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横浜市長 林 文子
― 共感と信頼の行政をめざして

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これからの市政の方向について

平成29年9月8日
市会本会議での所信表明



この議場に立ち、市会の皆様を前に、第32代横浜市長として再び市政を担わせていただく重責をかみしめております。

世界情勢が目まぐるしく変化し、混沌とする中にあって、日々の平穏な暮らしを守りたい、と強く願う方が増えています。日本の景気は回復基調にありますが、いまだすべての方々が実感するには至っていません。温暖化による気候変動の影響で、これまでにない集中豪雨が増え、大地震の脅威も迫っています。

社会の不透明感が増す中、日本最大の基礎自治体である横浜市こそが、市民生活を確実に守り抜き、未来への道筋を示さなければならないと、強く決意しています。市民の皆様に寄り添い、一つひとつの課題を丁寧に解決し、同じ課題に悩む都市と、その策を共有していきます。

人口減少の到来は目前です。子育て世代の方々を支える環境が必須と、待機児童ゼロにチャレンジしました。当時は無謀と言われましたが、職員とともに知恵を絞り、市会の皆様と議論を重ね、ゼロを実現しました。その結果、日本中の都市が挑戦を始め、国の強い後押しも引き出しました。結婚、妊娠を機に離職する女性が多く、いわゆるM字カーブの谷が顕著に深かった横浜市ですが、30代後半女性の労働力率は5年前から6.6ポイント上昇し、着実に改善しています。

粘り強く挑戦を続ければ、必ず結果が出る。この8年、市長職を担ってきた私の確信です。

市庁舎移転に伴う関内・関外地区のまちづくり。長年の悲願であった米軍施設の返還を活かした郊外部の活性化。横浜発展の原点であるウォーターフロントの大胆な再生。2025年を見据えた医療・介護の充実、子どもの貧困対策。

厳しい状況にあっても成し遂げる力が、横浜にはあります。必ず成果を出し、50年後、100年後の横浜市民に引き継いでまいります。




(将来を支える「人」への支援の充実)

そのためにまず、横浜の将来を支える「人」を、しっかりと育まなければなりません。

大変残念なことですが、核家族化、少子化が進み、子どもたちを育てる力が弱くなっています。たくさんの子どもが町中で遊ぶ。私が子どものころ当たり前だった風景は、今は見られません。保護者の方々が孤立しがちな世の中になっています。

しかし、横浜の市民力は横浜の希望です。自治会町内会、NPO、社会福祉法人、企業。様々な立場の方々が、子どもたちに向ける温かい眼差し。地域子育て支援拠点や保育所、幼稚園は、実に温かな居場所です。もっと横浜で子育てしてほしい、そのためにできる支援を充実させたい。その思いで、小児医療費助成制度の対象年齢を、平成31年4月に中学3年まで拡充できるよう、30年度予算に必要な経費を盛り込んでいきます。

そして中学校では、育ち盛りの中学生が栄養バランスのとれた昼食をとれるよう、家庭弁当も、地域の事業者様が作る弁当も、そして、横浜型配達弁当「ハマ弁」も、ライフスタイルに合わせて、どれも等しく選べる環境を整えます。より多くの保護者と生徒の皆さんに選ばれるよう、「ハマ弁」の注文方法をより利便性の高いものに改善し、30年4月から給食並みに値下げすることを目指します。

教育の質の向上、学校の建替えなどの環境整備、喫緊の課題であるいじめ対策にも、しっかりと取り組みます。

待機児童対策も、保育の質の向上、人材の確保と合わせてチャレンジを続け、先行都市としての責任を果たします。

また何より注力していきたいのは、子どもの貧困対策です。家庭の経済状況により、子どもの将来が決まることのないよう、学習支援やこども食堂等、地域の取組へのサポートを充実させ、必要な支援を確実に子どもたちに届けます。人口減少社会を見据え、女性の活躍支援はもちろん、深刻な人材不足が見込まれる介護分野、中小企業の人材確保を、関係団体の皆様とご一緒に、しっかり検討していきます。シニアの皆様にもっとご活躍いただけるよう、健康づくりを推進し、生きがい就労支援スポットを充実させます。

