- トップメニュー|検索
環境創造局 サイトマップ
サイト内検索
 
環境創造局ホーム > 環境の保全 > 環境監視センターホーム> 用語解説 : 98%値

用語解説 : 日平均値の年間98%値
1 日平均値の年間98%値とは...
 「日平均値の年間98%値」あるいは単に「98%値」とは、1年間のうちで濃度が高かった日に着目したとき、これらの日の濃度レベルがどの程度であったかを表す統計指標の一つです。
 98%値は、1年間に測定されたすべての日平均値(欠測日を除く)を、1年間での最低値を第1番目として、値の低い方から高い方に順(昇順)に並べたとき、低い方(最低値)から数えて98%目の日数に該当する日平均値です。
 例えば、365個の日平均値がある場合は、98%値は、低い方から数えて98%目に該当する第358番目の日平均値です。逆に、高い方(最高値)から数えると、最高値から数えて2%目の7番目までを除いた第8番目(注)の日平均値です。

2 対象となる物質
 98%値は、環境基準の98%値評価を行う二酸化窒素(NO2)のほか、環境基準のない一酸化窒素(NO)と窒素酸化物(NOx = NO + NO2)、及び2009年9月9日に新たに環境基準が設定された微小粒子状物質(PM2.5)について算出します。

3 98%値の用途
累積頻度分布から98%値を求める方法 を図示
(1) 二酸化窒素の場合
 二酸化窒素の場合は、1年間の測定結果が、98%値評価による環境基準に適合したかどうかを判断する際に用いられる年間統計値です。

(2) 微小粒子状物質の場合
 微小粒子状物質の場合は、日平均値の98%値が短期基準としての日平均値の環境基準に適合したかどうかを判定するのに用いられ、長期基準としての年平均値の評価とあわせて、環境基準の適合/不適合を判断します。

 以下に、二酸化窒素の場合について解説しますが、微小粒子状物質についても手法は同様ですので、以下の「0.06ppm」を「35µg/m3」と読み替えます。
 二酸化窒素については、1年間の測定結果が、環境基準に適合したかどうかを判断する場合に評価対象となる測定値の種類は、年平均値月平均値などではなく、1年間に得られたすべての日平均値です。
 98%値が、日平均値の環境基準の上限である 0.06ppm 以下であることが、環境基準に適合するための条件です。

4 98%値の意味
 二酸化窒素の場合は、1年間に得られたすべての日平均値を値の低い方(最低値)から順に並べて、有効測定日数の98%目に該当する日平均値(98%値)を日平均値の環境基準値と比較し、98%値が環境基準値以下であれば環境基準に適合したと評価します(98%値評価)。
 このことは、別の見方をすると、測定値の高い方(最高値)から2%の範囲にある日数分の測定値は、許容範囲にあるものとして評価から除外し、残りの98%分の日数の測定値で評価することになります。
 このように、結果的には、2%除外値の考え方と同じになります。
 つまり、最高値から数えて2%分の日数である7日分を除外して扱い、第8番目に高い日平均値を日平均値の環境基準値と比較することと同じになります。
 統計的には、右図に示すように累積頻度分布上の98%タイル値となります。

5 98%値の算出手順
  1. まず、1年分のすべての日平均値を格納するための領域として、下の図に示すような1次元の配列( と呼びます)を用意します(配列の大きさは閏年を考慮して366)。
  2. 対象とする年度(4月1日から翌年の3月31日まで)の毎日について、24個の1時間値からその日の日平均値を計算します。
  3. このとき、その日に5時間以上の欠測がある場合は、その日の日平均値は欠測となり(日平均値は存在しない)、次の日の計算にスキップします。
  4. 欠測日でなく、有効測定日となった場合は、計算された日平均値を配列 の1番目から順に格納していきます。
    第1番目の日平均値は (1)、第2番目は (2)、………、 第n番目は (n) となります。
    このとき、配列要素の番号として有効測定日数がカウントされていきます。
  5. 翌年の3月31日までの計算が終わったら、欠測した日を除外した1年分の日平均値の配列 が作成されています。
    そして、配列 に格納されたデータ数が、有効測定日数(NDAY とします)となります。
  6. 日平均値が、日付の順(4月1日 → 3月31日)に並んでいる配列 を、値の低いものから高いものへと順に並び替えます(昇順ソート)。
  7. 昇順に並び替えてできた配列( と呼びます)について、有効測定日数(測定値の個数)を100%としたときに、値の低いもの(最低値)から数えて、98%目が第何番目(N98 とします)になるかを計算します。
         N98 = 0.98 × NDAY + 0.5
  8. この98%目に該当する日平均値 : (N98) が、98%値です。

 日付の順に格納されている日平均値の配列を、昇順ソートして、測定値の低い方から順に並べ替えた配列を作り、98%値を算出する考え方を下の図に示します。(有効測定=365日の場合)

