症状や治療法は異なりますが、標準的な診断や治療法を知ることで、ご自身の病気の特徴を理解することができます。また、別の治療法を模索するためにセカンドオピニオンを受けるなど、様々な選択肢も広がり、医師との良好なコミュニケーションにもつながります。

『今日の治療指針2015年版 私はこう治療している』
福井次矢/総編集、医学書院、2015年 場所:4階 自然科学部門 医療情報コーナー・492
治療法を中心に、疾患の概念・診療のポイントがまとめられています。事項索引があり、疾患名や症状から検索できます。医師の定番書です。
診療ガイドライン―治療の根拠や手順を分かりやすく

   診療ガイドラインは、病気の診断や治療で判断に困ったときの手助けとなるように、医学的な情報や専門医の助言がまとめられた“標準的な指針”です。
発表媒体は図書、雑誌、webと様々です。医療情報コーナーでは、図書として出版されているガイドラインを収集しています。

<Web>
 東邦大学・医中誌診療ガイドライン情報データベース(東邦大学医学メディアセンター、医学中央雑誌刊行会)
 URL:http://guideline.jamas.or.jp/
 更新も頻繁でデータも豊富です。ガイドラインの有無と掲載先を確認するのに便利です。
 
 医療情報サービス Minds((財)日本医療機能評価機構)
 URL:http://minds.jcqhc.or.jp/n/
 厚生労働省のEBM(根拠に基づく医療)普及推進事業として、医療者向けと一般向けに、診療ガイドライン本文が無料公開されています。

 <診療ガイドラインが見つからなかったら>
 診療科別、疾患別の専門書をご覧ください。また、医学教科書にも「病気の標準的な症状・治療法」が記載されています。
 情報の鮮度が重要ですので、治療法を探す場合は概ね3年以内の出版かどうかを目安にしてください。
<参考文献を活用する>
専門書をご覧になるときは、索引・参考文献をご活用ください。索引は目的の病名を探すのに便利ですし、章や巻末に記載された参考文献などから、さらに詳しい情報を得られます。

3 論文検索で最新情報を探す

 雑誌には、新しい情報や、より専門的な情報が掲載されています。掲載誌を調べるための論文検索には国立国会図書館サーチ(http://iss.ndl.go.jp/)が便利ですが、医療・科学技術分野の情報掲載は少ないため、専門データベースにアクセスする必要があります。

<Web>
CiNii Articles 日本の論文をさがす
URL:http://ci.nii.ac.jp/
学会・協会誌、大学研究紀要、国立国会図書館の雑誌記事索引データベースなど、学術論文情報を検索対象とする論文データベース・サービスです。
<Web>
医学中央雑誌 医中誌Web
URL:http://www.jamas.or.jp/
国内発行の医学・歯学・薬学およびその関連領域から収集された、最も利用されている医学文献情報のデータベースです。中央図書館3階PCリサーチコーナー5号機で検索ができます。
<Web>
メディカルオンライン
URL:http://www.medicalonline.jp/
医療関係者のための医療情報の総合webサイト。一般の方は登録できませんが、学会誌、学術雑誌のキーワード検索は会員でなくても利用できます。
<Web>
PubMed(英語)
URL:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/
米国国立医学図書館が提供する無料医学情報サービスで、世界中で重宝されている定番webサイトです。
 中央図書館は医学雑誌の所蔵が少ないため、ほとんどの論文入手は他機関からの複写物の取り寄せとなります(有料)。専門図書館では、その場での論文複写だけでなく、検索テクニックが必要な専門データベースの利用相談もできます。

  【横浜市立大学 医学情報センター】  ☎045-787-2556
  URL:http://opac.yokohama-cu.ac.jp/med/index.html
  福浦キャンパス(金沢区)にある医学・看護学分野の図書館です。市民利用制度があります。

4 患者会を探す

 患者会とは、同じ病気の患者や家族が、情報交換や悩みを話し合うことを目的として作られた団体・グループです。患者にとって必要な情報を、広く一般にも提供しています。医療・健康情報コーナーでは、患者会に関する資料の上部に、赤いラベルで病名などを貼って区別しています。
<Web>
日本患者会情報センター
URL:http://www.kanjyakai.net/
「患者団体マッチングデータベース」により、全国各地の患者団体の情報を知ることができます。
<Web>
横浜市難病講演会・交流会
URL:http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/nanbyo/kouenkai/
横浜市の福祉保健センターが実施する交流会等の情報を掲載しています。

5 闘病記を探す

 闘病記とは、患者やその家族などによってつづられた体験記です。患者による症例報告とも言え、病と向き合ってどう生きるか、という生き方情報まで含む貴重な情報源です。闘病記は書名からは判断できないものが多いので、探し方をご紹介します。

(1)『横浜市立図書館所蔵「闘病記」目録』

 目録を医療情報コーナーに常備しています。病名別に分類し、目次や病名五十音索引から探せます。図書館ホームページにも掲載されています。

<Web>
横浜市立図書館所蔵「闘病記」目録 闘病記をご存知ですか?
URL:http://www.city.yokohama.lg.jp/kyoiku/library/chosa/theme/toubyouki-list.html

(2) 検索機で探す

 検索項目「テーマ」を選択し「闘病記」と入力すると、図書館にある闘病記の一覧がご覧いただけます。さらに検索項目「全項目」を選択して病名を入力すると、特定の病気の闘病記に絞り込めます。

<Web>
横浜市立図書館蔵書検索
URL:https://opac.lib.city.yokohama.lg.jp/opac/

(3)インターネットで探す

<Web>
闘病記専門オンライン古書店「パラメディカ」
URL:http://homepage3.nifty.com/paramedica/
<Web>
闘病記ライブラリー
URL:http://toubyoki.info/
 闘病記を読む際は、個人によって症状は違うこと、書かれた地域の特殊性や発行年(治療法は日々進歩しています。)などに注意する必要があります。病気についての正確な情報を得た上でご利用ください。

6 その他の役立つ情報

<Web>
からだのとしょしつ
URL:http://www.mnc.toho-u.ac.jp/mmc/karada/
東邦大学医療センター大森病院提供の情報サイトです。
<Web>
インターネット上の医療情報の利用の手引き(日本インターネット医療協議会)
URL:http://www.jima.or.jp/userguide1.html
医療情報の信頼性をどう判断するかが簡潔にまとめられています。インターネットだけでなく、本などから情報を得るときの参考にもなります。

7 患者学(術)―賢い患者になるために

 自分に合った良い医療を受けるための方法論、医師とのコミュニケーションのとり方、情報収集法など、今、患者が持つべき心構えから情報選択のポイントまでがまとめられています。

『かしこくなる患者学』
高柳和江ほか/著、放送大学教育振興会、2007年 場所:4階 自然科学部門 490
『最高の医療をうけるための患者学』
上野直人/著、講談社、2006年 場所:4階 自然科学部門 490.1
『上手な医者のかかりかた』
楊浩勇/著、ダイヤモンド社、2012年 場所:4階 自然科学部門 490.1
※中央図書館では、みなさまの医療情報収集のお手伝いもしています。4階カウンター・電話・Eメールにてお問い合わせ ください。

※資料提供は特定の治療法・団体・信条などをすすめるものではありません。 また、診断・治療・薬などの判断については医療機関へおたずねください。

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