ページの先頭

本文へジャンプ - トップメニュー|検索

ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)感染症について

始めに

 ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib : Haemophilus influenzae Type b )は、「インフルエンザ」という言葉を含んでいるので紛らわしいですが、冬にインフルエンザの大きな流行を起こすインフルエンザウイルスとは関係ありません。ヘモフィルス-インフルエンザb型菌は、髄膜炎や肺炎などを起こす病原体の細菌です。WHOによれば、2000年一年間に、ヘモフィルス-インフルエンザb型菌により、全世界で、200万-300万人の肺炎・髄膜炎などの重症患者が発生し、小さいこどもでは386,000人が死亡していると推計されています。
 また、日本では定期予防接種として行われていませんが、欧米では、このヘモフィルス-インフルエンザb型菌の定期予防接種が乳幼児に対して行われています。ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib : Haemophilus influenzae Type b )という名前が長いため、単にインフルエンザb型菌(あるいはインフルエンザ菌b型、b型インフルエンザ菌)と呼んだり、よくHibという略称が使われることがあります。欧米で予防接種を受けたお子さんの予防接種の記録などで、このHibという略称を見ることがあります。ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib : Haemophilus influenzae Type b )のワクチンについては、全世界で100カ国以上の国でこどもの定期予防接種に組み込まれていて、世界保健機関(WHO)が全世界の国々でこどもの定期予防接種とすることを推奨しています。このヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib : Haemophilus influenzae Type b )の感染症について、ここでは話題とします。

流行は?

 ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)感染症の約85%は、0-4歳の乳幼児で見られます。ですから、乳幼児で特に注意すべき感染症です。また、老人や免疫が抑制された人々でも、重症となり命にかかわるような場合があるので注意が必要です。
 ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)感染症の主要なものとして髄膜炎があります。有効な予防接種(ワクチン)が行われるようになる前には、欧米においては、ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)は5歳未満の細菌性髄膜炎の病原体の主要なものでした。この髄膜炎の発生を減らすために、1970年台にまずフィンランドでヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)感染症の予防接種(ポリサッカライド-ワクチン)が行われるようになりました。ポリサッカライド-ワクチンでは、ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)の最外側のポリサッカライド(多糖体)であるPRP(polyribosyl-ribitol phosphate)が使われています。1歳6ヶ月児以上で免疫の効果はみられたものの、このポリサッカライド-ワクチンは、髄膜炎が多い乳児に使えない(免疫の効果がない)欠点がありました。1990年代には、ポリサッカライドに蛋白質を結合することで抗原性を高め、乳児にも接種で免疫の効果が見られるようになった結合型のヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)感染症の予防接種(結合型ワクチン)がアメリカ合衆国などで行われるようになりました。現在では、この結合型ワクチンが主流となり、アメリカ合衆国では生後2ヶ月から接種が始められます。アメリカ合衆国における定期予防接種では通常、生後2ヶ月、4ヶ月、6ヶ月、12-15ヶ月の計4回接種されます。英国における定期予防接種では通常、生後2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、12ヶ月の計4回接種されます。なお、アメリカ合衆国では3回目の生後6ヶ月の接種が必要ない計3回接種のワクチン製剤(PRP-OMP [商品名PedvaxHIB]、および、PRP-OMPとB型肝炎ワクチンとの混合ワクチンであるComvax ; ポリサッカライドであるPRP[polyribosyl-ribitol phosphate]にB群髄膜炎菌の外膜蛋白質[OMP:outer membrane protein]を結合したものがPRP-OMP)もあります。また、ワクチンを接種しないまま生後7ヶ月以上になった場合には、接種回数は減ぜられます。アメリカ合衆国では、通常、生後2ヶ月、4ヶ月、6ヶ月、12-15ヶ月の計4回接種のワクチン(PRP-T [商品名ActHIB]; ポリサッカライドであるPRP[polyribosyl-ribitol phosphate]に破傷風トキソイド[T:Tetanus toxoid]を結合したものがPRP-T)については、以下の通り接種します。ワクチンを接種していない2-6ヶ月児は、初回免疫では、3回、いずれも2ヶ月の間隔で接種します。追加免疫では、初回免疫の3回目の接種から少なくとも2ヶ月の間隔をおいて、生後12-15ヶ月で1回接種します。ワクチンを接種していない7-11ヶ月児は、初回免疫では、2回、2ヶ月の間隔で接種します。追加免疫では、初回免疫の2回目の接種から少なくとも2ヶ月の間隔をおいて、生後12-15ヶ月で1回接種します。ワクチンを接種していない12-14ヶ月児は、少なくとも2ヶ月の間隔をおいて2回接種します。ワクチンを接種していない15-59ヶ月児は、1回接種します。
 アメリカ合衆国では、ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)感染症の予防接種(ワクチン)が行われるようになってから、ヘモフィルス-インフルエンザb型菌による髄膜炎の発生は激減しました。さて、ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)感染症の予防接種(ワクチン)が行われるようになる前の時代においてのこの髄膜炎の年間の罹患率は、どれくらいのものだったのでしょうか。その時代においてヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)による髄膜炎の0-4歳の10万人あたり年間罹患率は、アメリカ合衆国で50-60人、ヨーロッパ・イスラエル・マレーシアで20-50人、ウルグアイ・香港・日本・サウジアラビア・カタールで20人未満でした。当時、日本は発生が少ない部類の国とされたため、日本ではヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)感染症の予防接種(ワクチン)が行われることにならなかったものと思われます。しかし、海外との交流が盛んな今日、欧米で長期間家族で生活するような場合には、現地の定期予防接種のスケジュールに従って乳幼児に接種すべき予防接種(ワクチン)と思われます。そして、現在の日本においては、0-4歳の乳幼児の細菌性髄膜炎の多くは、このヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)によると考えられています。欧米でヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)感染症の予防接種(ワクチン)を接種してすぐに日本に帰国したとしても、日本でも細菌性髄膜炎の予防のために役立ちます。また、アメリカ合衆国でヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)ワクチンを定期予防接種とすることによりヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)による髄膜炎が激減した事実から、将来は日本でも定期予防接種とすることが考慮されることが期待されます。アメリカ合衆国では、ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)感染症の0-4歳の10万人あたり年間罹患率は、1980年台には40-100人だったのが、結合型のワクチンによる定期予防接種開始後の1995年には95%以上減少し2人未満に低下したのです。なお、1996-1997年には99%低下しました。現在のアメリカ合衆国では、0-4歳の患者は主として結合型のワクチンをまだ受けていない児や、まだ1回しか結合型のワクチンを受けていなくて十分な免疫を獲得していない児などに限られるようになっています。
 1999年4月からの日本の感染症発生動向調査では、細菌性髄膜炎は4類感染症として基幹定点病院による把握疾患でした。この日本の感染症発生動向調査において、1999年4月-2001年12月に国に報告された細菌性髄膜炎患者数は、763例(1999年4-12月235例、 2000年256例、 2001年272例)でした。年齢層では0歳が29%、 1-4歳が29%と、0-4歳で半数以上を占めています。男性456例に対して女性307例といずれの年齢層でも男性が多いです。763例中、病原菌名も国に報告されたものは約半数で、 ヘモフィルス-インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae )が143例と最も多く、 肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae )が90例でこれに次いでいます。以下、 B群レンサ球菌(Group B Streptococcus :GBS)22例、 大腸菌(Escherichia coli )14例などでした(参考文献2)。
 なお、現在、日本の感染症発生動向調査では、細菌性髄膜炎(髄膜炎菌性髄膜炎はのぞく)は5類感染症定点把握疾患に定められており、全国約500カ所の基幹定点から毎週報告がなされています。報告基準はこちら(PDF版) [pdf:185KB] です。
 ワクチン導入前のアメリカ合衆国では、月毎の発生を見ると、3-5月のピークと9-12月のピークとが見られました。

どんな病気?

