〜学校給食の食材に市内産農産物を供給し利用しています〜
横浜市では、地産地消を推進する取り組みの一つとして、昨年11月に市内産のキャベツを学校給食の食材として、市内の全小学校と養護学校に供給しました。 キャベツは、横浜市の野菜生産の中で、もっとも収穫量の多い野菜で、平成17 年度では、全国市町村の第9位になっています。11月は収穫量が1年のうちでも特に多く、新鮮でおいしいキャベツが生産出荷されています。今回はこの旬のキャベツ合計約7トン(348校、約20万食分)を、農協、生産者の方々の協力によって直接届けていただきました。
また同じく昨年11月、市内産コマツナを使ったメニュー「はま菜ちゃんプル」も学校給食に登場。「はま菜ちゃんプル」は平成16年度に、児童たちが給食献立のアイデアを競う、横浜ブランド農産物「はま菜ちゃん料理コンクール」※ で入賞したレシピです。この取り組みでは、市内産のコマツナ約4トンが使われました。
児童たちが、学校給食で市内産の農産物を味わうことで、横浜の農業や農産物を身近に感じ、食育の推進につながるよう、今後も農協や生産者と協力しながら市内産農産物の学校給食への供給を推進していきます。
| ※はま菜ちゃん料理コンクールとは: 市内産農産物のPRと学校における食育の推進を 図るため、小学生を対象とした学校給食の献立を 考えるコンクールを平成15年度から開催しています。 |
[予告] はまふぅどコンシェルジュ講座今年も地産地消人材育成講座「はまふぅどコンシェルジュ講座」を6月頃から開催する予定です。「はまふぅどコンシェルジュ講座」は、横浜で地産地消を実践し、普及に努める方々のための研修会です。詳細が決まりしだい、横浜市環境創造局の「横浜で地産地消」のホームページに掲載しますので、どうぞご覧ください。 |
このコーナーでは毎回、さまざまな立場から地産地消に取り組む方にご登場いただきます
よこはま青果塾委員長 藤岡輝好さん
〜次世代を担う若者の「食」直しめざし 知識と知恵を高め合う八百屋さんたちの勉強会〜
「いまの時期は、軸の太くなったコマツナがおいしいんですよね」。表情をくずしながら、藤岡輝好さんは、ほんとうにうれしそうに話します。
藤岡さんは、戦時中に横浜市の要請により横浜市中央卸売市場内で病院への生鮮食品配給にたずさわり、戦後間もなく生鮮食品販売業を開始した藤岡食品の3代目。現在は「藤岡食品株式会社取締役副社長」ですが、名刺にはもう一つ、「よこはま青果塾委員長」という肩書きが刷り込まれています。
よこはま青果塾は、「青果物に関する知識・知恵のレベルアップ」と、「生産者と流通中間業者と消費者のつながりの強化」を目的に、昨年4月に発足しました。運営を担うスタッフは15人。その中心は、横浜市場関係者、つまり卸、仲卸、八百屋さんたちの集まりです。主な活動は、季節ごと年4回の勉強会や農産物の生産者および産地の視察など。勉強会は、会員のほか、種苗会社の社員や栄養士、調理師、教育関係者、パン屋など食品販売業にたずさわる人など一般参加者を含め、 70人以上が参加する盛況ぶり。「この頃一般の参加者がずいぶん多くなってきました。もっと八百屋さんの割合を高くしたいのですが…」と、ちょっと複雑な心境のようです。
横浜市内の繁盛店のノウハウに耳を傾ける青果塾参加者
藤岡さんに「よこはま青果塾」立ち上げを促したのは、東京の八百屋さんたちの勉強会「八百屋塾」の存在でした。横浜から東京へ、藤岡さんは3年間通い続けてきました。そこは、熱い学びの場であると同時に、活発な議論と情報交換の場でもありました。「売ればいい」という商売を超えた意識の高揚を感じ、自分がやるべきことが見えてきたのだと言います。
ホウレンソウ・コマツナの品種による味の違いを食べくらべ「青果物を扱っているのに、野菜や果物に関する知識が不足している。お客さんにきちんと正しい情報を伝えながら売ることができるよう、横浜にも八百屋たちの会を作ろう」と決意。賛同してくれる友人と準備を始め、市場の仲間に声をかけ、1年がかりで設立にこぎつけました。会員の資格は「個人」であること。組合や業種など既存の関係にとらわれずに交流できる会にしたい、できるだけ若い人に参加してもらうことを心がけました。
昨年4月から1年間に勉強会で扱った青果物は、
4 月−トマト
7 月−ナス、スイカ、トウモロコシ
11月−大根、里芋、柿、ミカン
2 月−ホウレンソウ、コマツナ、イチゴ
です。毎回カリキュラムは、繁盛店の人の話や、作型(種まきや収穫の時期など)の講義、栄養について、食べくらべ(品種別、露地・ハウス栽培別など)、食べ方(レシピ)の提案、新品種紹介など、多岐にわたります。講義は種苗会社や農家、栄養士などの専門家に依頼。食べ方提案では、プロの調理人の協力も得た本格的な内容です。
藤岡さんのこだわりの一つは、勉強会で使用する野菜は可能な限り「横浜産」のものにすること。「商売ではいろんな制約があって使えないことが多いが、本来は地元の露地栽培ものが一番おいしいということも認識してほしいから」と、市場内に事務所があるにもかかわらず、場合によっては直売所に買いに走ったり、農家から分けてもらったりして集めます。農家のお母さんからきいた食べ方を勉強会で紹介することもあるとか。
