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図書館員のオススメ本2012-2013

−この1年の間に、瀬谷図書館の職員が読んで、印象に残った本をご紹介します−


このリストは50音順になっています。書名をクリックすると、資料検索画面から予約ができます。
横浜市瀬谷図書館
 電話045(301)7911
児童ク 合言葉はフリンドル! アンドリュー=クレメンツ/作 講談社 1999
 思い出に残る先生はいますか?これはとても素敵な先生が登場する物語です。
 ニックはおもしろいことを思いついては実行するとくべつユニークな男の子。5年生になって国語の担当はベテランのグレンジャー先生になりました。「辞書をひきなさい!」が決まり文句の厳しい先生です。先生の言葉からニックは「フリンドル」という新しい言葉を発明してみんなに広めることを思いつきました。先生は「フリンドル」を断じて認めません。「フリンドル」をめぐるニックとグレンジャー先生の「ことばの戦争」がはじまります。騒動はニックの予想を超えて広がっていき・・・。
 物語の最後、大学生になったニックの元へ届くグレンジャー先生からの手紙に先生の大きさを感じます。(コメント:職員H)
289/ス 青葉台駅チャリンコ2分 鈴木カオリ/著 小学館 2005
 この本は大学生だった著者が、真っ赤なロードレーサー(公道レース用自転車)を衝動買いした所からお話が始まります。しかし、レース用自転車のサドルは硬くてお尻は痛くなるし、ドロップハンドル(下向きに曲がっているハンドル)では、まっすぐに走ることすらままなりません。おまけに、たった1ヶ月半で、鍵をかけ忘れた自転車は盗難に・・・。けれども、体育の授業で再び自転車に乗ると、自転車の世界に開眼し、男子しかいなかった自転車部に無理やり入部。そして膝の上の大腿四頭筋はむくむくと育ち、立派な自転車選手の身体に変身。このまま実業団で競技自転車への道を進もうかという時、待っていたのは、自転車が真っ二つに折れるほどの大落車でした。
 退院後、急速に自転車からの熱が冷め、一時は自転車との縁も切れてしまったかと思ったのもつかの間、今度は自転車雑誌「サイクルスポーツ」の編集部へと就職。切っても切れない自転車との縁で、とうとう青葉台にある自転車屋の女房にまで行き着いてしまった、ある女性のお話です。まこと、人生とは山あり谷あり。自転車が風を切ってゴォーと走ってきたような十数年分のお話をお楽しみください。(コメント:職員F)
930/モ 「赤毛のアン」の生活事典 テリー神川/著 講談社 1997
 『赤毛のアン』(原題 Anne of Green Gables)は、みなさんがご存知の通り、カナダの女性作家ルーシー・モード・モンゴメリが1908年に発表した作品です。今から約100年前になりますが、電気も電話もまだ都市部にしか普及していなかった頃、アンはどんな生活をしていたのでしょうか?また、物語に出てくる「ふくらみ袖(パフスリーブ)のドレス」とは、どんなドレスだったのでしょう?そのドレスをマシュウが最初に買いに行ったお店はどんな品物を扱っていたのでしょうか。著者はアンを愛するあまり、アンの研究をするためにプリンスエドワード島に移住し、当時の生活についての研究を続けています。本書を読めば、アンの物語が2倍にも3倍にも楽しめると思います。(コメント:職員F)
783.7 裏方 物言わぬ主役たち プロ野球職人伝説 木村公一/著 角川書店 2004
 どんなに華々しい世界でも、一歩裏に回れば、顔も名前も知られない人々が大勢いる。しかし彼らがいなければ、その世界は成り立たない。この本では「プロ野球」に関わるそんな「裏方」の人物たちにスポットライトを当てている。「審判」「トレーナー」「グラウンドキーパー」「ブルペンコーチ」「グラブメーカー」「スコアラー」「スカウト」「通訳」。それぞれ職域も経歴も野球経験も異なる8人の男たちがどのような思いを持ち、いかにしてこの世界に関わってきたか。あるいは選手たちとの交流を持ち、信頼を得てきたか。また、普段はなかなか表に出てこないその仕事の様子を垣間見ることができる1冊でもある。(コメント:職員G)
778 死ぬまでに観たい映画1001本 スティーヴン・ジェイ・シュナイダー/総編集 ネコ・パブリッシング 2011
