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用語解説 : 光化学オキシダント(OX)
1 光化学オキシダントとは...
 「光化学オキシダント」(OX)とは、「光化学スモッグ」の原因となる大気中の酸化性物質の総称です。
 工場や自動車などから大気中に排出された「窒素酸化物」(NOx)と「揮発性有機化合物」(VOC)は、太陽光線に含まれる紫外線を受けて「光化学反応」を起こして変質し、オゾン(O3)を主成分とし、アルデヒド(R-CHO)やパーオキシ・アセチル・ナイトレート(PAN = R-CO3NO2)などを含む酸化性物質が二次的に生成されます。一般にこれらの大気中の酸化性物質のことを総称して「オキシダント」と呼びます。
 大気汚染防止法では、このオキシダントのうちで、中性よう化カリウム溶液と反応して、よう素を遊離する物質のことをオキシダント(「全オキシダント」)と呼びます。
 さらに、この全オキシダントの中から、二酸化窒素(NO2)を除いたものを「光化学オキシダント」(OX)と呼び、光化学スモッグが発生しているかどうかの指標物質として、環境基本法に基づく環境庁告示により環境基準が設定されています。
 大気の常時監視において、単にオキシダントと言えば、環境基準が設定されている光化学オキシダントのことを指します。

大気汚染防止法施行規則 第18条では、オキシダントを次のように定義しています。
 「オキシダントの範囲は、大気中のオゾン、パーオキシアセチルナイトレートその他沃ウ化カリウムと反応して沃素を遊離させる酸化性物質とする。」
光化学オキシダントの環境基準(1時間値が 0.06ppm 以下)を定めた環境庁告示では、光化学オキシダントを次のように定義しています。
 「光化学オキシダントとは、オゾン、パーオキシアセチルナイトレートその他の光化学反応により生成される酸化性物質(中性ヨウ化カリウム溶液からヨウ素を遊離するものに限り、二酸化窒素を除く。)をいう。」

2 光化学スモッグ
 光化学オキシダントが高濃度となり、光化学スモッグが発生した場合には、目や呼吸器などの粘膜を刺激して、健康被害が発生することがあります。また、植物の葉が枯れるなどの影響がでることもあります。
 光化学オキシダントの1時間値が「光化学スモッグ注意報」の発令基準である 0.12ppm 以上となり、かつ、この状態が継続すると判断される場合には、都道府県知事は、大気汚染防止法 第23条に基づき光化学スモッグ注意報を発令し、住民に注意を呼びかけるとともに、大規模工場・事業場に対しては大気汚染物質排出量の削減を要請します(緊急時措置)。
 このため、光化学オキシダントは、代表的な大気汚染物質の一つとして、大気汚染防止法で監視の対象となっています。

3 光化学オキシダントの特徴
 光化学オキシダントには、他の大気汚染物質とは異なる次のような特徴があります。
 光化学オキシダントは、NOxやHCが、太陽の強い紫外線を浴びて変質した結果、二次的に生成されるものであるため、日差しが強くなる春から夏にかけての日中に濃度が高くなります。
 したがって、光化学スモッグは、晴れて風が弱く紫外線の強い夏の日中に発生し、紫外線の弱い冬あるいは太陽の出ていないは夜間には発生しません。
 一方、二酸化窒素(NO2)など他の大気汚染物質は、大気が「安定」(汚染物質が大気中に拡散しにくい気象条件)状態となりやすい11月〜1月の冬期に濃度が高くなります。
 さらに、風とともに汚染物質を含んだ空気が移動するので、特に大きな発生源がなく、NO2などの濃度が低い地域でも光化学オキシダントが高濃度となることがあります。

OXとNO2の月変化と時刻変化の違い
OXの月変化グラフ NO2の月変化グラフ
OXの時刻変化グラフ NO2の時刻変化グラフ

4 環境基準
 光化学スモッグが日中の大気汚染現象であることから、光化学オキシダントについては他の大気汚染物質とは異なり、測定値の集計・評価にあたっては、太陽のでている昼間(5時〜20時)の時間帯の測定値のみを対象とします。
 大気中の濃度については、環境基本法に基づく環境庁告示により、1時間値の環境基準(0.06ppm 以下)が定められています。
 なお、ある地点での測定結果が環境基準に適合したかどうかという「環境基準の評価」については、環境基準が設定されている他の5物質が、1年間に得られたすべての日平均値を対象として、(微小粒子状物質は年平均値も対象として)、98%値評価(NO2、PM2.5)や長期的評価(SO2、SPM、CO)を行って判定するのとは異なり、1年間で昼間の1時間値が1回でも環境基準値を超えたかどうかで評価します。
 したがって、1年間で 0.06ppm を超えた時間数がゼロの場合にのみ、環境基準に適合したと評価されます。

横浜市環境創造局環境保全部環境管理課監視センター - 2001年12月18日作成 - 2014年8月25日更新
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