地震に備える・家族を守る 〜できることから始めるためのブックリスト〜


 平成23年3月11日に発生した東日本大震災は、横浜市内でも最大震度5強を記録し、その混乱の中で日頃から地震へ備えることの大切さを学びました。そこで横浜市は、地震への被害を少しでも軽減することを目指し、一人ひとりが自助・共助の大切さを認識し、次世代に引き継いでいくために「よこはま地震防災市民憲章」を平成25年3月11日に制定しました。


大地震はいつも突然やって来る。今日かもしれないし、明日かもしれない。
だから、私は自分に問いかける。地震への備えは十分だろうかと。


「よこはま地震防災市民憲章」より抜粋(http://www.city.yokohama.lg.jp/somu/org/kikikanri/kensyo/)



 大地震は、いつ起こるか分かりません。被害を最小限に抑え、自分と大切な人を守ることができるように、災害について知り、できることから始めましょう。


 過去の記録から学ぶ    地震に備えるために    家族を守る    子どもと一緒に読もう    横浜市の地震対策 


過去の記録から学ぶ

 今まで発生した地震の被害や経験を風化させず教訓として学ぶことが、未来を生きるための第一歩となります。災害の歴史を後世に伝え、過去の記録を知るための本を紹介します。

『河北新報のいちばん長い日 震災下の地元紙』
河北新報社/著 文藝春秋 2011 ISBN:978-4-16-374470-4

 東日本大震災に際し、地元紙・河北新報(本社:宮城県仙台市)が震災にいかに対応し、何をどう伝えたかを記したノンフィクション。自身も被災者となった記者たちの被災地に寄り添った報道から、被災後の様子がありありと伝わってきます。宮城沖地震や三陸津波を経験し、防災に取り組んでいた東北の地でも、東日本大震災で大きな被害を受けました。この本は、備えることの大切さとともにその難しさも伝えています。

 

『大震災 市長は何ができるのか 自治体の危機管理』
高秀秀信/著 朝日新聞社 1995 ISBN:4-02-273050-1

 平成7年の阪神・淡路大震災から早20年。震災当時は、横浜市からも多くの救援部隊を現地に派遣しました。横浜市の高秀市長(当時)は震災後すぐにこの本を執筆し、派遣の裏側や現場の様子を広く世間に伝えました。「もし大地震が横浜で起こったら…」という視点で、自治体の防災対策や危機管理がどうあるべきかを教えてくれます。

 

『三陸海岸大津波』
吉村昭/著 文藝春秋 2004 ISBN:4-16-716940-1

 明治29年、昭和8年、昭和35年に三陸沿岸を襲った大津波のことを著者自ら取材し、人々の証言や体験記をまとめています。時代は変わっても、人々の防災意識や被災時の行動は現代と共通しており、過去の教訓を学ぶことができます。

 

新聞・ラジオが伝えたこと

 電気や通信が途絶えた被災地では、新聞やラジオが被災者に必要な情報を伝える重要な情報源となります。そのとき何が起こっていたのか、現場で取材をした記者の体験談や当時の紙面・報道記録を通して知ることができます。

『記者は何を見たのか 3.11東日本大震災』読売新聞社/著 中央公論新社 2014 ISBN:978-4-12-205908-5
『3・11東日本大震災1カ月の記録 2011・3・11〜4・11紙面集成』河北新報社/編 竹書房 2011 ISBN:978-4-8124-4629-4
『阪神・淡路大震災10年全記録』神戸新聞社/編 神戸新聞総合出版センター 2004 ISBN:4-343-00304-3
『阪神大震災の被災者にラジオ放送は何ができたか』毎日放送/著 同朋舎出版 1995 ISBN:4-8104-2225-9


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地震に備えるために

 いつか大地震が起こっても、支援の手が届くまでに時間がかかるかもしれません。災害での被害をゼロに近づける「減災」のためには、公的な取組に加え、一人ひとりの日頃の備えが必要です。
 防災では何が重要なのか、また、減災のために私たちができることは何かを考えるきっかけになる本を紹介します。

