横浜市トップページ > 健康福祉局 > 横浜市衛生研究所 > 横浜市感染症情報センター > 疾患別情報 > 破傷風について
破傷風は、紀元前4-5世紀にすでに古代ギリシアの医師ヒポクラテスによって記述されています。破傷風の特徴的な症状は、筋肉のこわばりであり、破傷風の英語での病名 であるtetanus は、ギリシア語で「張り詰めた」を意味する tetano に由来します。破傷風は、世界中のどこの国でも見られますが、発生は発展途上国で多く、先進国で少ないです。全世界では、年間で、213,000-293,000人が死亡していると推計されています。季節的には、夏あるいは、じめじめした季節に多いです。日本の感染症発生動向調査で破傷風の診断日による月間発生数は、2006年には8月が最多で1月が最少、2007年には7月が最多で12月が最少、2008年には6月が最多で3月が最少でした。日本では、冬あるいは、乾燥した季節に少ないです。また、日本の感染症発生動向調査では、破傷風トキソイドを含む三種混合ワクチンの定期予防接種を受ける機会がなかった年長者に破傷風の患者発生が多いです。下の図1のグラフのように、40歳以上での破傷風の患者発生報告が多く、40-79歳では女性に比較して男性患者の報告が多く、80歳以上では男性に比較して女性患者の報告が多いです。日本において破傷風トキソイドを含む三種混合ワクチンが定期予防接種で使われるようになったのは、昭和43(1968)年ごろであり、それまでは、破傷風トキソイドを含まない百日咳ジフテリア混合ワクチンが使われていました。
日本の感染症法では、破傷風は全数把握の5類感染症とされていて、破傷風が診断された場合、医師は診断から7日以内に保健所(横浜市では各区の福祉保健センター)に届け出ることになっています。破傷風の届出基準は、こちら(PDF版)です。2000-2007年の日本の破傷風の診断年による年間患者報告数は、感染症発生動向調査によれば、73-117人でした。また、人口動態調査によれば、日本における2000-2007年の破傷風による年間死亡者数は、5-12人でした。
なお、日本において、まだ破傷風トキソイドが使用されていなかった1950年には、破傷風の年間届出患者数1915人、破傷風による年間死亡者数1558人でした。致死率は81.4%と高く、また、死亡者の過半数は15歳未満の小児でした。破傷風トキソイドがDescombeyにより開発されたのは、1924年のことですが、アメリカ合衆国では第二次世界大戦中の軍隊での使用を契機に広く用いられるようになっていきました。アメリカ合衆国の軍隊での破傷風の発生は、第一次世界大戦中は70例(創傷10万例中13.4例)だったのが、第二次世界大戦中は12例(創傷10万例中0.44例)に減りました。アメリカ合衆国では1940年代末に破傷風トキソイドが小児の定期予防接種に導入されました。日本において、任意接種として破傷風トキソイドが使用され始めたのは1953年のことです。
アメリカ合衆国では、2006年の破傷風の年間患者発生報告数は、41人です。
アメリカ合衆国における、1998-2000年の3年間の患者発生報告をまとめた報告(参考文献8)があります。年間患者発生報告数は、1998年に45人、1999年に42人、2000年に43人と、平均43人でした。3年間の患者発生の累計(130人)を州別に見ると、カリフォルニア州が35人、テキサス州が16人と多いです。
3年間の患者発生の累計(130人)の内、12%(16人)が糖尿病患者でした。この糖尿病患者の内、31%(5人)が死亡しています。糖尿病患者の年齢は、42-84歳で、中位数は72歳でした。16人の内、7人(44%)がテキサス州の人でした。16人の内、最近に外傷を負った者は11人でした。
