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大気汚染物質の環境基準の適合条件

 このページでは、大気の環境基準が定められている二酸化硫黄(SO2)、浮遊粒子状物質(SPM)、一酸化炭素(CO)、二酸化窒素(NO2)、微小粒子状物質(PM2.5)、光化学オキシダント(OX)の6物質について、これらの測定結果が環境基準に適合するための条件を解説しています。


 二酸化硫黄(SO2)、浮遊粒子状物質(SPM)、一酸化炭素(CO)、二酸化窒素(NO2)、微小粒子状物質(PM2.5)及び光化学オキシダント(OX)の6つの大気汚染物質については、環境庁告示/環境省告示により、それぞれ環境基準が設定されています。
 そして、ある地点におけるこれらの物質の濃度の測定結果が、環境基準に適合しているかどうか(「環境基準の評価」といいます。)については、環境庁通知/環境省通知により環境基準の評価方法が定められており、4月から翌年3月までの一年間に測定されたすべての測定値を用いて評価(判定)します。

1 評価対象となる測定値の種類
 評価対象となる測定値の種類(測定値の時間のスケール)は、物質によって異なります。
(1) 二酸化硫黄、浮遊粒子状物質、一酸化炭素及び二酸化窒素の4物質は、一年分(平年の場合は365日分)の日平均値です。
(2) 微小粒子状物質は、年平均値及び一年分の日平均値の両方です。
(3) 光化学オキシダントは、一年分の昼間(平年の場合は5475時間分)の1時間値が評価対象となります。

2 評価が有効となるための時間数/日数
 環境基準を評価する際は、4月から翌年3月までの一年間に得られた全ての測定値を評価対象としますが、光化学オキシダント以外の5物質については、環境基準の評価を行うために必要とされる最小限の時間数や日数が定められています。
(1) 二酸化硫黄、浮遊粒子状物質、一酸化炭素及び二酸化窒素の4物質については、一年間の測定時間6000時間未満の場合は、年間測定結果としての信頼性に欠けるため、環境基準の評価は行いません。
(2) 微小粒子状物質については、日平均値の有効測定日数250日未満の場合は、年間測定結果としての信頼性に欠けるため、環境基準の評価は行いません。
   なお、微小粒子状物質の1時間値は参考値とされているため、上記(1)の4物質のような測定時間に関する規定はありません。
(3) 光化学オキシダントについては、一年間の有効時間数に関する規定はありません。

3 環境基準の適合条件
 大気汚染物質ごとに設定されている環境基準(環境庁告示/環境省告示)や、測定結果が環境基準に適合しているかどうかを判断するための評価方法(環境基準の適合条件 : 長期的評価98%値評価等)の詳細については、別のページに掲載しています。
 しかし、環境基準の評価方法に関する環境庁通知では、「2%除外値」や「98%値」など一般の方にはわかりにくいと思われる専門用語がでてきますので、このページではわかりやすくするため、「2%除外値」や「98%値」を用いずに、「環境基準値を超えた日数が一年間で何日あるか」というより直感的な別の表現に置き換えて説明します。

 環境基準の適否に関する判定条件は次の4つです。
 光化学オキシダントについては、1時間値が1回でも環境基準値を超過したら不適合と評価します。
 二酸化硫黄、浮遊粒子状物質、一酸化炭素及び二酸化窒素の4物質については、日平均値が環境基準値を超えた日数が一年間で何日あるかで評価します。
 一年間で環境基準値を超過した日数の割合が、許容範囲である2%(7日)以内ならば適合と評価します。
 ただし、二酸化窒素以外の二酸化硫黄、浮遊粒子状物質及び一酸化炭素の3物質については、環境基準値を超えた日が2日以上連続した場合は、不適合と評価します。(長期的評価)
 微小粒子状物質については、上記2による日平均値の評価に加えて、年平均値の評価も行います。
 したがって、日平均値の評価及び年平均値の評価をともに満足したときにのみ、環境基準に適合と評価します

※ 環境基準の評価に際しては、一年間で環境基準値を超えた日数が有効測定日数の2%以内であるならば、許容範囲(除外日数)にあるので環境基準に適合となります。
 許容範囲とされる2%に相当する除外日数は、通常は7日ですが、正確には一年間の有効測定日数により異なり、有効測定日数が少ない場合は6日以下となることがあります。
 2%除外値で評価する3物質(二酸化硫黄、浮遊粒子状物質、一酸化炭素)は、有効測定日数が325日以上あるとき、また、算出方法が異なる98%値で評価する二酸化窒素は326日以上あるとき、許容日数は7日となります。
 例えば、有効測定日数が365日の場合、その2%は、365×0.02=7.3日 → 7日となります。