 

『人が死なない防災』
片田敏孝/著 集英社 2012 ISBN:978-4-08-720633-3

 東日本大震災では、岩手県釜石市の子どもたちが想定にとらわれずに行動し、多くの命を守ることができました。平成16年から釜石市の危機管理アドバイザーを務めてきた著者は、自分自身で考え行動するための「防災教育」の大切さを説いています。防災において一番優先すべきことは何か、現在の防災の問題点はどこにあるのか。家族と防災について話をするときに役立つ1冊です。

 

『都市住民のための防災読本』
渡辺実/著 新潮社 2011 ISBN:978-4-10-610429-9

 大都市特有の震災被害を想定し、都市部で発生しうる被害を大きく「高層難民」、「帰宅難民」、「避難所難民」の3つにわけて取り上げています。それぞれの事態に備えた防災・減災の工夫、被害の大きさ、対応策を具体的に紹介しています。

 

『台所防災術 がんばらなくても大丈夫』
坂本廣子、坂本佳奈/著 農山漁村文化協会 2012 ISBN:978-4-540-12122-7

 著者は、震災で被災した料理研究家親子。「がんばらない防災」をキーワードに、水や火の確保の仕方と長持ちさせる知恵や、手元に残った食材でいつものごはんをつくるスキルなどが書かれています。ふだんの暮らしの延長線上でできる備えのヒントをまとめています。

 

『地震に負けない家づくりと住まいかた。』
建築設計工房パッソアパッソ、チームジプレ/共著 エクスナレッジ 2012 ISBN:978-4-7678-1325-7

 転倒する家具や開かないドア、飛散するガラスなど住人を襲う危険とその対策を具体的にまとめた本です。地震から命を守ることができる建物にするために、耐震診断や地盤調査の解説、住宅で実際に行った耐震化の事例も紹介しています。

 

『絶対に知っておきたい! 地震火災保険と災害時のお金』(第2版)
さくら事務所、マネーライフナビ/共著 自由国民社 2013 ISBN:978-4-426-11645-3

 地震・火災保険や災害時に備えるお金について、東日本大震災後に問合せの多かった項目をまとめています。物的な被害、人的な被害だけではなく、地震の後に抱く、これから先の生活に対する大きな不安を解消してくれる本です。

 

その他

『新・人は皆「自分だけは死なない」と思っている』山村武彦/著 宝島社 2015 ISBN:978-4-8002-3807-8
『首都圏大震災 その予測と減災』角田史雄/著 講談社 2011 ISBN:978-4-06-272721-1
『震災から身を守る52の方法』レスキューナウ/編 目黒公郎/監修 アスコム 2011 ISBN:978-4-7762-0670-5
『マンション・地震に備えた暮らし方』
 国崎信江、つなぐネットコミュニケーションズ/著 つなぐネットコミュニケーションズ 〔エイ〕出版社 2013 ISBN:978-4-7779-2669-5

 

やってみよう!防災ピクニック

 「防災ピクニック」をご存知でしょうか。これは、東日本大震災の被災者の声を受けて生まれた「アクティブ防災」(※1)の1つです。防災ピクニックでは、子どもと一緒に危険箇所を確認しながら歩いてみる、お弁当の代わりに非常食を持ってピクニックに行ってみるなど、実際に体験することで防災力を高めることができます。
 詳しくは『防災ピクニックが子どもを守る! 災害時に役立つサバイバル術を楽しく学ぶ』(KADOKAWA 2014 ISBN:978-4-04-066330-2)で紹介されています。「備え」の「知識」が最大限に活かせるように、家族で体験してみてはいかがでしょうか。
※1 「楽しく学び、自分で考え、行動できる防災を!」をモットーに、防災に対してアクティブな姿勢で行動を起こすための防災企画。