 患者や健康な保菌者の鼻やのどから咳などで生じた飛沫中にヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)が含まれていることがあります。この飛沫を吸い込むことなどにより、ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)は、人の鼻や口などから体内に入り、鼻やのどの粘膜に付着し定着・増殖します。この鼻やのどの粘膜へ定着した状態は、一時的なものであったり数ヶ月にわたったりしますが、何の症状も起こさず消滅してしまうことが多いです。健康な乳幼児の0.5%-3%で鼻やのどでヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)が検出されます。健康な大人で検出されることは、まれです。
 鼻やのどの粘膜に付着し定着・増殖した状態から、さらに体内へと侵入し感染を進めることが、少ないことながら、ありえます。血流に乗り、離れた部位に感染を起こします。このさらなる体内への侵入は、ウイルスやマイコプラズマによる上気道炎が引き金になるとも考えられています。ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)が髄膜に侵入し髄膜炎が起こることがあります。アメリカ合衆国や欧米の先進国では、ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)感染症の半数以上を髄膜炎が占めています。その他のヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)感染症としては、喉頭蓋炎、蜂窩織炎、関節炎、肺炎、敗血症などがあります。これに対して、発展途上国では、ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)感染症としては肺炎が多く、こどもの細菌性肺炎による死亡で第2位の病原菌となっています。
 髄膜炎では発熱・頭痛・意識障害があり、首が硬くなります。抗生物質等の治療を行って致命率は2-5%であり、回復者では15-30%で聴力障害や神経障害などが見られます。
 喉頭蓋炎では、喉頭蓋が腫れ気道を閉塞し窒息による死亡の可能性もあるため適切な呼吸管理が必要です。
 ヘモフィルス-インフルエンザ菌は、中耳炎を起こすことがありますが、b型菌(Hib)以外のことが多く、b型菌(Hib)によるものは5-10%程度です。
 ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)感染症へのかかりやすさは、年齢によって違います。生後6ヶ月までは、母親からもらった免疫によって守られている乳児もいます。そのため、生後6-7ヶ月でヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)感染症となる乳児が多いです。5歳以上では、ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)感染症となることは少ないです。5歳以上の年齢の人々の大部分は乳児期などに症状なしに感染して免疫を持っていることが多いためと考えられています。
 治療には抗生物質が使われます。耐性菌があるので注意が必要です。
 患者との接触から1-60日以内に発病した場合、患者からの二次感染を疑います。しかし、他の患者と接触して感染したことが明らかな患者は5%未満であり、誰から感染したかよくわからない場合が多いです。患者の発病から1ヶ月間の観察期間での研究によれば、患者の家庭の中での家族の罹患率は、年齢により違います。2歳未満だと3.7%、6歳以上だと0%です。また、患者の家庭の中での家族の二次感染があった場合については、患者の発病から1週間以内(24時間以内を除く)が64%、第2週が20%、第3週・第4週が16%です。

病原体は?

 ヘモフィルス-インフルエンザ菌は、1892年にPfeifferが初めて記述しています。インフルエンザの大流行のときに、Pfeifferは、患者の痰にこの細菌を認め、この細菌がインフルエンザの症状を起こしていると考えました。なお、ヘモフィルスの名前は1920年にWinslowらが与えたものです。インフルエンザがウイルスによる感染症であり、ヘモフィルス-インフルエンザ菌は二次的な感染症の病原体であることをSmithらが確定したのは1933年のことでした。
 1930年台にMagaret Pittman は、ヘモフィルス-インフルエンザ菌を莢膜(カプセル)があるものとないものに分けました。莢膜があるものについてa型からf型までの6種類に分類しました。b型については、主に患者の脳脊髄液や血液から分離されるものです。1988年のヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)ワクチン導入前のアメリカ合衆国において、5歳未満では、患者の脳脊髄液や血液などから分離されるようなヘモフィルス-インフルエンザ菌による重症の感染症の約95%がb型によりました。
 莢膜がないヘモフィルス-インフルエンザ菌は、血清型ではa型からf型までの型にあてはまらない分類不能(nontypeable)型とされますが、重症の感染症を起こすこともあります。しかし、莢膜があるヘモフィルス-インフルエンザ菌に比べると概して重症とはなりにくいです。こどもの中耳炎や大人の気管支炎でよく見られます。