 以下に、二酸化窒素(98%値評価)、浮遊粒子状物質(長期的評価)、微小粒子状物質(98%値の評価及び年平均値の評価の併用)の場合を例に、環境基準の適否の判定方法を示します。


【例1】 二酸化窒素の場合

 98%値評価を行う二酸化窒素の場合の環境基準の適否は、上記の判定条件2の「超過日数が7日以内」から、日平均値が環境基準値(0.06ppm)を超過した一年間の日数により、次の2つのケースに分類されます(有効測定日数が326日以上の場合)。

(1) 超過日数が、0日〜7日の場合は、適合
(2) 超過日数が、8日以上の場合は、不適合

【例2】 浮遊粒子状物質の場合

 長期的評価を行う二酸化硫黄、浮遊粒子状物質及び一酸化炭素の3物質の場合は、二酸化窒素よりも複雑になります。
 浮遊粒子状物質を例にとると、環境基準の適否は、日平均値が環境基準値(0.10mg/m3)を超過した一年間の日数により、次の6つのケースに分類されます(有効測定日数が325日以上の場合)。

(1) 超過日数が、0日の場合は、適合
(6) 超過日数が、8日以上の場合は、不適合

 超過日数が、1日〜7日の場合は、上記の判定条件2の「超過日数が7日以内」だけでみると適合となりますが、上記の判定条件3の「2日連続超過の有無」により、適合/不適合に分かれます。

 超過日数が1日の場合は、
(2) 超過日が4月1日以外の場合は、適合
(3) やや特殊なケースとして、4月1日と前年度の3月31日が超過していて、4月2日以降は超過していない場合は、4月1日は2日連続超過の該当日となるので、年間の超日数が1日ですが、不適合

 超過日数が2日以上の場合は、例えば、超過日数が2日の場合は、超過した日付が、
(4) 1月1日と1月3日の場合は、2日連続していないので 適合
(5) 1月1日と1月2日の場合は、2日連続しているので 不適合
 と評価されます。上記の6つのケースをまとめると次表になります。
1年間の
超過日数
2日連続超過の
有無
環境基準の
適合・不適合
0日 なし 適合
1日 なし 適合
あり(4月1日) 不適合
2日〜7日 なし 適合
あり 不適合
8日以上 不適合

【注意事項】
 当該年度の第1日目である4月1日が超過している場合は、4月1日が2日連続超過に該当するかどうかをみるために、前年度の最終日である3月31日の日平均値が必要となります。
 3月31日も超過している場合は、当該年度は2日連続超過に該当するので、不適合となります。
 ただし、この場合、前年度については、2日連続超過とはしません。
 したがって、厳密に言うと、長期的評価を行う3物質については、対象年度の1年分のみの測定値では、環境基準の適否が判断できません。


【例3】 微小粒子状物質の場合

 微小粒子状物質の場合の場合は、【例1】の二酸化窒素の評価方法に年平均値の評価が加わった形になります。
 したがって、測定結果は次の4つのケースに分類されますが、環境基準に適合したと評価されるのは、日平均値の超過日数が0日〜7日であり、かつ、年平均値が15µg/m3以下の場合だけです。

  年平均値
15µg/m3以下 15µg/m3超過
日平均値の
超過日数
0日〜7日 適合 不適合
8日以上 不適合 不適合

大気汚染物質の環境基準適合条件の一覧

大気汚染物質 評価対象となる
測定値の種類
環境基準 評価が有効となる条件 環境基準の評価方法 環境基準に適合するための条件
二酸化硫黄
(SO2
日平均値 0.04ppm 以下 1時間値の
測定時間が
6000時間以上
長期的評価 日平均値が環境基準値を超えた日数が一年間で7日以内であり、 かつ、環境基準値を超えた日が2日以上連続しないこと。
 (※ 有効測定日数が325日以上のとき)
浮遊粒子状物質
(SPM)
0.10mg/m3 以下
一酸化炭素
(CO)
10ppm 以下
二酸化窒素
(NO2
0.04ppm から 0.06ppm の
ゾーン内又はそれ以下
98%値評価 日平均値が 0.06ppm を超えた日数が一年間で7日以内であること。
 (※ 有効測定日数が326日以上のとき)
微小粒子状物質
(PM2.5)
年平均値 15µg/m3 以下 日平均値の
有効測定日数が
250日以上
年平均値の評価及び
98%値の評価の併用
年平均値が環境基準値以下であること。
日平均値 35µg/m3 以下 日平均値が 35µg/m3 を超えた日数が一年間で7日以内であること。
 (※ 有効測定日数が326日以上のとき)
光化学オキシダント
(OX)
昼間(5時〜20時)の1時間値 0.06ppm 以下 昼間のすべての1時間値が環境基準値以下であること。


横浜市環境創造局環境保全部環境管理課監視センター - 2001年11月13日作成 - 2015年10月13日更新
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