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横浜マイスター名鑑

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装う

平成9年度選定 第2期
製靴職/神奈川区

佐藤 正利 (さとう まさとし) ※平成22年6月逝去

 靴を手仕事で一貫して製作していた数少ない靴職人でした。日常生活で欠かせない大切な靴だからこそ、技術の研鑽に励み、「技能が素晴らしければ靴職人は廃れることはない」という信念で、丁寧な靴づくりを心掛けておられました。

【靴づくりのはじめ】

 1859年(安政6年)、横浜が開港し、国内・外からさまざまな技術・文化・人が集まるようになり、西洋式の生活の流入とともに、外国人から靴づくりの技術を学んだ日本人の職人が現れました。

 1865年(慶応元年)、レマルシャン(オランダ人)が横浜で靴工場を開設
 1870年(明治3年)、東京築地に西村勝三が靴工場を開設

【すべてハンドメイドだった佐藤さんの靴】

 佐藤さんが修業した会社では、靴作りの作業は、靴の甲にあたる部分を作る人(製甲師)と、靴底を作って甲革を取り付ける人(底付け師)の分業でした。20歳で東京都知事賞、22歳で通産大臣賞を受賞。吉田茂元首相や石原裕次郎からの注文を受けるほどの腕のある底付け師となりました。24歳で独立後は、すべてを一人でこなし、婦人靴も作っていました。1足を作るのに「底付け」だけで12時間、全工程で二日間かかり、履き良い靴を作るための材料を求めて都内まで出向くなど研究を重ねておられました。また、世界に二つとない自分の作った靴は、見ればすぐ分かるとおっしゃっていました。

【靴づくりの工程】

計測 (1) 木型作り (2) デザイン 革の裁断 表革と裏革の縫い合わせ 底付け 仕上げ
底付けの詳細
釣り込み スクイ縫い 切り回し (3) ダシ縫い コバ決め かかと削り (4) 化粧釘 (5)
「釣り込み」 製甲(足の甲の部分)に月型(かかとの芯)と先芯(つま先の芯)を入れ、木型にかぶせ、ワニで引っ張りながら中底に釘で止めていく
「ワニ」 ペンチの一種(ワニの形に似ている)
「スクイ縫い」 チャンと蝋をひいて五本に縒(よ)りをかけ両端に毛ばりをつけたスクイ糸で縫っていく
「スクイ針」 オシブチと中底とを縫いつけるときに使う針
「チャン」 マツヤニを食用油で溶かしたもの
「オシブチ」 中底と本底を縫い付ける縫い代部分
「ダシ縫い」 本底とオシブチをダシ錐で穴を開けながら縫っていく
「ハチマキ」 本底につける一段目のかかと材のこと
計測
(1) 計測
木型
(2) 木型
切り回し
(3) 切り回し
かかと削り
(4) かかと削り
化粧釘
(5) 化粧釘
底付けの材料
底付けの材料
毛ばり(イノシシのたてがみ)
毛ばり(イノシシのたてがみ)
技能教室の様子
技能教室の様子

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経済局雇用労働課(技能職振興等担当) - 2007年3月27日作成 - 2010年9月21日更新 -
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