2025年には、市の高齢者数が100万人に迫ります。特別養護老人ホームの整備を加速させ、30年度にスタートする「第7期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画」では、年間整備量を約600床に倍増させることを盛り込みます。医師会のご協力により、在宅医療連携拠点の全区整備が2年前倒しで完了しました。引き続き、地域包括ケアシステムの構築を進めます。地域医療を強化するため、市民病院を再整備します。

また、生活にお困りの方や障害のある方が、将来にわたり横浜で安心して暮らせるよう、しっかりとお支えしていきます。




(災害に強いまちづくり)

先ごろ発表した市民意識調査では、「地震などの災害対策」が、23年度以降7年連続で市政要望のトップになっています。あらゆる災害への備えに、万全を期してまいります。

近年の災害で浮き彫りになった新たな課題も検証し、対応策を具体化します。避難所運営をはじめ災害対応にあたり、女性や要援護者の方々の視点をしっかり取り入れ、地震防災戦略を着実に実行していきます。豪雨も多発しており、この夏は8回にわたり災害対策警戒本部を立ち上げ、避難や被害の対応にあたりました。水害対策を強化し、緊急時の輸送を担う道路ネットワークの整備を進め、災害に強い都市にしていきます。




(市民生活を支える活力ある横浜経済の実現)

市民生活を支え続けられる、真に力強い横浜経済を実現します。市内企業の99%以上を占める中小企業、地域に根差した商店街の皆様との対話を重ね、実効性の高い支援を行います。また、安全で美味しい農産物を身近で入手できることは横浜の大きな魅力です。都市農業のさらなる振興に取り組みます。

近年、多くの企業が横浜へ進出し、市内への流入人口が増加し、昼夜間人口比率が改善しました。市内企業とのネットワークも生まれています。さらなる雇用と横浜発のビジネスモデルを創り出すため、I・TOP横浜、LIP.横浜の2つのプラットフォームを中心とした支援に取り組みます。Y−PORTセンターが軸となり、市内インフラ企業の海外展開をサポートし、公民の技術力で諸都市の発展に貢献していきます。

企業集積と成長分野育成の実績に加え、観光・MICE、文化芸術という強みを活かし、ダイナミックな経済政策を練り上げ、実行します。地元経済界の皆様とともにさらなる投資を呼び込み、市内事業者のビジネスを拡大させます。

第7回アフリカ開発会議などで内外からお客様を迎える2019年、そして2020年が近づいています。多くの人、モノ、情報が行き交うことで、経済は活発になります。そして、都市の骨格づくりは経済の活性化と密接不可分です。

8月に着工した新市庁舎の整備を契機とする関内・関外地区の活性化、みなとみらい21地区でのMICE施設の整備、横浜駅周辺や山下ふ頭の再開発など、都心臨海部で進めている再生、機能強化を、着実に形にしていきます。横浜の魅力を高め、交流人口を伸ばしていくうえでは、心を揺さぶる、質の高い文化芸術に触れられる場が必要です。劇場整備の可能性について道筋をつけたいと考えています。

旧深谷通信所、旧上瀬谷通信施設跡地の利用は、郊外部の活性化にしっかりとつなげます。殊に、旧上瀬谷通信施設跡地への国際園芸博覧会の招致に、全力を注ぎます。おかげさまで、「全国都市緑化よこはまフェア」の来場者数は延べ600万人を超えました。今月22日から、秋の花に彩られた里山ガーデンの大花壇を再公開し、花と緑を愛する心をつなぎ、ガーデンシティ・横浜を実現します。




(着実な都市基盤整備)

市民生活や経済活動を支え、防災機能の強化にも大きく寄与する都市基盤整備も、着実に進めます。今年3月に開通した横浜北線に続き、横浜環状北西線を、2020年の開通を目指し整備します。神奈川東部方面線の整備にも着実に取り組みます。