3年間の患者発生の累計(130人)の内、15%(19人)が注射による薬物使用者でした。この注射による薬物使用者(19人)の内、21%(4人)が死亡しています。注射による薬物使用者の年齢は、27-57歳で、中位数は41歳でした。19人の内、16人(84%)がカリフォルニア州の人でした。19人の内、14人(74%)がヒスパニックでした。19人の内、最近に外傷を負った者は1人だけでした。19人の内、14人(74%)がヘロインを使っていて、10人(53%)がブラック-タール-ヘロイン(black tar heroin; BTH)を注射しています。非衛生的な注射により、破傷風菌が人体内に侵入すると考えられます。なお、アメリカ合衆国において、カリフォルニア州などでヘロインといった麻薬などの注射がきっかけとなっている感染症として注目すべきものとしては、他に、ボツリヌス菌によるボツリヌス症があります。
破傷風は、破傷風菌( Clostridium tetani )が作る毒素によって起こされる病気です。全身がこわばるのと、筋肉の痙攣が見られます。筋肉のこわばりは、通常、まず、顎や首のあたりから始まり、口を開け難くなり、やがて全身へとこわばりは広がります。意識ははっきりしています。
破傷風菌は、通常、芽胞の形で傷口から人体内に侵入します。人体内に侵入した芽胞は、酸素が少ない状況下で、発芽し増殖します。テタノスパスミン( tetanospasmin )、tetanolysin などの毒素が破傷風菌によって作られます。毒素は、血液やリンパ液の流れに乗って体の中を広がっていきます。脳・中枢神経系、末梢運動神経、脊髄、交感神経系などで毒素は障害を起こします。テタノスパスミンは神経終末に結合し、筋肉の収縮を抑制する方向へ働く伝達物質の放出を抑制します。この結果、筋肉の収縮は全く抑制されずに起こることとなり、筋肉のこわばりが起こります。痙攣(けいれん)や自律神経系の障害も起こります。痙攣時の力は強烈で、脊椎(背骨)や四肢の骨(長管骨)の骨折を起こすことがあります。自律神経系の障害では、高血圧などの血圧の変動や不整脈が見られることがあります。一度、神経終末に結合したテタノスパスミンは、離れることはありません。テタノスパスミンの人の致死量は、体重(kg)あたり2.5ng(ナノグラム:ナノは10のマイナス9乗を示します。1ngは10億分の1グラムを示します。)、60kgの体重の人に対しては、150ng程度と考えられています。極めて少ない量で発病するため、自然に感染しても毒素に対する抗体を獲得できません。しかし、破傷風トキソイドワクチンの使用により、毒素に対する抗体を獲得することができます。破傷風トキソイドは、破傷風毒素をホルムアルデヒドで処理して無毒化したものです。また、早期の治療に破傷風ヒト免疫グロブリンが使われることがありますが、すでに神経終末に結合した毒素に対しては無効であり、まだ神経終末に結合していない毒素が存在する早期に使われる必要があります。
なお、破傷風菌の作る毒素の内、tetanolysinの働きについては、詳しくは、わかっていません。
破傷風の潜伏期は、2-50日ですが、通常8日程度です。破傷風菌の芽胞が侵入した傷口が、中枢神経系から遠ければ遠いほど、潜伏期は長くなる傾向があります。また、潜伏期が短ければ短いほど、致命率は高くなる傾向があります。近年のアメリカ合衆国での破傷風の致死率は11%程度です。新生児破傷風については、潜伏期は、出生後の4-14日で、通常7日程度です。
破傷風には、局所型、脳型、全身型の三つの型があります。
局所型破傷風は、多くは見られません。破傷風菌の芽胞が侵入した傷口の周囲の筋肉のこわばりが何週間も続きますが、やがてだんだんと消えて行きます。全身型破傷風に先行して局所型破傷風が出現するようなこともあります。局所型破傷風の致死率は1%程度です。
脳型破傷風は、少ないです。こどもで中耳炎から起こったり、あるいは頭部の外傷から起こったりすることがあります。脳神経が障害を受けますが、全身型破傷風に移行することもあります。
破傷風の報告例の約80%と、もっともよく見られるのが、全身型破傷風です。筋肉のこわばりが、通常、まず、顎や首のあたりから始まり、口を開け難くなり、飲み込みにくくなり、やがて全身へとこわばりは広がります。発熱、発汗、血圧上昇、頻脈などが起こります。数分間持続する痙攣がよくおこるような状態が3-4週間続きます。喉頭痙攣(声帯の痙攣)や呼吸筋の痙攣は、呼吸管理を必要とします。症状が消えるまでには、数ヶ月かかります。