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家族を守る

 阪神・淡路大震災、そして東日本大震災を経験したことで、従来の防災の本とは異なる視点で書かれた本が年々増えています。その中から、子ども・親といった家族を守ることをポイントにした本を紹介します。

 

『巨大地震から子どもを守る50の方法 決定版』
国崎信江、地震から子どもを守る会/著 ブロンズ新社 2012 ISBN:978-4-89309-543-5

 「自宅を安全空間に」「自宅で生き延びる」ということに重点を置いた上で、耐震診断や改修のような家屋のことから防災グッズ、食糧などの備蓄、保険といった備え、緊急時の行動まで幅広く紹介しています。

 

『子連れ防災手帖 被災ママ812人が作った』
つながる.com/編 KADOKAWA 2014 ISBN:978-4-04-066621-1

 東日本大震災の被災者の中でも乳幼児をもつママや妊婦の声をもとに作った本です。小さい子どもがいる中での震災との遭遇や避難生活の大変さが、数々の体験談で語られています。親子での防災対策として、幼児にできるもの、アレルギーなど特別なニーズがある子どものためのものを取り上げています。就学前の子どもがいる家庭はもちろん、こうした状況を知るためにも参考になる1冊です。

 

『災害から親を救う50の手立て』
米山公啓/著 扶桑社 2011 ISBN:978-4-594-06443-3

 高齢者にとって、災害時の健康管理は重要です。日頃から常用薬の情報を整理し、予備を用意することや近所の救急病院を調べておくことなどが必要です。ほかにも、連絡手段や避難先の確保など、離れて暮らす家族が共に確認しておくべきことをまとめています。

 

災害が起きてしまったら・・・

 災害に直面したとき、パニックに陥らずに落ち着いて行動することが重要です。交通機関が止まったとき、怪我をしたとき、どう対処すればよいか、具体的な方法を知っておくと安心です。

『帰宅支援マップ 首都圏版』7版 昭文社 2016 ISBN:978-4-398-68069-3
『見てわかる救急・災害安心ガイド』山本保博/監修 池田書店 2011 ISBN:978-4-262-16017-7


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子どもと一緒に読もう

 子ども向けの本の中から、子ども自身の災害への対応力を高める本を紹介します。お子さんと一緒に、地震への備えについて考えてみませんか?

 

『じしんのえほん こんなときどうするの?』
国崎信江/作 福田岩緒/絵 目黒公郎/監修 ポプラ社 2006 ISBN:4-591-09067-1  小学校低・中学年向け

 子どもが一人でいるときに地震が起こったらどうしたら良いのかが分かる絵本です。大人が子どもに伝えるときのポイントも状況別に書かれており、地震が起こったときのことを子どもと一緒に考えることができます。

 

『3.11が教えてくれた防災の本 1地震』
片田敏孝/監修 かもがわ出版 2011 ISBN:978-4-7803-0487-9  小学校中・高学年向け

 地震のメカニズムや防災の基礎知識をQ&Aで解説しており、子ども自身が読むほか、いざというときにどうすれば良いか親子で話すきっかけにも使えます。このシリーズは、ほかに「津波」「二次災害」「避難生活」があり、全4巻です。

 

『親子のための地震イツモノート キモチの防災マニュアル』
地震イツモプロジェクト/編 寄藤文平/絵 ポプラ社 2011 ISBN:978-4-591-12556-4  小学校中・高学年向け

 阪神・淡路大震災後に発行された『地震イツモノート』(木楽舎 2007 ISBN:978-4-907818-92-0)に、東日本大震災後の新しい情報を追加し、子ども版として出版された本です。「日本で暮らすということは、地震と一緒に生きていくということ」だから、イツモの生活の中で地震に備える知恵と工夫を!豊富なイラストと大きめの文字で、子どもにも読みやすく書かれています。

 

『72時間生きぬくための101の方法 子どものための防災BOOK』
夏緑/著 たかおかゆみこ/絵 國森康弘/写真 童心社 2012 ISBN:978-4-494-01127-8  小学校高学年・中学生向け

