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横浜市長 林 文子
― 共感と信頼の行政をめざして

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平成30年度の市政運営の基本方針と予算案について

平成30年2月16日
市会本会議での提案説明




平成30年度予算案、関連する諸議案の提案にあたり、市政運営の基本方針と概要を申し上げます。


新たな中期計画を策定し大胆に踏み出す

横浜経済は明るさを増しており、昨年10月から12月期、市内企業の景況感を示すBSIは、前期から7.8ポイント上昇し、リーマンショック直前で最も高かった、19年同時期の数値を上回りました。中小企業のBSIも大きく改善しています。28年、市内の観光消費額は3,195億円、23年の約1.7倍にまで高まり、昨年開催の「全国都市緑化よこはまフェア」は、実に600万人の来場者で賑わいました。

横浜の魅力を高め、ポテンシャルを十二分に活かせば、確実に成長を実現できる、その確信のもと進めてきた施策が花開き、実を結んでいます。

アップル、資生堂、村田製作所の研究開発拠点、京浜急行電鉄の本社など、市内への企業の進出が続いています。みなとみらい21地区には、神奈川大学のキャンパス、2万人収容の大型アリーナなど3つの音楽ホールの新設も決まり、ビジネス・観光MICEに加え、学術・文化芸術の発信にも注目が集まっています。

更に、公民を挙げた取組で、女性はもちろんシニア、若者など、従来力を活かしきれていなかった方々の活躍が進んでいます。27年までの5年間で、30代後半女性の労働力率は6.6ポイント上昇し、M字カーブが改善しました。市の支援を活用し起業した女性は6年間で221人に及び、ワーク・ライフ・バランスに取り組む企業を対象とする「よこはまグッドバランス賞」では、前年度の1.6倍、過去最多の99社が認定されました。

人口減少が目前に迫る中、都市の活力が失われかねない、厳しい状況を打破し、私たちの力でチャンスに変えていく。8年余りの取組で、その道筋を描いてきました。持続可能な横浜を、夢と希望に満ちた横浜を、次代を担う子どもたちへつないでいく。日本最大の基礎自治体として、そのモデルを創り上げ、内外の都市と共有、貢献することが使命と、オール横浜で取り組んできました。

新たな中期計画では、これまで結実させてきたあらゆる取組を深め、進化させ、まとめ上げていきます。30年度はその初年度、力強く大胆に踏み出す予算としました。


力強い経済成長と文化芸術創造都市の実現

横浜経済の回復・成長の軌道を確かなものにするために、市内事業所の99.6%を占める中小企業の皆様への支援を拡充します。何より、喫緊の課題である人手不足対策、事業承継を重点的に支援します。また、地域に密着した商店街がますます賑わうよう、個々の特色に合わせた店舗誘致などを支援していきます。

更なる企業誘致に向けて、関内周辺地域における支援を拡充するなど、まちづくり施策と連動した戦略的な誘致を進め、雇用の創出と市内企業とのネットワークづくりにつなげます。

昨年立ち上げたプラットフォーム「I・TOP横浜」では、ものづくりの企業が大手IT企業と連携して生産ラインにIoT技術を導入し、生産性の向上を実現しました。規模・業種を越えた「つながり」が、解決策を生み出しています。「LIP.横浜」とともに、産学官・金融のネットワークを広げ、ビジネスの創出も促します。

Y−PORTセンターを通じて海外インフラビジネスに取り組む企業が増え、新興国諸都市の課題解決にもつながっています。米州地域の活力を呼び込むため、ニューヨークに事務所を開設し、一層の海外ビジネスを促進します。

昨年末の指定都市市長会議で、会長として3期目に臨むにあたり、新たに文化芸術の分野に取り組みたいと提案しました。成熟期にある都市が、今後も豊かな「人」を育んでいくには、文化芸術の力が必要だからです。とりわけ将来を担う子どもたちが、幼いころから質の高い本物の文化芸術に触れることで、感性と創造力を養い、人を思いやる「心」を育てることが大切です。本格的な舞台芸術に触れられる、新たな劇場について、民間の力の活用や既存施設との相乗効果も考慮しながら、整備内容や手法などを検討していきます。また、身近な地域での活動拠点となる区民文化センターの整備を、瀬谷、港北、都筑の3区で進めます。

トリエンナーレ、ダンス・音楽のフェスティバル、東アジア文化都市。横浜の街を舞台にした文化芸術事業を、年々発展させています。日仏交流160周年にあたる今年は、「Dance Dance Dance @ YOKOHAMA 2018」を、姉妹都市・リヨンのダンス・ビエンナーレと連携して開催します。横浜らしい特色あるプログラムを充実させ、内外から多くの人々が繰り返し訪れる、文化芸術創造都市の実現を目指します。