もう一つのこだわりは、「次世代の食生活」。だからこそ、会員には若手を誘い(実際、会員の多くは仲卸業者や八百屋の二代目)、勉強会では、できるだけ時間がかからず、手軽に料理できるレシピを紹介してもらうようにしています。たとえば2月は、イチゴを丸ごと固めたシャーベットや、京菜の即席しょう油漬けが披露されました。
その背景にあるのは、若い世代の食生活への危機感。「若者たちの、添加物いっぱいの加工品やファーストフード、コンビニづけの食事を何とかしたい。昔の食生活に戻るのが理想だが、それは無理。ならばせめて、食事に野菜を取り入れる助けになれば」と藤岡さんは考えているのです。
参加者同士話がはずむ。情報交換や交流も勉強会参加の大きな目的だ試行錯誤の連続だったものの、目標だった年4回の勉強会を実施でき、初年度はまずまずの成果。来年はぜひ産地見学を実現したいと、すでにそのプランを練り始めています。対面販売の八百屋が、次世代を担う若者たちが自分の食事を自分で評価し、自己コントロールできる大人になるための入り口になれたらと藤岡さんは願っています。
よこはま・ゆめ・ファーマー誕生10周年を記念して、1月20日に横浜市青少年交流センターにおいて、「よこはま・ゆめ・ファーマー文化祭」を開催しました。
この10年間で、65名の方がよこはま・ゆめ・ファーマーに認定され、さまざまな場面で、市民に横浜の農業や農産物の良さを伝える取り組みを行ってきました。
「文化祭」ではこの経験を活かして、女性農業者ならではの視点や感性で、「旬の地場産農産物をおいしくいただく方法」の紹介、「伝承行事と農家の暮らし」と題して1〜3月までの行事食を展示と実演で紹介しました。そして、「よこはま・ゆめ・ファーマーの仕事」を展示・映像・トークショーで紹介し、横浜の女性農業者の今の姿を伝えました。また、子どもたちにも楽しんでもらおうと、親子向けの料理教室、自然素材を活かしたクラフト教室、野菜クイズなども行ない、親子で楽しめる企画を心がけました。
この「文化祭」では、農産物の“作り手”だからこそ発信できるさまざまな情報を提供することができました。このイベントを通じて、横浜の農業、そして農家が消費者にとってより身近なものになったものと思います。
(よこはま・ゆめ・ファーマー事務局 農業振興課)
| よこはま・ゆめ・ファーマーとは: 横浜市では、女性農業者がいきいきと働き暮らせる“農”のあるまち 横浜を目指すため、農業経営や地域活動などに主体的に取り組んでいる 女性を「よこはま・ゆめ・ファーマー」として認定し、地域での グループ活動や研修など積極的に支援をしています。 |
2月17日、JA横浜の総合ショップ「メルカートみなみ」がオープン。その一角に、女性農業者の野菜直売コーナーが登場しました。
毎朝、農家が収穫したての野菜を出荷し、残ったものはその日の夕方引き取る仕組みで、毎日新鮮野菜が売り場に並びます。野菜棚の横には漬物やジャム、味噌などの加工品、卵、農産工芸品も。これらの全商品が、女性農業者の手によるもの。JA横浜初の女性農業者コーナーを設置した理由について、JA横浜の中村弘之営農課長は、「横浜の農業の主要な担い手である農業女性を支援したい、女性農業者ならではのさまざま農産加工品をもっと広めていきたいと考えていました。新店舗開設をきっかけに、それが実現したのです」とその経緯を語ります。
出荷登録している生産者(グループ含む)は現在28軒。生鮮野菜は、毎朝毎夕の出荷・引き取りが可能な近隣の農家に限定。加工食品の部には全市域から、営業許可を取得した加工施設をもつ9人が参加しています。「ふるさとの生活技術指導士の会」の仲間たちとともに加工品を出荷することにした平野フキさんは、「自ら投資して加工施設を作ったものの、販路に困っている女性農業者は多い。JAの協力で新たな販売の場ができることはたいへん力強い」と話します。オープン記念セールの17〜19 日には、店頭に張ったテントで、女性農業者たちが豚汁や赤飯を作って即売し、好評を博しました。
市営地下鉄立場駅より徒歩5分と便利な立地。横浜の女性農業者たちが手塩にかけた農産物や加工品を手軽に手に入れることができる新たなお買い物スポットとして、ぜひご利用ください。
できたての赤飯を販売する「ふるさとの生活技術指導士の会」のみなさん| メルカートみなみ 場 所:横浜市泉区中田西2-1-1 営業時間:午前8時30分〜午後7時 (10月〜2月は午後5時) 定休日:年始および3・9月末日 電 話:045-805-6641 |
■ 材料(5人分)
ホウレンソウ 200g
鶏ささみ 150g
ごま油、塩、酒、ごま 少々
ごまだれ(練りごま大さじ2、醤油大さじ2、酢小さじ1、砂糖小さじ1)
■ 作り方
(1)ホウレンソウをゆで、4cmくらいに切ってごま油、塩少々をまぶす
(2)ささみは酒をふり、電子レンジで蒸し、手でさく
(3)(1)と(2)をごまだれで和え、器に盛ってごまを振る
レシピ提供:よこはま・ゆめ・ファーマー 三澤百合子さん
横浜は、消費地が近いという利点を活かして、鮮度が重視される葉物の生産が盛んです。ホウレンソウの収穫量は4070トンで、農業産出額市町村別順位では13 位です(平成17年度農林水産省統計資料)。特に都筑区におけるホウレンソウの作付面積が多く、市内の全作付面積の約40%を占めます。
生産者は、害虫の被害を防止する「被覆栽培」などの最新技術を導入して農薬の使用をできるだけ減らす努力をしています。ホウレンソウは、ビタミンA、鉄分、葉酸などが豊富。ぜひ、新鮮な横浜産ホウレンソウをお買い求めください。