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はまふぅど人登場! はまふぅどナビ38号

食を通じて地域の魅力を伝えたい

株式会社さくら工房代表 櫻井友子さん

株式会社さくら工房 代表 櫻井友子さん

「母親の目線で家族に食べさせたいもの」をコンセプトに、商品のセレクト、開発、情報発信などを行うさくら工房。
その取組の中から、地元の農産物を使った「青葉区発横浜おみやげプロジェクト」について、代表の櫻井友子さんに聞きました。

さまざまな業種の人が結集し お土産で伝える地域の魅力

 
 横浜の農産物に注目し始めたきっかけは、さくら工房の事務所を青葉区市が尾に移転した3年前に遡ります。櫻井さんは、田園都市線沿線に住む母親たちに向けた地域密着の事業展開を模索していました。そんな時、NPO法人が運営する起業支援センター“まちなかbizあおば”の設立を知ります。「“ビジネスに関わる人たちに「つながり」の機会を提供することで地域の課題をビジネスで解決する”というセンターのコンセプトにとても共感し、初代メンバーとして参加しました」。
 様々な業種のメンバーと議論を進めるうちに、課題が見えてきました。例えば、青葉区周辺はベッドタウンであり昼間は都心へ多くの人たちが流れていること、畑や水田が多く新鮮な農産物があるのにあまり知られていないことなど。「この地域では少量多品目で作っている農家さんが多く、直売所ではすぐに売り切れてしまいます。昼間都心で働くお母さんたちが帰ってくる頃にはもう手に入らない。新鮮でおいしい地元の野菜を子どもたちに食べさせたいと思うお母さんたちに届かないのです」。さらに、“横浜名物”とされるお土産は海に近いエリアのものが多く、内陸の青葉区周辺には特徴的なものがないとの意見も出ました。
 「地元の新鮮な農産物を使って、“丘の横浜”のお土産を作り、農産物の美味しさや地元の田園の素晴らしさ伝えられたら」。そこで“青葉区発横浜おみやげプロジェクト”が始まりました。「弁護士や中古車店の方、ファイナンシャルプランナー、薬局の方など様々な業種の志のある人たちが集まりました。食品関係は私だけです」。資金集めのためにクラウドファンディングも始めました。クラウドファンディングとは、ウェブサイト上でプロジェクトに賛同した人たちから少しずつ支援金を募る方法です。櫻井さんはホームページやブログなどのSNSでプロジェクトについて発信し、説明会を繰り返し開催。「説明会に来てくれた地元の方たちは、クラウドファンディングや青葉区発のお土産というなじみのない言葉に、頭の中が“?”でいっぱいだったと思います。それでも地元愛の強い方たちが“お土産があったらいいよね”と応援してくださり、目標の80万円を集めることができました」。

試行錯誤を重ねて完成 地元産米粉のお菓子
 
 資金集めと同時に、具体的なお土産作りにも着手。青葉区は横浜市の中で水稲の作付け面積が1番多いこと、日本の食文化を伝えるために“子どもたちに米を食べてほしい”という思いがあったことから、地元の米からできた米粉でシフォンケーキを作ることにしました。
 さくら工房のシフォンケーキは添加物を一切使わず、卵白と米粉の力だけでふくらませます。また、風味を損なわないように、直火が当たるオーブンを使わない特殊な製法で作るため、普通の米粉では対応できません。様々な米の品種から、オリジナルのシフォンケーキに合うものを探し、粉砕方法や粉の細かさにもこだわりました。「何度も失敗して途方に暮れていたとき、ある農家さんから米粉の研究を行う神奈川県農業技術センターを紹介してもらい、相談に行ったんです。そこで田奈農協(当時)にある粉砕機の情報を教えてもらいました」。この機械のおかげで、独自のシフォンケーキに理想的な米粉が完成。
 そのほか、卵や野菜などの素材も、都筑区、港北区、緑区といった青葉区を含む周辺のものを活用しています。試行錯誤の末に完成したシフォンケーキはキメが細かく、フワフワの食感。「お米の香りと甘みが感じられるので、そのまま、おにぎりのように食べてほしいです」と櫻井さん。
 このほか、今回のプロジェクトのために新開発したお菓子“フラン”にも地元の米粉、卵を使っています。中身のジャムやソースは、農家の女性たちが手掛けたもの。夏にはラズベリーやクワの実、トマト、秋にはカボチャやサツマイモ、栗などが入る予定。「旬に応じてこまめに素材を変える売り方は、小さな工房だからこそできる。私たちの強みですね」。
 様々な人の情熱が詰まったシフォンケーキとフラン。これらがセットになったお土産“丘のよこはま”は、さくら工房の直売所“おかんダイニング”のほか、今後は代理店やウェブサイト、電話でも購入できるようになります。「地産地消や米粉の活用が世界的に注目されていて、時代のニーズの追い風があると感じています。地域を思う異業種の人たちとつながることで、今後どんな展開を繰り広げられるか、楽しみですね」。


生産者と消費者をつないで 地元の農業を知ってほしい


 「青葉区周辺の農家さんは無農薬や有機農法に挑戦するような意識の高い方が多い。だからこそ農家さんと一般の人たちがもっと上手に交流できたら」。プロジェクトメンバーはこれまで、多くの農園や直売所を直接訪問することで付き合いを広げてきました。「何もかもが新鮮ですね。先日はいい大人がキャーキャー言いながら玉ネギを掘らせていただいて」。櫻井さんは、ぜひ子どもたちにこうした体験をしてほしいと感じています。「地域のつなぎ手になりたい。ほんの1〜2kmの距離に生きた田畑が広がっています。多くの人に、自然と交わる体験や旬の野菜のおいしさを知ってほしいですね」。

 地域の課題を探しているうちに、櫻井さんは横浜の歴史について理解を深めていきました。「開港によって様々な食文化が流入した“横浜”にしかできないオリジナリティーを追求したいです。そうすれば、もっと横浜と農業が盛り上がるのでは。横浜はそれができる土地柄だと思います」。横浜の歴史と農業がコラボする新しい発想に期待がふくらみます。


さくら工房直売所
おかんダイニング
場所:青葉区市が尾1161-1
休業日:日曜、祝日
営業時間:10:00〜18:00
http://www.sakura-factory.jp/

横浜市環境創造局みどりアップ推進部農業振興課 - 2015年09月16日 作成 - 2015年09月16日 更新
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