- トップメニュー|検索

区役所アクセス 業務時間 開庁時間 駐車場利用案内
ご提案・ご質問
トップページ   >   報道発表   >   区民が考える青葉区「長寿」の要因

区民が考える青葉区「長寿」の要因

青葉区は健康づくりに関心を持ち、実践している人が多い!!

 青葉区では、平成20年4月に厚生労働省が発表した「平成17年市区町村別生命表」により、男性が81.7歳で全国市区町村(1,962市区町村)で第1位、女性が88.0歳で第7位となりました。

 青葉区民の平均寿命の推移
男性女性
平均寿命(歳)全国での順位平均寿命(歳)全国での順位
平成17年 81.7 1位 88.0 7位
平成12年 80.3 3位 85.8 不明
平成7年 78.8 9位 83.6 不明

 その要因について、区民をはじめ、他都市、マスコミの方からの問い合わせが多く寄せられております。
 そのため、平均寿命に大きな影響がある死因の傾向を調査しましたが、そこから直ちには、長寿の要因には結びつかないため、今年6〜7月に青葉区の区民意識調査で区民が考える長寿の要因について調査すると共に、それを裏付ける平成17年前後の関連データを整理集約しましたので、その結果について報告します。
 調査は、横浜市内18区での比較が中心ですが、可能な範囲で全国との比較も調査しております。また、調査結果については、この分野に詳しい有識者のコメントをいただきました。
 今後は、この結果を青葉区の健康づくり施策に活かしていきたいと考えております。

調査結果の概要

  1.  青葉区で実施した区民意識調査(平成20年6月〜7月、16歳以上の男女3,000人を無作為抽出して実施)では、「青葉区が長寿のまちである要因」について「健康づくりに関心があり、実践している住民が多いから」が、もっとも多い回答でした。区民意識調査の結果の詳細については、後日あらためて記者発表させていただきます。
  2.  区民意識調査の結果を受けて、平均寿命算出時点の平成17年前後の関連データをあたり、区民意識調査の裏付けを確認しました。また、今年8月に青葉区内の福祉保健施設である地域ケアプラザ等の利用者を対象に「健康に関するアンケート」を実施し、区民の健康に関する関心の高さと健康づくりの実践を再確認しました。
  3.  客観的データとして、人口動態調査及び国勢調査に基づくSMR(標準化死亡比)により、死因の傾向をみたところ、悪性新生物(がん)、心疾患、脳血管疾患の三大疾患で全国と比べて低いことが長寿につながっていることがわかりました。

 以上のことから、健康に関心を持ち、地域の社会資源を有効に活用しながら、健康状態の把握、運動、禁煙などに心がけ、生きがいにもつながる地域活動などを積極的に行っている区民が多いと考えられます。
  なお、長寿の要因については、定説がなく、今回の報告もあくまで区民意識調査に基づき推測した内容をまとめたものです。

1 区民からみた青葉区が長寿である要因

 平成20年度青葉区区民意識調査の結果
 青葉区が長寿のまちである要因についてどのように考えるか、6〜7月に実施した調査で、区民3,000人に聞きました。(回答総数1,746件、選択肢について複数回答可)
 
集計結果
(1) 健康づくりに関心があり、実践している住民が多いから 43.50%
(2) 医療、福祉施設等の社会基盤が整っており、安心して暮らせるから 43.20%
(3) 公園や緑などの自然環境に恵まれているから 39.60%
(4) 良好なまちなみが整備され、快適に暮らせるから 29.20%
(5) 地域活動や趣味を楽しむ環境に恵まれ、いきいきと暮らせるから 25.90%
(6) その他 15.10%
(7) 無回答 2.70%
 なお、「その他」の自由記載欄の中で最も多かったのは、「経済的に余裕のある人が多い」等の回答で、全体の7.4%でした。   

2 区民意識調査の結果の裏付け

 平成17年前後これまでの調査や統計等客観的なデータから、今回の区民意識調査の結果が裏付けられると考えられます。

(1) 「健康づくりに関心があり、実践している住民が多いから」43.5 %
 健康づくりへの関心は、健康維持増進の前提となると考えられます。平成17年度の調査では、生活習慣病予防に必要な健康習慣の具体的な行動に結びついています。喫煙についても、全国と比較して低い傾向があります。

健康に関する市民意識調査(平成17年度)
男性 女性
青葉区 横浜市 青葉区 横浜市
食事・栄養に気をつける 74.50% 61.10% 84.10% 72.70%
なるべく体を動かしたり運動したりする 74.50% 62.70% 47.60% 54.60%
定期的に健康診断を受ける 53.20% 47.10% 33.30% 39.80%
日ごろから体重や血圧などのチェックをする 29.80% 32.90% 39.70% 36.10%
タバコをやめたまたは本数を減らしている 27.70% 23.80% 6.30% 4.30%