31年開催の第7回アフリカ開発会議の準備も、しっかり進めます。過去2回の横浜開催以降、アフリカ諸国との連携・交流は確実に深まっており、昨年スタートした「アフリカのきれいな街プラットフォーム」を通じて、廃棄物分野での協力も進んでいます。「アフリカに一番近い都市」をより一層アピールするとともに、その後に続くラグビーワールドカップ2019TM、東京2020オリンピック・パラリンピックと、国を挙げてのビッグイベントに向けた受入環境の整備も進めます。世界との交流が拡がるチャンスを逃すことなく、国際都市・横浜のプレゼンスを一層高め、ピースメッセンジャー都市として国際平和に貢献していきます。


花と緑にあふれる環境先進都市

「全国都市緑化よこはまフェア」では、サクラ、バラ、チューリップなど春の花々で街と里山を彩り、横浜の新たな魅力を創り出し、驚きと感動をお届けすることができました。秋には里山ガーデンを再公開し、9万人もの方々が訪れました。この成果を継承し、「ガーデンシティ横浜」の取組を推進します。

この春には、「ガーデンネックレス横浜2018」と称し、みなとエリアと里山ガーデンを、新たな装いでお楽しみいただきます。可愛らしいガーデンベアとともに、来場者をお迎えします。よこはまフェアで生み出した成果を一過性のものとせず、花と緑を大切にする心をしっかりと根付かせ、育んでいきます。また公民連携により、公園を活用した賑わいの創出、まちの活性化に取り組みます。

これまで6年間、「環境未来都市」として、環境はもちろん文化・経済・高齢化対策に至るまで幅広く取り組み、国の内外をリードしてきました。その成果を土台に、国が進める「SDGs未来都市」選定に挑みます。また、次世代交通の推進や水素エネルギーの利活用などを更に進め、自然共生と経済発展、双方の実現を目指します。


超高齢社会への挑戦

高齢化が本格的に進行し、医療・介護のニーズは、従来の仕組みでは支えきれないほど増大していきます。この2025年問題を克服するため、いち早く、在宅医療連携拠点の全区整備を完了させるなど、地域包括ケアシステムの構築を進めてきました。ご高齢の方々が、住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるモデルを示せるよう、全力で取り組みます。

特別養護老人ホームの整備量を、30年度の公募から年間約 600床に倍増します。更に、深刻化する介護人材の不足を食い止めるために、新規介護職員の住居借上げや介護ロボット導入を支援します。在宅医療を一層充実させると同時に、必要な病床機能の確保を進めます。ICTを活用した地域医療連携ネットワークの構築も進めます。

健康寿命の延伸に向けて26年にスタートした「よこはまウォーキングポイント」は、参加者30万人という第1期の目標を達成できる見通しになりました。健康づくりの輪を、4月からの第2期で更に広げていくため、歩数計アプリの運用を開始し、より若い世代、働く世代の参加を促します。


人が、企業が集い躍動するまちづくり

昨年夏、新市庁舎の建設に着工しました。横浜駅周辺でも、西口の駅ビル開発にあわせ、中央自由通路の馬の背部分の解消が進んでいます。大きく様変わりする横浜の都心部に、国内外から人や企業を呼び込んでいきます。

市庁舎の移転を契機とする関内・関外地区のまちづくりでは、現市庁舎街区の活用事業者を公募し、横浜文化体育館の再整備も推進します。横浜駅きた西口鶴屋地区の特区事業、山下ふ頭の再開発、連節バスを活用した高度化バスシステムの導入準備も進めます。

市の人口の約6割が居住する、自然豊かな郊外部では、高齢化がより加速しています。若い世代をはじめ、あらゆる世代に選ばれ、住み続けたいと思っていただける住環境を整えていきます。

大規模団地に、再び交流と活力を生み出すために、地域の交流拠点づくりを支援します。空家対策、老朽化したマンションの建替え支援にも取り組みます。市南部の拠点である金沢八景駅東口地区の整備は、30年度末の供用開始を目指しています。旧深谷通信所の跡地利用の具体化を進め、旧上瀬谷通信施設には、国際園芸博覧会を招致し、郊外部を活性化する新たな拠点づくりにつなげてまいります。


未来を創る多様な人づくり

そして、こうした取組を担うのは「人」の力です。これまでも「人」こそがすべてと、あらゆる世代の活躍支援に取り組んできました。横浜の未来を創る人づくりに、全力を注いでまいります。