国の港湾物流強化策を担う「国際コンテナ戦略港湾」として、横浜川崎国際港湾株式会社と連携し、横浜港の国際競争力を一層強化します。また、新港ふ頭と大黒ふ頭に客船受入機能を整備します。クルーズ人口の増加、国際クルーズ拠点選定のチャンスを活かし、より多くの観光客をお迎えします。

横浜の都市づくりの実績と実力は内外から評価され、まちづくりのモデルとして認められてきました。道路・橋梁をはじめとする都市インフラ、学校・市営住宅等の公共建築物の老朽化という喫緊の課題にも、知恵を絞り、費用の平準化と計画的な保全・更新を両立し、新たなモデルを作り上げます。学校や市民利用施設の建替えに際しては、地域における施設配置の最適化にもつなげることを狙い、多目的化や複合化に挑戦します。これらの担い手となる市内中小企業の活性化に確実につなげます。

市内4か所で推進してきた「持続可能な住宅地モデルプロジェクト」の成果を全区に展開し、大規模団地等の再生を進めます。また、環境未来都市として先駆的に取り組んできた実績をもとに、気候変動対策など、地球規模の課題解決に貢献していきます。「持続可能な開発目標(SDGs)」に積極的に取り組み、次期環境未来都市計画の策定も進めます。




(行財政改革の推進と特別自治市の実現)

こうした事業を着実に推し進めていくために、強い決意をもって行財政改革に取り組みます。事務事業の見直しはもちろん、2020年の市庁舎移転を見据え、全庁を挙げて業務改善とワークスタイル改革を進めています。働き方改革を、まず市役所から実現します。「官民データ活用推進基本条例」の趣旨を踏まえ、地域課題の解決と経済の発展に向けて、積極的なデータ活用を図ります。社会の要請に確実に応えていくため、コンプライアンスの再構築に取り組みます。

計画的な市債活用、一般会計が対応する借入金残高の適切な管理に取り組み、中長期的な視点による持続可能な財政運営を行います。「将来にわたる責任ある財政運営の推進に関する条例」を踏まえ、新たな財政目標を設定し、達成に向けた取組を進め、施策の推進と財政の健全性の維持を両立していきます。

大都市にふさわしい施策を推進するためには、特別自治市の早期実現が必須です。今年度から教職員の定数決定や給与支給を市が担うことになり、必要な組織改革や組織体制の充実をスピーディーに進めています。パスポート発給事務の県からの権限移譲にあわせ、市内北部方面への新たなパスポートセンターの設置を進め、利便性向上を図ります。大都市にふさわしい権限と財源を持てるよう、引き続き、全国の指定都市とともに、粘り強く国へ法改正を働き掛けていきます。




(むすび)

現在開催中の「ヨコハマトリエンナーレ2017」は、ナショナルプロジェクトとして回を重ね、6度目になりました。2014年、初の開催都市を務めた「東アジア文化都市」では、その後も国を越えた関係が築かれています。言葉を越える文化芸術の力が、人々の感性を育み、交流を生み出しています。そして街を舞台としたダンスと音楽のフェスティバル。街の活気が増しています。

将来に向けて必要な施策を見極め、オール横浜でやり抜く。様々な変化や不安の中にあるからこそ、市民の皆様に寄り添い、この横浜を、次の世代に確実につないでまいります。

このたびの任期に臨むにあたり、「10のお約束」を市民の皆様と交わしました。今後策定していく新たな中期計画で、施策を具体化していきます。

横浜を確かな成長の軌道に乗せ、心豊かな都市としていくために、今後も市会の皆様と、ともに市民の負託を受けた立場として、建設的かつ実践的な議論を重ねてまいりたいと思います。 改めて、変わらぬご指導、ご協力をお願いいたします。

 

 




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横浜市 政策局 秘書部 秘書課- 2002年5月30日作成 - 2017年9月8日 更新
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