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EBウイルスと伝染性単核症について

流行は?

 エプスタイン-バーウイルス( Epstein-Barr virus : EBV )は、ヘルペスウイルスの仲間に属し、世界中で見られるウイルスです。一生の間に、大部分の人はEBV に感染します。米国では、35-40歳の成人の95パーセントがEBV に感染しています。多くのこどもがEBVに感染しますが、無症状であったり、軽い症状の場合が多いです。日本・米国などの先進国では、こども時代にEBVに感染しない人も少なくありません。思春期や若者時代に初めてEBVに感染した場合には、35-50パーセントが、伝染性単核症になります。

どんな病気?

 伝染性単核症の症状は、発熱、のどの痛み、およびリンパ節の腫れです。発熱は、見られない場合もありますが、発病から4-8日目が最も高熱で、以後は徐徐に下がって来ます。リンパ節の腫れは、首で目立ちます。脾臓や肝臓が腫れることがあります。急性肝炎の原因ともなる場合もあります。黄疸が約1割で見られます。心臓や中枢神経系の異常がまれに見られることがありますが、命に係るようなことはほとんどありません。伝染性単核症の症状は、通常、1、2ヶ月で消失しますが、EBVは、体内から全部消えてしまうわけではなく、EBVの一部はのどや血液中の細胞の中で潜伏・休眠状態に入ります。そして、ときどきEBVは潜伏・休眠状態から目覚めて再活性化し、感染者の唾液の中にEBVが出てきます。この再活性化は、通常、症状なしでおこります。この潜伏・休眠状態や再活性化は、ヘルペスウイルスの仲間に特徴的な事項です。
 EBVは、免疫に係る細胞の中でも潜伏・休眠状態に入りますが、まれにバーキット-リンパ腫や鼻咽頭ガンといった悪性腫瘍の発生に関与することがあるとされています。
 以前にEBVに感染したことがあれば、伝染性単核症の患者に接することで、自分も伝染性単核症になってしまう心配はありません。また、EBVによる感染の主要な経路は、感染者の唾液との濃密な接触だと考えられています。例えば、キスなどによって、感染者の唾液が口などの粘膜に付着することによりEBVが受け渡され感染することになります。感染してから症状が出現するまでの期間である潜伏期間は、4-6週間です。伝染性単核症の患者は、数週間にわたって周囲の人たちを感染させる可能性がありますが、たいていの場合、患者の隔離などの特別な対応は必要としません。EBVに感染している健康な人の唾液中にもしばしばEBVが認められるからです。このような、EBVに感染している健康な人の唾液中のEBVが、新たなEBV感染の主役になっていると考えられます。伝染性単核症の患者の約5パーセントでしか、他の伝染性単核症の患者との接触を確認できません。伝染性単核症の患者を隔離しても、伝染性単核症を予防することはできないのです。
 EBVの感染による伝染性単核症の症状が4ヶ月以上続くことは、ほとんどありません。6ヶ月以上続くことがあれば、慢性EBV感染症と呼ばれることもあります。
 血液中に多数の異型リンパ球の出現を伴う単核細胞の増加が見られる感染症であることが、「伝染性単核症」の名前の由来です。

病原体は?

 病原体は、エプスタイン-バーウイルス( Epstein-Barr virus : EBV :EBウイルス)です。EBV は、人体内では、鼻咽頭部の細胞および免疫系のB細胞で増殖します。

予防するには・・・

 伝染性単核症の患者はキスは控えましょう。
 伝染性単核症の患者の半数で、脾臓の腫れが見られます。脾臓の破裂が伝染性単核症の患者の死因となることが、まれにあります。脾臓の破裂を防ぐため、おなかに圧力や衝撃がかかるようなことは避けましょう。脾臓の腫れを指摘されなくても、重いものを持ち上げたり、体がぶつかることのあるようなスポーツは、発病後2ヶ月は避けましょう。

2001年6月15日初掲載

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横浜市衛生研究所 感染症・疫学情報課 - 2008年4月1日作成 - 2008年4月15日更新
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