記者発表
横浜市景況・経営動向緊急調査(平成23年4月実施)
|
記者発表資料 |
-東日本大震災の発生に伴う市内企業への影響について-
【当調査について】
【調査結果のまとめ】
東日本大震災の市内企業への影響については、「受注・販売・売上の減少」と回答した企業が50.8%と半数以上にのぼり、以下、「部品・原材料・商品等の調達困難」(36.7%)、「生産量の減少や稼働率の低下」(24.7%)となっています。
企業が今後必要と考えていることでは、「新規の販売先や受注先の確保」(36.7%)や「部品・原材料・商品等の調達先の変更」(34.6%)、「電力不足への対応」(31.5%)の回答が多くなっています。
【自社業況判断、資金繰り、雇用人員について】
1 自社業況判断 (自社業況BSI値:良い%-悪い%)
-
平成23年4月の自社業況BSIは▲48.5と、前回調査(平成23年1-3月期、震災前に実施)の▲24.5から24.0ポイント低下しました。業種別では、製造業・非製造業いずれも低下したほか、規模別でも、全ての規模で低下しました。先行きについては、平成23年6月末では▲59.9と、さらに低下する見通しとなっていますが、平成23年9月末では▲47.7と上昇に転じる見通しです。
-
平成23年4月の自社業況を「悪い」と回答した企業は54.0%となりました。その中で、自社業況が悪いと判断した理由として、80.8%の企業が「震災の影響」と回答しています。
※ BSI(Business Survey Index):企業が感じる景気の強弱感を算式により求めた値です。例えば、自社業況BSIは、自社業況が「良い」と回答した割合から「悪い」と回答した割合を減じた値です。
自社業況BSI値(業種別・規模別)の推移
|
|
H 22.10-12月期 | H 23.1-3月期 | H 23.4月 | H 23.6月末 (見通し) | H 23.9月末 (見通し) |
|
|---|---|---|---|---|---|---|
| 全産業 |
▲32.5 |
▲24.5 |
▲48.5 |
▲59.9 |
▲47.7 |
|
| 業種 | 製造業 |
▲28.1 |
▲20.6 |
▲40.8 |
▲55.6 |
▲39.9 |
| 非製造業 |
▲36.1 |
▲27.7 |
▲54.7 |
▲63.2 |
▲53.7 |
|
| 規模 | 大企業 |
▲15.2 |
▲13.4 |
▲58.0 |
▲60.4 |
▲31.9 |
| 中堅企業 |
▲34.1 |
▲28.6 |
▲51.1 |
▲65.1 |
▲55.8 |
|
| 中小企業 |
▲33.9 |
▲25.4 |
▲47.4 |
▲59.8 |
▲48.6 |
|
| 市外本社企業 |
▲40.0 |
▲21.6 |
▲42.8 |
▲48.8 |
▲41.4 |
|
自社業況BSI値(全産業)の推移
平成23年4月の自社業況の回答割合
|
|
良い | 普通 | 悪い | |
|---|---|---|---|---|
| 全産業 |
5.5% |
40.5% |
54.0% |
|
| 業種 | 製造業 |
8.1% |
43.0% |
48.9% |
| 非製造業 |
3.4% |
38.5% |
58.1% |
|
| 規模 | 大企業 |
0.0% |
42.0% |
58.0% |
| 中堅企業 |
7.0% |
34.9% |
58.1% |
|
| 中小企業 |
5.9% |
40.8% |
53.3% |
|
| 市外本社企業 |
4.8% |
47.6% |
47.6% |
|
自社業況が「悪い」と判断した理由で震災の影響と回答した企業の割合
|
| 平成23年4月 | |
|---|---|---|
| 全産業 |
80.8% |
|
| 業種 | 製造業 |
79.1% |
| 非製造業 |
82.0% |
|
| 規模 | 大企業 |
96.6% |
| 中堅企業 |
84.0% |
|
| 中小企業 |
77.7% |
|
| 市外本社企業 |
80.0% |
|
2 資金繰り
- 平成23年4月の資金繰りBSIは▲26.1と、前回調査(平成23年1-3月期、震災前に実施)の▲8.9から17.2ポイント低下し、資金繰りが悪化しました。先行きについては、平成23年6月末で▲27.6と、さらに低下する見通しです。
資金繰りBSI(業種別・規模別)の推移
|
|
H 22.10-12月期 | H 23.1-3月期 | H 23.4月 | H 23.6月末 (見通し) |
|
|---|---|---|---|---|---|
| 全産業 |
▲13.1 |
▲8.9 |
▲26.1 |
▲27.6 |
|
| 業種 | 製造業 |
▲15.3 |
▲10.3 |
▲24.1 |
▲27.6 |
| 非製造業 |
▲11.2 |
▲7.7 |
▲27.8 |
▲27.5 |
|
| 規模 | 大企業 |
▲0.0 |
8.7 |
▲20.4 |
▲12.2 |
| 中堅企業 |
▲9.1 |
▲14.1 |
▲31.1 |
▲27.6 |
|
| 中小企業 |
▲17.0 |
▲11.6 |
▲27.9 |
▲32.2 |
|