昇順ソートで98%値を算出する考え方を図示

上記の算出手順を別の例で表すと、
  1. 配列 と配列 は、1年分の日数に対応する366個の引き出しがあるタンスとします。
    引き出しには、第1番から第366番までの番号が順に書かれています。
  2. 4月1日の日平均値を書いたカードを、タンス の第1番目の引き出しに、4月2日を第2番目に、4月3日を第3番目にと、日付の順に格納していきます。
    ただし、欠測のときは引き出しは開けずに次の日の計算に移ります(空の引き出しにはしません。)。
  3. 最後の3月31日のカードが入った引き出しの番号が、その年度の有効測定日数になります。
  4. タンス の引き出しの中にあるカードの数値をみて、数値が低い方から順に並ぶように、カードをタンス の引き出しに移し替えます。
  5. 最後の3月31日のカードを移し替えたら、タンス の引き出しの中のカードは、数値の低いものから高いものへと順に並んでおり、第1番目の引き出しには最低値が、最後の引き出しには最高値が入っています。
  6. タンス の98%目にあたる第358番目(有効測定日数が365日の場合)の引き出しの中のカードが、98%値です。

6 98%値該当日の算出
 98%値を算出するにあたっては、値の低い方(最低値)から98%目に該当する日平均値が、最低値から数えて第何番目の日となるかを計算する必要がありますが、計算された日数は一般的には小数点以下2位までの数値となるので、次式に示すように計算された日数の小数点以下を四捨五入し、整数として算出します。

98%日数 = INT(0.98 × 有効測定日数 + 0.5)

   ※ INTは小数点以下を切り捨てて整数化する関数

 たとえば、平年で有効測定日数が361日の場合(欠測日が4日)は、361 × 0.98 = 353.78日 となるので、低い方(最低値)から数えて第354番目(高い方からは第8番目)の日平均値が98%値に該当します。

(注)  この「98%日数」は、上記の計算式のとおり年間の有効測定日数によって異なりますが、有効測定日数が326日以上ある場合は、最高値から数えて第8番目に高い日平均値が98%値となります。

7 98%値が有効となるための条件
 二酸化窒素、一酸化窒素及び窒素酸化物については、98%値が有効となるために必要な有効測日数について、特に規定がありませんので、1年間の日平均値がすべて欠測でない限り、98%値は常に算出されます。
 一方、微小粒子状物質については、年間250日以上の有効測定日数がある場合に98%値を算出します。

8 環境基準の評価
(1) 二酸化窒素の場合
 二酸化窒素の1年間の測定結果が環境基準に適合しているかどうかを判定する際には、 98%値が環境基準の上限である 0.06ppm 以下である場合に、98%値評価による環境基準に適合したと評価されます。
 なお、二酸化窒素の年間測定結果が環境基準に適合したかどうかは、98%値を算出しなくても、1年間で環境基準値(0.06ppm)を超えた日が何日あったかがわかれば、適合/不適合を判定できます。
 1年間の超過日数が7日以内なら適合となります(有効測定日数が326日以上の場合)。

(2) 微小粒子状物質の場合
一方、微小粒子状物質の場合は、上記の98%値による短期基準の評価に加え、長期基準である年平均値が年平均値の環境基準値を満足した場合に、環境基準に適合したと評価されます。

9 その他の物質は...
 二酸化硫黄(SO2)、浮遊粒子状物質(SPM)、一酸化炭素(CO)及び浮遊ふんじん(SP)については、98%値ではなく、「日平均値の2%除外値」を算出します。
 2%除外値の計算方法は、98%値の計算方法と似ており、通常は両者の値は一致しますが、計算式が異なるため、厳密には一致しない場合があります。(例 : 有効測定日数が325日の場合)

《 98%値と2%除外値の違い 》
統計値 対象物質 1年間の日平均値の並べ方 算出方法
98%値 二酸化窒素、
一酸化窒素、
窒素酸化物、
微小粒子状物質
 値の低い方から高い方に順に並べる(昇順)。  値の低い方から数えて98%目の日数の番号に該当する日平均値
2%除外値 二酸化硫黄、
浮遊粒子状物質、
一酸化炭素、
浮遊ふんじん
 値の高い方から低い方に順に並べる(降順  値の高いから数えて2%分の日数を除外した残りの日平均値の中で最高となった日平均値
  (通常は、高い方から第8番目)

98%値の計算方法を図示
環境創造局ホーム
環境創造局FAQ お問合わせ
横浜市環境創造局環境保全部環境管理課監視センター - 1998年5月21日作成 - 2017年1月30日更新
ご意見・お問合わせ - ks-kankyokanri@city.yokohama.jp - 電話: 045-671-3507 - FAX: 045-641-3580
©1998-2017 City of Yokohama. All rights reserved.