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横浜マイスター名鑑
横浜マイスター名鑑


平成10年度選定 第3期
釜師/青葉区
中田 敞 (なかた たかし) 雅号 呂尚目平
釜の製作は、日本古来の貴重な技能ですが、現在、釜師は県下で数人しかいません。無形文化財の指定を受けた根来実三氏に師事し、厳しい修行の中で、造形・釜肌を深く追求した独特な雅趣を醸しだした作品を作り出しています。
青葉区寺家町499
電話:045-962-2124
【鋳物の歴史】
金属を溶かして型に流し込み、冷やして固めた鋳物(いもの)づくりは、世界四大文明発祥のころからある技術です。日本では、仏教が伝来し、青銅の梵鐘(ぼんしょう)や仏像がつくられるようになって各地に広がるようになりました。
鎌倉時代に武家社会の間で始まった喫茶の風習が、室町時代には町衆の間にも広まり、わび茶の流行とともに鋳鉄(ちゅうてつ)製の喫茶専用の茶湯釜が福岡県の芦屋や栃木県の天明で作られるようになりました。安土桃山時代になると、生産の中心地は京都の三条に移りました。
【中田さんの釜作りの工程】
- 作ろうとする釜をデザインする
- 紙型を作る(釜の断面の半分)
- 木型を作り外枠の中心に立てる
- 木型を回転させながら外鋳型(いがた)(主(おも)型)の甲型と尻型部分に鋳物砂をつめ、型を整える(外側が荒目鋳砂、内側が細目鋳砂)
- 環付(かんつき)、模様、霰(あられ)、文字、肌打(はだうち)等を施す
- 上下の鋳型を1,100度で焼成する
- 釜の空洞部となる中子(なかご)の甲型と尻型に水砂を詰める
- 中子を乾燥後、上下一つにまとめ、釜の厚みを削り出す
- 補強のために主型を燻し、中子に黒みを塗って砂離れを良くする
- 完全乾燥した主型に中子を収める(両者の隙間が釜の厚さ。2〜3mm)
- 古いものを混ぜた砂鉄の地金を吹いて1,400度になるまで溶かした「湯」を鋳口に流し込む (1)鋳込み
- 鋳型から取り出し(2) 砂を取る
- バリを取り除く(釜は、鋳肌を生かすために加工しない)
- 錆止めのため釜をさらに焼く (3)焼き抜き
- 漆で着色して仕上げ
【釜の取り扱い】
- 酸性の水を使用しない(水道水は、汲み置きを使う)
- 水分、塩分を残さない
- 熱が冷めないうちに空にする
- すばやく乾かし、天日にさらす
- 乾燥するよう高所に収納する
- 手・布・紙の油分は、しみの原因となる