健康に関する市民意識調査(平成17年度)及び国民健康・栄養調査(「全国」欄のみ)
青葉区 横浜市 全国 データ基準
喫煙率(全体) 11.60% 19.00% 24.20% H.17年
男性 19.10% 32.30% 39.30% H.17年
女性 6.30% 10.00% 11.30% H.17年

区別基本健康診査(平成16年度)のうち医療機関実施分 検査結果(横浜市)
項  目 回  答 割合 18区中順位
タバコについて 吸う 13.10% 1位(少ない順)
塩味 濃い方である 11.00% 1位(少ない順)
飲酒量 適正飲酒以上 23.10% 1位(少ない順)
肥満度 BMI24以下 81.20% 1位(多い順)
血圧 異常なし 67.60% 1位(多い順)

 なお、8月に青葉区内の福祉保健施設である地域ケアプラザ7箇所及び特別養護老人ホーム緑の郷で、利用者を対象にした「健康に関するアンケート」(272件)を行いました。その結果から、次のことがわかりました。

「健康に関するアンケート」(平成20年)
質   問 回  答 割 合
健康状態を把握するために行っていること (健診などを行っている人) 93.70%
健康を維持するために日頃行っている運動 (ウォーキングなどを行っている人) 83.80%
栄養面でこころがけていること 野菜を多く食べることをこころがけている人 71.00%
(2)「医療、福祉施設等の社会基盤が整っており、安心して暮らせるから」43.2 %
 医療機関の充実は、日頃の健康のチェックや疾病予防又必要な治療を適時に受けることができ病気を悪化させることを防ぐことにつながっていると考えられます。福祉施設については、多様な施設がありますが、有料老人ホームは多く、特徴の一つになっています。

平成17年「横浜市の医療施設」
項目 青葉区 横浜市 18区中順位(数値が高い順) データ基準日
医療機関(病院、一般診療所)(箇所数) 258 2,778 市内18区で1位 H17.10.1
歯科診療所(箇所数) 173 1,962 港北区181、中区177についで3位 H17.10.1

データでみる青葉区の特徴
項目 青葉区 横浜市 18区中順位(数値が高い順) データ基準日
有料老人ホーム(箇所数) 27 109 市内18区で1位 H20.6.1
有料老人ホーム(定員数) 1,972 8,829 1位 H20.6.1

(3)「公園や緑などの自然環境に恵まれているから」39.6 %
(4)「良好なまちなみが整備され、快適に暮らせるから」29.2 %

 良好な環境は、心身ともに健康に良い影響があると考えられます。公園は、軽運動の場としても利用できると思われます。

なるほどあおば2007(青葉区政白書)及びデータでみる青葉区の特徴
項目 青葉区 横浜市 18区中順位(数値が高い順) データ基準日
公園数 226 2,535 市内18区で1位 H19.3.31
区画整理等の市街地(地区数) 39 135 1位 H18.4.1
区画整理等の市街地(面積km2 22.7 69 1位 H18.4.1
建築協定数 42 169 1位 H19.3.31

(5)「地域活動や趣味を楽しむ環境に恵まれ、いきいきと暮らせるから」25.9 %
 地域活動や趣味は、外出や交流の機会であるとともに、生きがいも生まれると考えられ、健康維持・改善に役立つと考えられます。他の市区町村と比較できる統計はありませんが、青葉区内の地域活動は盛んと言われています。
区民活動センター登録サークル 282団体 H.19.7
区民交流センター共用会議室 利用登録団体数 355団体 H.20.8

(6)「経済的に余裕のある人が多い」7.4%
 回答「その他」の自由記載15.1%のうち、「経済的に余裕のある人が多い」などの表現で経済的理由をあげた回答が7.4%でした。経済的な余裕は、日ごろから健康状態を確認したり、健康づくりの活動をするにも影響があると推測されます。

全国消費実態調査(平成16年)(総務省統計局)1世帯当たりの収入と支出
項目 青葉区 横浜市 全国 18区中順位(数値が高い順)
年間収入(千円) 10,425 7,588 5,887 1位
消費支出(月額)(円) 416,306 352,902 280,440 3位

3 青葉区における死因の傾向

 区民意識調査とは別に、平成16年〜18年の3年間の厚生労働省実施の人口動態統計のデータから算出したSMR(標準化死亡比)から青葉区について次のことがわかりました。

SMR(標準化死亡比)の青葉区及び横浜市と全国の比較
死   因 青葉区 横浜市 全国
男性 女性 男性 女性
全死因 *72.3 *76.5 *91.5 *95.7 100
悪性新生物 *86.2 87.8 *96.2 102.1 100
心疾患 *65.2 *69.2 *89.2 *90.5 100
脳血管疾患 *70.0 *69.4 *89.0 *91.4 100
自殺 *56.8 91 *74.7 88.7 100
   (数字は、人口動態統計をもとに青葉区で算出 *が有意差有り)    

