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検査部

最終更新日 2022年4月1日

概要

当院の検査部は、大きく分けると生理検査部門と検体検査部門の2部門で構成されています。
脳卒中・神経脊椎疾患の専門病院の検査部門として、高度検査機器を使用した精度の高い検査結果を迅速に診療科に提供し、夜間・休日の救急検査を24時間体制で行うなど患者さんを中心とした診療支援にあたっています。

特徴ある検査部の紹介

私たちは、脳の状態を調べることで、病気の診断をしたり、治療効果の判定を行ったりしています。もちろん専門の機器を駆使し、知識と技術に裏打ちされた正確な検査を行っていますが、そればかりではなく、新たな検査機器の開発や、まだわかっていない病態の解明、新しい治療法の開発などまで行い、より良い医療の提供につなげています。

専門的な検査を行っています

脳の専門病院なので、様々な検査が毎日行われています。脳や脊髄、末梢神経、筋肉の検査はもとより、平衡機能の専門的な検査も行います。こうした検査により、脳卒中などの脳疾患や脊髄疾患を正確に評価しますので、最も適切な治療を直ちに選択することが可能になります。また、一般病院ではなかなかわからないめまいやふらつきの病態も特定できますので、根拠に基づいた科学的なめまいやふらつきの治療も可能になります。
受けていただく検査は時に馴染みがないと感じられるかもしれませんが、どれも体の状態を詳細に調べるために必要なことばかりです。ご不明な点があればいつでも説明しますが、何はともあれ、検査のことは私たち検査部の専門集団にお任せください。

測定機器。パソコン、モニターで構成されています

特徴ある検査を行っています

経頭蓋磁気刺激を行っています

検査部では磁気刺激による神経疾患の診断を行い、治療へも介入しています。経頭蓋磁気刺激法(けいずがいじきしげきほう)は、コイル中に電流を流すことで磁場を作り、磁場によって生み出される弱い電流(過電流)を用いて、痛みを伴わずに脳のニューロンを刺激する方法です。この方法を用いれば、外側から脳を刺激することが可能になりますので、脳の内部を直接検査することができます。また、反復して脳を刺激すれば、脳の可塑性(かそせい)を誘導することもできます。可塑性の誘導、つまり脳が本来潜在能力として持っていた損傷からの回復力を呼び覚ますことができれば、脳卒中などの脳疾患からの回復促進に応用できるのです。
具体的な方法は、頭皮上にコイルをあてた状態でコイルに電流を流します。すると、電流の流れる向きと反対に過電流が生じ、脳が刺激されるのです。脳のいろいろな部位を刺激できるように、円形コイルだけではなく、8の字コイル、ダブルコーンコイルなどの形の違うコイルも用います。治療効果を狙うときは、単発ではなく、反復の刺激を用います。刺激場所により多少の違いはありますが、反復磁気刺激は原則として入院の上、数日間継続して行います。
新たに判明した病態に基づき、新しい検査法や治療法も積極的に取り入れていますので、検査部が切り開く今後の新しい脳科学にも、是非ご期待ください。

コイルは円形、8の字形などいろいろな形をしています

眼球運動検査を行っています

眼球運動を調べると、脳の機能をかなり詳しく知ることができます。私たちは眼球運動を調べることで、CTやMRIではわからないところまで脳の機能を評価しています。さらに、どこででも素早く眼球運動の検査ができるように、検査装置の新たな工夫もしています。めまいや平衡障害も眼球運動の検査で評価することが可能です。正に、「目は口ほどにものを言う」といったところでしょうか。

カメラで目の動きを撮影しています

耳石器機能検査を行っています

やや専門的になりますが、当院では耳石器の検査も行っています。実は平衡機能には2種類あります。1つは回転加速度で、三半規管で感じます。この三半規管の検査は、比較的簡単にできます。ところが、もう1つの平衡機能である直線加速度を感知する耳石器の検査は、一般の病院ではあまり行われていません。当院では、この耳石器の機能も、前庭誘発筋電位検査などを用いて評価しています。三半規管の検査に加えて、当院では耳石器の機能まで調べられますので、めまい平衡障害に関する検査は整っています。

監修 城倉健 臨床検査部長
横浜市立脳卒中・神経脊椎センター

業務内容・検査内容

なお、紹介している検査は一部ですので、随時更新の予定です。

業務内容・検査内容
種目業務内容
検体検査

検体検査
血液検査、輸血検査、病理検査、細菌検査、一般検査など
脳卒中は緊急を要する疾患です。そして種々の基礎疾患、血液凝固能などが関連する疾患であり、その評価を元に治療戦略が立てられていきます。当検査部検体検査部門では、これらの評価を迅速かつ正確に評価し、診療科に提出しています。また、罹患患者さんは高齢者が多いため、高齢者ならではの疾患や感染症などの適切な評価も行っております。

生理検査

超音波検査
経頭蓋超音波、頸動脈超音波、経胸壁心臓超音波、経食道心臓超音波、腹部超音波、下肢静脈超音波、末梢動脈超音波など
心機能検査
安静時心電図、運動負荷心電図、24時間心電図、24時間血圧計
脳波・筋電図検査
脳波、誘発脳波、筋電図
電気眼振図検査
電気眼振図検査、温度刺激検査、回転刺激検査・頭振り眼振検査、追跡眼球運動検査、衝撃性眼球運動検査、視運動性眼球運動検査、視運動性後眼振検査
その他の検査
サーモグラフィー、肺機能、眼底カメラ、血圧脈波検査、自律神経機能検査(CVRR)、Full PSG検査、簡易PSG検査、ヘッドアップチルト検査、重心動揺、術中モニタリング検査
脳卒中は脳内だけの問題で患う病ではありません。脳内血管、脳に至るまでの血管、心機能、その他の動静脈血管なども病因となります。
特に、虚血性脳血管障害(脳梗塞)の患者さんに関しては、脳内血管はもちろんのこと、脳に至るまでの血管(頸動脈・大動脈)、心臓、下肢静脈なども病因となります。当検査部の生理検査部門では、まさに「足の先から頭の先まで」を、低侵襲・無侵襲な検査法によって、病因検索・治療効果判定の一助となるよう努めています。

このページへのお問合せ

横浜市立脳卒中・神経脊椎センター

電話:045-753-2500(代表)

電話:045-753-2500(代表)

ファクス:045-753-2894

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ページID:910-674-331

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