引き続き、保育所待機児童ゼロを目指し、新たに2,795人分の受入枠を整備します。あわせて、保育士の処遇改善のため、国の定める給付に加えて市独自の助成を行います。

先月スタートした、国の幼児教育・保育無償化の対象に関する検討会には、利用者の方々の切実な声が寄せられています。目指すべきは、すべての保護者、子どもが必要とするサービスを受け、健やかに育つ社会であり、その実現に向け、基礎自治体として役割を果たしてまいります。

母子保健コーディネーターのモデル配置を6区に拡充し、妊娠期からの相談体制を充実させます。新生児の聴覚異常検査の費用助成を、新たに実施します。小児医療費助成制度は、31年4月から、通院助成の対象を中学3年まで拡大できるよう、システム改修などの準備を進めます。

教職員の働き方改革を進め、教育の質の向上につなげます。横浜型配達弁当「ハマ弁」は、4月から価格を引き下げ、利便性を一層向上させます。いじめの防止・早期解決に向け、スクールソーシャルワーカーを増員させるなど、強い決意のもと体制を強化します。子どもたちの自立に向けた生活・学習支援を一層充実させるなど、子どもの貧困対策を拡充します。

障害のある方が、地域で安心して生活できるよう、新たに、2区の基幹相談支援センターにコーディネーターをモデル配置します。医療的ケアを日常的に要する方に対し、医療・福祉・教育等、多分野にわたる相談に対応できるコーディネーターも養成します。

生活にお困りの方に対しても、「ジョブスポット」と連携した就労支援に加え、住宅を確保することが困難な方に対する新たな支援を導入し、住宅セーフティネットを構築します。


未来を創る強靭な都市づくり

横浜港は、物流、観光ともに利用実績を伸ばしています。国際コンテナ戦略港湾としての取組が実り、昨年4月には念願の北米航路が新設され、コンテナの取扱量も好調に推移しています。国際競争力を一層高めるために、南本牧ふ頭MC−4コンテナターミナルの整備を進め、新本牧ふ頭の早期事業化に向けた調査を行います。更に、我が国初となるLNG燃料供給拠点の形成にも取り組みます。

昨年の客船寄港数は、過去最多の年を大きく上回る178回、今年は既に200回を超える予約をいただいています。来年春には、待望のクイーン・エリザベスの横浜発着クルーズも実現します。世界的な活況が続くクルーズ需要を確実に取り込むため、新港ふ頭9号岸壁の改修と公民連携による客船ターミナル整備、大黒ふ頭での超大型客船の受入れに向けた暫定CIQ施設の整備を進めます。更に、美しい客船の姿をより間近でお楽しみいただけるよう、スカイウォークを見学施設として活用していきます。

昨年開通した北線に続く横浜環状北西線は、32年のオリンピック・パラリンピックまでの開通を目指します。神奈川東部方面線の整備を進め、高速鉄道3号線の延伸について、事業化の判断を行います。相模鉄道本線の星川・天王町駅間の連続立体交差は、今年秋の全線高架化を目指し、鶴ヶ峰駅付近でも着工に向け、準備を進めます。

喫緊の課題である公共施設の保全・更新に、着実に取り組みます。学校や市営住宅の建替えなどの機会を捉え、多目的化や複合化等を進めることで、施設配置の最適化、運営の効率化を図ります。また、火葬需要の増加を見据え、鶴見区での新たな斎場整備に向けた基本計画を策定します。

横浜市では昨年、度重なる大雨と台風に見舞われ、市民生活に大きな影響が生じました。更なる水害対策やがけ地対策、そして大地震への備えに、万全を期さなければなりません。地域防災の担い手育成、感震ブレーカーの設置を推進し、消防団活動を充実・強化します。条例に基づくまちの不燃化、緊急輸送路の整備も進め、市民生活を確実にお守りしていきます。


大都市制度

今年度、教職員の給与負担、定数決定等の権限が移譲され、いじめ・不登校などへの対応の強化、小中一貫教育の推進など、市の教育施策に即した教職員配置を行うことができました。また来年秋には、県からのパスポート発給事務の移譲にあわせ、市北部地域の市営地下鉄センター南駅構内に、新たに市のパスポートセンターを開設します。

373万人の人口を擁する日本最大の基礎自治体である横浜市が、大都市にふさわしい権限と財源を持つことで、市民生活を確実に向上させられると、改めて実感しています。「特別自治市」の実現に向けて、引き続き国へ提案・要望し、また私自身が市民の皆様に必要性をお伝えすることで、議論を加速させます。横浜市に隣接する自治体との広域連携についても、積極的に取り組んでいきます。

