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測定値の取扱い及び評価方法

 このページでは、大気汚染の年間測定結果などのページに記載されている「2%除外値」や「98%値」などわかりにくいと思われる用語の意味やその計算方法、光化学オキシダントなどの測定時間帯の定義、「長期的評価」や「98%値評価」などの測定結果の評価(環境基準に適合しているか否か)方法など、測定値の取り扱いに関する事項全般について述べています。
 なお、他のページにおいて、以下の用語などが青い文字(下線つき)となっている場合は、より詳細な用語解説のページが用意されています。


 大気汚染の常時監視における測定値の取扱い及び評価方法については、環境省により次のように定められています。

1 共通事項

  1.  「1時間値」とは、正時(00分)から次の正時までの1時間に測定された測定値であり、後の時刻を測定値の時刻として採用します。
     たとえば、6時の1時間値とは、5時00分から6時00分までの1時間に測定された測定値を表します。
     ただし、この時間帯とは異なる時間区分を採用している場合もあります(例 : 30分から次の30分まで)。
     また、時刻の表示は、午前・午後の混同をなくすため、1時〜24時の24時間表示を用います。

  2.  「欠測」とは、測定機の保守点検、故障その他の原因により正常な測定値が得られない(有効な測定値が存在しない)場合であり、測定結果の集計及び評価から除外されます。

  3.  「年間」とは、4月から翌年3月までの12か月間です(年度と同じ)。

  4.  「測定時間」とは、年間(月間)において、欠測した時間を除いて正常に測定された1時間値の個数です。
     即ち、年間(月間)における1時間値の「データ数」あるいは「サンプル数」のことです。
     年間の測定時間は、欠測が全くない場合は、8,760時間(24時間×365日)あるいは 8,784時間(閏年)となります。
     年間の測定時間が 6,000時間未満の場合は、サンプル数が少ないので、年間測定結果としての信頼性に欠けるため、参考値として扱い、環境基準等の評価対象としません。
     例えば、測定開始の時期が4月からではなく8月からの場合や、測定終了が翌年3月ではなく11月の場合は、測定を行っていない期間が4か月に及ぶため、測定時間が 6,000時間に達せず、参考値扱いとなります。
     ただし、この規定は、「昼間」のみを集計・評価する光化学オキシダント、及び1時間値が参考値とされている微小粒子状物質には適用されません。

  5.  「有効測定日数」とは、一日の24時間のうちで 20時間以上の1時間値が正常に測定された年間(月間)における日数です。
     したがって、5時間以上の欠測がある日は「有効測定日」とはなりません。
     有効測定日となった日については、下記7に示す「日平均値」を算出します。
     年間で欠測日が1日もない場合は、年間の有効測定日数は、365日あるいは 366日(閏年)となります。
     なお、微小粒子状物質の場合は、年間の有効測定日数が 250日未満の場合は、年間測定結果としての信頼性に欠けるため、参考値として扱い、環境基準等の評価対象としません。

  6.  「平均値」とは、ある期間(1日、1か月、1年間など)において、欠測となった策定値(1時間値又は日平均値)を除いて正常に測定された測定値を対象として、測定値の総和(合計)を、その期間におけるデータすう(測定時間又は有効測定日数)で除して(割り算)、最小単位未満を四捨五入した算術平均値です。
     大気の常時監視で用いられる平均値は、ある期間(時間)における時間平均値であり、nをその期間における測定時間又は有効測定日数とすると、平均値は次式で表されます。
        平均値 = (X1+X2+………+Xn-1+Xn)/n

     なお、下記7の「日平均値」は、すべての物質で1時間値から算出しますが、「月平均値」及び「年平均値」については、微小粒子状物質とそれ以外の物質では扱いが異なり、微小粒子状物質の場合は日平均値から算出します。

  7.  「日平均値」とは、欠測した時間を除いて、一日の1時から24時までに測定された1時間値の総和をその日の測定時間で除した値です。
     日平均値は、測定時間が20時間以上の日(有効測定日)についてのみ算出します。20時間未満の日は、欠測となります。
     欠測が1時間もない日を例にとると、測定時間は24時間なので、日平均値は次式で算出されます。 (X1は1時の1時間値)
        日平均値 = (X1+X2+………+X23+X24)/24

  8.  下記11の「2%除外値」や下記12の「98%値」などの日平均値に関する事項の集計・評価に際しては、有効測定日のみを対象とします。

  9.  「月平均値」は、微小粒子状物質とそれ以外の物質では算出方法が異なります。
    (1) 微小粒子状物質以外の物質
    欠測を除いた月間のすべての1時間値の総和を月間の測定時間で除した値です。
    したがって、1時間値の平均値です。
    (2) 微小粒子状物質
    欠測を除いた月間のすべての日平均値の総和を月間の有効測定日数で除した値です。
    したがって、日平均値の平均値です。

  10.  「年平均値」も「月平均値」と同様に、微小粒子状物質とそれ以外の物質では算出方法が異なります。
    (1) 微小粒子状物質以外の物質
    欠測を除いた年間のすべての1時間値の総和を年間の測定時間で除した値です。
    したがって、1時間値の平均値です。
    (2) 微小粒子状物質
    欠測を除いた年間のすべての日平均値の総和を年間の有効測定日数で除した値です。
    したがって、日平均値の平均値です。

  11.  「日平均値の2%除外値」とは、一年間で得られたすべての日平均値について、測定値の高い方から低い方に順に(降順)並べて、高い方から2%の範囲内にあるものを除外した後に残った日平均値の集団の中で、最高となった日平均値です。
     除外する2%分の日数は、小数点以下を四捨五入して算出します。
     例えば、有効測定日数が365日の場合は、365 × 0.02 = 7.3日 となるので、高い方から7日間を除外し、第8番目に高い日平均値が該当します。