予防のためには・・・

 欧米では、ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)感染症予防のために、ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)ワクチンが乳幼児の定期予防接種の中に含まれていて効果を上げています。
 ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)感染症を発病して治ったような場合でも、ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)感染症に対するしっかりとした免疫ができるとは限らないと考えられています。アメリカ合衆国では、こどもが2歳未満でそのような場合には、免疫がないとみなして、ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)ワクチンの接種を進めるべきだとされています。
 アメリカ合衆国では、5歳以上の年齢の人々には、ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)ワクチンの接種は勧められていません。5歳以上の年齢の人々の大部分は乳児期などに症状なしに感染して免疫を持っていることが多いと考えられているからです。但し、5歳以上の年齢の人であっても、癌の化学治療やHIV感染症などのために免疫が抑制されている人あるいは鎌状赤血球症や白血病の人あるいは摘出などのために脾臓がない人には、ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)ワクチンの少なくとも一回の接種が勧められています。

 ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)感染症の患者との接触者の発病の予防のために、アメリカ合衆国では、リファンピシンという薬が予防的に投与されることがあります。リファンピシンの予防的投与はできるだけ早く行うべきだとされています。患者との最後の接触から14日以上経過してからですと、リファンピシンの予防的投与の効果は減じてしまいます。リファンピシンの副作用としては、嘔気・嘔吐・下痢・頭痛・めまいなどが20%で見られます。尿のオレンジ色の着色が見られます。また、リファンピシンという薬は、動物実験では催奇形性が示されていて、妊婦は使うことができません。

 英国(参考文献9)では、組織侵襲性のヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)感染症(髄膜炎、敗血症、蜂巣炎、関節炎、喉頭蓋炎、肺炎及び骨髄炎など)の患者の家庭での接触者は、感染・発病の可能性があると考えられています。きちんとヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)ワクチンを完了しているこどもでも感染・発病の可能性があります。ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)ワクチンを受けていないこどもについては、1歳未満であれば3回、1-10歳であれば1回、ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)ワクチンを接種します。4歳未満のこどもや免疫不全・無脾症の人など家族内に発病しやすい人がいれば、家族内からヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)を排除するために、家族全員へのリファンピシンの予防的投与が考慮されます。20mg/kg体重(最大で600mgまで)を1日1回で4日間の服用となります。
 保育室等で1人患者が発生したときには、同室で感染の可能性があるこどもで10歳未満の接種していないこどもにはヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)ワクチンを接種します。保育室等で120日以内に2人以上患者が発生したときには、同室のすべての接触者(こども・保母等)にリファンピシンの予防的投与が考慮されます。そのような状況の人たちが同年齢の人たちに比べてヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)感染症発病の可能性が高いという確証はほとんどないのですが、念のための予防策です。

 日本では、2007年(平成19年)1月26日付で、ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)ワクチンについて初めて、薬事・食品衛生審議会薬事分科会を通過し、製造販売承認が取得されました。2008年12月19日に国内で発売となりました。一般名は、乾燥ヘモフィルスb 型ワクチン(破傷風トキソイド結合体)、商品名はアクトヒブ(ActHIB)です。日本では予防接種法が定める定期予防接種ではありませんが、任意接種として接種可能です。ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)による感染症、特に組織侵襲性の感染症(髄膜炎、敗血症、蜂巣炎、関節炎、喉頭蓋炎、肺炎及び骨髄炎など)に対する予防効果が期待されます。
 日本でのヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)ワクチンの用法としては、初回免疫では、通常2 ヵ月齢以上7 ヵ月齢未満で、3回、いずれも4−8週間の間隔で皮下に注射します。ただし、医師が必要と認めた場合には3 週間の間隔で接種することができます。追加免疫では、通常、初回免疫後おおむね1年の間隔をおいて、1回皮下に注射します。
 また、ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)ワクチンを接種しないまま生後7ヶ月以上になった場合には、接種回数を減らすことができます。ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)ワクチンを接種していない7-11ヶ月児は、初回免疫では、2回、4−8週間の間隔で接種します。ただし、医師が必要と認めた場合には3 週間の間隔で接種することができます。追加免疫では、通常、初回免疫後おおむね1年の間隔をおいて、1回接種します。
 ヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)ワクチンを接種していない1歳以上5歳未満の児は、1回だけの接種となります。
 他のワクチン製剤との接種間隔等については、生ワクチン(ポリオ麻しん風しんおたふくかぜ水痘、BCG)の接種を受けた者は、通常、27日以上、また他の不活化ワクチン(ジフテリア・百日せき破傷風混合ワクチン、日本脳炎インフルエンザ肺炎球菌、B型肝炎)の接種を受けた者は、通常、6日以上、間隔をおいて接種します。ただし、医師が必要と認めた場合には、同時に接種することができます。その際、他のワクチンと混合して接種してはいけません。
 なお、日本で医薬品として新たに承認された乾燥ヘモフィルスb型ワクチン(破傷風トキソイド結合体)については、製造する際に使用する細菌の培地等に、米国産ウシに由来する原材料が用いられています。平成15年12月末の米国でのBSEの発生を受け、薬事法第42条に基づく生物由来原料基準(平成15年厚生労働省告示第210号)に基づき、米国産ウシに由来する原材料を医薬品等に使用することは原則認められていませんが、治療上の効果が当該原材料を使用することによるリスクを上回る場合等においてはその使用が認められており、医薬品として承認されたものです(参考文献6)。