 大地震が起きたとき、子どもと大人が一緒にいられるとは限りません。この本は子どもが一人で考えて判断できるように、「直後の10秒にできること」「直後の1分にできること」など時系列に沿った行動のほか、「災害1日前にできること」として、日頃の備えを紹介しています。

 

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横浜市の地震対策

 横浜市では大地震に備え、防災計画の策定やパンフレット、Webサイトを通じた情報提供を行っています。災害時に安全を確保し適切な行動をとることができるように、どうぞご活用ください。

 

わが家の地震対策 横浜市総務局危機管理室
http://www.city.yokohama.lg.jp/somu/org/kikikanri/wagayanojishintaisaku/

 各家庭や地域のために、大地震が起こる前の備えから起きた直後の初期行動、避難生活についてまとめたパンフレットです。区別に作成されており、各区の震度・液状化マップと防災情報マップも収録されています。横浜市総務局危機管理室Webサイトでは、パンフレットの本文(PDF)と音声版、動画版を公開しています。

 

横浜市の危機管理 横浜市総務局危機管理室
http://www.city.yokohama.lg.jp/somu/org/kikikanri/

 横浜市の災害・防災に関する情報を網羅的に入手することができます。災害の最新情報、市内の避難場所一覧が掲載されているほか、「わが家の対策(自助)」の項目では、必要な備蓄品や耐震の改修や診断に係る補助制度について紹介しています。

 

帰宅困難者対策について 横浜市総務局危機管理室
http://www.city.yokohama.lg.jp/somu/org/kikikanri/kitaku/

 横浜市では東日本大震災時に大勢の帰宅困難者が出たことを受け、帰宅困難者対策に取り組んでいます。市内の帰宅困難者一時滞在施設の一覧や、主要駅※周辺の一時滞在施設と帰宅支援ステーション等を掲載した「徒歩帰宅支援マップ」をWebサイトで公開しています。
※主要駅:横浜駅・関内駅・新横浜駅・上大岡駅・鶴見駅・戸塚駅

 

各区の防災計画・避難場所・ハザードマップ
区役所Webサイト一覧  http://www.city.yokohama.lg.jp/shimin/kuren/18/office/
わいわい防災マップ   http://wwwm.city.yokohama.lg.jp/index.asp?dtp=6

 各区の防災計画、避難場所、ハザードマップは各区役所のWebサイトで公開しています。区全体の危険性や避難経路は「わいわい防災マップ」で確認できます。

 

警報注意報 横浜市一般気象情報
http://www.city.yokohama.lg.jp/ex/kikikanri/weather/ippan1/index_warning.html

 気象庁が発表する神奈川県内の警報・注意報発表状況が公開されています。サイト上部のメニューから「地震」「津波」「台風」等の情報に切り替えることができ、横浜市に関する気象情報をまとめて確認できます。

 

詳しく知りたい方のために

生活密着情報:地震などの災害に備えて 総務省消防庁  http://www.fdma.go.jp/html/life/
横浜市地震被害想定調査報告書 横浜市 2012 http://www.city.yokohama.lg.jp/somu/org/kikikanri/jishinhigai/
横浜市防災計画 横浜市総務局危機管理室 http://www.city.yokohama.lg.jp/somu/org/kikikanri/keikaku/keikaku.html


災害時の備えに〜防災情報の配信サービス

Twitter(@yokohama_saigai)
横浜市防災情報Eメール http://www.city.yokohama.lg.jp/somu/org/kikikanri/email/

 

横浜市立図書館ではご紹介した資料以外にも地震対策や各地域の防災に関する資料を所蔵しています。
資料を探すお手伝いをいたしますのでカウンター、電話、Eメールにてお気軽にご相談ください。
レファレンス(http://www.city.yokohama.lg.jp/kyoiku/library/chosa/referance.html)


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