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11月号 障害者の就労を応援しています
横浜市では、障害者雇用の場の創出と、就労への市民や企業等の理解を促進する啓発活動を行う「障害者就労啓発施設」として、市が所有する建物を運営事業者に貸与しています。今回は、株式会社JR東日本フーズが運営する、JR関内駅高架下の喫茶店「café ツムギstation at Yokohama Kannai」に伺いました。
最終更新日 2021年11月1日
遠隔で接客? 新しい働き方「OriHime(オリヒメ)」
こちらのお店では、平日14時~18時の間、「パイロット」と呼ばれる9人の難病や障害のあるスタッフが、分身ロボットの「OriHime(※)」を利用して、遠隔地から注文を取ったり、会話をします。音声だけでなく、相手に顔を向けたり、ジェスチャーを交えたりしながら会話するOriHimeは、まるでその人がその場にいて話しているような感覚になります。
※株式会社オリィ研究所が開発した遠隔操作で動かせる分身ロボット。
明るく、開放感のある店内
出迎えてくれたOriHime
OriHimeを活用することで、さまざまな難病や障害のある方が、店舗から離れた自宅などで働くことが可能になります。これにより、横になったままの姿勢で働くことができたり、障害によっては今まで難しかった接客という職につけるなど、働き方の可能性が広がっています。
実際にパイロットとして働いている方に話を伺うと、「今まで家族や病院の人とのつながりが主な生活だったが、この仕事を始めて世界が広がった」や「注文を取るだけでなく、OriHimeを通じた会話を楽しめる」、「自分のペースで働け、いろいろな出会いがあって楽しい」といった、充実感のある声が印象的でした。
目線を合わせて、まるで実際の人と対面して話しているよう
パイロットは端末からの簡単な操作でOriHimeを操る
お店ではこのほかにも、障害のある方が制作したアートの展示を楽しんだり、イベント情報などを手に入れたりすることができます。また、障害者作業所で作ったクッキーやチョコレートなどのお菓子を購入することもできます。
アートの展示とイベント情報 ※展示等の内容は取材時のものです
取材を終えて
取材の中で、パイロットの方が「お客様からのありがとうの声が嬉しいし、やりがいになっている」と仰っていました。ひとりでも多くの方が働くことの喜びを得られるよう、障害のある方の就労について、理解を深めていきたいですね。
【取材協力】
café ツムギstation at Yokohama Kannai
中区港町2-9-5(JR関内駅北口高架下)
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