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女性の活躍推進は、男性の意識改革、働き方改革でもある。 株式会社ワーク・イノベーション 代表取締役 菊地昭博

企業主導型保育事業の開園及び運営支援やテレワーク制度の導入支援、女性活躍推進・ワークライフバランス人事制度の構築など、企業の働き方改革の幅広い支援を行っているワーク・イノベーション様。厚労省・経産省・東京都・神奈川県・横浜市などが主催するセミナーの登壇や企業へのコンサルティングも行っています。2017年1月現在、14名の社員はすべて女性。今回は女性活躍推進のスペシャリストであり、5人の父親でもある菊地昭博さんに、女性の採用や働き方、さらに男性の意識改革など、ご自身の経験を交えてお話しいただきました。

01
女性採用について考え始めたきっかけは何だったのですか?専業主婦だった妻が社会保険労務士の資格を取得し、仕事が忙しくなってきたことで働き方や子育てについて考え始めたのが最初です。まだ女性活躍という言葉も聞かない時代でした。その後、妻が4人目を妊娠した時、改めて働き方について考えるようになり、勤めていた会社を退職。女性が活躍できる社会を創るために、社労士の妻とともに会社を設立。保育園事業をスタートしました。「子どもの預け先がなくて仕事に復帰できない」「働いてないから預け先が見つからない」という問題に対して、まずは仕事を探せるように面接日だけでも預けられる場所をつくろうと思ったのです。ただ、根本的に解決するには、保育場所を増やすだけでは足りない。企業の考え方から変えようと、事業内容を徐々に拡大していきました。私たちは単に休みを増やしたり、働く時間を短くするのではなく、「ちゃんと仕事をしましょう。子育てもしましょう」という考えのもと、育児をしながら仕事も全力投球したい人を支えていきたいのです。
02
女性サポートを推進する上での課題やアプローチ方法はありますか?「女性活躍推進」というと聞こえはいいですが、女性に家庭や地域だけなく、会社でも活躍してくれという話ですから、都合のいい話です。保育園やワークライフバランス問題は決して女性だけの問題ではありません。男性が関わっていかないとまったく解決できません。ほとんどの男性が家では食器を下げたり、お風呂掃除したりして家事を手伝っている気になっていませんか。土日は子どもと散歩して先に飽きて帰る。運動会ではカメラを持っているだけ。それで「パパです」ではまったくダメです。まずは男性の意識改革から進めること。どんなに企業が制度改革を進めても、男性の意識が変わらない限り、女性の活躍はありえません。弊社では1年間、都営浅草線の1編成(8両)の優先席全てを1年間ジャックして「パパの会社に保育園ができた」と広告を出しました。企業内保育園も別にママが連れていくと決まっているわけでありません。男性社員しかいない企業でも企業内保育園をつくり、男性社員が子連れ通勤して預ければいい。男性にできないことは出産だけ。あとは何でもできます。ミルクもありますから。この話をすると、皆さんハッとされますが、「女性活躍推進」とは、「男性の働き方」を変えることでもあるのです。
03
女性が活躍できる職場環境を整えたことで経営への効果はありますか?あります。私たちの保育園ではスタッフ全員が子育てしながら働いているため、まずスタッフが急に休むことを前提として毎朝休みを確認することから始まります。そう考えていれば、何かあっても引き継ぎに手間取ることもありません。また今の時代、書類作りであれば自宅でもできるので、在宅勤務も認めています。休みの日は電話連絡も原則禁止です。その結果、お互いに助け合いの精神も生まれ、人手不足を感じることは全くありません。保育業界は働きづらい業界と言われることが多いですが、当社のスタッフに関して言えば、楽しく働いています。実際に、弊社に企業主導型保育事業のコンサルティングを検討していた社長さまがスタッフの笑顔を見て、契約してくださったこともあります。さらに、今後は男女問わずまだ子育てを経験していない人や親の介護をしている人など、多種多様な人たちに入社してほしいですね。そうすることで、様々な制約のある人たちに合わせた新しい働き方を考えることができますし、その仕組みややり方そのものが弊社のコンサルティングサービスにもつながっていきます。難しい課題を抱えている人が入社するほど、私たちの会社にとってはチャンスなのです。
04
今後の「女性の活躍支援」についてお聞かせください。企業に対して言えば、考え方を変えることが重要です。昔ながらの価値観や働き方ではもう時代遅れになります。「ママの職場復帰」という言葉がありますが、そんな言葉はなくなっていくと考えたほうがいいです。今後の日本の労働市場を考えると、女性社員は妊娠・出産では辞めません。共働きがあたり前であり、男性社員も育児をしていく。また、これは子育てだけの問題ではなく、介護しながら働く社員の問題解決にもつながります。今は、誰もが何かしらの制約を抱えながら働く時代です。土日に電話しても文句を言わず、残業代も請求せず遅くまで働いてくれる社員はもういないと考えましょう。考え方を変えないと企業は人材不足になってしまいます。本当に回らなくなってからでは遅いので、女性活躍支援の本質を捉え、勇気を持って変革してほしいです。また、私自身も妻が資格を取得して活躍する姿を見ることで変われました。何度も言うようですが、男性が変わらないと女性の活躍支援は始まらないと考えていただきたいです。
Career小町 in ワーク・イノベーション 藤原奈央子さん(2013年入社)大学を卒業した後は幼稚園で8年間働いていました。第一子の妊娠をきっかけに体力的に続けられる自信がなくなり、家庭に入ることに。ただ、いざ子どもが生まれると今度は社会とのつながりが欲しくなったのです。でも、子どもとも一緒にいたい。「どうしよう…」と迷っている頃に、当社のことを知りました。当社なら子連れ出勤もできるし、育休中は月80時間まで働いて少しずつ勤務時間を増やすといった働き方も可能でした。それに、働いているスタッフ全員が子どもがいるので話も合うし、お互いに助け合う意識が高いことも働きやすさにつながっています。今後はもう少し子どもが手を離れたら、保育士としてスキルアップしていきたいですね。また、子育てをしながら、復職をしたいけどためらっている皆さんへ。私自身も日々モヤモヤしていましたが、とにかく一つ行動をしてみると意外と道が開けていくものです。
ワーク・イノベーション
横浜市都筑区仲町台1-2-20 6F
http://work-i.co.jp/
業種:企業主導型保育事業の開園及び運営支援事業/ダイバーシティ人事制度コンサルティング(テレワーク制度導入及び運用支援/女性活躍推進/ワーク・ライフ・バランス人事制度の構築運用支援)/保育園の運営
従業員数:14名
女性支援制度:子の看護休暇取得日数無制制限/有給休暇取得率100%/育休対象者取得率100%・復帰率100%
  • 01 株式会社協進印刷 代表取締役 江森 克治さん
  • 02 サンタクシー株式会社 代表取締役 馬場 正治さん
  • 03 日之出産業株式会社 取締役 藤田 香さん
  • 04 株式会社ワーク・イノベーション 代表取締役 菊地 昭博さん
  • 05 明日の株式会社 代表取締役 村尾 周三江さん
  • 06 株式会社ダッドウェイ 代表取締役 白鳥 公彦さん
  • 07 向洋電機土木株式会社 代表取締役社長 倉澤 俊郎さん
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