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大石寺跡と鎌倉郡観音札所

鎌倉道沿いに開けた上飯田地区

1.大石寺跡(たいせきじあと)と鎌倉郡観音札所(ふだしょ)

 柳明神社
 柳明神社
観音標識塔
 観音標識塔
石井家の長屋門
 石井家の長屋門

 上飯田バス停脇の柳明(やなみょう)神社の境内に、行基(奈良時代の僧)作といい伝えられている、十一面観音菩薩を本尊とする観音堂がある。

 宝永四年(一七〇七)の「上飯田村反別差出帳」という文書によると、この観音堂は、相模国下土棚村(藤沢市下土棚)の善然寺の円慶坊という人が堂守をしていた四間四面の、小さなお堂であったようである。

 地域の人々の話によると、明治初期、無住職になったとき、本尊十一面観世音菩薩像は、新橋の観音寺に預けられた。その後、村に不幸な出来事がたびたび起きたために、村人たちが相談して、昭和二十七年に神社の境内に観音堂を建て、その十一面観世音菩薩像を安置したということであった。

観音堂の前に、宝暦十年(一七六〇)に造立された観音標識塔がある。「当寺本尊十一面観世音」と刻まれた塔の側面と台石に「鎌倉郡二十四番札所・大石寺」とある。その碑文から、当時は、大石寺と呼ばれ、鎌倉郡観音三十三か所の二十四番札所になっていたようである。

  「西国・坂東・秩父観音百か所めぐり」だけでなく、当時は、「三浦郡観音三十三札所」「鎌倉郡観音三十三札所」などのように、郡単位の観音札所めぐりも、盛んに行われていた。

 吉原勉氏著『鎌倉郡三十三か所の観音を尋ねて』によると、鎌倉郡観音札所は、鎌倉市雪の下にあった新清水寺(現在、東京へ移転し、大観音寺という)を一番札所として、鎌倉市域をはじめ、横浜市栄区、戸塚区、泉区内に点在している。

 泉区内には、新橋町の観音寺(二十三番札所)、上飯田町の大石寺(二十四番札所)、和泉町の正法寺(しょうぼうじ)(二十五番札所)、中田町の中田寺(ちゅうでんじ)稲葉堂(二十六番札所)がある。

 柳明神社は、昔、上飯田町四六〇五―二番地の伊勢山と呼ばれている所にあった「お伊勢宮」で、神明社として地域の信仰を集めていたが、大石寺が廃寺になった後、寺のあった場所に移転した。

 昭和五十年に柳明神社と改め、境内には社務所を兼ねた集会所も建てられ、地域の人々の交流の場となっている。神社の境内には、山王塔、六地蔵像、庚申塔がある。また、神社の周辺には、江戸期に名主役を勤めた石井家の長屋門(ながやもん)、鎌倉道沿いには道祖神塔、柳明天満宮、神奈川道、八王子道の道標を兼ねた地神塔などがあり、歴史散策に適したところである。

鎌倉郡観音三十三札所案内 

札所名 所在地
 一番 新清水寺 (鎌倉市) 現在大観音寺
(東京都中央区日本橋人形町)
 二番 花光院  (鎌倉市) 現在寿福寺
 三番 松岸寺  (鎌倉市) 現在不明
 四番 向陽庵  (鎌倉市) 現在海蔵寺
 五番 正覚寺  (逗子市)
 六番 報身院  (逗子市)
 七番 香蔵寺  (逗子市)
 八番 法花堂  (鎌倉市) 現在来迎寺
 九番 建長寺  (鎌倉市)
 一〇番 建長寺千手堂  (鎌倉市)
 一一番 東慶寺  (鎌倉市)
 一二番 円覚寺  (鎌倉市) 現在仏日庵
 一三番 かめい堂  (鎌倉市) 現在公会堂
 一四番 岡の堂  (鎌倉市) 現在多聞堂
 一五番 法安寺  (栄区)
 一六番 こまかた堂  (栄区) 現在永林寺
 一七番 坂中寺  (栄区) 現在光明寺
 一八番 浄念寺  (港南区)
 一九番 さくら堂  (栄区) 現在長福寺
 二〇番 円福寺  (戸塚区)
 二一番 さそう堂  (戸塚区) 現在蔵田寺
 二二番 朝日堂  (戸塚区) 現在清源院
 二三番 観音寺  (泉区)
 二四番 大石寺  (泉区) 現在観音堂
 二五番 正法寺  (泉区)
 二六番 稲葉堂  (泉区) 現在中田寺
 二七番 蓮花寺  (戸塚区) 現在宝寿院
 二八番 浅間堂  (戸塚区) 現在大運寺
 二九番 玉泉寺  (栄区)
 三〇番 大雲庵  (戸塚区) 現在灯明寺
 三一番 正福寺  (栄区) 現在勝福寺
 三二番 仁伝寺  (鎌倉市)
 三三番 滋眼寺  (鎌倉市)

(吉原勉著「鎌倉三十三か所の観音を尋ねて」より作成)

 

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冊子いずみいまむかしの写真  平成8年11月3日発行
 泉区制十周年記念出版
  いずみ いまむかし
    −泉区小史−  より



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