  12.  「日平均値の年間98%値」とは、一年間で得られたすべての日平均値について、測定値の低い方から高い方に順に(昇順)並べて、低い方から98%目に相当する日平均値です。
     低い方から98%目に当たる測定日は、小数点以下を四捨五入して算出します。
     例えば、有効測定日数が365日の場合は、365 × 0.98 = 357.7日 となるので、低い方から第358番目(高い方からは第8番目)の日平均値が該当します。
     なお、2%除外値と98%値の算出方法は、測定値の高い方から数えるか(2%除外値)、低い方から数えるか(98%値)の違いはあるものの、基本的には同じなので、通常は両者の値は一致しますが、計算式が異なるため、有効測定日数によっては一致しない場合があります。

  13.  「環境基準の長期的評価による日平均値が ○○ppm を超えた日数」とは、たとえば、二酸化硫黄(SO2)の場合には、年間の日平均値のうちで、高い方から2%の範囲の日平均値を除外した後に残った日平均値の集団の中で、二酸化硫黄の日平均値の環境基準値である 0.040ppm を超えた日数です。
     ただし、日平均値が環境基準値(0.040ppm)を超えた日が2日以上連続した延べ日数のうち、2%除外該当日に入っている日数分については除外しません。
     この超えた日数がゼロの場合に、長期的評価による環境基準に適合したと評価されます。
     したがって、日平均値が2日以上連続して環境基準値(0.040ppm)を超えた場合は、2%除外値の値の如何によらず、長期的評価による環境基準には適合しません。

  14.  「98%値評価による日平均値が 0.06ppm を超えた日数」とは、二酸化窒素について、年間の日平均値のうちで、低い方から98%の範囲にあって、かつ、二酸化窒素の日平均値の環境基準値の上限である 0.060ppm を超えた日数です。
     この日数がゼロの場合に、98%値評価による環境基準に適合したと評価されます。

2 窒素酸化物

  1.  「窒素酸化物NO+NO」は、一般には NOxと表示されますが、ある時刻における一酸化窒素(NO)及び二酸化窒素(NO)の1時間値の和です。
     両方がともに有効測定となった場合にのみ有効となり、いずれか一方又は両方とも欠測の場合は、欠測となります。

  2.  「NO/(NO+NO」は、窒素酸化物(NOx)中に占める二酸化窒素(NO)の割合を表しており、一般環境大気測定局ではこの数値が大きく(NOの割合が多い)、自動車排出ガス測定局では小さく(NOの割合が大きい)なります。

  3.  「年平均値NO/(NO+NO」とは、NO及びNOがともに欠測ではない時間について、年間のNO+NO濃度の総和とNO濃度の総和の比(百分率)をとったものです。

3 光化学オキシダント

  1.  光化学オキシダント(OX)は、日中の太陽の紫外線によって二次的に生成されるため、測定値を集計及び評価する際は、他の大気汚染物質とは異なり、夜間の測定値を除外した「昼間」の測定値のみを対象とします。

  2.  「昼間」とは、季節によらず、5時00分から20時00分までの時間帯です。
      したがって、1時間値としては、6時から20時までの15個が評価対象となります。

  3.  「昼間測定日数」とは、5時から20時までの間(昼間)に1時間以上有効な測定値が得られた年間(月間)における日数です。
     全日(1〜24時)を対象とする他の汚染物質における「有効測定日数」に相当するものです。

  4.  「昼間測定時間」とは、5時から20時までの間(昼間)の欠測を除く年間(月間)における測定時間です。
     年間の昼間測定時間は、年間で欠測が全くない場合は、5,475時間(15時間×365日)あるいは 5,490時間(閏年)となります。
     全日(1〜24時)を対象とする他の汚染物質における「測定時間」に相当するものですが、光化学オキシダントの場合は昼間のみを対象としているため、年間6,000時間以上で有効という条件は適用されません。

4 一酸化炭素

  1.  「8時間平均値」とは、1日を0時00分〜8時00分、8時00分〜16時00分、16時00分〜24時00分の3時間帯に区分したとき、それぞれの時間帯(8時間)における1時間値の平均値であり、1日につき3個存在します。
     8時間平均値は、その時間帯に測定された欠測を除く1時間値の総和を測定時間数で除した値です。
     8時間のうち6時間以上測定された場合に有効となり、5時間以下の場合は欠測となります。
     年間で欠測がない場合、1095個(3個×365日)あるいは1098個(閏年)の8時間値平均値が得られます。

5 炭化水素

  1.  「6〜9時における年(月)平均値」とは、年間(月間)において、毎日の6時00分〜9時00分の3時間(以下「6〜9時」という。)に測定された欠測値を除くすべての1時間値の総和を、6〜9時に測定された測定時間数で除した値です。
     この場合、次の「6〜9時3時間平均値」と異なり、6〜9時に測定されたすべての測定値を用いて算出します。

  2.  「6〜9時3時間平均値」とは、毎日の6時から9時までの3個の1時間値の算術平均です。
     この場合、3個の1時間値のうち1個でも欠測がある場合は、3時間平均値は欠測とし、評価の対象としません。

  3.  「6〜9時測定日数」とは、6時から9時までの3時間の1時間値がすべて測定された年間(月間)の日数です。

  4.  非メタン炭化水素自動測定機による全炭化水素(THC)は、ある時刻における非メタン炭化水素(NMHC)及びメタン(CH4)の1時間値の和です。
     窒素酸化物(NOx)と同様に、両方がともに有効測定となった場合にのみ有効となり、いずれか一方又は両方とも欠測の場合は、欠測となります。

横浜市環境創造局環境保全部環境管理課監視センター - 1998年3月26日作成 - 2013年1月25日更新
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