(1)平成17年の人口動態調査でも、全国の死因の約6割を占めるといわれる三大疾患(悪性新生物(がん)、心疾患、脳血管疾患)の率が、青葉区は低い。
(2)全国(100)と比べ、男性の自殺は、(56.8)で率が低い。
 これらの死亡率の低さは、前掲の要因が関連していると推測されます。

※1「標準化死亡比(SMR)」とは、全国を100とした場合の比較する対象の死亡率の大きさの程度で、100以下の場合は全国と比べて低いと言える。
※2「人口動態」とは、人口現象のうち出生・死亡・離婚・移動などをいう。
※3「有意差」とは、統計学などで、確かに差があり、それは偶然起こったものではないといえるかどうかを検討した結果の差

青葉区の調査結果に対する有識者のコメント

中京大学情報理工学部 種田行男(おいだゆきお) 教授

 種田教授は健康増進学、運動生理学がご専門で運動を通じた高齢者の健康づくりや健康なまちづくりなどを日本各地で指導されています。青葉区では保健活動推進員の研修などに講師として来ていただいています。
(コメント)青葉区の平均寿命が全国一になった理由としては、三大死因である悪性新生物と循環器疾患が原因による死亡率の低さが反映したものと考えられる。これらの疾患はライフスタイルとの間に強い関連性が認められている。
 青葉区民は喫煙しない人、塩分をひかえている人、適正飲酒量を守る人が横浜市の中で最も多い。このような保健行動は、生活習慣病の危険因子である肥満や高血圧の発症を抑える。事実、青葉区の肥満者と高血圧者の割合は横浜市で最も少ない。 良い保健行動が生活習慣病を予防することは、今や誰もが知るところである。しかしながら、問題はそれができるか否かである。
 では、なぜ青葉区民は自分をコントロールできる人が多いのでしょうか? おそらく、青葉区民の教育水準が高いことが起因しており、このことは青葉区民の平均年収の高さからも推察できる。
 行動を起こすには意欲や意志の強さという個人の資質が根底にあるが、実はそればかりでない。個人を支える環境もまた重要な要因である。
 青葉区は比較的新しい街であり、住民が参加して地域を創造するためのネットワークが築きやすいことが考えられる。
日本福祉大学大学院社会福祉学研究科 近藤克則(こんどうかつのり) 教授

 近藤教授は社会疫学、高齢者医療がご専門で最近は健康格差の問題について著作、論文を多数発表されています。本年7月には福祉関係のテレビ番組の撮影で青葉区を訪れ、青葉区民の長寿の要因についてコメントされています。
(コメント)従来から重視されてきた喫煙などライフスタイルだけでなく,その背景にある社会経済的要因の健康への影響が一般に思われているよりも大きい。そのことを指摘する報告書を世界保健機関(WHO)が出している。その中では,今回の結果にあるような医療へのかかりやすさや人々のつながりの豊かさ,所得など経済状態がよいことが,健康に良いことが示されている。
 区画整理で計画的に配置されている公園や歩道や緑は,ラジオ体操やゲートボールなどの軽い運動の会場となったり,散歩を促したり効果が期待できる。それらを通じて人々のつながり(社会的ネットワーク)や助け合い(社会的サポート)を豊かにする基盤として貢献していることが期待できる。
 人々のつながり(社会的ネットワーク)や助け合い(社会的サポート)が豊かな人ほど,健康状態が良いことも,世界中の研究で確認されている。結婚している人,地域活動(老人クラブや趣味の会)などに参加している回数が多い人の死亡率は,社会的に孤立している人に比べると低い。例えば,30-69歳の住民4725人を9年間追跡した研究によれば,社会的に孤立している人の死亡率は,1.8〜4.6倍も高い。
 趣味の有無で見ると,趣味のある人は,認知症になりにくい。日本の高齢者2725人を,5年間追跡した研究がある。それによれば趣味がある人は,趣味がない人に比べ2.27倍も認知症になりにくい。 
 所得水準の高さも,死亡率やうつ,転倒歴など多くの健康指標と関連している。教育歴が短い人で,外傷死が多いことも,日本で確認されている 。市町村などの平均所得が高い地域ほど死亡率が低いことも確認されている。 
 以上より,趣味活動・地域活動が活発で人々のつながりが多く,平均所得が高いことなどが,青葉区の平均寿命が長い原因として考えられる。
発表内容についてのお問い合わせ: 青葉区役所福祉保健課
   電話 045−978−2436