ヒブワクチンが無料で受けられます

実施対象者 生後2か月〜4歳

 詳しくは横浜市保健所ホームページを御覧ください。

パンフレット

参考文献

  1. Heikki Peltola ; Worldwide Haemophilus influenzae Type b Disease at the Beginning of the 21st Century: Global Analysis of the Disease Burden 25 Years after the Use of the Porysaccharide Vaccine and a decade after the Advent of Conjugates. ; Clinical Microbiology Reviews, Vol. 13, No. 2, Apr.2000, p. 302-317.
  2. 「特集・細菌性髄膜炎 2001年現在」;病原微生物検出情報(IASR)2002年2月号;Vol.23 No.2(No.264) p 31-32.
  3. Epidemiology and Prevention of Vaccine-Preventable Diseases ( The Pink Book ) : NIP(National Immunization Programs)'s "Epidemiology and Prevention of Vaccine-Preventable Diseases" course textbook. 11th edition, May 2009, CDC.
    http://www.cdc.gov/vaccines/pubs/pinkbook/default.htm
  4. WHO ; WHO Position Paper on Haemophilus influenzae type b conjugate vaccines. ; Weekly epidemiological record, 24 NOVEMBER 2006, 81st YEAR, No. 47, p.445-452.
  5. Centers for Disease Control and Prevention. Recommended immunization schedules for persons aged 0‐18 years―United States, 2007. MMWR 2006;55(51&52):Q1‐Q4.
  6. 厚生労働省医薬食品局審査管理課. 米国産ウシ由来の原材料を使用している医薬品等について(その3). 報道発表資料<情報提供>. 平成19年1月26日(平成19年2月15日アップデート). http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/01/h0126-1.html
  7. Centers for Disease Control and Prevention.; Continued Shortage of Haemophilus influenzae Type b (Hib) Conjugate Vaccines and Potential Implications for Hib Surveillance ― United States, 2008. MMWR ; November 21, 2008;Vol. 57(No. 46):p. 1252-1255.
  8. Centers for Disease Control and Prevention. Recommended immunization schedules for persons aged 0-18 years --- United States, 2008. MMWR 2007;56(51&52):Q1-Q4.
  9. Immunisation against infectious disease - 'The Green Book'(英国の予防接種の解説書)
    http://www.dh.gov.uk/en/Publicationsandstatistics/Publications/PublicationsPolicyAndGuidance/DH_079917
  10. Centers for Disease Control and Prevention. Recommended immunization schedules for persons aged 0 through 18 years-United States, 2010. MMWR, January 8, 2010;58(51&52).

2002年5月1日初掲載
2006年12月28日改訂増補
2007年5月7日改訂増補
2008年11月27日改訂増補
2010年3月10日改訂増補
2013年4月11日部分改訂

先頭へ戻る

横浜市衛生研究所 感染症・疫学情報課 - 2008年4月1日作成
ご意見・問合せ:kf-eiken@city.yokohama.jp - 電話:045-370-9237 - FAX:045-370-8462
©City of Yokohama. All rights reserved.