 2004年に出版された本の改訂新版。7年分がプラスされた。1902年から2010年までの映画から、時代、国、ジャンルなど多岐にわたる観点から、1001本を厳選している。編者が、ニューヨーク大学大学院で学位を取得した人なだけにアメリカ映画中心なのは仕方がないかと思うが、いわゆる名作といわれるおカタい映画ばかりでなく、ヒットした作品もちゃんと取り上げられていることに好感が持てた。紹介文の分量や取り上げるスチール写真の選択に首をかしげる点もあるが、この手の本としては写真がしかもカラーで多いのもうれしい。残念なのはスタッフ・キャスト及び索引が英文表記のままで、日本語での表記になっていない点だ。翻訳作業は大変だと思うが、日本映画とアメリカ映画だけでも訳してほしかった。日本で観られるDVDの情報が載っているのはよい。かなり分厚い本なので、持ち歩きには不便だが、自分が観て感動した作品の解説を読むのもいいし、最初から読んでいって、観たい作品を探すのもおもしろいかもしれない。(コメント:職員D)
文庫913.6/イ 十二人の手紙 井上ひさし/著 中央公論新社 2009
 ある朗読劇でのことです。語り手5人が並んで座り“赤い手”の朗読が始まりました。届け書類を次々に読み上げて行きます。書類だけの文体なのに、ひとりの生き様がそこに見えて来るのです。初めて受ける不思議な感覚でした。
 “第三十番善楽寺”“桃”と続く語りは、ことばが重く残りました。
 終演後、語り手の方が「この“十二人の手紙”、最後はみんなつながるのよ」と話され、興味を引くまま本を手にしました。 (コメント:職員C)
391 少年が救った提督の名誉 原爆運搬艦インディアナポリスの悲劇 ピート・ネルソン/著 文藝春秋 2003
 太平洋戦争末期、米本土からテニアンへ原子爆弾の部品を運んだ米国の軍艦があった。其の名はインディアナポリス。テニアンで荷降ろししてフィリピンへ向かう途中、日本の潜水艦の魚雷攻撃を受けて沈没した。海軍当局の不手際から救助が遅れ、沈没時に生き残った約900名のうち、生存者は316名だった。飢えと乾き、体温の低下、強烈な日差しによる体力の低下が多くの犠牲者を生んだが、サメの襲撃が過大に伝えられ、多くの乗組員がサメの餌食になったという誤解が広まった。映画「JAWS」でサメと闘う船長はインディアナポリスの生き残りという設定である。犠牲者の遺族による非難の声に耐えかねた海軍は、生還した艦長のマクベイ大佐を裁判にかけた。有罪となった彼は退役し、後にピストル自殺を遂げた。
 時は流れ、1996年、フロリダ在住の小学6年生、ハンター・スコットは「JAWS」を見たことがきっかけでインディアナポリスの事件を調べ始めた。資料をあさり、生存者にインタビューし、調査を進めるうちに少年は奇妙なことに気付く。米国は第二次大戦で700隻の艦艇を失ったが、その艦長が裁判にかけられたのはマクベイ大佐ただ一人であるということを。「艦長は海軍の不手際を糊塗するためのスケープゴートにされた。」少年の書いた論文は反響を呼び、地元の議員を動かし、ついには議会で艦長の名誉回復の決議がなされた。米海軍もこれを受け入れ、マクベイ艦長の名誉が名実共に回復された。時に2001年7月11日、インディアナポリスの沈没から56年が過ぎようとしていた。(コメント:職員A)
文庫913.6/イ 親鸞 上 / 親鸞 下 五木寛之/〔著〕 講談社 2011
 政治の実権が貴族から武士に移り変わっていった平安時代末期から鎌倉時代初期に生きた親鸞。競べ牛を見に行き、怪牛に突き殺されそうになったときに助けられた河原者たちの暮らしに惹かれていく幼き日。比叡山での命がけの修行にも悟りが得られず苦悩しているときに、観世音菩薩の化身と写った女人との出会い。僧として、師・法然の教えを実践しつつも、愛に悩み、断つことのできない煩悩に悩み、当時の僧としては異端である妻帯しての念仏修行。都に吹き荒れた陰謀と弾圧の中で、流罪となって越後に旅立つまでの半生を描いた青春小説。それにしても、五木文学に登場する女性は「美人ばかり」と思うのは私だけだろうか?若い頃読んだ「青春の門」を思い浮かべてしまった。
 続編として、越後に流罪となり、赦免されて関東に移住してからを描いた「親鸞・激動編」も刊行されている。(コメント:職員B)
557 青函連絡船洞爺丸転覆の謎 田中正吾/著 交通研究協会 1997
 世界最大の海難事故は、映画にもなったタイタニック号の遭難(1,490人死亡)である。これに匹敵するものが、実は日本でも起きている。昭和29年9月26日の青函連絡船洞爺丸の沈没で、同時に沈没した他の4隻と合わせ、犠牲者は1,430人に上る。両船とも、様々な原因が数珠繋ぎになり、破局へと向かっている。連鎖のどこか一箇所でも切れていれば、犠牲者を出さずにすんだのに、そうはならなかった。では本書に沿って洞爺丸の不運の連鎖を見てみよう。