新生児破傷風( neonatal tetanus : NT )は、新生児に見られる全身型破傷風です。破傷風トキソイドに対する免疫を持っていない母親から生まれた新生児に見られることがあります。出生時、臍帯(へその緒)の切断にあたり不衛生な処置をしたような場合によく見られます。先進国では珍しいですが、発展途上国では、よく見られます。新生児破傷風については、潜伏期は、出生後の4-14日で、通常7日程度です。
新生児破傷風の根絶が、1989年に世界保健機関(WHO)により、また、1990年にはこどもたちのための世界サミットにより、目標としてかかげられました。世界保健機関(WHO)が、発展途上国でのこの目標の達成のためにとった一つの最初の方策は、妊婦への2回以上の破傷風トキソイドワクチンの接種でした。また、すべての妊婦に衛生的な分娩サービスを提供することも方策とされました。世界保健機関(WHO)によれば、全世界の推計では、新生児破傷風の患者数が1990年の510000人から1997年の355000人に、新生児破傷風の死亡者数が1990年の408000人から1997年の248000人へと改善が見られました。2000年の新生児破傷風の患者数の全世界の推計は、238000人となっています。新生児破傷風の死亡者数は、2002年に180000人、2004年に128000人と推計されています。
新生児破傷風とともに、妊娠中から妊娠終了(出産・死産・流産・中絶・堕胎等)後6週間(42日間)までの母親の破傷風も多いです。この妊産婦破傷風(maternal tetanus)により、1990年代初めでは、妊産婦死亡の約5%程度であり、年間15000-30000人が死亡していると推計されました。これらの妊産婦の破傷風の予防は新生児破傷風予防と対策は共通するので、新生児破傷風の根絶とともに、妊産婦の破傷風の根絶も1999年にWHOは目標に加え、新生児破傷風排除計画(neonatal tetanus elimination programme)は妊産婦・新生児破傷風排除計画(maternal and neonatal tetanus elimination programme)と改められました。
これまでの生涯で一度も破傷風トキソイドワクチンを受けたことがない妊婦の場合、破傷風トキソイドワクチン一回接種だけでは十分な免疫を生じません。遅くとも出産の2週間以上前までに2回目の接種を完了することで、出産に関連した妊産婦および新生児の破傷風の予防に役立ちます。2回目の接種の完了が出産前2週間未満の場合には、妊婦から新生児への免疫抗体の移行は、新生児の破傷風の予防に十分でないと考えられています。
妊婦を対象としての破傷風トキソイドワクチン接種については、医療施設・保健施設の乏しい国では、妊婦が接種を受け損なってしまうことが多くなることが心配されます。そのような国では、妊娠可能な年齢層のすべての女性を対象として、一巡目、二巡目、三巡目と三回の破傷風トキソイドワクチン接種をするキャンペーン方式が有効と考えられています。4週以上の間隔で二回接種(一巡目、二巡目)し、さらに6ヶ月以上の間隔で三回目の接種(三巡目)をします。これまで一度も破傷風トキソイドワクチンを受けたことがない女性の場合、1年以上の間隔をあけてさらに2回、接種を追加する(ブースター)ことで長期の免疫を獲得できます(表1)。
| 表1. WHOが提示する、破傷風に対する長期の免疫を獲得するためのジフテリア・破傷風・百日咳混合ワクチン(乳幼児用:DTP)とジフテリア・破傷風混合ワクチン(思春期・成人用:dT[あるいはTdとも表記])の接種法(参考文献5) | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 通常、推奨されるスケジュール | DTP | DTP | DTP | dT | dT | dT |
| 生後6週間を過ぎたらできるだけ早く4週間以上の間隔で | 例えば4-7歳 | 例えば12-15歳 | 成人の早い時期に | |||
| 接種を受けたことのない思春期の人・成人の場合 | dT | dT | dT | dT | dT | |
| できるだけ早く | 4週以上の間隔で | 6ヶ月以上の間隔で | 1年以上の間隔で | 1年以上の間隔で | ||