「区役所事務分掌条例」の趣旨を踏まえ、地域の課題にきめ細かく対応するため、市民サービスの最前線である区役所からの提案を、予算にしっかり反映させました。29年度を上回る74.6%の提案に対応しています。これからも現場主義を徹底し、区役所の機能強化も進めます。

指定都市市長会としての活動実績を積み重ね、20市の連携がますます深まり、発信力が大きく高まっているこの機を捉え、大都市制度改革の実現に向けて、力強く取り組んでまいります。


予算規模

この度提案する30年度各会計予算は、

一般会計 1兆7,300億円
特別会計 1兆2,955億円
公営企業会計 5,656億円
全会計総計では、 3兆5,911億円

です。

一般会計は、施設等整備費や扶助費の増などにより、前年度と比べ5.1%の増となり、全会計の総計においては、0.6%の増となりました。

一般会計予算では、歳入の中心を占める市税収入について、県費負担教職員の移管に伴う税源移譲による増などにより、29年度当初実収見込額と比較して13.0%増となる8,126億円と見込みました。このうち20億円を年度途中の補正予算の財源として留保し、当初予算では8,106億円を計上しています。

歳出では、横浜環状北西線や新市庁舎、新港9号岸壁などの完成に向けた整備、社会福祉施設の整備や学校施設の営繕など、市民生活の向上や経済活性化に必要な施設等整備費を2,474億円計上しました。また、扶助費は、保育・教育にかかる給付の増などにより、4,873億円を計上しました。このほか、人件費を3,624億円、行政運営費を2,517億円、公債費を1,915億円、繰出金を1,896億円計上しました。


財政の健全性の維持・市債発行

私は市長就任以来、一貫して、財政の健全性を重視した財政運営に努めてきました。課題解決に必要な手立てを講じ、同時に、将来世代に過度な負担を先送りしない。未来に向けて更に力強く踏み出す今にあっても、引き続き、「施策の推進」と「財政の健全性の維持」を両立していく決意です。

「将来にわたる責任ある財政運営の推進に関する条例」を踏まえ、「計画的な市債活用による一般会計が対応する借入金残高の管理」や「財源の安定的な確保による財政基盤の強化」、「保有資産の戦略的活用」など、5つの方向性に沿った財政目標と取組を、新たな中期計画に定め、計画的な財政運営に取り組んでいきます。

30年度予算の提案にあたり、これからの市債活用の方向性をお示ししました。新たな中期計画での市債活用額は、計画期間4年間の公債費元金の範囲とし、横浜方式のプライマリーバランスは、32年度の完成を目指す事業の進捗に応じて、計画期間の前半と後半で変動させていきます。そのため、30年度予算では市債を1,716億円活用し、横浜方式のプライマリーバランスはマイナス252億円となりますが、33年度までの4年間全体では、均衡を確保してまいります。


不断の行政改革の推進

不断の行政改革に、全力で取り組みます。

限られた経営資源の中で必要な施策を推進するため、引き続き、事業見直しにしっかり取り組みました。主な取組として、超過勤務の抑制など市役所内部経費の見直しや民営化・委託化の推進のほか、外郭団体への財政支援等を見直し、合わせて1,176件の事業で、116億円の効果額を生み出しました。

市庁舎移転に向けた働き方改革では、横浜版フレックスタイムとテレワークを4月から全区局で試行するなど、取組を加速させます。

更に、官民データ活用推進計画を策定し、積極的なデータ活用を図り、効果的・効率的な市政運営、地域課題の解決や経済の活性化につなげます。


むすび

「全国都市緑化よこはまフェア」にお迎えしたお客様の、本当に楽しげな笑顔が、強く心に残っています。花や緑には、人の心を癒し、潤し、豊かにする力があります。この花と緑と笑顔にあふれる都市こそが、横浜の目指すべき一つの姿だと確信しました。

そして、フェアを必ず成功させようと、知恵や技術を寄せられた方々。会期中、丁寧に会場を手入れし、美しさを保ってくださった方々。本当に多くの「人」の力に、横浜は支えられています。

この横浜に暮らすすべての皆様、事業を営む企業の皆様に、日々の暮らしと将来に明るい希望を感じていただきたい、その思いをあらゆる施策に貫き、市政に邁進しています。公民の信頼関係はかつてないほどに高まり、個々の施策を実らせる大きな力になっています。どんな困難をも乗り越えていく力が、横浜にはあります。

これまで市会の皆様と、ともに市民の負託を受けた立場として、議論を重ね、成果を生み出してまいりました。横浜を、将来にわたり、夢と希望にあふれる都市に発展させていくために、これからも全力で取り組んでまいります。変わらぬご支援を、お願いいたします。






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横浜市 政策局 秘書部 秘書課- 2002年5月30日作成 - 2018年2月16日 更新
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