1 台風が津軽海峡の日本海側を北上したこと。日本海側を通る台風は統計上わずか1.4%にすぎないが、右半分の「危険半円」が津軽海峡に掛かる。しかも函館湾は南西が開いていて、台風から吹き込む風浪に対して無防備である。
2 函館出航直前に停電があったこと。船と桟橋を結ぶ橋が停電のため揚げられなくなり、船長は欠航を決めた。停電は2分間だけだったので、このとき出航していれば、台風が来る前に波の静かな陸奥湾に逃げ込めていたはず。
3 台風の目を思わせる異常な気象が見られたこと。雨が上がり風が止まり気圧が上昇した。青空が見えて西の空が夕焼けになった。だれもが台風は通過したと思い込み、船長は出航を決意した。実はこれは台風の目ではなく、閉塞前線によってもたらされた異常気象であった。
4 高さ6m周期9秒の波を船尾から受けたこと。洞爺丸は出航直後、猛烈な風浪を受けて前進できず、函館港外に錨を打って泊まった。その際船尾から波を受けて車両甲板に滞水した。前記の波高・周期の波でなければ滞水はありえず、青函連絡船の歴史上、例のないことが起きた。
5 車両甲板の開口部のカバーが防水構造になっていなかったこと。車両甲板には換気口や石炭取込口があり、すぐ下にある機関室に通じていた。車両甲板の滞水は例のないことだったので、これらの口のカバーは防水になっていなかった。その結果が機関室への浸水につながった。
6 車両甲板に12両の客車や貨車を積んでいたこと。これら車両が邪魔になり、車両甲板の開口部のロックができなかった。車両を積載せず空船だった僚船は開口部カバーの増し締めを行い、機関室への浸水を最小限に抑え、生き延びている。
7 機関室に浸水、エンジンが停止したこと。嵐の際、船が生き延びるには船首を風上に立てて前進すること以外にない。エンジンが停止したため、前進することができず、舵も効かなくなった。船首を風に立てることができなくなり、左舷から風浪を受けたまま、海岸に押されてゆく。
8 海岸から1,000mの場所に浅瀬が形成されたこと。大波で海岸の砂がさらわれ、沖合いに浅瀬ができた。洞爺丸は波に押されてこの浅瀬に乗り揚げた。
9 ビルジキールが浅瀬に引っかかったこと。船腹の船底近くには、細長いヒレが付いている。ビルジキールと言い、船の横揺れを2/3程度に減少させる効果がある。横向きに座礁したので右舷のこれが浅瀬の砂に刺さり、大波をまともに受けて右へ横転、さらに浅瀬から押し出されて深みにはまり、135度まで傾いて沈没した。洞爺丸の煙突は海底に突き刺さっていたという。
 おしまいに・・・洞爺丸遭難を最初に知らせたのは貨物船第六真盛丸である。波に押されて海岸に船首から乗り揚げたが、僅かに傾斜しただけで乗員は全員無事だった。洞爺丸も同様に縦に海岸に乗り揚げていたら・・・同船の犠牲者1,155が0になっていたかもしれない。(コメント:職員A)
児童31 戦争を取材する 子どもたちは何を体験したのか 山本美香/著 講談社 2011
 昨年の8月20日、シリアの内乱を取材中に銃撃により命を落とした山本美香氏。報道ジャーナリストとして常に戦地から情報発信し、戦地の人々に寄り添い続けた彼女の死は、マスコミでも大きく報じられ、人々に衝撃を与えました。
  本書は、彼女の遺作ともいえる作品です。戦争を知らない日本の子どもたちに、戦争も人の命も、ゲームとは違って決してリセットできないことを訴え、戦争とはどういうものなのか、戦地では子どもたちはどんな目にあうのか、当たり前と思っている日常生活が破壊されるとはどういうことかを、世界各地の紛争地から写真と共に伝えています。
 戦争と平和という難しい事柄を、子どもたちに理解できるよう配慮された文章と写真からは、伝えることこそ使命という著者のジャーナリストとしての姿勢とともに、子どもたちや人々の暮らしへの暖かい視線が感じられます。
 そして、本書の最後の一行に、日本の子どもたちに託した著者のメッセージが込められています。(コメント:職員J)
590 正しいパンツのたたみ方 新しい家庭科勉強法 南野忠晴/著 岩波書店 2011
 このユニークなタイトルは、「妻がいう通りにパンツがたためずに悩んでいる」という男性からの悩み相談からつけられました。