| 接種を受けたことのない妊婦の場合(接種歴が確実でない妊婦の場合も) | dT | dT | dT | dT | dT | |
| 初回(今回)の妊娠でできるだけ早く | 4週以上の間隔で | 6ヶ月以上の間隔で、あるいは次の妊娠時 | 1年以上の間隔で、あるいは次の妊娠時 | 1年以上の間隔で、あるいは次の妊娠時 | ||
| 乳幼児期にジフテリア・破傷風・百日咳混合ワクチン接種を3回受けた妊婦の場合 | dT | dT | dT | |||
| 初回(今回)の妊娠でできるだけ早く | 4週以上の間隔で | 1年以上の間隔で | ||||
| 乳幼児期にジフテリア・破傷風・百日咳混合ワクチン接種を4回受けた妊婦の場合 | dT | dT | ||||
| 初回(今回)の妊娠でできるだけ早く | 1年以上の間隔で | |||||
| 新生児破傷風が多い地域で、妊娠可能な女性を対象とした、ジフテリア・破傷風混合ワクチン接種キャンペーン | dT | dT | dT | dT | dT | |
| キャンペーン1巡目 | キャンペーン2巡目。1巡目から4週以上の間隔で | キャンペーン3巡目。2巡目から6ヶ月以上の間隔で | 1年以上の間隔で(例えば、次の妊娠時) | 1年以上の間隔で、あるいは次の妊娠時 | ||
アメリカ合衆国では、1950年代に、年間約100人の新生児破傷風による死亡がありました。1950年代のアメリカ合衆国における破傷風の年間患者発生数は445-524人、年間死亡者数は246-394人でした。新生児破傷風による死亡者数は、破傷風による死亡者数の3分の1以上を占めました。その後は新生児破傷風の減少が見られ、、1972-2006年の累積の新生児破傷風の患者数は、32人にまで減りました。新生児破傷風の患者32人の内、27人(84%)が、病院以外での出産でした。予防接種歴がわかっている31人の母親中、30人の母親は一度も破傷風トキソイドワクチンを受けたことがありませんでした。
また、アメリカ合衆国では、破傷風トキソイドを含むワクチンとして、思春期の人及び大人に用いられる三種混合ワクチン(Tdap:百日咳ワクチン及び、破傷風とジフテリアのトキソイド)がありますが、妊婦に対する安全性は確認されていないとして、妊婦には使用しないのが原則です(参考文献9)。
病原体は、破傷風菌( Clostridium tetani : tetanus bacillus )です。明治22(1889)年に日本の北里柴三郎が初めて破傷風患者からの分離・培養に成功しました。北里柴三郎は、破傷風菌を動物に注射して病気が起こることを示し、また毒素が抗体によって中和されえることを報告しました。破傷風菌( Clostridium tetani )は芽胞を形成します。この芽胞は、乾燥・加熱や消毒に対して強いです。破傷風菌の芽胞は、121度で15分加熱しても生き残ります。破傷風菌の芽胞は、ウマ、ヒツジ、ウシ、イヌ、ネコ、ネズミ、モルモット、ニワトリ、ヒトなどの腸の中や糞の中、あるいは土の中に存在します。家畜の糞を使った肥料を施した土は、多くの破傷風菌の芽胞を含んでいる可能性があります。農村地域では、多くの大人が破傷風菌の芽胞を持ち運んでいる可能性があります。破傷風菌の芽胞は、皮膚表面に見られたり、汚染されたヘロインに含まれていることもあります。また、ヘロイン依存の人たちによってヘロインの希釈のために使われることのあるキニーネが破傷風菌の増殖を助けるとも言われます。1990年台後半のアメリカ合衆国のカリフォルニアでは、ヘロインなどの注射による薬物依存の人たちにおける破傷風患者の増加が見られました。
破傷風菌は、Clostridium 属に属する細菌です。Clostridium 属に属する細菌は、酸素が少なくても増殖する嫌気性菌であり、過酷な環境でも生き残る芽胞を形成します。Clostridium 属に属する細菌としては、破傷風菌以外にも、ウエルシュ菌( Clostridium perfringens )、ボツリヌス菌( Clostridium botulinum )などがあります。
破傷風は人から人へは感染しません。破傷風患者との接触で感染する心配はありません。
