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ダイエット食品と「乾燥甲状腺」(甲状腺ホルモン)

平成14年7月に中国製ダイエット用健康食品で死亡例を含む多くの健康被害が続出し、マスコミも大きく報道しました。しかし、その後も、健康被害が生じるダイエット食品は出回っており、重篤な健康被害の事例では、甲状腺末(甲状腺ホルモン)が添加されているものがあります。
医薬品では「乾燥甲状腺」(甲状腺ホルモン)と呼ばれ、ウシ、ブタ、ヒツジの甲状腺から脂肪を取り除き、乾燥し、粉末にしたもので、甲状腺機能低下などの治療に用います。乾燥甲状腺は1965年ごろから痩せ薬として昔から乱用されています。甲状腺ホルモンを過剰摂取すると心悸亢進、発汗などの甲状腺機能亢進症と似た症状や、肝機能障害、無月経、精神異常などの副作用も多く現れます。写真1甲状腺末が混入していたダイエット食品
乾燥甲状腺の検査方法は、ダイエット食品中から甲状腺ホルモンを抽出して、甲状腺ホルモンであるチロキシンと3,5,3’-トリヨードチロニンを液体クロマトグラフ-質量分析計(LC-MS)を用いて分析します。さらに、顕微鏡下で甲状腺に特異にみられる、ろ胞細胞の有無の確認を行います(写真2、3)。この確認には、検体を包埋し、プレパラートに組織を定着させ、染色する組織学的検査法で行います。なお、ポジティブコントロールは局方乾燥甲状腺を使いました。

写真2 局方乾燥甲状腺のろ胞細胞(×400)

写真3 検体のろ胞細胞(×200)

このような健康被害が出るダイエット食品の多くは、インターネットで手軽に購入することができます。また、ダイエットに関心のある人達の間ではインターネット掲示板等で、多種類のダイエット用健康食品について実際の効き目の情報交換をしている事例もみられ、健康被害があるにもかかわらずダイエット効果を追及しているようです。最近の違反傾向として、より効果を持たせるために食品中に甲状腺末のほか、食欲抑制剤、緩下剤、利尿剤等の医薬品を添加しており、単品ではなく数種類添加している場合が多く見られます。これらは、販売方法によっては無承認無許可医薬品として薬事法違反になる場合があります。

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横浜市衛生研究所 検査研究課 - 2008年4月1日作成
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