| 市外本社企業 |
▲6.9 |
3.2 |
▲5.4 |
▲2.7 |
|
3 雇用人員(雇用人員BSI: 過大%-不足%)
- 平成23年4月の雇用人員BSIは14.4と、前回調査(平成23年1-3月期、震災前に実施)の▲2.6から17.0ポイント上昇し、企業の雇用過剰感が強まっています。先行きについては、平成23年6月末で14.1と、わずかながら低下する見通しです。
雇用人員BSI(業種別・規模別)の推移
|
|
H 22.10-12月期 | H 23.1-3月期 | H 23.4月 | H 23.6月末 (見通し) |
|
|---|---|---|---|---|---|
| 全産業 |
6.2 |
▲2.6 |
14.4 |
14.1 |
|
| 業種 | 製造業 |
7.7 |
1.9 |
18.0 |
17.7 |
| 非製造業 |
5.0 |
▲6.2 |
11.5 |
11.2 |
|
| 規模 | 大企業 |
11.2 |
8.7 |
20.0 |
18.0 |
| 中堅企業 |
3.3 |
1.2 |
20.7 |
17.3 |
|
| 中小企業 |
6.5 |
▲5.0 |
13.6 |
14.3 |
|
| 市外本社企業 |
5.6 |
▲5.6 |
0.0 |
0.0 |
|
【震災による事業活動への影響について】
4 今回の震災による直接的な被害状況について
-
今回の震災による市内企業の直接的な被害状況をみると、被害があった(「大きな被害があった」及び「ある程度の被害があった」)と回答した企業は24.7%(「大きな被害があった」(3.7%)、「ある程度の被害があった」(21.0%))であるのに対し、「影響はほとんどなかった」は68.1%となっています。
-
規模別にみると、被害があったと回答した企業は、大企業で54.0%(「大きな被害があった」(16.0%)、「ある程度の被害があった」(38.0%))と半数以上が被害を受けています。一方、中堅企業や中小企業は半数以下にとどまっており、企業規模により直接的な被害の発生状況に差がみられます。
今回の震災による直接的な被害状況(規模別)
5 3月中および現時点での市内での事業活動に影響があった項目について
-
今回の震災に伴って、市内での事業活動に影響があった(「大きく影響」および「多少の影響」の合計、以下同様)と回答した企業の割合をみると、3月中では「物流網混乱に伴う影響」が69.0%と最も多く、以下、「計画停電等による電力供給制限」(62.9%)、「取引先企業の被災による部品・原材料・商品等の調達困難」(61.8%)など全部で6項目について、半数以上の企業が影響があったと回答しています。
-
一方、現時点(4月中)では、「取引先企業の被災による部品・原材料・商品等の調達困難」が60.5%と最も多く、以下、「取引先企業の被災による売上・販売の減少」(57.5%)、「消費マインドの低下や自粛ムードの拡大」(55.6%)など全部で5項目について、半数以上の企業が影響があったと回答しています。
-
今回の震災に伴って、市内での事業活動への影響について3月中と現時点を比較すると、ほとんどの項目で3月中よりも現時点の方が影響がある(「大きく影響」及び「多少の影響」)と回答した企業の割合が低くなっています。そうした中、「原発事故に伴う風評被害」は3月中よりも現時点の方が高くなっています。
市内での事業活動に影響があった項目:全業種、全規模
6 今回の震災に伴う市内の事業活動への影響
-
今回の震災に伴う市内の事業活動への影響をみると、「受注・販売・売上の減少」が50.8%と最も多く、以下、「部品・原材料・商品等の調達困難」(36.7%)、「生産量の減少や稼働率の低下」(24.7%)、「顧客の減少」(18.9%)の順となっています。なお、「特に影響はない」は21.3%となっています。
-
業種別にみると、製造業、非製造業いずれも「受注・販売・売上の減少」、「部品・原材料・商品等の調達困難」の回答が多くなっています。なお、「生産量の減少や稼働率の低下」については、製造業が34.3%に対して非製造業が17.0%と製造業の回答が多く、「顧客の減少」については、製造業が6.3%に対して非製造業が29.0%と非製造業の回答が多くなっています。
今回の震災による市内の事業活動への影響:業種別(複数回答)
7 市内の事業活動への影響に対して今後必要なこと
-
市内の事業活動への影響に対して今後必要なことをみると、「新規の販売先や受注先の確保」が36.7%と最も多く、以下、「部品・原材料・商品等の調達先の変更」(34.6%)、「電力不足への対応」(31.5%)、「資金の確保や借入の増加」(21.4%)の順となっています。なお、「対応を行いたいが、対応策が不明」は3.6%にとどまっており、多くの企業は何らかの対策の必要性を感じていることがうかがえます。
-
規模別にみると、いずれの規模でも「新規の販売先や受注先の確保」、「部品・原材料・商品等の調達先の変更」、「電力不足への対応」の回答が多くなっています。
市内の事業活動への影響に対して今後必要なこと:規模別(複数回答)
調査対象企業 936社 回答企業数 539社 回答率57.6%
<調査実施機関>
横浜市経済局