アメリカ合衆国では、破傷風患者の報告例のほとんどは、今までに破傷風トキソイドワクチンを受けたことがない人たちか、あるいは、破傷風トキソイドワクチンの定期予防接種をうけてから十年以上経過し最近十年間に破傷風トキソイドワクチンの追加接種を受けていない人たちです。破傷風の予防のためには、破傷風トキソイドワクチンの定期予防接種をきちんと受け、さらに10年ごとに破傷風トキソイドワクチンの追加接種を受けることが望まれます。但し、定期予防接種から10年経過すると抗毒素抗体が少なくなってしまう人もわずかながらいるので、けがをした時点で破傷風トキソイドワクチンの最後の接種から5年以上経過していたらけがの初回診療時に破傷風トキソイドワクチンの追加接種が考慮されます。
破傷風トキソイドを含む三種混合ワクチンの定期予防接種を受ける機会がなく、破傷風トキソイドワクチンを今までに受けたことのない人たちについては、破傷風に対する基礎免疫をつけることが大事です。4-8週間間隔で破傷風トキソイドワクチンを2回接種します。その後、6-12ヶ月後に1回破傷風トキソイドワクチンを接種することにより破傷風に対する基礎免疫をつけることができます。
破傷風トキソイドの初回の接種では、抗体の産生は遅く少なく、十分な免疫を獲得できません。破傷風トキソイドの2回目の接種後、約90%の人々で十分な免疫が獲得されます。しかし、そのままでは、1年後には、十分な免疫を保持している人々は80%以下に低下します。破傷風トキソイドの3回目の接種後には、98%以上の人々で十分な免疫が獲得されます。3回目の接種後、数年間は、十分な免疫を保持している人々は高率です。破傷風トキソイドの3回のシリーズの接種を完了していると、間隔を開けて追加の接種(ブースター)を繰り返すことで十分な免疫を維持していくことができます。
破傷風トキソイドの初回の接種と2回目の接種との間隔については、間隔が長い方が抗体の産生が多いです。抗体の産生を多くするためには、破傷風トキソイドの初回の接種と2回目の接種との間隔は6週間以上が望ましいです。
日本では、破傷風には定期の予防接種(ワクチン)があります。日本では、百日咳(aP : acellular pertussis : 無菌体百日咳ワクチン)・破傷風(T : tetanus)・ジフテリア(D : diphtheria)の3種が一緒になった乳幼児用の三種混合ワクチン(DTaP)の形で通常はまず接種されます。定期の予防接種ですので、かかりつけの小児科医師に相談しましょう。日本では生後3か月から三種混合ワクチン(DTaP)を接種することができます。百日咳は生後12か月までの乳児期に感染すると重症になりやすいので、生後3か月になったら早めに接種を受けましょう。
標準的な接種としては、第1.期初回接種として、生後3か月から12か月までの間に3-8週間隔で三種混合ワクチン(DTaP)を3回接種します。さらに、第1.期初回接種を終了してから12-18か月後に第1.期追加接種として、三種混合ワクチン(DTaP)を1回接種します。第2.期接種として、標準的には、乳幼児用の二種混合ワクチン(DT:破傷風とジフテリアの混合トキソイド)を11歳中に1回接種します。
日本での乳幼児期の三種混合ワクチン(DTaP)の接種は、通常、総計4回ですが、アメリカ合衆国での乳幼児期の三種混合ワクチン(DTaP)の接種は、通常、総計5回で、標準的には、生後2か月、4か月、6か月、15-18か月、4-6歳で接種されます。また、アメリカ合衆国では、標準的には、11-12歳で、思春期の人用の三種混合ワクチン(Tdap:百日咳ワクチン及び、破傷風とジフテリアのトキソイド)の追加接種が一回行われます。さらに、アメリカ合衆国では、19-64歳で、大人用の二種混合ワクチン(Td:破傷風とジフテリアのトキソイド。dTとも表記)の追加接種が、標準的には、10年間隔で一回行われます。 ただし、大人用の三種混合ワクチン(Tdap:百日咳ワクチン及び、破傷風とジフテリアのトキソイド)を接種したことがない19-64歳の場合には、一回目については、大人用の二種混合ワクチン(Td)の代わりに大人用の三種混合ワクチン(Tdap)を接種します。
2002年6月13日掲載
2009年6月5日増補改訂