  著者は高校の英語の教員を13年勤めてから大阪府立高校で初の男性家庭科教員の一人となりました。この本の中では家庭科を通してお互いの違いを知り、自他共に快適に暮らす「生活力」を身につけて欲しいと考える著者のユニークな授業の様子が紹介されています。家庭科という科目の面白さ、奥深さが伝わってきます。食事の用意やお金の使い方など、10代に向けて自立を考え・促す内容ですが、大人が読んでも自分の生活を見直すきっかけとなる一冊です。
  さて、冒頭の悩み相談には何と答えますか?(コメント:職員H)
913.6/ヤ 床屋さんへちょっと 山本幸久/著 集英社 2009
 『床屋さん』をなにげないけど大事なピースに、なにげない日常を描いたショートストーリーです。家では威厳のある存在、ではなくなった父親(宍倉勲)なのですが、家族の知らない所で、知らない人から慕われている!もしかして、うちのお父さんも、そうなのかな?なんて思えてくるんです。寒い冬にホッと温まる、そんな一冊です。 (コメント:職員E)
810 日本人の知らない日本語 なるほど〜×爆笑!の日本語“再発見”コミックエッセイ 蛇蔵/著 海野凪子/著 メディアファクトリー 2009
 本書は日本語学校の教師「なぎこ先生」の日常を元にしたコミックエッセイで、現在3巻まで出版されています。彼女の勤める学校の学生は「時代劇大好きなスウェーデン人」「大金持ちのアラブ王子」「高倉健ファンのフランス人」などとても個性的で、様々な疑問をなぎこ先生にぶつけてきます。また、映画やマンガなどで覚えた彼らの日本語は「おひかえなすって!」など普段は使わない(使えない)ものもあり、なぎこ先生は頭を抱えることも。そうした彼女と学生たちのやりとりを通して、普段何気なく使っている日本語について解説がされていきます。合間に掲載されている「やってみよう!日本語テスト」は意外に難しく、ものの数え方や難読漢字の読み方など、知らないとわからないものも。どこかでつまずいた時は、ぜひ図書館の書架でその分野の本を手に取ってみてください。(コメント:職員G)
文庫913.6/フ 橋ものがたり 藤沢周平/著 新潮社 2003
 江戸の橋を舞台にした人情話の短編集だ。他の作品からも感じていたことだが、藤沢周平は女心がわかる人だと思う。「約束」のお蝶の切ない気持ち、「小ぬか雨」のおすみの思いなどなどなかなか無骨な男の人にはわかりがたい心情ではないか・・・。そこのところを、べたに描くのでなく、突き放すのでもなく、慎ましく簡潔に描いてくれるところが私は好きだ。話はハッピーエンドばかりではないが、心に沁みてくる話が多い。しっとりと読んで味わいたい十篇だ。(コメント:職員D)
児童な 水底の棺 中川なをみ/作 くもん出版 2002
 時は源平の戦と平家没落のころ、小松と呼ばれる少年があった。飢えと貧しさのため村をでて、京の都にのぼった小松が見たものは、疫病で命を落とした者が辻つじに横たわる、悲惨な世界だった。その中で、小松は運命に導かれ、様々な人に出会う。わけのありそうな盗賊サスケ、東大寺の高僧で火のように激しく厳しい長源、清く慈悲の心で人々に寄り添おうとする僧蓮空・・。
  盗賊の一味となった小松は、やがて戦火で焼け落ちた東大寺大仏殿の再建工事に加わる。そこでの親友との出会いと穏やかな生活。しかし、運命は彼を寺から連れ出し・・。
 歴史の大きなうねりの中で、過酷な世の中にめげることなく生き抜き、大きく成長してゆく主人公と共に、読者がその時代を生き、空気を肌で感じるような作品です。
 さらに、主人公を魅了する陶磁器の美しさ、そして、それを焼く火の美しさが忘れがたい印象を残し、タイトル「水底の棺」の意味にもつながる、もうひとつのテーマになっていきます。(コメント:職員J)
絵本(あか)イ よじはんよじはん イヨンギョン/え 福音館書店 2007
 “女の子が、お母さんから「いま何時か聞いて」といわれ、雑貨屋さんに聞きにいきます。おじさんから「よじはん」と聞いたけれども、なかなか家に帰りつくことができない。“
 なんといってもこの本は絵です。自分が小さい頃にどこかで見かけたような、出会ったような風景が。まるでその町にいるような気分になれる、ほのぼのとした韓国の詩の絵本です。(コメント:職員E)

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教育委員会事務局瀬谷図書館−2013.1.11作成−2013.11.29更新
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