横浜市場大学
第6回 11月20日(金)午前9時~12時
テーマ:テーマ:冬の食材を知る
横浜中央卸売市場本場
みかんを知ろう
講師:金港青果株式会社 果実部門次長 田村 道(とおる)さん
めざせ100万トン
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JAなど全国22の生産者・出荷団体のみかんを扱う金港青果株式会社。果実部門の中堅として活躍する田村道さんは、いささか緊張気味。「11月下旬から、みかんとりんごの入荷、せりが最盛期を迎えます」。こう前置きしてから、横浜市中央卸売市場本場青果部門に運ばれてくるみかんを説明していきます。 |
| 日本一早いみかんは沖縄産。露地栽培の実が8月下旬から出荷されます。 9月になると宮崎産が出回ります。そして10月には熊本、佐賀、愛媛、香川、和歌山、三重、愛知、神奈川の産地からみかんが届きます。 |
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「全国で300~400万トン/年の生産量があったみかんは、いま、年間100万トン平均で推移しています。みなさんの胃袋の受け入れる量=消費量に適した数字になっています」。ここ数年は、生産者も市場関係者も“めざせ100万トン”を合言葉に丹精こめて栽培し、良質のみかんを流通することに工夫と努力を重ねていると田村さんは言います。 | |
1年ごとに変化する収穫量
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収穫が見込めるまでに育ったみかんの木は平均して2,000個前後の実をつけます。「手入れをしないで放っておくと実は小さいままで獲りいれの時期を迎えてしまいます」。そのため生産者は“摘果”と呼ばれる実の選別・切落し作業をします。2,000個から500個程度にまで実を調整し、秋の実りにつなげるのです。もったいないようですが、これはみかんの木にとっても大切なことです。 「みかんは1年おきに収穫量が変動します。2008年は約80万トン、09年は100万トンと予想されます。多く収穫される年はみかんの木も疲労します。疲れをとり、ストレスから回復させることで安定した収穫量につなげるためです」。収穫量が少ない年は大きめの実(L規格)が目立ち、多い年の実はM、Sサイズが目立つそうです。 |
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| 毎年1月から始まるみかん栽培。各地の生産者を訪問して商品価値の高いみかん作りのアドバイスも行っている田村さんは、生産者の苦労を目の当たりにしている一人でもあります。摘果作業や収穫のピーク時には多くの人手が欠かせません。家族単位での栽培形態が大半のみかん農家では大きな出費になります。「それでもおいしいみかんを作り、味わってもらいたいという気持ちでいるんです」。 | ![]() |
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みかん栽培の北限は、実は神奈川県。ですが「いろいろな要因が重なって栽培可能な範囲は変わってきています。気候的な適地はいま、新潟と指摘する関係者がいます。つまり、新潟でもみかんを栽培できる気候風土になってきたということです」。 | |
おいしいみかんの見分け方
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田村さんが用意したみかんは佐賀、愛媛、和歌山産。見た目には変わらないみかんが受講生に配られます。 みかんの平均的な糖度は10。十分に甘く感じるのですが「ほかの果実の糖度が12、13と高いため、みかんの甘さを感じることが最近の食生活ではないのでは」と語りかけます。梨は13前後、ぶどうは15前後。数字だけ見るとみかんは分が悪いのですが「我々プロから見たおいしいみかんは、甘さ・すっぱさのバランスのいいものをいいます」。 |
おいしく味わうためには、購入後、なるべく早く食べること。田村さんは購入後、一週間が目安と言います。日が経つと「粒が抜ける」といって糖度が落ちるそうです。
手で触ってみて皮と実の間に隙間があるように感じるものは鮮度が落ちている。
みかんは上のほうが甘い。「みかんを横半分に切って上下を食べ比べてみるとわかると思います」。
実の上のほうに菊のつぼみのような皺のあるみかんは「甘いはずです」。
みかんと洋ナシのデモンストレーション
講師:学校法人誠心学園 横浜国際フード製菓専門学校 西洋料理 益田秀明教授
横浜市場大学の調理実習といえばこの人、横浜国際フード製菓専門学校、栄養料理教授の益田秀明さんです。終始、受講生に語りかけながらレシピのポイント、家庭ですぐにできる下ごしらえや調理のコツ、食材の鮮度の見分け方などをユーモアを交えて伝えます。
最終回のデモンストレーションに益田先生が用意したのは
クリームチーズとみかんのタルト
ラ・フランスのカラメルロールケーキ のふたつです。
クリームチーズとみかんのタルト
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みかんはそのままで食べる果実。火を通すことはめったにない食材ゆえに「みかんの下ごしらえをどうするか、ちょっと考えました」と益田先生。 みかんの皮をむき、一房ずつに分けてから茹でて、筋を取り除いてバニラ風味のシロップで煮立たせ、冷ましておくのがポイントなんだそうです。 手際よくタルト生地を作り、チーズソースに使うグランマニエ酒を受講生に回し、調理師として修業していた頃のエピソードなども楽しそうに話す益田先生。どんな味のタルトが供されるのだろう…受講生の関心はいやがうえにも高まります。 |
ラ・フランスのカラメルロールケーキ
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この洋菓子ではふたつのクリームが味を左右します。 カスタードクリームは卵黄とグラニュー糖の混ぜ具合が第一のポイント。白くなるまで混ぜ合せたあとにカスタードパウダーを加えます。バニラビーンズ、牛乳を加えて温め… 家庭でもケーキを作ることがある受講生にとっては、プロの技を勉強するまたとない機会。熱心にメモを取る姿が目立ちます。 |
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焦げちゃうのよね。味が違っちゃうのよね。 |
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受講生から思わず声が出たのが、カラメルクリームの作り方。火加減、鍋の扱い方、材料の配分などなど、これもまた「なるほど」と思わせる実技が参考になりました。 |
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ケーキ生地にカスタードクリームと合わせた洋なしなどの詰め物を均等にぬります。 生地を伸ばす棒をうまく使ってロールケーキの形にしていく過程を、受講生は息をつめて見つめます。 器に盛り、カラメルクリームを絞りだして飾りつけます。…おなかが鳴った受講生もいたかもしれません。 |
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きれいに盛り付けられたデザート2種と、市場大学事務局スタッフが用意したさつまいもと、 糠漬けさんまの切り身を味わう受講生のみなさん。最終回の講義はきっと満足のいく内容だったことでしょう。 |
[ 講師紹介 ]
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田村 道(とおる)さん 金港青果株式会社 果実部門次長 |
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益田秀明さん 新井由美子さん 学校法人誠心学園 国際フード製菓専門学校 |
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